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ライター くーちゃん

2016.9.9

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歯車にまどわされて。のちハードコア、メタル。

完全なドキュメンタリーではないし、セリフがあっても虚構じゃない。

何言ってんの?と思われそうですが、「OLEDICKFOGGY(オールディックフォギー)の映画ってドキュメンタリーなの?」と友達に聞かれたときに私が答えた言葉はこれ。だって、ねぇ。こういう演出の映画ってほかにあるのでしょうか?

前々回のコラムに書かせたいただいたオールディックフォギーの映画『オールディックフォギー歯車にまどわされて』、名古屋シネマテークでは8/27(土)から上映が始まりましたね!
みなさんはもう観ましたか?

『オールディックフォギー歯車にまどわされて』予告篇

私は8/28(日)に行ってきたのですが、この日は上映前にメンバー全員と川口潤監督のサイン会&舞台挨拶があるということで、補助席フル稼働の満席!
私もパンフレットにサインをいただき、はりきって最前列で観てきました。

この名古屋シネマテークって、ほんとにすてきな映画館ですね。監督も音響や環境がとても良いとおっしゃってましたし、この日に私が気に入ったのはスクリーン前の2列が座椅子ってところ!
「靴脱いで座っちゃお」「靴下も脱いでいいかなー」なんて友達とキャッキャしたりして。もちろん写真も撮るよね!とてもアットホームな雰囲気でした。

そんな中、メンバーと監督が入場。いつものライブとは違って、ゆるい空気が流れます。
トーク楽しかったなー。
「写真も動画も撮影自由!拡散も自由です!」とのことだったので、気になる方は各種SNSを検索すれば名古屋の様子だけでなく、他の映画館での舞台挨拶の様子も見ることができますよ。

そしていよいよ、上映スタート。
ネタバレになるので内容について具体的には書きませんが、主に昨年のライブ映像やメンバーのドキュメンタリー映像と、MV『シラフのうちに』でボーカル伊藤さんがタクシードライバーを演じていたドラマの別テイクとが混ざり合った、なんとも独特な編集でした。

すごくおもしろいと思ったのは、「ここは撮らないで」みたいな線がこの人たちにはないのかな、ってこと。ドキュメンタリー部分はメンバーの自然すぎる姿が隠すことなく映し出されてるんです。
だからこそ、嘘のない日々が伝わってくるわけで。
私たち客はこれまでライブやフェスでステージ上にいるメンバーばかりを観てきたのですが、この映画を観ると、ステージに立つまでにはこんな時間があったのだなと知ることになります。
映画公開前のインタビュー記事で「お客さんと一緒だよ」と伊藤さんが話しているように、ライブのない平日は労働していて、そのうえで曲をつくったり、スタジオ入って練習したり、レコーディングしたりしてるんですね。そして週末になるとワゴン車1台にメンバーとスタッフが乗り込み、隙間に楽器や機材を詰め込んで日本全国のライブ会場へ向かう。それを、毎週。
上映前にオールディックフォギー専属のPAをされている三田さんと少し立ち話させていただいたのですが、そのときも同じようなことを当たり前のように、むしろ楽しそうに話してくださいました。
そう、大変そうなことを、楽しそうにしている人たちなんです。
楽しそう、というと語弊があるかもしれない。ほんとに楽しんでるんだろうと思います。

『音楽に憑りつかれてしまった
全てのバンドマンに贈る未完の記録』

映画の予告編に出てくるこの言葉、じーんときます。

私が大好きなバンドの人たち、年に何度も名古屋にライブしに来てくれるバンドの人たちも、きっと同じ。もちろん移動距離や頻度はそれぞれ違うし、中でもやっぱりオールディックフォギーはその限界を超えてるように思うのですが。
こういうことって、話では聞いたことあっても映像で観ると感じる強さが違いますね。

「普段はみんなと一緒」という人たちが、ステージ上であんなにも輝いている。
それならば私はどうだろう、私の人生を私の足で歩けているかな、と考えさせられます。

これまでライブで感じていたオールディックフォギー愛が、映画を観てさらにガツンと上がりました。

シネマート新宿ではアンコール上映もされるほど好評だったというこの映画!
名古屋シネマテークでの上映は9/9(金)20:00が最終ですが、まだまだ全国各地で上映が続くので、コラムの最後に映画の公式ホームページアドレス載せますね。まだ観てない人は要チェックですよー。

そして。

私のすてきな日曜日はこれだけではありませんでした!

