1. トップ
  2. インタビュー
  3. Halo at 四畳半 メジャー1st Album『swanflight』インタビュー

ライター ワタナベ

2018.10.18

211 good

Halo at 四畳半 メジャー1st Album『swanflight』インタビュー

「聴いた人にとっても何かを語るきっかけになってほしいなと考えています(渡井)」

物語のような歌詞と心に刺さるメロディで、聴く者の感情を揺さぶる音楽を届けるHalo at 四畳半。初のフルアルバムにしてメジャーデビュー作品となる『swanflight』について、渡井翔汰(Vo/Gt)と白井將人(Ba)の2人に話を訊いた。

―メジャーデビューおめでとうございます。今の時点で実感はありますか?

渡井翔汰(Vo/Gt): 良い意味で周りの人たちが変動することなくデビューをさせてもらったので、すごい出来事ではあるんですが、まだメジャーデビューの実感が湧かないままここに来ていますね。

白井將人(Ba): キャンペーンとかでいろんなところを回らせて頂いているんですが、その収録やインタビューの多さが今までとは違うので、ようやくメジャーデビューを感じるようになってきました。

―まだそこまで実感はないんですね。改めてこのファーストアルバムにたどり着くまでを振り返ると、どんな時間だったと思いますか?

渡井: 活動を始めてからこの4人では6年目になるのですが、決して早いメジャーデビューではないと思っています。時間はかかりましたが、この時間があったからこそデビューの決断にも至ったと思うので、必要な準備時間でしたね。僕ら自身がHalo at 四畳半というものをきちんと理解した状態でデビューが決まったのがこのタイミングだったなと。アマチュア時代で受け取るものが多かったですね。

―この時間があったからこそのデビューなのですね。そのデビュー作を作る際のテーマや込めたい思いを伺ってもいいですか?

渡井: 初のフルアルバムにして、メジャーとして最初にリリースするCDということで、Halo at四畳半の名刺代わりのような作品を作ることはもちろん、アマチュア時代の再録曲も入っているので、今までとこれからを見せられる作品にしたいと思っていました。

―再録の曲は『水槽』と『アンドロイドと青い星の街』ですよね。今までの曲の中でこの2曲を選んだ理由はなんでしょうか?

白井: 『水槽』が出来たのは7年ほど前で、僕と渡井が高校生の時に組んでいた前身バンドの曲なんです。Halo at 四畳半としても1回レコーディングしていて、ライブでよく演奏するお客さんに大事にしてもらっている曲なので、いつか絶対リリースしたいなと思っていました。しかも、メジャーのフルアルバムがいいよねって以前から話していたので、ずっとこのタイミングで出したかった曲ですね。

―なるほど。ずっと大事にしている曲なんですね。『アンドロイドと青い星の街』の方はいかがですか?

白井: この曲の収録に関しては、実はもう1曲の方とで悩んでいて、メンバーとスタッフ共に最後の最後まで意見が割れていました。この曲は演奏をごちゃごちゃさせようって昔の無知ゆえに出来た曲で、今回のアルバムのバランスを考えると、このような曲が入っていた方がいいと判断したのでこちらの曲に決まりました。後から考えてみたらこの曲はHalo at 四畳半として初めて作った曲なんですよね。初めて作った曲がメジャー初のアルバムに入るのは運命を感じます。

―2曲とも初期に作られた原点のような作品なのですね。『アンドロイドと青い星の街』の方は複雑な構成で、最初から最後まで聴き逃せない曲ですね

渡井: ひときわ癖が強い曲ですよね。『水槽』と同じように昔から聴いてくださっている方には人気が高くて、今だに好きだと言ってくれる方も多いです。当時からそういう曲を作れた自分も我ながらすごいなと思いますが、今回の再録ではグレードアップした今のHalo at四畳半としての作品が出来たので、更に強い曲に成長したのではないかと思っています。

―その再録の2曲は並んで真ん中に入っていますが、作品の順番についてはどのように考えました?

