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INTERVIEW 旬のアーティストインタビュー

2017.11.27

メジャー1stアルバム『eve』でCIVILIANは新たな一歩を踏み出す

「過去からずっと続いてきた因縁に決着をつけたかった(コヤマヒデカズ)」

メジャーデビューから約1年。改名前のLyu:Lyuからは約4年半ぶりとなる待望のフルアルバムが11月22日にリリースされるCIVILIAN。『eve』と名付けられた今作には、今の彼らがリスナーに届けたい楽曲を詰め込んだという。その今作で新たな一歩を踏み出すCIVILIANのメンバー全員に、今の心境とアルバムについて訊いた。

取材・文 坪井

ー11月22日に待望のメジャー1stアルバム『eve』がリリースとなります。まずは、どのようなコンセプトで作品を作られたのかからお聞きしてもいいですか?

コヤマヒデカズ(Vo/Gt):改名前のLyu:Lyuで活動していた頃からずっと、アルバムのリリースはバンドの願望でした。Lyu:Lyuでは出せなかったんですが、CIVILIANに改名してからは、ありがたいことにタイアップのお話をたくさんいただいてコンスタントにリリースもできたので、いよいよアルバムを出せるぞと。実はその時点でアルバム2枚分ぐらいの曲数があったんです。今回、その中から今みんなに聴いてほしい曲を詰め込みました。

ーコンセプトを強いて言うなら、“今聴いてほしい曲を詰め込んだ”ですかね。その念願だったアルバムのタイトルは『eve』ですが、最初から決めていたんですか?

コヤマ:タイトルは最後に決めました。イメージはクリスマスイヴの“イヴ”です。全部の曲が出揃ってからタイトルを考えたんですけど、僕らが今まで辿ってきた変遷を考えた時、ずっとアルバムを出したいと思いながらも、ずっとその日を迎えられないまま長い前の晩のような助走を続けてきた印象があったんです。今回やっと待ち望んでいたアルバムを出せることになって、ようやく長い前の晩を超え、遂にその日に辿り着き、そしてスタートすると強く感じたので、『eve』という言葉が一番タイトルに相応しいなと思って付けました。

ー『eve』は出発前夜という意味があるんですね。1曲目にあるその表題曲がザワザワした喧騒の感じになっているのは、始まりに対する気持ちの表れなんですね

コヤマ:そうですね。『eve』は、おっしゃる通り出発前の晩の期待や不安といった心のザワザワ感を表現しました。

ーそして今作はボーナストラック『メシア』を含め14曲収録されていますが、通して聴いた率直な感想として、前半の曲と後半の曲とでは雰囲気が違うなと感じました

コヤマ:曲の並びは結構考えました。歌詞の観点では、アルバムの前半から『赫色-akairo-』までは自分対誰かを見据えた歌詞が多く、後半にかけてだんだん自分自身のことに入っていき、最後に『顔』という流れになっています。最近アルバムを最初から通しで聴く人は減っているのかもしれませんが、通しで聴いてくれる人に向けて曲の流れは意識しました。

ー前半の『一般生命論』『残り物の羊』の2曲は特に攻撃的な印象があります。この感情は元々コヤマさんの中にあったものなんですか?

コヤマ:僕はあらゆるものに対する反動で曲を作っていたところがあって、すごく嫌なことや悲しいこと、ムカつくことを音楽にして発散しているだけでした。だから、最初の頃は聴く人のことなんて考えていなかったんですよ。ただ「うわー」っと自分の言いたいことだけ言って、自分がスッキリすれば終わりで。それを「いいね」と言ってくれる人がだんだん増えていったことで、今では聴いてくれる人たちへの温かい感情も歌にできるようになりました。でも、『一般生命論』『残り物の羊』は僕がずっと歌ってきた根底の部分かなとは思います。

ーそのネガティブな感情と温かさがバランスよく入っている気がして、ある意味心地良さも感じます

コヤマ:心地良さを感じてもらえるのはトータルで言ったらすごくうれしいことですね。歌を作る時にどちらか一方だけを書くのって違うような気がするんですよ。明るいことだけを書くのも書き足りない気がするし、だからといってネガティブ一辺倒になるのも人間はそれだけじゃないという思いもあるので、どちらも書きたいのはありますね。

ーサウンドも繊細に作られているなと感じました。音作りに関してのこだわりもお聞きしてもいいですか?

