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INTERVIEW 旬のアーティストインタビュー

2017.7.18

真面目も不真面目も全て“らしさ”に昇華したENTH初のフルアルバム『HENT』

「今作で知ってくれた、聴いてくれた人の心を掴みたい(daipon)」

昨年から『YON FES』『DEADPOP FESTiVAL』『HAZIKETE MAZARE FESTIVAL』『ポルノ超特急』といった大型フェスに出演し、全国各地にその名を轟かせたENTHが、待望のフルアルバム『HENT』を7月12日にリリースした。彼ららしい枠に囚われないハイブリッドな12曲が収録された今作について、メンバー全員に話を訊いた。

取材・文 坪井

—昨年から大型フェスに多数出演していますし、いいタイミングでのフルアルバムですね

daipon(Ba/Vo):僕らもフルアルバムを出すなら今のタイミングかなと思って作りました。去年からフェスやイベントに出させてもらえる機会が増え、ENTHのことを知ってくれる人も増えていると思うので、その人たちの心を掴むアプローチはフルアルバムだなと。

Naoki(Gt/Cho):でも、曲作りが難航して途中で「ミニアルバムにしようぜ」って言ってたから、本当にできるとは思わなかったよね。

daipon:だね。一度挫けて「もう無理!」ってなったからね(笑)。

—1度諦めかけたんですね(笑)。でも、最後までやり切ったからこそ、すごくいい作品ができたんじゃないかと思います。手応えはいかがですか?

Naoki:カッコいいですね。このアルバムは一生聴けると思います。

Takumi(Dr/Cho):ぼくは『Hike』からドラムを叩いていますが、基本的にdaiponくんが曲を作っているので、曲作りに関して僕はあまり考えていません。だから、ちょっと客観的になってしまうんですが、本当にカッコいいです。もう、それしか言えないです。

—前作の『SOMEWHERE WE HOPE』に収録されていた曲が日本語詞だったので、今回も日本語詞の曲が多いかなと思っていたら、そうでもなくてちょっと驚きました

daipon:出来ていく曲が単純に英語の方がハマるなと思っただけです。その分、日本語詞を書くのはすごくやりやすかったですね。全部そこに思いを詰め込めたので。

—なるほど。今作のタイトル『HENT』は、ENTHのアナグラムですか?

daipon:そうです。今回のフルアルバムでENTHを知ってくれる人がたくさんいると思うので、「これがENTHだぞ!」という作品を作りたいなと。だから、タイトルもセルフタイトルの『ENTH』にしようと思っていたんですけど、作っていくうちに、今作がめちゃめちゃいいのは間違いないんですが、もっとやれる気がしたんで、ここでセルフタイトルをつけるのはもったいないと思ってアナグラムにしました。『HENT』を直訳すると「掴む・捉える」なので、今作で知ってくれた、聴いてくれた人の心を掴むという意味でちょうどいいなと(笑)。

—まだまだ自分たちは可能性もあるから今回はセルフタイルにしなかったと。そのタイトル曲『HENT』は、イントロがかなり怪しい感じですね

Naoki:この曲は一番最後に作ったんですよ。

daipon:4月の頭に全てのレコーディングが終わっていたんですけど、「1曲追加してほしい」と言われて、5月半ばにもう1曲録ることになったんです。でもそれを聞いたのは、11曲のミックスが終了して「終わったー」って思っていた時だったので、「いやだー!」って(笑)。そもそも僕がネタ切れだったんです。ギターリフもドラムのおかずもメロディも言いたいことも全部出し切ったつもりだったし、当初のレコーディングスケジュールが終わった段階からライブもめちゃめちゃ入れていたので、「いつ作るんだよー」と。でも、もう1曲ちょっと違うニュアンスの曲が入ったら、作品として締まるかなと思って頑張りました。

—ちゃんと気持ちを切り替えて作ったんですね。すぐにできました?

Naoki:それが、レコーディング当日の早朝にやっと出来たんですよ。

daipon:そうなんです。この曲は、歌詞もメロもギターもベースもドラムも全て本当に何もないところから作り始めたのでなかなか出来ず、社長に電話して「ごめんなさい、できないです」って1度諦めかけました(笑)。でも、何とか朝4時くらいに出来て聴いたら…。

Naoki:「なんか良くない?」って。

daipon:言われた時はどうしようと思ったけど、曲ができたら言わんとすることが分かるなと。確かにもう1曲あることで、もっとヤバいアルバムになりそうだなと思いました。だからこの曲を1曲目にして、しかもアルバムのタイトル名を付けたんです。

—なるほど。頑張って良かったですね。その今作ですが、みんなで声を出せる曲が多くてライブ感ありますが、そこは意識しました?

