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ライター ワタナベ

2018.11.16

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Half time Old 3rd Full Album 『真夜中の失踪に聡明と音楽』インタビュー

「どの曲がPVになってもいいような曲をフルアルバムに揃えたいなって(鬼頭)」

11月7日に3枚目のフルアルバムをリリースした名古屋出身バンドHalf time Old。YouTube動画再生160万回を記録した『アウトフォーカス』を収録した前作から一年足らずで、アルバム『真夜中の失踪に聡明と音楽』を完成させた。その今作についてメンバー全員に話を訊いた。

―まずは改めて今作が出来上がった率直な感想をお聞かせください

鬼頭大晴(Vo/Gt): 今作は今まで以上に苦しんだ結果、最高に良いものができました。これまでで一番の作品と言ってもいいかなと。

阪西暢(Dr): それがタイトルにも繋がっていますしね。

―タイトルについて気になっていました。これにはどんな意味があるんですか?

鬼頭: リリースした直後は何曲でもできる自信があるんですが、そこからできる曲は2、3曲しかなく、そこから全然書けない日々が続いて…。いつも夜に書くんですが、悩んだ時は出かけて公園のベンチで音楽を聴きながらアイデアを探すことを繰り返していました。その結果できた10曲を収録したアルバムなので、このタイトルにしました。

―なるほど、それが“真夜中の失踪”。今までの中で一番苦しんだ様子がそこに現れていますね

鬼頭: 前々作までは、世の中は自分たちが期待していた評価をしてくれないと感じていたのですが、前作から聴いてくれる方が増えたのでそれに対するプレッシャーがありました。バンド内のいろいろな状況も重なってなかなかしんどかったですね。

―改めて今その時期を振り返ってみるといかがですか?

阪西: 各々の状況や気持ちはバラバラだとは思いますが、いい方向に進んでいると思います。苦しい時期を越えて、一緒に更に頑張っていくぞとポジティブになったのでクオリティの高いアルバムが作れたと思います。

―悩んだ末の大作なんですね。そんな今回のアルバムのテーマを教えていただけますか?

鬼頭: 漠然と言っていたのは「全曲リード級」です。どの曲がPVになってもいいような曲をフルアルバムに揃えたいなと。その結果アップテンポの曲が多くなりましたが、唯一のバラード曲『花火』もリード曲になるように仕上げました。

―サウンド面では全曲通して強めなギターを感じましたが、小鹿さん的には今作の出来栄えはいかがですか?

小鹿雄一郎(Gt/Cho): 今回ギターがメインの楽曲が多いので、考え甲斐がありました。その結果全曲に耳に残るようなフレーズを入れられた自信があるので、非常に良い作品になったと思います。

―1曲目『銃声と怒号』も最初のギターが印象的ですよね

小鹿: この曲はメロディと歌詞ができた後にフレーズからアレンジを始めて、それに合わせてイントロなどを作りました。今まではなかったのですが、今作はフレーズ先行で曲のアレンジを進めた曲がいくつかあります。そこが僕ら的には新しかったかなと。

―作り方に変化があったんですね。シンプルなタイトルも強いイメージを引き立てていますね

鬼頭: タイトルを考えるのは苦手なのですが、歌詞中に<銃声>と<怒号>とあったので、そのまま使ってタイトルにしました。自分を成り立たせるために人を否定することが多いけれど、人を気にせず自分だけで生きていくのは良くないという思いで書いた曲です。歌詞で「攻撃的になるべきじゃない」と歌ってはいますが、曲はだいぶ攻撃的。ただ音楽に対しては攻撃的になっても傷つく人は誰もいないので、そういうやり方もあるというのを曲調と歌詞で一気に伝えたくて。

―リード曲ですが初めて聴いたときの印象はいかがでしたか?

阪西: 原曲をもらった時点で、結構激しいし映えるかもしれないと思っていました。リード曲候補はたくさんありましたが、僕はこの曲がいけるんじゃないかと思っていたので盛り気味に演奏しました。

小鹿: 同じく僕もそう思っていたので、インパクトのあるフレーズが頭にあったらいいなと思いました。普段曲を作るときは、イントロや間奏など演奏のみのフレーズから進めてサビへと作るのですが、ギターソロなど演奏だけのところは僕にかかっているので悩むんですよ。今回は最初にできたフレーズに合わせることで演奏のフレーズがすんなりできたので、スムーズに歌も引き立つことを意識しながら制作できました。AメロもBメロも少しギターがやかましくはありますが、サビで開けてメロディがガツンと来るようなイメージです。

―最初に思いついたフレーズが引っ張ってくれたんですね。今作を通して自分の成長を感じるところもあったのではないですか?

小鹿: 前々作から自分にできないことを新曲に盛り込んで、それをレコーディングに向けて練習しているのでレベルアップしていると思います。今回もすごく難しいというほどでもないですが、自分が成長できるようなフレーズも入れました。例えば『=notequal=』にはオクターブ奏法というものを取り入れて、それをイントロなどで2本重ねてみたり。最初は不安でしたが、結果的にはすごく良いものになっています。今後も新しいことをやってみたいと思うので、自分も成長して、楽曲もクオリティを上げていきたいです。

―今後も楽しみですね。そしてその次にはライブも楽しそうな『GO&SING』が続きます

鬼頭: この曲は一番ライブを意識して作りました。サビにはシンガロングできる所も作りましたし、歌詞もライブに来てくれる人やライブをいつも楽しんでくれている人に向けて書いています。。

阪西: そう言った意味では、今回はライブを意識した曲と楽曲としての良さを意識した曲とのいいバランスが取れたアルバムになったと思います。

―『今だけ君のもの』も間奏がサンバみたいで明るいメロディですよね。この曲の制作はいかがでした?