渡井: アルバムの曲の流れとしても良かったので、Halo at 四畳半の過去を一瞬見られるワンシーンとして敢えて繋げました。

白井: 1曲目の『ヒューズ』と12曲目の『魔法にかけられて』という曲は同じ世界というか繋がっているなと思ったので、この曲は最初と最後にしました。その他の曲順はいろんな意見があり、メンバーやスタッフの中で議論し合った結果、現在の曲順に決まりました。

―確かに1曲目とラストの12曲目はオープニングやエンディングっぽさがありますよね。静かに始まり段々と盛り上がって、最後は歌詞も多く深い意味があるのかなという印象でした。この2曲は同じ世界というお話もありましたが、どういう世界観なのでしょうか?

渡井: 『魔法にかけられて』は制作の後半で生まれた曲で、1曲目の『ヒューズ』は先に出来ていました。弾き語りの状態で歌い出しのメロディを考えていたんですが、作っている時にこの曲はもしかしたら『ヒューズ』と同じ世界観の中にいるんじゃないかとふと思って。そこから導かれるように歌詞を書いていき、同じ世界観で『ヒューズ』が女性目線、『魔法にかけられて』が男性目線の曲として繋がりました。

―制作過程で変わっていったんですね。今作の制作でキーとなった曲があるとすればどの曲になります?

渡井: 『悲しみもいつかは』が出来たことが大きかったですね。この曲はサビが降りてきたんです。それをマネージャーやメンバーに聴かせたら、サビだけの状態なのにリードトラックにしようってすぐに言われたので、この曲はバンドの力になってくれる予感がしたんですよね。この曲のおかげで僕らの進む方向性が見えてきたと思っているので、この曲によって導かれたのかなと。

―白井さんはこの曲を聴いた時の印象はいかがでした?

白井: その時、他の何曲かはフルコーラスで出来ていましたが、この曲はサビだけを聴いてパワーが違うなと感じました。たくさんの人に届けるために試行錯誤する作業が大変ではありましたが、僕らの真ん中にいるようなこの曲をリードトラックにする指針が見えてから、この曲があれば僕らのいろんな面を見せていけるなって思いました。

―僕らの真ん中という言葉がありましたが、今作は自分たちの名刺代わりとなる作品だとおっしゃっていましたので、制作の際にHalo at 四畳半らしさを改めて考えたと思いますが、“らしさ”とは何だと思われます?

白井: 僕が思うHalo at 四畳半らしさっていうのは楽器の主張と歌のバランスですね。1回聴くと歌が聴きやすく、じっくり聴くといろんな楽器が実は難しいことをやっている。それがいい意味でぱっと聴いただけでは伝わらない。聴いているうちにカッコいいって分かってもらえるバランス感をずっと追及してきたので、それが今作では1番いいバランスに落ち着いたなと。この6年間くらい探し求めてきたHalo at四畳半らしさっていうのが、今作で1個新たな指標になったのかなと思ってます。

渡井: 僕らの特徴としてファンタジックな歌詞で生々しいメッセージなどはあるとは思うんですが、今作を制作してみて、何をやったとしてもこの4人で作り上げた音こそがHalo at四畳半なんだなって改めて確認できました。

―今までの4人の時間があったからこそバランスがお互いに分かっているんですね。ファンタジックで生々しいメッセージといえば、9曲目の『王様と兵士』が頭に浮かんだのですが、この曲を作るきっかけがあれば教えていただけますか?

渡井: これは家でおもむろにギターを弾きながら歌っていたら、出だしの<退屈が支配する>って歌詞が降りてきて、そこから自然に生まれました。ストーリー調の歌詞って今までも書いてきたのですが、いつも結末を決めずに書くので、自分自身もどうなるんだろうと思いながら作っています。結果的にこの曲の最後の2行<誰もが互いを思うのに いがみ合うのは誰のせいだろう>にこの曲のメッセージが詰まっている結末になりました。

―この曲は他の曲とは異なる雰囲気で少しダークな印象もあります。これを渡井さんが持って来たときはどう思われました?