daipon:ライブで一体感があるとすごく気持ちいいので、そこは意識しました。また、単純にライブ感のある曲が増えたのは、バンドがステップアップするにつれてフェスに呼んでもらえるようになったので、デモの時点からスケール感に広がりが出てきたのかなと思います。

—広がりで言うと、文字通り夏の歌の『SUMMER』のような季節感のある歌は、今までなかったですよね

daipon:まさにそうなんです。基本的に僕はコンセプトを持って曲を作らず、ギターを弾きながらカッコいいリフやドラムのパターン、ぽろっと出てきた言葉やメロディから作るんです。だからこの曲も最初にギターリフができて、なんか夏っぽいなと思ったので、思いっきり夏の歌にしちゃおうと思って作りました。やっとシーズンっぽい感じの曲ができたので良かったです。

—夏のアンセムになりそうですね。そして個人的に『SUPER HAPPY TIME』のギターリフがカッコ良くて好きです

Naoki:この曲は僕が曲の全体像を考えず、リフ単体で作りました。それをdaiponに丸投げして…。

daipon:それめっちゃむずいから(笑)。リフだけもらっても「どうすればいい?どういうイメージにしたいの?」ってなりますよね。でも、僕はそこに色付けするのが得意なので、入りからめちゃめちゃカッコ良くしました。

Naoki:でもこの曲は、真ん中のゆっくりになるセクションが難しいんですよ。

daipon:いやいや、そこはお前が「入れたい」って言ったから。

Naoki:そうなんですけど、結果めちゃくちゃ難しくて。

daipon:俺は「いらない」って言ったんだけどね(笑)。

—(笑)。そのおかげでメリハリのあるカッコいい曲になったと思います

daipon:そうなんですよ。攻撃的だと思ったらいきなりキャッチーになったりする、その波の激しさがENTHらしいなと思いますね。

—それに、こういった曲があるから次の曲の日本語詞『ムーンレイカー』がより活きるのかなと。シングルの時よりも声に力があり言葉も入ってきますね

daipon:今回『ムーンレイカー』と『SOMEWHERE WE HOPE』は、歌だけ録り直しています。このアルバムに馴染む感じになったので、良かったなと思っています。それに、今回英語の曲が多かったのは正解だったなと思いますね。数少ない日本語の曲がすごくパンチあるように聴こえるし、言葉も入ってきやすいので。

—そして、スプリットアルバム『Hike』にも収録されていた『HANGOVER』は、サウンドはカッコいいけど歌詞がいろんな意味でヤバいなと

daipon:お酒を飲んで記憶をなくしたり、暴れたりすることはすごくヤバい状況だと思うんですよ。その感じを出しました。この曲もNaokiがリフを持ってきたんですけど、1番最初に出てきた歌詞が<ここどこや>だったので、オケをカッコ良くすればするほど歌詞とのギャップが面白くなるなと思って、とことんカッコ良さを追求しました。

—なるほど。そういう意味では、『TH』も同じような気がします。そもそも『TH』はENTHのTHですか?

daipon:そうです。GOOD4NOTHINGのU-tanさんとかが、「ENTHよろしく」って言った後、「TH(下を噛む発音)だから、そこんとこよろしく!」って、めっちゃやってくれるんですよ。僕らもそれがうれしくて。それがあったから、カッコいいけど使い所の難しいリフが出来た時、遊べてちょっとふざけられたら面白いなと思って、「TH」の曲を作っちゃおうと。だから歌詞も<俺たちなんて呼ばれているか知ってるか?>から始まり、<ちゃんと発音できるか?俺はできないぜ>という内容で(笑)。

—そういうことだったんですね。そして問題?の曲『ひじき』ですが、口笛が耳に残るキャッチーな曲ですね

Naoki:キャッチーですよね(笑)。

daipon:社長から「フルアルバムは12曲ぐらい入れたいよね」と言われので、「12曲は無理!」と思ってできた曲です(笑)。Naokiが飼っている猫の歌なんですけど、サビの<ひじき>のメロディが出てきたので、「ひじきの歌を作ろうかな」と。ミックスまで全て終わらせてから、スタジオのブースにマイクを1本立てて、「こういう感じでいきます」と簡単な展開だけ説明して一発録りしました。だから間違えたところもそのまま入っています。ボーナストラックですね(笑)。

—遊び心ある曲はボーナストラック的扱いでいいと。この曲も含めた12曲収録された『HENT』ですが、Takumiくんは思い出に残っていることあります?

Takumi:思い出というより、今はツアーでこの曲たちを早くやりたい気持ちの方が大きいですね。

—そのツアー『DOHENTAI TOUR 2017』ですが、千葉LOOKから始まり、日本全国を回りますね

daipon:いつもこんな感です。

Naoki:Takumiは初めてだよね?

