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INTERVIEW 旬のアーティストインタビュー

2017.9.7

雨のパレードが『Shoes』で描く少年心と懐かしさ

「雨のパレードが元々持っているノスタルジックな部分を強く出してみました(福永)」

8月23日に3rdシングル『Shoes』をリリースした雨のパレード。テレビ東京系ドラマ24『下北沢ダイハード』のために書き下ろした、自身初のドラマタイアップ曲となっている。「街」と「希望」をテーマにノスタルジーな世界観を表現したこの楽曲について、雨のパレードの福永(Vo)と山崎(Gt.&Syn)に話を訊いた。

取材・文 古田

—新曲『Shoes』はドラマ『下北沢ダイハード』のために書き下ろした楽曲ですね。ドラマの舞台となっている下北沢はどんなイメージでした?

福永(Vo):下北沢は僕らが上京した当初一番ライブをしていた街なので、下積みのイメージがあります。

山崎(Gt.&Syn):そうですね、今はライブではなかなか行かないですけど、当時はよくライブをしていました。

—今回曲を書くにあたって下北沢には?

福永:僕は行きました。歌詞を書くために、下北沢に行って一人で彷徨いながら歌詞のイメージを考えました。お世話になっていたライブハウスへも寄りしましたね。

—歌詞はリアルな体験を基に書くそうですね

福永:基本的にはリアルな体験や感情を基に書いています。ただ、『Shoes』に関しては僕の好きな青春映画を全部詰め込んだ感じです。

—どんな映画ですか?

福永:最近だと『シング・ストリート』とか。あと『ウォールフラワー』や『グッド・ウィル・ハンティング』、漫画でいうと『ピンポン』とか。それらの青春の要素を詰め込みました。

—以前インタビューで、テーマが決まっていた方が作りやすいと言っていましたが、『Shoes』は制作が大変だったという1stシングル『You』や2ndシングル『stage』に比べて作りやすかったですか?

福永:そうですね。今回いただいたテーマは「希望」や「街」だったんですけど、最初にドラマの構想を紙資料でいただいて、なんとなく“青春”とか“少年心”というものをイメージできたので描きやすかったです。それと、今回は期間的にも精神的にも余裕があったので、楽しんで作れましたね。実は『Shoes』以外の3曲はアルバム制作の時に録り終えていて、曲数が多くて惜しくもアルバムから漏れた3曲なんです。だから、今年はまだ『Shoes』しか作っていないんです。もちろん今はまた別の楽曲の制作を始めていますけど。

—『Shoes』は気持ち的にも余裕を持って作れた曲なんですね。『You』では挑戦的な音づくり、『stage』ではライブを意識した部分があったと思います。『Shoes』は音づくりに関してテーマはありましたか?

福永:今回は裏テーマとして「CDを買っていた世代を振り向かせたい」という想いがありました。例えば、宇多田ヒカルさんが今CDを出しても何十万枚と売れるじゃないですか?もちろん内容がすごく良いからだと思うんですけど、バンド界隈だと5万枚売れたら相当すごいので。その世代を巻き込みたいなという気持ちがありました。だから今回は雨のパレードが元々持っているノスタルジックな部分を強く出してみました。シンセの音だったり、レコーディングの仕方だったり、アレンジ、歌詞、アートワークなどすべて“ノスタルジック”をテーマに作り込みましたね。

—確かに、新しさの中に懐かしさを感じました

福永:アナログシンセの音って時代感がはっきり反映されているものだと思うんです。それで今回は80年代に使われていたようなアナログシンセをイメージして作りました。使っている機材自体は古いものではないんですけど。ドラムの音色も、その時代感を出すためにプリプロでエンジニアと何度も調整を重ねて、マイキングなど細部にもとにかくこだわって作り込んでいきました。ベースもあえて、ちょっと錆びた弦を使ってみたり。いろんな方法を試して懐かしさを出したので、そのあたりも感じてもらえると嬉しいですね。

—今回の4曲の中でも『Thunderbird』はとくに音づくりにこだわった曲かなと思いました

福永:そうですね。M1という昔のシンセサイザーのパンフルートという音で最初の“テテテ、テテテ……”というリフを作って、そこから作り込んでいった曲です。自分たちとしては結構攻めた作りにしていて、挑戦的な作品ではあるかなと思っています。

—『Voice』は葛藤を感じる歌詞が印象的です

福永:『Voice』は実は『stage』よりもすごく前に作った曲で、音自体は早い段階で録り終えていました。でも歌詞で右往左往して、アレンジで右往左往して、最終的に音づくりもやり直してやっとカタチになった曲です。

—そうだったんですね。そして、『Hollow』は雰囲気がガラッと変わります

福永:『Hollow』は僕の弾き語りでできた曲です。いろんなバンドアレンジを当ててみたんですけど、結果メンバー全員が「弾き語りが一番良かったね」という意見で、引き語りベースの曲になりました。雨のパレード初のアコギが入った曲ですね。

—雨のパレードの曲は歌詞への入りやサビへの入り方がとても聴き心地が良いです

福永:基本的に歌ものを意識して作っているので、そこがそう言ってもらえる要因かもしれないですね。サビっぽいメロ、サビがくるっていうのが分かるように作っています。歌ものが好きなので。

—楽曲制作の中で“新鮮味”も大切にされていると思います。いま興味を持っているところがあれば教えてください

福永:Toro Y Moiの『Boo Boo』というアルバムが先日リリースされたんですけど、すごく懐かしい感じなのに新しくも聴こえて、その感じは雨のパレードでも出したいなと思っていますね。

—なるほど。今後、取り入れたい音色はありますか?

