1. HOME
  2. INTERVIEW
  3. スカの固定概念を覆す、FEELFLIPの音楽。

INTERVIEW 旬のアーティストインタビュー

2016.6.2

スカの固定概念を覆す、FEELFLIPの音楽。

「スカオティックって何なの? 俺たちのこと」

SKHAOTIC(スカオティック)というオリジナルのジャンルを築き上げるべく、FEELFLIP(ヒールフリップ)がミニアルバム『I DON'T KNOW MY WAY』でメジャーデビューを果たした。道なき道を突き進む彼らが作り上げた今作には、音作りへのこだわりが満載だ。何度も聴き込みたくなる今作について、TOMOYA(Vo/Gt)とIKKE(Ba)の2人にインタビュー!

取材・文 坪井

ー4月20日(水)にリリースされたメジャーデビューミニアルバム『I DON'T KNOW MY WAY』から1ヶ月が経ちますが、何か変化はありました?

TOMOYA(Vo/Gt): 今までずっと英語詞をメインに書いてきたんですが、自分の心境の変化もあり今作では日本語詞にも挑戦しています。その部分に不安もあったので、「日本語詞も良かったよ」という反応を聞けてほっとした1ヶ月ですね。

ーいい反応があって良かったですね。FEELFLIPは結成から何年になるんですか?

TOMOYA: バンドとしては13年目ですが、メンバーチェンジがめちゃくちゃ多かったんです。元々ギターで参加していた僕とIKKEの2人がオリジナルメンバーで、今のメンバーに固定してこの音楽でやり始めたのは、5、6年前。だから、気持ちはフレッシュです(笑)。

ー下積みがあって今回ついにメジャーデビューということですね

TOMOYA: メジャーデビューしたかったのではなく、僕らのライブを見て誘ってくれたプロデューサーさんと息が合ったからメジャーへ行こうと思っただけで、メジャーデビューするぞ!という気持ちはあまりなかったですね。友達からは「FEELFLIPがメジャーデビューするの?」という反応で面白かったですね。

ーメジャーデビューを目指していたわけではなかったと

TOMOYA: 僕らの音楽を聴いた人は分かると思うんですが、一般ウケするような音楽ではないと思っているんで(笑)。

IKKE: インディーズで10年近く活動してきたのもあり、メジャーという新しいフィールドでナメられたくない。そのためには、いい音源をリリースしてカッコいいライブをすることでしか証明できないと思っています。

TOMOYA: ギラギラしてますね~(笑)。

ーそしてメジャーデビュー作のタイトルが『I DON'T KNOW MY WAY』。「道は分からない」という意味ですよね?

TOMOYA: ぱっと見はネガティブに聞こえると思いますが、新しいことに挑戦するとき、道は誰にも分からない。だからこそ面白いんじゃない?という裏のテーマがあります。「道が分からない、どうしよう」ではなく、「新しいことに挑戦することで自分が変わっていく。だから毎日I DON'T KNOW MY WAYだよ」と、ポジティブに捉えてほしいなと思いタイトルをつけました。

ーその今作を聴かせていただきました。バリトンサックスがすごく利いています。どのようないきさつで入ったんですか?

TOMOYA: 元々バリトンサックスのMOCKは他のバンドのメンバーでした。ずっとカッコいいなと思っていたら、そのバンドが解散したと聞いたのでメンバーに相談もせず俺の独断で飲みに誘い、「明日から俺たちのメンバーだから」と話したんです(笑)。すぐにスタジオへ連れて行き、メンバーに「今日から彼が加わるから」と。みんなも「分かった」って言ってくれて(笑)。

IKKE: もう、そう言うしかないですよね(笑)。

ー(笑)。そんなIKKEさんはどうして7弦ベースを選んだのですか?

IKKE: 目立ちたいからです(笑)。元々バンドとは別に趣味で買った楽器なんですが、見せたくなるじゃないですか? それでスタジオに持っていったら、みんなが面白い反応をしたので、お客さんが初めて僕らを見た時も同じ反応をするんじゃないか、インパクトをつけるいい武器だなと思って7弦ベースをやっています。見た目の期待値が高い分、それに負けないステージングや演奏、その都度新しいものを取り入れてるようにしています。みんなが平面で見ているのを、他の角度から入れるような演奏をしていきたいと思っています。

ーやっぱり7弦だと音の幅も違うんですか?

