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ライター 影井公彦

2018.8.30

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名盤を選ぶのは……

名盤なんて言葉があるが、それは世間一般的なものだ。
自分の耳で聴いて『これが名盤!』と思うなら、それが一番いい。

かくいう私も、雑誌の言葉そのままを受け取り、洋楽OK、邦楽ダメな意見に陥ったり、あのバンドはダメ、と決めつけていた。
しかし、それを今では恥じている。
前に進んでいないのは、自分の方だったのだ。

勿論、世に出ている『名盤100枚』みたいな本は大好きだし、それを参考に聴いたりしてる。
だが、名盤だけを選んでもダメなのだ。
そのバンドは名盤だけでは構成されていない。
インディーズ時代の影響を受けたアーティストがわかるぐらいの曲とか、粗削りな曲で構成されているアルバムだとか、実験的要素が満載のアルバムもそのバンドの一部だ。

私は名盤一枚を聴いて知ったふりをした過去の自分を恥じている。

人に歴史あり、というが、バンドにも歴史があるのだ。

ここで私の名盤を1枚挙げてみたい。
選考基準は『人があまり挙げないであろう』だ。
そのアルバムとは、ROUAGEの『Lab(ラブ)』である。

名古屋出身のヴィジュアル系であるROUAGE。
細かな説明は省かせてもらうが、彼らのラストアルバムでもあるこの曲は、なかなか挙げられないアルバムなのだ。
それは何故か?
答は簡単だ。

「今までのイメージとあまりに違うから」

である。

ROUAGEはそもそも黒服を着て、卑屈で、どこか諦めているような詩を歌うバンドだった。
音も時代のせいもあるが、軽めだった。
曲によってはデジタルの音が入ったりしており、世界観を大事にしている印象だった……のだが、このアルバムでは4人の音をストレートに出している。
音も低音が強めになっており、世界観よりもバンド感が先行している。
歌詞は相変わらず皮肉が乗っているのだが、音のせいもあってか明るく聴こえる。
メンバーのヴィジュアルも変わっており、あまりゴテゴテな格好はしていない。
そのせいか、このアルバムは自分の中で『ROUAGEなんだけど……なんかちょっと浮いている』という印象になっていた。
しかし、聴き返してみるとこのアルバム、ものすごくかっこいいのだ。
以前に出ていたヴィジュアル系の名盤を集めた本でもこれ以外のアルバムが名盤認定されており、ちょっと印象が薄いが、是非とも聴いてほしい。

余談ではあるが、ROUAGEはインディーズ時代に配布シングルを出していた。
それを先日、オークションでみかけた。
大人になった私。
ちょっとはお金に余裕もある……。
そう、ROUAGEは私を呼んでる!
と思って買おうとしましたが、流石にお値段見てやめました。

だって1万円超えていたんだもん……。
いつの日かベストアルバムが出てそこに収録されますように……(かなり難しいだろうけど)

というわけで、今回のコラムは『Lab』の中の1曲を紹介して……と思ったらいいのが無かったので、私がROUAGEと出会った時の曲でお別れです!
また次回!

ROUAGE / ever [blue]

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