コヤマ:CIVILIANになってからレコーディング環境が劇的に良くなったことは大きくて、僕らの耳もそれに合わせて進化したと思うんです。いろんなチャレンジや試行錯誤ができるようになりましたし、今作にはそれがかなり反映されていると思います。

有田清幸(Dr):ドラムに関しては1曲1曲でテーマを設けたり、音に対する目標を定めて制作ができたのでクオリティ良く録れたと思います。

ー特に良く録れたなと思った曲を1曲挙げるとしたらどの曲ですか?

有田:個人的なバランスでいうと『言わなきゃいけない事』ですね。この曲は歌の中のドラムのバランスも含め、全体の聴こえ方や膨らみ方の出来が一番いいなと思っています。

ーこの曲はCIVILIANのポップさが出た曲ですよね。純市さんはいかがですか?

純市(Ba):サウンド的に気に入っているのは、攻撃的な『一般生命論』『残り物の羊』『赫色-akairo-』です。レコーディング環境が良くなり、さらに関わる人たちも変わって、イメージ以上のすごくカッコいい音ができたと思っています。音作りに関して俺たちの感覚も少しずつ変わってきて、今回の制作で自分たちの成長も感じられました。

有田:さらに、曲で録る部屋やキットも変えています。バラード曲に関しては、ヴィンテージ楽器を引っ張り出してきて、昔の海外のロックバンドがやっていた環境でしっかり録ってもらいました。今回全曲でやりたかったことをしっかりやれたので、そこが如実に表れていると思います。

ー今作にはナノウ名義の曲『ハロ/ハワユ』が収録されているほか、ボーナストラックにはLyu:Lyuの頃の曲『メシア』の弾き語りバージョンも収録されています。メジャー1stアルバムに、この2曲を入れたのはどうしてですか?

コヤマ:入れる曲を話し合っている最中の割と早い段階で、ボーナストラックに弾き語り曲を入れたい話はしていました。でも、入れる曲は最後まで迷っていて。未発表曲のデモを入れることも考えたんですけど、今まで好きでいてくれた人たちはもちろん、このアルバムで初めて僕らに出会う人たちに、僕らはかつてLyu:Lyuという名前で活動していて、たくさんの曲を出していた事実を知ってほしい思いがあったので、最終的に『メシア』を入れることにしました。

有田:このアルバムで初めて出会う人たちのことも結構考えましたね。自分たちが出したかったこともきっちり盛り込んだけど、何よりもこの『eve』というアルバムを通して初めて僕らに出会ってくれる人たちに、僕らのことを知ってもらいたくて。だから入れたのはあります。

コヤマ:例えば『メシア』の弾き語りを聴いていいなと思った人が、「この曲のバンドバージョンないのかな?」と昔の作品を漁ってくれたらうれしいですね。

ー十分そのきっかけになり得ると思います。個人的に気になった本編最後の曲『明日もし晴れたら』ですが、タイトルからのイメージと歌詞の内容が結構違うなと。この曲から葛藤のようなものを感じるんですが、この曲が生まれた背景をお聞きしてもいいですか?

コヤマ:この曲は、僕らがLyu:Lyuだった頃に出せなかった曲の中の1曲です。この曲を作った頃はバンドが一番いろいろな問題にさいなまれていて、僕自身もすごく苦しくて曲が全く浮かばなかったんです。何かを変えなきゃいけないのは分かっていても、何をしたらいいのか分からないというどん底だった時の曲で、当時の僕の状況そのものを書いていて、その時のことが一番印象に残っているんですよね。僕自身がアルバムを出す上で、過去からずっと続いてきたその因縁に決着をつけたくてこの曲を最後にしたかったんです。それをメンバーに話したら、バンド間でも最後がいいねとなったので最後にしました。

