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INTERVIEW 旬のアーティストインタビュー

2017.5.2

EARNIE FROGsが紡ぐ12の等身大ストーリー

「僕らという存在を今まで以上に感じてもらえると思う(三木)」

男女混声ツインボーカルで、誰もが心に抱く弱さを歌にするEARNIE FROGs。彼らが結成7年目にしてついにフルアルバムを完成させた。真骨頂のロック曲から、エレクトロな打ち込み曲、ポップソングまで幅広い楽曲が収録されているが、『ノンフィクション』というタイトルの通り、12曲全てが等身大の彼ら。その今作について、メンバー全員に話を訊いた。

取材・文 坪井

—待望のフルアルバムですね。今の心境はいかがですか?

三木正明(Gt/Vo):やっと出せました(笑)。入っている曲の中には、2年以上前に生まれた曲もあって、これまで出してきたシングルやミニアルバムに入れられなかったその曲を今回のフルアルバムに入れることができ、やっとみなさんに聴いてもらえるのがうれしいです。

テラオ(Gt/Cho):そうだね。その分よろこびも強いです。

—今回のアルバムにはそんな昔の曲も入っているんですね。ちなみに、今作のためにどれくらい曲を書きました?

三木:結構書いたよね。

テラオ:40、50曲ぐらいは書いたと思います。

—かなり多く書いていますね

テラオ:いっぱい書くことで自分たちらしさにどんどん潜れるし、出合える曲も増えるんです。その中から、ちゃんと顔を持った12曲を選べたと思います。

—その顔を持った12曲の中で、1番古いのはどの曲になります?

テラオ: 11曲目の『鳴き声』ですね。

三木:この曲は昔自主制作で出した曲を再録しました。初めてテラオさんが作った曲です。

テラオ:三木に頼ってばかりではいけないなと思って作りました。Twitter上でそんなこと言わなくてもいいのにと思っていたけど、よくよく考えると自分も同じようなことをしているかもという自虐の歌です(笑)。僕が歌詞を書くと、どうせ自分も同じだろという結論になってしまうんですよ。この曲はそれが顕著に出ていて、そのエネルギーを演奏で爆発させることでまとまった曲ですね。

—そのサウンドは、今回収録するにあたり何かしら変えました?

テラオ:メインフレーズも含めガラッと変わっています。昔は重い感じを出せなかったんですが、今は当時より技術も上がっているので、その感じを録音できました。

三木:声の質も違うと思います。実はライブですごくやっていた曲なので、当時ライブに来ていた人も楽しめる仕上がりになっています。

—新しいサウンドで聴けるのはファンも楽しみだと思います。新しいと言えば、1曲目の『新しい言葉』は印象に残るイントロから始まる最初にぴったりな雰囲気を持った曲ですね

三木:どうしても分かり合えないことってあると思うんです。それでも、その人と繋がったり許しあったりできる何かは必要だと思っていて、それが音楽や言葉なのかなと。『新しい言葉』というタイトルは、人間の言葉で言い表せない感情や表情の素晴らしさを言葉にしたい思いから付けているので、1曲目はこの曲しかないと思いました。僕たちらしさもすごく反映されていますし。

ゆかちん(Dr/Cho):この曲を1曲目にすることはすぐに決まったよね。

—それぐらい1曲目にぴったりな曲なんだと思います。次の曲『What’s (you) Showing?』はライブ感あります。そして、サビでディスってますよね

テラオ:そうなんですよ。これは、四つ打ちバンドをディスった後に四つ打ち曲の『リアリティ』がくる繋がりが面白いなと。『新しい言葉』でEARNIE FROGsを定義した後に、『What’s (you) Showing?』で壊しにいくイメージで2曲目にしました。

三木:早い四つ打ち曲というコンセプトでスタートした曲なんですけど、サビの<皆々様 調子はどうだい?>やという言葉が出てきたとき、頭を空っぽにしてライブを楽しむ人ばかりじゃないな、後ろの方で観るのが好きな人もいるなと思って、サビに四つ打ちバンドをディスる歌詞を入れました。四つ打ち曲で、みんなで歌って手を挙げるのはすごく分かりやすい形なんですけど、俺たちも同じような気持ちで曲を演奏しているかもと思ったら、最終的にそういうバンドや楽曲を応援、尊敬する曲になりました。

—同じ四つ打ちでも『喧騒』はエレクトロな曲に仕上がっていて、これまでのEARNIE FROGsにはなかった曲ですね

三木:こういうテイストの曲は、実は『SURVIVE』の頃から書いているんですが、お客さんが戸惑うかなと思うと入れられなくて。でも、今回のフルアルバムで入れないと一生日の目を見ないかもと思ったので入れました。この曲は、アルバムの中で唯一僕だけがギターを弾いています。

