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ライター ツボイ

2018.1.25

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佐々木亮介のソロが、バンドa flood of circleとアルバムに与えた影響とは

「本当に誰も聴いたことのないロックンロールを作ろうと思った(佐々木)」

2月21日にニューアルバム『a flood of circle』をリリースする、a flood of circle。約1年ぶりとなる今作は、前作を超える最高のロックンロールアルバムに仕上がっている。先日、その作品についてのインタビューを敢行。思った以上に話が盛り上がり、濃い内容となったため、当サイト初の前後半に分けて掲載することを決定。前編となる今回は、佐々木亮介(Vo/Gt)のソロがアルバムに与えた影響など、今作が完成するまでの経緯と、2月3日(土)、4日(日)に名古屋の池下CLUB UPSETにて行われるツアーの話を中心にお届けします。
※後編では作品の深い部分に迫りますのでお楽しみに!

―2月21日にリリースされるニューアルバム『a flood of circle』の構想はいつ頃からあったんですか?

佐々木亮介(Vo/Gt):2017年1月に『NEW TRIBE』というアルバムを出したんですけど、その前のアルバムが2014年11月の『GOLDEN TIME』になるので、a flood of circleとして初めてアルバムリリースに2年くらい空いたんです。溜めに溜めての『NEW TRIBE』だったんで、早く次を出したいと思っていました。だから、昨年3月の『NEW TRIBE』のツアー中には今回のアルバムの曲を書き始めていましたね。

―次への意欲がすごいですね。その熱量はどこからきているんですか?

佐々木:『NEW TRIBE』でこの後何やっていいのか分かんないくらい、すごくバリエーションのある12曲が作れたので、なかなかこれは超えらんねぇぞと思っていたのはありますね。

HISAYO(Ba):ツアーで自分たちの強みを感じることがあって、改めて口頭で確認していました。だから、自分たちの武器はこれだというのがあった上での制作でしたね。収録曲は、佐々木くんが何にも捉われずにたくさん書いたデモの中から、うちらが選んでいくスタイルでした。

佐々木:メンバーがどうにかしてくれると思って(笑)。今回ソロの影響もあって、もっと自由に曲を作ろうと思ったんです。ピアノから作って、ピアノがなきゃ成り立たない曲や、ラップもすごく好きなのでその要素が入った曲をバンドでできないかなど、いろいろ実験しながら作りました。あと、ツアーで対バンのカバーをよくやっていて、これまでいろいろな種類のバンドと対バンしてきたんですけど、どのバンドの曲も良くも悪くもフラッドのスタイルになっちゃうんですよね。それもあって、これまでは10曲入りのアルバムだったら12曲くらいしか作れず、その中から絞っていたんですけど、今回は20曲以上作ったので、曲選びからメンバーに任せてみようと。

渡邊一丘(Dr):(佐々木)亮介が書いてきた曲の中から、このポジションは欲しいよねっていう曲をみんなで意見交換しながら作っていくスタイルだったんですけど、今回は食べ放題みたいな感じになったなと(笑)。

佐々木:食べ放題!? (笑)。

渡邊:ビュッフェスタイルみたいな。お好きな曲を選んでくださいという感じ。

佐々木:なるほど(笑)。

渡邊:そこに対して純粋に何が食べたいか、何が好きかを俺と姐さん(HISAYO)で意見を出しながら…

HISAYO:今回は、今うちらがやりたいというのがあったから、あえて似たテイストの曲も入れています。普通ならこの曲はやめとこうか…ってなるけど、今回は存分にいききってます!

佐々木:これまでは、キレイに幕の内にしようとしていたのかもしれない。

―これまでのアルバムはバランスが取れた幕の内だったということですね

佐々木:もうごはんはあるから、ごはんものは入れないでしょというところに、あえてチャーハンを乗っけるみたいなことはしているかもしれないですね(笑)。

―(笑)。キャラの濃い個性的な作品になっているんですね

佐々木:今回のアルバムはこういうキャラでしょみたいなのはあったかも。なべちゃん(渡邊)が、最初ダークなサウンドのアルバムにしたいと言っていたのもあって、自然にひとつのコンセプトへ向かっていった感じかな。

―渡邊さんはどうしてダークなサウンドにしたいと思われたんですか?