映画の余韻でうまく口がきけない状態のまま、栄R.A.Dへ移動したんです。
それはなぜかというと。
京都のハードコアバンドF.Pを観るためです!

2
3

F.P
Juntaro Yoshio(Vocal)
TaishiMizuya(Guitar&Vocal)
Jun Higo(Guitar)
Yuki Fukunaga(Bass)
Yuma Kowada(Drum)

2013年に京都で結成されたバンドです。ジャンルはメロディックハードコア、メタルコア。
8/10に発売された7曲入りCD『Too much to think, too heavy to carry』を聴いたらすごくかっこよかったので、ぜひともライブを観たいと思っていたんです。

栄R.A.Dに到着して間もなくF.Pがスタート。(間に合ってよかった!)

ライブが始まってすぐの感想は、
うん、やっぱりこのバンド好きだ!!!
CD聴いてライブもきっとかっこいいと思った、その直観は間違ってなかった!

私は、音を鳴らした途端、正気でなくなる人が好きです。
これは私が好きなバンドに共通していること。
だからこそ私たち客も心動かされたり鷲づかまれたりするんだと!そう思ってるんです。

正直ね、まだCD出したばかりの若いバンドだし、彼らのホームである京都とは離れた名古屋のライブハウスだし、という状況なので、彼らのことを知らなくて棒立ちの人もいるわけですよ。最初からエンジン全開で楽しむ客ばかりじゃないの。かくいう私だってライブ観るの初めてだったから、前の方とはいえ端にいたし。
そんなフロアへボーカルのジュンタロウくんが降り立って歌い、叫び、暴れ、客に飛びつき、掻き回すのね。(飛びつく相手は、正気でない中でも瞬時に選んでいると思われます)
こういう精神、大好きです。フロア含めたライブハウス全体を揺らすパワー。

そう、私が観たライブもこんな感じでしたー。

F.P – Forfeit(Official Live Clip)

揺れてるよね、ライブハウスが!

それでいてMCになると、興奮冷めきらぬままでも目線は正気に戻ってまじめな口調で話すの。まっすぐ前を見据えた硬派な印象を受けました。根がまじめって大事ですよね。

もちろん魅力的なのはボーカルだけじゃないのですよ。そんなふうにジュンタロウくんが縦横無尽に駆け回れるのは、楽器を持つ4人がひとつの勢いをもって演奏してるから。変な言い方かもだけど、みんなが「正気でない」という共通項をもって集中してるから、F.Pのライブは魅力的なんだと思いました。

あと、ふと思ったのは、もっと大きいステージも似合うバンドじゃないかなってこと。派手ではないけど華があるのですよ。動きが激しくてメンバー同士ぶつかってたし、だからもっと広ければもっともっと思い切ったステージになるのかもしれない、大きいフェスとかでそんなF.Pも観てみたいなーと妄想が膨らみました。

なんだかんだ言っても、私はこのくらいの規模のライブハウスが好きだったりもするんですけどね。
だから両方やってほしいな!

とにかくF.P、また観に行きたいと思います。
10/2(日)にまた名古屋来てくれるし!
ライブ日程もコラムの最後に載せるのでチェックしてください。

そして、そして!

まだありました、やばいバンドとの出会いが……!

F.Pの次に出てきたArise in Stabilityというメタルバンド。
実はこの日あまり時間がなかったので、F.Pを観たら帰ろうと思ってたんです。でももうちょっと時間大丈夫そうだな、あと1バンドだけ観てこっかなーって。

そしたら、なにこの人たち!
めーちゃめちゃ上手いんですけど!!!

驚きのあまりいつしか前の方へ移動してて、そのまま5人に釘づけになってました。

そんな状態になったのは何も私だけじゃなくて。
数曲続いてふと音が止まったら、
「……まじか」
「う、上手い……」
後ろから呻くような声が聞こえてきたほど。

圧倒的でした。

4

Arise in Stability
Vo 谷口法資(たにぐち ほうすけ)
G 小野寺正喜(おのでら まさよし)
G 平賀優介(ひらが ゆうすけ)
Ba 金安航大(かねやす こうだい)
Dr 山下傑(やました すぐる)

圧倒的ってそれもそのはず、帰ってから調べたところ、ステージ下手(しもて)ギターの平賀さんは、GIT MASTERS 2015で優勝、G.O.D. COMPETITION 2016作曲部門でグランプリ獲得、と実に華々しい経歴をお持ちなのです。顔もえらく整ってらっしゃるし、スーパースターの威厳ハンパないです。