テラオ:というか、この曲は全部三木正明だよね。

三木:ほぼ全て俺です(笑)。ゆかちんが叩いたドラムの音を元にビートを作っていますし、メロディも歌詞も僕が書いて、おがたに歌を入れてもらってできた曲なので。

—先ほどお客さんが戸惑うかなとおしゃってましたが、確かに初めて聴いた人は「おやっ?」となると思います

三木:「別のバンドかな?」って思ってほしいですね。

テラオ:だから真ん中に置きたかったんですよ。中だるみしないようにしたかったので、『喧騒』が向いているなと。

—その前の曲『Ordinary』とともに、中盤でいいアクセントになっていると思いす。この曲はおがたさんが書いているんですよね

おがた(Ba/Vo):電車に乗る機会が増えた時期に書いた曲です。私は社会人経験がないんですけど、満員電車に乗ったときにサラリーマンや学生さんは毎日こういうのに乗ってるんだという漠然とした気持ちをそのまま書いてしまいました。<マネキン>や<くたびれたスーツ>と、自分自身のことや人間という対象を別のワードで書いたのは、街の中でぼーっと見ていると、服装や髪型、スマホを触るなど、全員が全く同じに見えてくるからで。流行りものに群がるのが好きではないひねくれた部分が、歌に出てしまったんですけど、本当は真っ直ぐなものや純粋なもの、キレイなものへの憧れが自分の中にあって、それを<花>という言葉で表現しています。割とこういう風に思いながら生きている人はいるんじゃないかなと思って書きました。

三木:電車で人に揉まれながらもそういうことを思ったり考えたりする人もいると思うので、そういう人に聴いてほしいですね。

—ミニマムなサウンドに対して歌詞の内容は深いですね

テラオ:シティポップができたらいいなと思ってオケを作ったんですけど…。

三木:ある意味シティ感ある(笑)。

テラオ: ERANIE FROGs的シティポップができたね(笑)。

三木:我々らしい、じめっとした感じが出せてるからね(笑)。

—『喧騒』もですが、こういった曲が入るのはフルアルバムならではですね。そして、8曲目『Step Sound』は明るくて前向きで、サビのステップアップしていく感じがいいですね

テラオ:この曲は僕がオケを作らせてもらって、メロは三木に「お願いっ」って投げました。

三木:オケの時点でドラムもベースも入っていたし、ギターのリードもバッキングも決まっていました。その状態で聴いたんですが、メロディがすんなり出てきて作るのは早かったです。タイトルも決まっていましたし。

テラオ:オケと共にタイトルも決めちゃうのが好きなんですよ。作っている時にタイトルが出てきたので、歌詞はそこから連想してもらいました。

三木:すでに『Step Sound』というタイトルがあったので、“Step”から階段を連想し、階段を一段一段上がっていくことから、数字が1つ2つ3つとカウントしていくサビにしたいなと。そして、すごく明るいメロディなので、ステップを上がっていくように成長していく、どんどん未来に向かっていくポジティブな曲にしました。

—ライブでお客さんとの画が想像できます。ガラッと変わって『灰色の街』はスローで歌詞も内省的。この歌詞はおがたさんが書かれているんですよね

おがた:歌詞は人間関係ですごく悩んでいた時期に書きました。人のことを考えるのが苦手だったことに気づいて、それは欠点というより欠陥だなと。商品みたいですがそう思いました。それを何とかしたくても、やり方が分からないのでずっと悩んでいて。それもあり、歌詞にすごく苦労しました。<大きな迷い>というワードを、初めは<大きな課題>と書いていたんですね。人のことを大事にする、周りのことを考えながら行動することができるようにならなきゃと思ったので課題。でも、課題をクリアしたから次へ行こうという感じでもないし、こなしていくノルマ的な感じでもないから課題ではないと思いはじめ、1ヶ月ぐらい代わりの言葉を考えていました。迷いに迷った挙句でてこなかったんですが、迷っている今の自分が迷いそのものじゃないかと思って、<迷い>というワードに代えたら、1曲通して一貫性が出てきたので良かったなと。歌詞の発端は悩みからですけど、上を目指したい、希望を抱いてもいいという気持ちを持ちたかったので、後半の方は風通しのいい感じの歌詞になっています。

三木:おがたが書いた歌詞の中でもこれはすごく好きで、弾き語りの状態のものを聴いたとき、絶対にやろうと思いました。おがたの歌詞が自分を写し取っているようで、報われるような気持ちでレコーディングした記憶があります。

—そして、最後の曲『愛しい人』は名バラードの予感がしますね

三木:これはすごく素直に書いた曲です。僕は愛に対してすごく懐疑的なんですが、愛しい人はいると思っていて。それはメンバーかもしれないし、家族かもしれない。その愛しい人に対して抱いている感情を歌にしなければとずっと思っていたんですけど、ひねくれてできないみたいな(笑)。恥ずかしいのもあるし、うまく言葉にできないのもあったんですけど、ある時すごくフラットに<愛しい人>っていう言葉が使えて、今この曲書きたいと思って、ありのままの気持ちを書いて、歌ってみました。そうしたら、自分で言うのもなんですけど、いい歌になったなと思って満足しています。

—確かにいい歌です。そして、この12曲で『ノンフィクション』といタイトルになっていますが、タイトルにはどのような思いが込められているんですか?