Takumi:そうだね。ツアーは『Hike』しか経験ないから。

daipon:あれは10本だったから全然ショートツアーだよ。試されるよ根性。

Takumi:楽しみだね。

daipon:頑張れ。俺たちはずっとやってるから、大変さも楽しみ方も辛い時の乗り越え方も全部分かってるから。

—Takumiくんの成長も見所ですね。どんなツアーにしたいですか?

daipon:僕らを知ってくれる人が増えたので、来てくれた人たちをENTHの空気感に引き込みたいですね。ENTHだけのフロアを作れるように、大好きなヤツを増やすツアーにしたいです。

Naoki:来てくれたみんなをENTHの虜にしたいですね。

daipon:ファイナルシリーズを東京、大阪、福岡、名古屋で開催するんですが、名古屋はダイアモンドホールでやります。そこへ向けて毎回気合を入れてやっていきたいです。名古屋のバンドとしてあそこに立つのは、一つのメモリアルでもあるので楽しみたいです。

ENTH『SUMMER』MV

■リリース情報

『HENT』
1st Full Album
2017.7.12 発売
2,130円(+tax)

■LIVE情報
DOHENTAI TOUR 2017

07月21日(金) 千葉 千葉LOOK
07月26日(水) 熊本 Django
07月28日(金) 鹿児島 SR HALL
07月29日(土) 宮崎 SR BOX nano
08月01日(火) 長崎 Studio Do!
08月03日(木) 広島 CAVE-BE
08月04日(金) 岡山 CRAZY MAMA 2nd Room
08月08日(火) 大阪 LIVE HOUSE OSAKA BRONZE
08月09日(水) 愛知 栄R.A.D.
08月13日(日) 東京 新宿ACB HALL
08月15日(火) 栃木 HEAVEN'S ROCK Utsunomiya VJ-2
08月16日(水) 埼玉 HEAVEN'S ROCK Kumagaya VJ-1
08月18日(金) 茨城 mito LIGHT HOUSE
08月25日(金) 兵庫 MUSIC ZOO KOBE 太陽と虎
08月30日(水) 宮城 仙台MACANA
08月31日(木) 岩手 the five morioka
09月02日(土) 北海道 COLONY
09月03日(日) 北海道 苫小牧ELLCUBE
09月05日(火) 青森 八戸ROXX
09月06日(水) 秋田 Club SWINDLE
09月08日(金) 新潟 GOLDEN PIGS BLACK STAGE
09月09日(土) 石川 vanvanV4
09月15日(金) 神奈川 F.A.D YOKOHAMA
09月22日(金) 岐阜 yanagase ants
09月23日(土祝) 長野 ALECX
09月24日(日) 富山 Soul Power
09月29日(金) 京都 KYOTO MUSE
09月30日(土) 高知 X-pt.
10月01日(日) 愛媛 Double-u studio
10月06日(金) 香川 DIME

DOHENTAI TOUR 2017 –FINAL SERIES-
10月13日(金) 福岡 福岡Queblick
10月18日(水) 東京 渋谷CLUB QUATTRO
10月26日(木) 大阪 梅田CLUB QUATTRO
11月05日(日) 愛知 名古屋Diamond Hall

■オフィシャルWEB
http://enth-nagoya.com

■プロフィール
daipon(Vo/Ba)、Naoki(Gt/Cho)、takumi(Dr/Cho)の3人からなる、名古屋次世代メロディックパンクシーンの大本命!2013年4月、初期衝動を詰め込んだ1stミニアルバム『Get Started Together』をリリースし、無名の新人ながら約2000枚をセールスする。2014年4月に2ndミニアルバム『Never Let Go』、2015年元旦に2000枚限定シングル『Before Sunrise』、そして同年7月には3rdミニアルバム『Entheogen』をリリース。そのツアーファイナルで、名古屋CLUB QUATTROを埋め尽くし灼熱のライブを魅せた。2016年3月に2ndシングル『SOMEWHERE WE HOPE』をリリースし、レコ発イベントを兼ねて4月9日には初のワンマンライブをRAD HALLにて開催。その日を持って前任ドラマーが脱退するも、同年5月にtakumiが加入。新体制になった後もその勢いは留まる事を知らず、その一癖も二癖も有る楽曲センス・観るものの心を摑み取るライブパフォーマンスが広く認められ、2016年はYON FES、DEADPOP FESTiVAL、HAZIKETE MAZARE FESTIVAL、ポルノ超特急等の第一線のライブバンドが主催する大型フェスへ多数出演。2017年もVIVA LA ROCK、FREEDOM NAGOYA等の大型フェスに出演している。メロディックパンクを基軸にしながらも、ラウド、スカ、歌もの、シティポップ等枠に囚われないハイブリットな音楽性は他のメロディックパンクバンドとは一線を画す。

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