阪西: 最初に4つ打ちの曲を作ろうとリズムパターンの指標があって、それに合うメロディがきたので僕的にはやりやすい曲でした。好きな曲だったし、ドラム的にはアイデアも出しやすかったです。

小鹿: この曲はギターリフが目立つフレーズにしたいと最初に決めていたので、フレーズはすんなり出て、そこからそれに合わせた聴きやすいギターを考えました。僕の中では派手だけど素朴なギターのような、他の曲とは違うイメージです。

―最初歌詞を見た時はネガティブな感情かなと思ったのですが、メロディが楽しげで印象が変わりました。鬼頭さんはどのようなイメージでこの曲を書かれたのですか?

鬼頭: 暗い気持ちから吹っ切れて、無理やり明るい方を向こうとする感じです。もともと4つ打ちの明るい感じの曲にしたかったのですが、明るい曲にちょっと暗い歌詞を乗せるのが好きなので、その明るい曲にネガティブな歌詞を乗せつつ、最終的に前向きな方向へ持っていきました。

―この曲の次はもうひとつのリード曲『ミニマリスト』です。この曲のサウンド面での聴きどころを教えてください

阪西: 『ミニマリスト』と『ほたる』はセカイイチというバンドの彗さんにアレンジをして頂きました。ドラムやギター、ベースもテックさんが入って細部に渡ってこだわりましたし、アレンジも彗さんと一緒に作り上げたので、他の曲とは異なるスパイスが楽しめると思います。

―彗さんの協力の実現にはどのような経緯があったのですか?

鬼頭: セカイイチは僕が中学生の頃からずっと聴いているとても好きなバンドなんです。何回か対バンさせて頂ける機会があり、2年程前に「何か一緒にやってみよう」と話していて。しばらくタイミングが合わなかったんですが、今回ならいい具合に彗さんのアドバイスを吸収できると思い、実現しました。

―いつもとは違う一面も出せたんじゃないですか?

阪西: そうですね。自分たちにない引き出しを出してくれたし、各々の楽器で新しい武器が出来たかなと思います。

小鹿: 僕は今作の中で『ミニマリスト』が一番悩みました。イントロからフレーズが入ってくるんですが、あのフレーズに合うアレンジをはめ込むのが大変で…。弾くのは難しくないのですが、ちょっとアレンジが変わっただけでカッコ悪くなって成り立たなくなるんです。その辺も彗さんに相談したりして、最終的にはすごくいい感じにはまりました。

―そして10曲目は先ほど唯一のバラードとおっしゃっていた『花火』。この曲でアルバムの雰囲気は変わりつつも、同じロックなのでバランスが取れていて自然です。切なさを感じるこの曲も夜の散歩中にアイデアが浮かんだのですか?

鬼頭: この曲は、栃木の野外ライブで花火が打ち上げられる予定だったのですが、イベント自体が台風で中止になったことがきっかけです。今年夏らしいこと何もしていなくて、やっと夏らしいことができると思ったのに、中止かよって。その虚しい気持ちを曲にしました。でも、他の方からこういう曲なんじゃないかと言われた時に納得できることも結構あるので、聴く人によっていろいろな捉え方ができる曲だと思います。

―ロックな曲揃いのアルバムに入れるバラードとしてサウンド面で気をつけた点もあったのでは?

阪西: 勢いのある曲ばかりだったのでこの曲はバラードにしたのですが、このアルバムに入れる曲なのでしっとりしすぎず、ボーカルの音圧があるバラードを目指しました。僕はそこまで派手なことはしていませんが、ギターはこの曲も他の曲と同様強いところは強いイメージです。

小鹿: アルバムを通して結構ロックなので、この曲もロックバラードを意識して歪みを強めてみたりしました。綺麗なバラードというより荒いバラードのイメージです。

―ロックバラードだからこそのサウンドにも注目ですね。では最後に今作を楽しみにしていたファンの皆さんにメッセージをお願いします

鬼頭: 今回のアルバムは前作を上回るくらいライブで映える曲が多くなったと思うので、ライブに遊びに来て欲しいです。CDを聴いて、曲を覚えてライブに来てもらえるのが一番うれしいので、ぜひ遊びに来て下さい。

Half time Old「銃声と怒号」PV

Half time Old「ミニマリスト」PV

■リリース情報

『真夜中の失踪に聡明と音楽』
3rd Full Album
2018.11.07 発売
2,130円(+tax)

■LIVE情報
Half time Old 「真夜中の失踪に聡明と音楽」リリースツアー
12月01日(土) 北海道 LIVE HOUSE SPRITUAL LOUNGE
12月20日(木) 広島 4.14
12月21日(金) 福岡 Queblick
01月25日(金) 宮城 enn3rd
02月08日(金) 大阪 梅田 Zeela
02月11日(月祝) 東京 下北沢SHELTER
03月21日(木祝) 愛知 SPADE BOX

■オフィシャルHP
https://www.halftimeold.com/

■プロフィール
2011年に名古屋で結成されたロックバンド。「イナズマロックフェス」出場をかけた「イナズマゲート2013」で優勝し、2014年に同フェスのオープニングアクトとして出場。「RO69 JACK 14/15」でも見事優勝し、「COUNTDOWN JAPAN 14/15」に出場した。また2ndフルアルバム『発見と疑問』に収録されている『アウトフォーカス』のPVは、YouTube動画再生160万回を記録。数々のイベントやライブで着実に力をつけ、2018年11月7日に3rdフルアルバム『真夜中の失踪に聡明と音楽』をリリースした。

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