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ライター フルタ

2018.3.15

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雨のパレードが4人のカラーをより色濃く表現した『Reason of Black Color』

「いい意味で肩の力も抜けて、本当にやりたいことをやりまくった作品です(福永)」

雨のパレードが3月14日にリリースしたニューアルバム『Reason of Black Color』。多様な音楽性が交じり合いながらも、雨のパレードらしい最先端かつ王道なポップミュージックを体現できる作品となっている。自身が「過去最高傑作」という今作について、雨のパレードのボーカル福永浩平に話を訊いた。

―ニューアルバム『Reason of Black Color』。聞き応えたっぷりのアルバムですが、タイトルに込めた意味から伺えますか

福永浩平(Vo):もうそのまま“黒色の理由”という意味です。今作は、自分たちにあったいろんな色をそれぞれより色濃く表現したアルバムになったのかなと思っています。色って、全ての色を混ぜると黒色になるので『Reason of Black Color』というタイトルにしました。自分たちのイメージカラーもよく黒色と言われるので、逆手にとってコンセプチュアルに見えるのかなというのもありました。今回はプレイヤーたちの色もそれぞれより濃く出ているんではないでしょうか。

―名古屋で担当されているラジオ番組のプログラム名が「CMYK」だったりと、最近は“色”を意識されていますか

福永:そうですねー、カラフルというよりは黒色なんですけどね(笑)。黒色って今後何を混ぜても黒色のままなので、逆に何を取り込んでも芯がぶれないという意味もあるのかなと。

―確かに今作も多様な音楽性が交じり合っていますが、どれも雨のパレードらしくてブレないなと感じました。色の話で言うと、今回の曲名を見てまず一番気になったのが『#556b2f』です。ダークオリーブグリーンですよね

福永:そうですね(笑)。文字が並んだときに数字が入っているのが好きで、今回色がテーマだったので16進数で色を表現するのも面白いかなと。この曲聴いたときに、何となくオリーブっぽいなと思って。

―ちなみに今日の帽子の色もダークオリーブグリーンですよね!(※Twitter画像参照)

福永:あ、そうですね! 確かに今日ダークオリーブグリーンですね(笑)。

―(笑)。今回もうひとつのインスト曲も『GOLD』と色の名前です

福永:確かに!もともとアルバムを通して聴いたときに、インスト曲があると繰り返し聞けるなーと思っていたので、どのアルバムにも入れていたんです。今回も入れてみましたが、今回のアルバムでは短い曲を増やしたこともあって、全体通してメリハリがついて、より繰り返し聴ける作品になったんじゃないかなと思っています。

―長さもそうですし、本当に一曲一曲のカラーが異なるので、その部分でも繰り返し聴きたくなるなと思いました。福永さん自身が気に入っている曲を一曲選ぶとしたらどの曲ですか

福永:全部カラーが違ってそれぞれ気に入っているんですが、表題曲の『Reason of Black Color』はかなり気に入った曲のひとつですね。前回のアルバム『Change your pops』は“自分たちが好きな音楽をポップスとして世に広めたい”というコンセプトのアルバムでした。そのころは、1曲ずつそれぞれ推し曲としていけるような状態まで仕上げて世に出すというスタンスだったんです。だけど、今回のアルバムはデモの状態のまま作品に仕上げていたりします。曲の構成とかね。AメロAメロBメロでそのまま終わってしまう曲があったり、ワンコーラスで終わってしまったりとか。そんな風に自分たちのより自由に攻められる感じを一番出せた楽曲が『Reason of Black Color』なのかなと思っています。とにかく攻めたいという意識があるときにできた一曲だったので特に気に入っていますね。音色も楽器それぞれこだわってかなり印象的なものになったんではないかなと。

―イントロから印象的ですよね

福永:シンセサイザーをそこまで歪ませるかってくらい歪ませたりとか(笑)。レコーディングの時にリアンプといって、アンプから出した音をマイクで拾ってちょっとアナログっぽい質感にしたり、それをさらに卓上で歪ませたりと、工夫を凝らした一曲ですね。歌詞も、初期の頃は抽象的な言葉を並べるのが僕は好きだったんですけど、そのあとメッセージ性を重視したタームがあり、それを経て今回のアルバムからふたつが良いバランスで混ざってきている感覚が自分の中にあります。久々に言葉として楽しめたなーという曲のひとつですね。

―音色にも歌詞にも注目したい一曲ですね。新しい試みで言うと、今回ゲストミュージシャンとして『Home Town』にタブゾンビさんが参加されていますね。トランペットが入って、かなりジャジーでセクシーな曲になっています

福永:セクシーですよねー。タブさんのトランペットがあってこそのセクシーさだと思います。タブさんとはレコード会社が一緒なんですけど、地元(鹿児島)も一緒で。タブさんが鹿児島でやっているラジオに何度かゲストで出させてもらっていて、「(ゲストで)入れてよ〜」と言ってくださっていたので、言ってくれるならぜひやってもらいたいなと思って今回お声をかけさせていただきました。

―音源にゲストミュージシャンを迎えたのは初めてですよね

福永:そうです。初めてのゲストミュージシャンがタブさんっていうのも良いですよね。三宅洋平さんとcro-magnonさんの『Tokyo Times』という曲でタブさんがトランペットを吹いるんですが、本当に擦り切れるほど聴いていた曲です。その世界観のままのタブさんがこの曲にいるので非常に感慨深かったですね。タブさんのトランペットを入れた瞬間にみんな「うわっ! これうちの曲か」ってなりました。

―やっぱり雰囲気がガラッと変わりますよね。雰囲気といえば『H.Apartment』はとても面白いですね。どこで録ったのですか?