IKKE: 普通のベースのベースアンプのレンジでは鳴らない音が出てくるので、全てのレンジが行き届くようにベースアンプではなく、いわゆるスピーカーを使っています。

TOMOYA: スカバンドは人数が多いから、どんどん音数を減らすものなんですが、彼は増やしちゃってる。最初は俺らも「本当に7弦を弾けるの? 上の1、2弦は使わないんじゃない?」って言ってたんですが、IKKEは負けず嫌いなので、無理やりフレーズで1、2弦を触ってくるんですよ(笑)。そのおかげで先輩たちから「何これ?」ってなって(笑)。

IKKE: エンターテインメント性を重視していますから(笑)。

ー(笑)。実際に7弦ベースはスカとの相性もいいんですか?

IKKE: 良くないですね(笑)。

TOMOYA: (笑)。それは君がいっちゃいけないことだよ。

IKKE: でも、ここはズバッと言いたい!

TOMOYA: それを使いこなせてる俺って…

IKKE: スゲエ(笑)。

TOMOYA: (笑)。

IKKE: やめて、やめて(笑)。でも、7弦ベースにしてから曲作りも面白くなって、他のセクションも攻めてくるようになりました。僕がスラスラっと弾いてギターが入ってきて、それだけでお腹いっぱいなのに、ホーンがガンガン入ってくる。みんな自己主張が強いんですよ(笑)。

TOMOYA: レコーディングでエンジニアさんが音を選んではめていきたいのに、みんながやりたいことをバンバンやるから、そのエンジニアさんが「お前らカオティックだなあ」って言ったんです。その言葉を気に入って、スカと合わせて「スカオティックって何か良くない?」となったのが“スカオティック”の始まりです。褒め言葉だったのかは分からないですけど(笑)。

IKKE: そうだね(笑)。

TOMOYA: IKKEは7弦にする前は少し曲を書いていたんですが、7弦にしてから「曲も作りたくない、コーラスも参加したくない。俺はベースだけ弾いて生きていきたい」というのがあって…(笑)。

IKKE: ちょっと待って!これインタビューだよね?(笑)

TOMOYA: 俺の愚痴です(笑)。でも、IKKEに「お前はセンスあるから作ってくれ」と言ったんです。それもあって、今作では半分ぐらい作ってもらいました。俺もギターでチョッパーしたり、2人でユニゾンしたり、やれることはやりましたね。

IKKE: そうだね。竿2人のかけ合いで曲を作ったのもあって、同じフレーズを弾くことが多くなったと思います。それに、セクション同士の絡みも面白くなりましたね。聴けば聴くほど新しい発見があると思います。

ー確かに、音の細かな違いを気にしながら聴くと面白いですよね

TOMOYA: うれしいですね。ちなみに、7曲目の『matsumoto-Joy of Music-』では、遅いビート、速いビート、遅いビートという流れになってるんですが、遅いビート時のドラム機材と速いビート時の機材が全く違うんです。レコ―ディング時に、ヴィンテージドラムとタイトなドラムを前後に置いて、座り変えながら叩いていました。よーく聴くと音作りへのこだわりに気付くと思います。

ーそれはすごい! 臨場感のある生っぽい音がバンドのカラーにぴったりです

TOMOYA: ありがとうございます!エンジニアの方がザ・クロマニヨンズやOKAMOTO'Sを手掛けているのもあって、生の臨場感を出したいからとあまり音をいじっていないんですよ。楽器本来の音が出ていると思います。

IKKE: 程よい古臭さが出てのるかなと思います。普段あまりスカを聴かない人が「昭和っぽいね」と言っていました。歌がキャッチーになったのもあるし、古臭い懐かしい音になったのかなと思います。

ーそういった音作りも含め“スカオティック”なんですね

TOMOYA: スカを続けてきて思ったのが、聴く人に“スカ”という固定概念が強い。それがあまり好きじゃないんです。単純に聴いて乗りやすい音楽がいいなと思ってて、スカではなく、何だこれ?と興味をそそらせるようにしたいのもスカオティックというジャンルを作ろうと思ったきっかけです。スカオティックって何だろう?と思って聴いてみたけど、結局スカオティックって何なの?って聞かれたら、俺たちのことだよと。

ースカオティックとは、FEELFLIPのことだよと言ってほしいということですか?

IKKE: 最終的にはそうであってほしいですね。

TOMOYA: 最初FEELFLIPはFEELFLIPだねってと言ってほしかった。よくある誰っぽいねと言われるのがあまり好きじゃないんです。それって固定概念が強くなると思うので。

IKKE: 自分たちオンリーのジャンルでありたいですね。

TOMOYA: スカオティックとしてスカを聴くイメージにしたいです。

ーそういう意味でも、ヒール(FEEL)って読むのはオンリーワンだと思います

IKKE: これはですね、元々バンドは専門学校のメンバーで組んだんですが、(ライブハウスに)書類を申請する時にスペルを間違えて「FEEL」で申請してしまったんです(笑)。最初は遊びでバンドをしてたし、就職したら辞めるだろうと思ってそのままにしてたんですけど…。

TOMOYA: 元々はスケボーが好きだったから、“HEELFLIP”にしたんですけどね~。

IKKE: すみません!ミスです!完全に僕のミスなんです(笑)。

TOMOYA: 要するに誤字です(笑)。

ー(笑)。そして、6月5日(日)からライブツアー「I'M ON MY WAY TOUR 2016」が始まります。東海エリアでは松阪と名古屋でのワンマンですが、このエリアの印象は?