それでも私がはじめに衝撃を受けたのは平賀さんのギターではなかったのですよ。その前にステージ上手(かみて)ギターの小野寺さんの速弾きで口あんぐりしてたし、ベース航大さんの超絶速くて力強いタッピングや、するどく空間を斬るような山下さんのドラムにも腹の底から興奮してました。ボーカル谷口さんも凄いの。息を吐いてるのか吸ってるのか、声なのか悲鳴なのか。こういう声が出せる人、遠藤ミチロウさん以外にもいたんだと感激しました。
つまり、メンバー全員がスーパープレイヤーなのですね。そんな5人が音楽を心から楽しむように音を出している。これはもう、奇跡のバンドだと思います。

ライブが終わったあとは、
「凄っ!!!!!」
解き放たれたように称賛の叫び声があちこちから上がってました。

前知識なくこんなに素晴らしいバンドに出会えたんだから、ほんと帰らなくてよかった……せっかくの出会いのチャンスを無駄にするとこだった。あぶない、あぶない。こうして目当てのバンドをきっかけに好きなバンドが増えたり、好きな音楽の幅が広がったりするのが、ライブハウスの良いところですよね。

いや、でもまだまだ、最後までいたらもっと別のバンドにも感動してたかもしれないの。だってこの日はそもそも、F.Pの新譜『Too much to think, too heavy to carry』と、ANGAGEMENT、Arise in Stability、The Rabies、3バンドのスプリットEP『The Heretic's Proof』のWレコ発として組まれたライブイベントだったのです。後から入手したスプリットEPも全部かっこよかったので、ANGAGEMENTとThe Rabiesのライブも観たいなーという思いがふつふつと湧いてきてます。

こちらがその『The Heretic's Proof』のプロモーション動画。みなさんも観てみてください。3バンドのライブ映像が少しずつ紹介されています。

“The Heretic's Proof” Official trailer
-ANGAGEMANT, Arise in Stability, The Rabies- 3way split EP

ライブの雰囲気をかじったあとには、一曲フルで聴いてみてください。

Arise in stability - Magnetclock (Official Music Video)

ライブではさらに迫力あるからね!ほんとに驚いたんだから!
さらにギターの小野寺さんはMCで、このイベントの主催バンドa Soulless Painに感謝の言葉を伝えながら、「本当にかっこいいバンド」「尊敬している」と熱く話してらっしゃったので、a Soulless Painも観たい。好きな音楽つくる人が好きな音楽は、きっと好きになるものでしょ。
県外のバンドが名古屋に来てくれるなんて年に数回なんだから、1バンドでも知ってたり興味持ってたりしたら、ぜひそのイベントは行くべき!時間があるなら行くべき!
一期一会、大切にしましょー!

今回のご紹介アーティストと関連情報

OLEDICKFOGGY
http://oledickfoggy.com(←今後のライブスケジュールはこちらから)
Twitter @OLEDICKFOGGY
Facebook @OLEDICKFOGGY
Instagram oledickfoggy_official

ドキュメンタリー映画『オールディックフォギー 歯車にまどわされて』
監督・撮影・編集:川口潤
主演:OLEDICKFOGGY
oledickfoggy-movie.com
Twitter@oledick_movie

F.P
Twitter@FP_Kyoto
Facebook https://www.facebook.com/FPKyotoHC

▼F.P今後のライブスケジュール▼

10/1(土)京都 Growly
Tour Final
F.P/Azami/High Hopes (UK)/Paledusk/Roar/Rocket of the Bulldogs/Vision of Fatima

10/2(日)名古屋Red Dragon
HIGH HOPES Japan Tour2016
F.P/C-Gate/Call Sign Eagle/Fall Into Decay

Arise in Stability
Twitter @AIS_official
Facebook https://www.facebook.com/AriseinStability

▼Arise in Stability今後のライブスケジュール▼

9/30(金)渋谷CYCLONE
Contraption x CYCLONE pre.『Contravival』
Contraption/Arise in stability/Sable Hills/Sweet Sleep/and more…

10/22(土)新宿ANTIKNOCK
MINORITY JOINT 2016
ARISE IN STABILITY/BLACKAGLYFORCE/BADILLUSTRATORS/COUNTER WEIGHT/CYANIDE CHRIST/END IN BLOOD/ILIAS/LEVIASUN/LOST COMMITMENT/STIR UP SHIT/SUMMER OF DEATH/THE DONOR
DJ:(sic)S/馬立a.k.a転換ファッキンムーブ/and more…

ライブハウスの客 くーちゃんのTwitter
@Kuu_sideB

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