福永:僕が6年間住んでいたアパートで録りました(笑)。マイクを1本だけ立てて。適当に録ったっていう表現はちょっと違うかもしれないですけど、それっぽく録ったものがアルバムに入っているのって結構好きだったりもして、今回やってみたいなーと思っていたので、この曲でさせてもらいました。面白いと思います。

―個人的には『H.Apartment』から続く『Hwyl(ヒュイル)』も好きです

福永:『Hwyl』めちゃくちゃ気に入っています。僕らの曲はセッションでほぼ作っていくんですけど、『Hwyl』はメロもセッションで作ってます。その場で歌いながら、次バスドラ抜いてみようかとか、次ハットだけになって、次四つ打ちが入ってみたいな感じで、その場でやったノリのデモを、次の日みんなで聴いたら「結構良いなー」ってことでそのままの構成で最後までレコーディングしていきました。

―今作は本当に色々と新しいことに挑戦されていますね

福永:そうですね。色々挑戦して、すごく楽しんで作れた作品だなと思います。いい意味で肩の力も抜けて、本当にやりたいことをやりまくった作品です。

―今回の様々な試みを通して、今後の展開としてさらに挑戦したいことはありますか

福永:例えば『H.Apartment』のアコギとか、去年のツアーでも弾き方りのセクションを作って「アコースティック良いなー」と思ったので、今後アコギの入った曲とかも増えていったら良いかなとは思っています。声の質感的にもアコギはすごく合うなとは思うので。あとはやっぱり『Reason of Black Color』をはじめとしてシンセの柔軟さがより増したなと思っていて、いろんなエフェクターやシンセの自由度がより高まってきたので、もっともっと攻めたことができるなというのは感じていますね。

―今後も攻めの挑戦が続きそうですね

福永:そうですね。今回『You & I』『Horizon』『MARCH』って歪んだギターが主体になっているんですけど、今までほぼ歪んだギターって使ってこなかったんですね。時代感的に最近歪んだギターがだんだんかっこよく聴こえてきたなと僕自身感じていて。早めに歪んだギターで渋いものを慣らしておこうと思って、今回この3曲は挑戦しました。なので、今後ももしかしたらハマりの良いものがあるかもなと思っています。

―福永さん個人としてのテーマはありますか

福永:最近は歌うのもすごく楽しくなってきていて、今年のテーマとして低音をかっこよく響かせられるボーカリストになりたいなと思っています。高音が十分というわけではないですが、やっぱり低温の響きのかっこいい大人になりたいなと思っていて、John Legendとかそういうボーカリストになりたいですね。渋い歌を歌いたいなと。

―『ice』のようなファルセットも魅力ですが、今後の低音にも期待しています! 今作、初回限定盤にはDVDがついています。2017年9月に行われた新木場スタジオコーストでのライブ映像がアンコールまで収録されています。見所を教えてください

福永:(新木場スタジオ)コーストは個人的にも歌っていてすごく気持ちいい箱のひとつなので、映像でもぜひ見てほしいなと思っています。ライブアレンジも結構やっていて、『Focus』とか今までの過去曲も違うアレンジで演ってたりもするので、そういうところを楽しみにしていただけたらなと思います。

―また、3月末からワンマンツアーが始まりますがどんなライブになりますか

福永:前回のツアーがすごくいい肥やしになったなと思っていて、より自分たちの世界観を表現できるようになってきているなと感じています。いろんな音の出し方のアプローチや、アコースティックセクションやセッションパートを作ってみたりと趣向を凝らしているので、次もさらにワンランク上のライブができるように頑張ります。それと、今回のアルバムの曲たちを演るのが楽しみですね。どうなるのか。短い曲が結構あるので、ライブアレンジしたら面白いんだろうなと思っています。

―ライブアレンジ楽しみです。最後に、ファンの方へメッセージをお願いします

福永:これからも自分たちの世界観、よりカッコいいものを表現し続けていこうと思いますのでよろしくお願いいたします。『Reason of Black Color』は本当に気に入っているアルバムです。過去最高傑作だと思いますので、ぜひ皆さん店頭に足を運んでみてください。

雨のパレード - Reason of Black Color ~YouTube Edition~

雨のパレード - MARCH ~YouTube Edition~

雨のパレード - Hwyl (Live Sessions)

■リリース情報

『Reason of Black Color』
Album
2018.3.14発売
初回限定盤(CD+DVD) 3800円(+tax)
通常盤(CDのみ) 2800円(+tax)

■ライブ情報
ame_no_parade Oneman Tour 2018 “COLORS”

3月31日(土) 仙台 Rensa
4月 1日(日) 新潟 studio NEXS
4月 6日(金) 高松 MONSTER
4月 8日(日) 福岡 BEAT STATION
4月12日(木) 札幌 cube garden
4月15日(日) 広島 セカンド・クラッチ
4月17日(火) 名古屋 CLUB QUATTRO
4月18日(水) 大阪 なんばHatch
4月21日(土) 東京 日比谷野外大音楽堂

■オフィシャルHP
http://amenoparade.com/

■プロフィール
福永浩平(Vo)、山崎康介(Gt.&Syn)、是永亮祐(Ba)、大澤実音穂(Dr)。2013 年に結成し、2016年1stフルアルバム『New generation』でメジャーデビュー。2017年3月から行われた全国ツアー『Change your pops』や、9月から行われたワンマンライブは全公演ソールドアウトにて大盛況ののち終了。2018年3月からワンマンツアーを予定している。ポストダブステップ、80’sPOP、インディR&B、エレクトロハウス、アンビエント、TRAPなど様々なジャンルを超えた音楽性はもちろん、アナログシンセやサンプラー、ドラムマシーンなどを取り入れた、バンドという形態に拘らないサウンドメイクで大きな注目を集めている。

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