COLUMN シーンの中にいる人たちの言葉

思春期プラスティネーション

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ライター兼作家 影井公彦

愛知県在住。昼間は会社員、夜はカタカタと小説・シナリオ・レビュー等の文字書きしてる人。90年代ヴィジュアル系のことを語らせると朝までノンストップで話しまくってしまう。現在は音楽をジャンルレスに聴くため、CD棚がえらいことに。

2017.7.18

誰が誰を縛るのか/影井公彦

はいはい、どうも影井でございます。
最近どうにも暑くて仕方ないですね。
暑さがキマりすぎたせいか嫁に
「地球全体にクーラーかけようぜ」
って言ったら呆れられました。
いい案だと思いません?
思いませんね。

はい、では今回のこのコラムはこちら!(先程の話を全く無視する感じのテンションで)

Linkin Parkのチェスター・ベニントンが1stアルバムの頃の音を求めるファンについて、
「俺達も大好きなアルバムだ、でも先に進まなくちゃいけない」
という旨の発言をしていました。

Heavy / Linkin Park (feat. Kiiara)
↑最新アルバム『One More Light』からの1曲。

2000年に発表された彼らの1stアルバム『ハイブリッド・セオリー』は確かに素晴らしいアルバムですね。

その次の『メテオラ』が発売され、聴き終えた後で僕は
「あれ?ハイブリッド・セオリーの方がいいんじゃない?」
と思ったぐらいです。(しかしその後に、1stを聴き返して『メテオラ』の凄さに気付いたのですが)

One Step Closer / Linkin Park
↑1st『ハイブリッド・セオリー』からの1曲

Faint (Official Video) - Linkin Park
↑2nd『メテオラ』からの1曲

漫画『BECK』で言及されていますが、1stアルバムには『えげつないパワー』が込められています。
洗練された1stというのは、なかなかありません。
結成してやっと出せたフルアルバムに入るのは、そのバンドのその時の『全て』なのです。
未熟さや疑問なども全てプラスに転換したパワーが出るのが1stアルバム。
それが故に『勢い』が出てくる。
歳をとるごとに出せなくなっていく『勢い』が1stには詰まっているのです。
では、全てのバンドのここから1stを聴けばいいのかというとそういう単純なものでもない。
1stでは普通だったのに、それからのツアーや楽曲の制作でどんどん腕を上げていくバンドも多い。

僕らはバンド・アーティストに何を求めるのでしょう?

例えば、Linkin ParkならOne Step Closerのパート2を求めるのか?
Nirvanaであれば、Smells Like Teen Spiritのパート2を求めるのか?

Smells Like Teen Spirit / Nirvana

人によってはそれを良しとする人もいる。
『ヒット曲だけやればいいんだよ!』
という暴言を聞いたことだってある。
しかし、それは違うのではないかと思うのです。
変化を『迷走』と呼ぶ人だっているが、迷走でもなんでも彼らは前に進んでいる。
それがかっこいいことなのではないだろうか?

『XXXだけあればいい』
なんていう言葉を吐いている自分が、もしかしたら止まっているのではないだろうか?

1st(または最盛期)の呪縛というのは、もしかしたらバンド・アーティストを縛るだけでなく、リスナーも縛るのかもしれない。
漫画『XXXHOLiC』にある通り、自分の言葉で自分を縛ってしまうのだ。
『つまらない』と思ったら、もしかしたら自分を縛っているのかもしれないと思うといい。
自分を縛っているものを全部ほどいたら、また楽しくなるのだから。

まあ、端的に言えば縛られるのが気持ちいいなら夜の女王の元に行けばいいってことですね!(笑顔)

では、また次回(ボコボコにされながら)。

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