山崎:最近はシンセで作る音色が多くなってきました。シンセもそれぞれ得意な音色があるので、そのキャラクターを生かした楽曲づくりは意識しています。このシンセに合うのはどの年代の楽曲なんだろうとか。例えば、時代ごとの音を調べて得意なサウンドが分かったときに、そこから実際どういう風に「雨のパレード」の曲にハマるかというのは常に考えていていますね。曲のイメージが固まったときに、すぐにイメージに近い音が出せるように意識しています。

—では機材もたくさん試していますか?

福永:色々試していますね。入れ替わりが何度もあって、今かなり良いところにたどり着いたところですね。

山崎:そうですね。今だいぶ落ち着いています(笑)。色々試して機材ごとの得意不得意を見定めて、中でもとくに音の幅の広いものを厳選しています。

—今後の楽曲にどんな音色が入ってくるのか楽しみです。そして、『Shoes』の初回限定盤は、4月に行われたワンマンツアーファイナルの模様を収録したDVDが特典となっています。収録曲15曲は多いですね

山崎:そうですね、ライブがフルで入っているんじゃないかな。

福永:映像自体もかなりカッコよく仕上がっています。その楽器からその音が出ていたのかーという発見もあると思うので、そこにも注目して観てもらえたらと思います。

—9月にはワンマンライブツアーがあります。どんなライブツアーになりますか?

福永:ワンマンライブは今年もたくさんしてきて、学べたことがいっぱいありました。それと、メンバー全員でいろんなライブを観に行っているんですけど、そこで感じたことや学んだこともたくさんあります。それらを還元して、ここからまた格段と違うライブを魅せられたらなと思っています。

山崎:今回のツアーでは、今までワンマンをしたことがない会場にも行きます。僕らのワンマンを待っていてくれた人たちに向けて「雨のパレード」をバンッと魅せることができるので楽しみです!過去にワンマンで行った場所も今回はより大きなステージやフロアになっています。“今の「雨のパレード」はこんなにカッコよくなっているぞ”というところをファンに魅せられると思います。どちらもすごく楽しみです!

—ワクワクしますね!では最後に、ファンの方へメッセージをお願いします

山崎:『Shoes』を引っ提げてのワンマンライブは、全国8箇所大きな会場で演るので皆さん楽しみにしていてください。この掲載を見て初めて「雨のパレード」を知ったという方は、ぜひお店で『Shoes』を手にとってください。アートワークも良いし、初回盤にはすごく豪華なライブDVDも付いています。その映像でライブはこんな感じなんだって楽しんでもらえたら、9月のワンマンはぜひ会場で一緒に楽しんでもらえたらと思います。

福永:僕は今回『Shoes』のアートワークを全部自分で制作したので、ぜひお店で手にとってほしいなと思います。ジャケの靴は僕の靴なんです。歌詞に「汚れてしまった僕のシューズ」とあるんですが、まさに僕が汚した靴なんでそこにも注目してほしいです。

雨のパレード - Shoes(Music Video YouTube Ver.)

■リリース情報

『Shoes』
3rd Single
2017.8.23発売
初回限定盤(CD+DVD) 2000円(+tax)
通常盤(CDのみ) 1200円(+tax)

■ライブ情報
ワンマンツアー2017「Untraveled」

9月09日(土) 仙台 darwin
9月13日(水) 名古屋 Electric Lady Land
9月19日(火) 福岡 DRUM Be-1
9月21日(木) 大阪 BIGCAT
9月22日(金) 金沢AZ
9月24日(日) 東京 新木場STUDIO COAST
9月28日(木) 札幌 Sound Lab mole
<追加公演>
10月21日(土) 鹿児島CAPARVO HALL
<海外公演>
10月29日(日) THE WALL TAIPEI(台湾)

■オフィシャルHP
http://amenoparade.com/

■プロフィール
福永浩平(Vo)、山崎康介(Gt.&Syn)、是永亮祐(Ba)、大澤実音穂(Dr)。2013 年に結成。2016年1stフルアルバム『New generation』でメジャーデビュー。2017年3月からは2ndアルバムと同タイトルの全国ツアー『Change your pops』が大盛況に終了。ポストダブステップ、80’sPOP、インディR&B、エレクトロハウス、アンビエント、TRAPなど様々なジャンルを超えた音楽性はもちろん、アナログシンセやサンプラー、ドラムマシーンなどを取り入れた、バンドという形態に拘らないサウンドメイクで大きな注目を集めている。

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