IKKE: 名古屋は1、2ヶ月に1度は来ています。

TOMOYA: スカが一番流行っていた時期、メインは名古屋のイメージがありました。ボーカルが女性のスカバンドが多かったですよね。その血が染み込んでるからか、踊るのが上手いイメージがあります。名古屋は統率が取れてますよね。きれいだなって(笑)。

IKKE: 他に比べて熱狂的なお客さんも多くて、お客さんもバンドと向き合ってくれる。僕らの人柄も見て好いてくれてると思うので、いっぱい来たいですね。

ーツアーで何を見せたいですか?

TOMOYA: 変わらない部分も見せたいですが、変わった部分も見せたい気持ちも大きいので、曲に対しての意思の疎通や昔の曲の確認事項だったり、ライブの持っていき方だったりをもう一回見つめ直して、ゼロから始めてる感は強いですね。昔から見てる人は結構変わったなと思うような感じになるよう準備しているので僕らも楽しみです。

IKKE: とにかくお客さんの反応が楽しみですね。

ーでは最後にファンへ向けてメッセージをお願いします

TOMOYA: スカオティックという新しいものに挑戦してるので、不安もあったりするんですが、新しい物を作ることに怖がっていたら何も始まらないから、お客さんと俺らで作っていって、ツアーの頭から9月の最後までどんどん変えていって、みんなでスカオティックを作り上げていけたらなと思います。

IKKE: CDをリリースしたんですが、CDを聴く習慣が日常的であってほしいなと思います。僕らが10代の頃は、CDを買ってワクワクしながら家に帰って開けて歌詞を見ながら曲を聴いていました。それに思い入れや楽しみがあったので、やっぱりCDを聴いてほしいですね。

TOMOYA: ちなみに、今作のジャケットは今までの中で一番好き。俺はよくジャケ買いしていたんですが、今回はそれ狙いもあるので、思わず手に取っちゃうと思います!

■YouTube

FEELFLIP / Laugh Away!!!

■リリース情報

『I DON'T KNOW MY WAY』
Major Debut Mini Album
2016.4.20発売
1800円(tax in)

■LIVE情報
I'M ON MY WAY TOUR 2016

6月05日(日) 恵比寿LIQUIDROOM
6月09日(木) 京都MUSE
6月10日(金) 岡山CRAZYMAMA 2nd Room
6月11日(土) 広島BoRDER
6月16日(木) 仙台MACANA
6月18日(土) 八戸ROXX
6月23日(木) 水戸LIGHT HOUSE
6月26日(日) 松坂M'axa
7月01日(金) 神戸太陽と虎
7月15日(金) 宇都宮HEAVEN’S ROCK VJ-2
7月16日(土) 新潟CLUB RIVERST
7月17日(日) 金沢vanvan v4
7月29日(金) 福岡QUEBLICK
8月10日(水) 千葉LOOK
9月03日(土) 心斎橋FANJ twice(ワンマン)
9月17日(土) 名古屋APOLLO BASE(ワンマン)

■オフィシャルHP
http://www.feelflip.com/

■プロフィール
TOMOYA(Vo/Gt)、IKKE(Ba)、TOSHI(Dr)、PON(T.sax) 、MOCK(B.sax)からなる5ピースSkhaotic(SKA+chaotic)PUNKバンド。FEELFLIPと書いて“ヒールフリップ”と読む。
従来のSKAPUNKのスタイルにこだわらず、SKAをより超越したSkhaoticを掲げ、重く歪んだギター、7弦ベースにテナー、バリトンサックスなどからなるテクニカルな楽曲は唯一無二。また、攻撃的な楽曲と同様にライブパフォーマンスもFEELFLIPの武器のひとつ。メンバー1人1人が無心となり繰り出されるライブは2度と同じものにはならない。年間100本にもなるライブを行い、2013年には代官山UNITでの単独公演、2014年には恵比寿LIQUIDROOMでのツアーファイナルを成功させる。数々のフェスへ出演する他、TOKYO SKA PARADISE ORCHESTRAやKEMURIとの共演。また、LESS THAN JAKE、USLESS IDなどの海外バンドのツアーサポートもする等とどまることを知らない。

  •  
  •  

< INTERVIEW 一覧へ戻る

他のインタビューを読む

▲トップへ戻る