渡邊:今回のエンジニアも『NEW TRIBE』と同じザブ(Xavier Stephenson)にお願いしているんですけど、前作でa flood of circleの武器だなと思っているダークな部分というか、色で言うと黒いロックンロールという自分たちのロックンロールをちょっと変えられたなと。鋭い部分の研ぎ方が分かったので、新しいアルバムでさらに研ぎ澄ますことができたらいいなと思っていて、それがダークというキーワードだったんですよ。

―佐々木さんが作ったデモを聴いた時点で、それに近い曲はありました?

渡邊:ありました。

HISAYO:それに、そことは違うかなりソロっぽい曲もすごく多かったし、「これをどうやってバンドでやるんだろう?」と思う曲もあって、本当にすごく自由に作っているのがいいなと思いました。また、イベントやツアー後にフェスにも出たんですが、うちらはここだぜという、めっちゃ曲を絞ったライブをしたんです。バランスの良いフェスならではのセットリストではない方が反応いいことが多かったので、今回のアルバムでいろいろなものがひとつになった感じがしています。

佐々木:これまで幕の内でやってきたから、どこでも対バンできたところがあって、でもその中でやればやるほど実はお客さんに一番刺さっているのはこれなんじゃないかという武器が、ナベちゃんの言葉でいうダークになる。それを研ぎ澄まそうってなった感じです。

―そうして選ばれた曲が今回収録された10曲なんですね。先ほど佐々木さんはご自身のソロの影響もあったとおっしゃっていましたが、他のメンバーの方は佐々木さんの変化を感じられました?

HISAYO:めちゃめちゃ感じました。曲の作り方がそもそも違う。うちらのサウンドを意識して作ってないよね。

渡邊:そうそう。それこそさっき亮介が言ったように鍵盤が入っていて、鍵盤がないと成り立たない曲とか、人力じゃないドラムの感じがあったりして。

佐々木:全部打ち込みっぽい感じで作ってるからね。

渡邊:でもそれが今までのデモと作り方が違っていてすごくいいなと。亮介が持っていた元々のビジョンを聞いて、どう反応できるかという反応力みたいなところも試せました。

―佐々木さんからこれまでとは違うデモが出てきたことで、みなさんはそれを表現する力を試される結果になったと

HISAYO:そうですね。生でどうアレンジすればフラッドのサウンドになるのかという。それこそ、佐々木くんのソロ作品が出た頃に今作の制作をしていたので、佐々木くんは曲は作ったから後はやっといてって感じで、私たちに投げてツアーに行っていました。

佐々木:そう。俺がソロツアーをしている間に全部やっといてくれって。俺がベッタリやると自分のことばかりになっちゃうから、今回はこんな感じと渡せたのがすごく良かった。デモも今までは自分でまとめていたけど、今回は姐さんがまとめてくれたり、なべちゃんが作った曲が入っていたり。そういう今までにないバランスでトライできたのが良かったですね。

―なるほど。今回は制作方法そのものが変わったんですね。佐々木さんご自身は特にどの部分にソロの影響があったと感じました?

佐々木:ソロを経験したことで、よりバンドが大事だなと思えるようになりました。アメリカのソウルやブルースの歴史がある街で一番新しいものを作っているスタジオへ行ったとき、一流のミュージシャンは人の話をちゃんと聞くんだなと(笑)。バランスもあって、自分の幹がしっかりしていなかったら手を伸ばしたときフラフラするし、幹だけにこだわっても葉っぱは伸びていかない。それをすごく感じたので、自分の中でメロディやコンセプトのはっきりしている曲があれば、いい意味で後はどうなってもいいなと。それがあったので、今回a flood of circleでの新しいことより、本当に誰も聴いたことのないロックンロールを作ろうと思ったんです。そうじゃないと面白くないと思ったし、フラッドにとっての新しさを積み重ねるのも大事だけど、ステージに立ったときにみんながびっくりするロックンロールをマジでやらなきゃダメだという焦りもちょっとありましたね。

―そのa flood of circleのステージが観られるツアーが1月12日にスタートしました。名古屋は2月3日(土)、4日(日)の2日間、池下のCLUB UPSETでSIX LOUNGEとの2マンです。対バンのSIX LOUNGEにはどんな印象があります?