ーすごく重要な曲になんですね。そして、アルバムの初回盤には豪華なDVDも付くんですよね

有田:はい、大盤振る舞いです(笑)。

純市:何と、ほぼフル尺でライブ映像が入っています。

有田:僕らはライブバンドだという自負があるので、このDVDをきっかけにライブへ来てほしいですね。生で聞いたら絶対に泣かすし、絶対に盛り上がると思うので、CIVILIAN入門盤としておすすめです。

ーライブ映像が100分超も入っているDVDを見たら、ライブに行きたくなると思います。それが実現できるワンマンツアーが始まるんですよね

有田:はい。11月18日(土)の札幌からスタートして、名古屋は12月16日(土)にCLUB QUATTROであります。今までで一番デカいサイズなのでドキドキしています。

ーどういうツアーにしたいですか?

有田:今着々と準備中で、そろそろ通しのリハーサルも始まりますが、いいものができる気配は感じています(笑)。新しいことを考えていますので、楽しみにしていてほしいですね。

純市:お客さんとのやりとりを以前よりももっとできるツアーにしたいですね。そこがバンドとしてずっと苦手な部分だったんですが、改名してから変わっていっているので、その成果も見てもらえると思います。

ーちなみに、ツアーグッズにはコヤマさんプロデュースのTシャツもあるんですよね

コヤマ:そうなんです。ここ2、3年ぐらいで好きなブランドができたり服を着ることが大好きになったのもあって、以前からデザインをやらせてほしいという話はしていたんです。それがアルバム発売のタイミングで実現できたのはうれしいですね。

ーそういう意味でも今回のアルバムは、CIVILIANの新たな始まりを感じさせますね。では最後に、今作『eve』を手に取ってくれるみなさんにメッセージをお願いします

コヤマ:Lyu:Lyuの時代からずっと応援してくれている人たちに、「本当に長い間お待たせしました」と自信を持って言える内容の作品になりましたし、何の先入観もなくこれで初めて僕らを知る人たちにとっても「初めましてこれがCIVILIANです」と自信を持って言えるファーストアルバムになったと思っています。このアルバムが一人でも多くの人に届いて、ライブにもたくさんの人が来てくれたらうれしいです。これからもCIVILIANをよろしくお願いします。

CIVILIAN 1st Album『eve』クロスフェード

■リリース情報

『eve』
Major 1st Album
2017.11.22 発売
初回生産限定盤(CD+DVD) 4,500円(+tax)
通常盤(CD) 3,000円(+tax)

■LIVE情報
CIVILIAN ONE MAN Tour “Hello, civilians~全国編~”
11月18日(土) 北海道 SOUND CRUE
11月22日(水) 新潟 GOLDEN PIGS BLACK STAGE
11月24日(金) 宮城 enn 2nd
12月09日(土) 広島 HIROSHIMA BACK BEAT
12月10日(日) 福岡 graf
12月16日(土) 愛知 名古屋CLUB QUATTRO
12月17日(日) 大阪 梅田CLUB QUATTRO
12月21日(木) 東京 LIQUIDROOM

■オフィシャルWEB
http://civi-l-ian.com/

■プロフィール
ボーカロイドプロデューサー・ナノウとしても知られるコヤマヒデカズ(Vo/Gt)、純市(Ba)、有田清幸(Dr)による3ピースロックバンド。2008年、コヤマが同窓生の純市、有田に声をかけて結成。2009年よりLyu:Lyu名義で活動を開始。2010年にリリースした1stミニアルバム『32:43』から毎年作品をリリース。2012年には「SUMMER SONIC2012」の大阪公演にも出演。そして、2016 年にバンド名を「Lyu:Lyu」から「CIVILIAN」へ改名。同年8月3日、1stシングル『Bake no kawa』をリリース。11月23日リリースのシングル『愛/憎』にてメジャーデビューを果たす。2017年は、3月に2ndシングル『生者ノ行進』、8月に3rdシングル『顔』、11月8日に4thシングル『赫色-akairo-』と3枚のシングルをリリース。そして、11月22日に待望のメジャー1stアルバム『eve』をリリースした。

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