三木:最初は『EARNIE FROGs1』にしようって言ってたよね。

テラオ:コンセプトがあってアルバムを作ったのではなく、今の自分たちに出来るものを出し切った12曲なので、それは違うなと。その後、三木が「ショートフィルムズ」という仮タイトルを出してくれたとき、1曲1曲に物語があることに気付いたんです。曲を全部見返したら、全て等身大を並べていたので、フィクションストリーじゃない、ノンフィクションだという言葉がお風呂に入っている時に出てきたんです。タイトルはいつもお風呂に入っている時に出るんですよね(笑)。

三木:結構みんなしっくりきたって言ってたよね。

ゆかちん:うん。1番いいなと思った。

テラオ:出したいタイトルを出して、寝て起きて次の日にもう一度タイトルを見るといつもは「ださっ」となるけど、『ノンフィクション』は寝て起きても大丈夫だったので、確信を持てました(笑)。

—分かりやすくていいと思います。そして、7月1日(土)にワンマンがAPPOLO BASEでありますが、ワンマンは初めてだったんですね

三木:そうなんです。初ワンマンなんです。

テラオ:最初のワンマンライブって一度しかないから、今じゃないなというのが続いていて。でも、今回のリリースで今がワンマンライブをする時だと思ったので、踏み切りました。楽しみで仕方がないです(笑)。

三木:もちろん『ノンフィクション』の曲全てやりたいですし、過去作の曲も含めて現在のEARNIE FROGsを見せたいと思うので、今まで観に来てくれた人もそうですし、この作品で我々を知った人も楽しめるライブになること間違いないと思います。

—定番曲はもちろん、これまで時間の関係でセトリに入れられなかった曲もできるのがワンマンだと思いますので、楽しみですね。では最後に、そのライブへ向けて意気込みをお願いします

三木:曲数がとにかく多いので、それぞれの曲の良さも感じて欲しいし、僕らからできている曲なので、全部僕らなんですよね。その全曲を通して僕らという存在を今まで以上に感じてもらえると思うし、お客さんからすると新しい我々を発見することになるのかなと。その瞬間は僕らも初めてなのでワンマンを一緒に体験してほしいなと思います。

EARNIE FROGs『step sound』 MV

■リリース情報

『ノンフィクション』
1st Full Album
2017.4.12発売
2,500円(tax in)

■LIVE情報
MARCHING FROGs “ノンフィクション” TOUR 2017 ~愛しい人たちへ~
4月19日(水) 東京 TSUTAYA O-Crest
4月20日(木) 千葉千葉LOOK
4月25日(火) 京都京都MUSE
4月26日(水) 大阪 LIVE SQUARE 2nd LINE
5月02日(火) 愛知 APOLLO BASE
5月10日(水) 東京eggman
5月11日(木) 神奈川 BAYSIS
5月17日(水) 新潟 CLUB RIVERST
5月18日(木) 石川 VANVAN V4
5月27日(土) 山口 LIVE rise SHUNAN
5月28日(日) 福岡小倉FUSE

ツアーファイナルシリーズ
6月11日(日) 大阪北堀江club vijon※自主企画
6月17日(土) 東京下北沢GARAGE ※自主企画
7月01日(土) 名古屋 APOLLO BASE ※ワンマン

■オフィシャルHP
http://earnie-frogs.jp

■プロフィール
2010年7月、テラオ(Gt)を中心に結成。2011年に2枚のシングルを会場限定でリリース。2012年には1stアルバム『blue bell』を全国流通でリリースし、活動の幅を広げる。2013年8月、メンバー不仲により活動休止へ。2014年の活動再開後、TANK!theAUDITION2014で優勝、TREASURE 05Xラグーナビーチ公演にO.A.出演。また、イナズマゲート2014準優勝しイナズマロックフェス2014にも出演する。同年9月には4thシングル『uncircle』、2015年6月に5thシングル『Astroarts』をリリースし、地元のフェスやサーキットにも出演。12月に6thシングル『MATSURI』、翌年4月に1stミニアルバム『SURVIVE』、11月に7thシングル『リアリティ』と精力的にリリースを重ね、2017年4月12日に1stフルアルバム『ノンフィクション』を発表した。

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