佐々木:SIX LOUNGEはすげぇいいバンドですね。ロックンロールをキーワードにすると、演歌みたいになっちゃうんですよ。この感じ知ってるから安心して聴けるという。そんなロックンロールが多い気がしている中、SIX LOUNGEはフラットなんですよね。ロックンロールは好きなんだけど、思い込みが全然ないから、普通のロッケンローラーはこんなスイートなメロディや言葉で歌わないところまでいっちゃってて。それはすごく面白いし、たぶん俺らもそういう伝統芸能にしたくないタイプのバンドだから、すげぇ面白い対バンを観せられると思います。

―楽しみにしています。しかも今回2daysなんですよね

佐々木:そうなんですよ。

HISAYO:1日目と2日目では内容違いますから。

―ということは、セトリを変えるってことですよね。2日間とも行かなきゃいけないじゃないですか

HISAYO: そうそう(笑)。

渡邊: そうなりますね(笑)。

HISAYO:2日あるからどっちかは来れるでしょみたいな感じ(笑)。どっちか1日に来ても楽しいし、両方来ても楽しいことは間違いないですね。

佐々木:同じ会場の2daysって独特のグルーヴが生まれるんですよ。初日も2日目も。それが楽しいんですよね。だから、ぜひ2日間とも来てください!

後編(2月21日掲載予定)へ続く…

a flood of circle × UNISON SQUARE GARDEN 田淵智也
"ミッドナイト・クローラー" 予告編

■リリース情報

『a flood of circle』
Album
2018.2.21 発売
初回限定盤(CD+DVD) 3,500円(+tax)
通常盤(CD) 3,000円(+tax)

■LIVE情報
A FLOOD OF CIRCUS 大巡業2018
2月03日(土) 愛知 CLUB UPSET w/SIX LOUNGE
2月04日(日) 愛知 CLUB UPSETw/SIX LOUNGE
2月08日(木) 大阪 Shangri-La w/LAMP IN TERREN
2月09日(金) 大阪 Shangri-Law/LAMP IN TERREN
2月11日(日) 福岡 Queblickw/teto
2月12日(月祝) 福岡 Queblickw/teto

A FLOOD OF CIRCUS 2018
2月17日(土)東京渋谷TSUTAYA O-EAST
w/UNISON SQUARE GARDEN, 髭, CHAI, Large House Satisfaction, SIX LOUNGE, The Hosomes [佐々木亮介(Vo.&Gt./a flood of circle)、Yasu(Ba./DOES)、キョウスケ(Gt./爆弾ジョニー)、ジェットセイヤ(Dr./go!go!vanillas)]

New Album”a flood of circle”Release Special Party
日時:4月7日(土)
場所:東京渋谷CLUB QUATTRO
時間:OPEN17:00 / START18:00
チケット:3,800円(別途1Drink)
[チケット先行]
ファンクラブ先行:1月31日(水)12:00〜

■オフィシャルWEB
http://www.afloodofcircle.com

■プロフィール
2006年結成。ブルース、ロックンロールをベースにしつつも、多種多様な音楽的要素を吸収しながらAFOC流のロックンロールに昇華させたサウンドとメロディ、そして佐々木亮介の強烈な歌声が話題となる。今までにFUJI ROCK FESTIVAL’07をはじめ、全国各地のフェスにも数多く出演。全国ワンマンツアーを行いながら精力的に活動を続け、邦楽シーンの中、「ロックンロールバンド日本代表」としての地位を確立している。バンド結成10周年を迎えた2016年には、ベストアルバムのリリース、自身初となる海外ツアーの開催、2年ぶりのワンマンツアーを開催。2017年1月には待望のニューアルバム『NEW TRIBE』をリリースし、ツアーファイナルのZeppDiverCityのライブ映像を10月にリリース。そして、2018年2月21日にニューアルバム『a flood of circle』をリリースする。

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