白井: 実はこれ今作の制作の序盤に来た曲で、聴いた時これ大丈夫かな?って正直思いました(笑)。今までのサウンドは邦楽ロックの芯を元にした曲が多かったので、こんな洋楽っぽい曲が入る作品ってどんな風にすればいいんだろうかと。もちろん楽曲をアレンジしていくのは楽しかったですが、作品への不安が募った曲でもありました。ミニアルバムだったらこの曲の入れ所が難しかったと思いますが、リードトラック『悲しみもいつかは』が入ったフルアルバムだからこそ、自分らが今まで見せなかった側面も見せやすくなりました。

―渡井さん的にはこの曲は挑戦というイメージはありました?

渡井: そうですね。今まで日本の音楽を主に聴いていたんですが、今作を作り始める少し前くらいから、僕たちがお世話になっている方に洋楽を進められて聴くようになったので、その影響も出たのかなと。今までにない引き算をした音数が少ない状態のアレンジだったので僕自身ワクワクしつつも、大丈夫かな?と思いながらつくった曲でもありました(笑)。

―今後も挑戦していこうとは考えています?

渡井: そうですね。次回も別の挑戦をしたいです。

白井: 今までのミニアルバムやEP制作後は渡井のアイデアが枯れてくるので、今回のフルアルバムは大丈夫かなと心配していたんですが、「まだまだやりたいことがあるから、もっといろんなことをやりたい」って聞いて、こいつ怖いなって思いました(笑)。僕らは全部出し切ったぜっていう自信を持っていたんですが、渡井はまだ出るのかと。だから次回作も楽しみですね。いちファンとして。

―楽しみですね!渡井さんの考え方が変わったとは今作の制作には何か今までとは違うことがあったんですか?

渡井: 昨年末に祖母がなくなったのですが、それが僕自身の考え方のスタンスや人格そのものを変える出来事だったので、曲作りにも影響しました。以前よりもいろんなものをもっと吸収したい気持ちがより強くなったんです。曲が導いてくれる方向が違ったので途中で変えたのですが、『ヒューズ』や『悲しみもいつかは』は、元々祖母との別れを歌おうと作った曲なんです。

―メンバーの皆さんも渡井さんの変化を感じていました?

白井: 1番変わったところは歌詞を書くのが早くなったところですね。以前はレコーディング当日に歌詞が上がる感じだったので、俺らも渡井が歌うまで歌詞を知らない曲が結構あったのですが、今作はほぼ全曲レコーディング前のアレンジの段階で歌詞がほとんどできていました。僕らの曲は悲しみに向き合う曲が多いのですが、特に『悲しみもいつかは』でその向き合い方が変わったんだなと感じました。その出来事をきっかけに悲しみと向き合う時間が多くなって伝えたいこと、歌詞のメッセージ性の強さに影響が出たのかなと。

―今までのHalo at 四畳半らしさがありながらも意味が深まって、さらに向上したんですね。演奏面でも新しく今作から変わった点はありますか?

白井: 演奏面でも色々と変わりました。前作『Animaplot』の『ユーフォリア』という曲で弦楽器の音を入れたことから自分ら4人以外の音を入れ始めたんですが、今作はその段階を1回踏んだことで、抵抗どころかむしろ表現の幅を広げたいからこそ4人以外の音を入れたいと思うようになりました。そのため今作には多くの音が入っていますが、無理して入れたのではなく曲の方向に合わせた音を考えて、自分たちの演奏を減らしたり、アレンジしたりしました。曲の表現のために他の楽器と自分たちの楽器のバランスを考えられるようになった点が、今作で大きく変わったところだと思います。

―他の楽器を入れた演奏で一番苦労したのはどの曲ですか?

白井: 11曲目の『アルストロメリア』が、今までで一番自分たちの音以外の音が入っている曲です。1番は丸々ベースがシンセベースという4弦ベースでないもので弾いたり、ギターも非常に薄く入っていたりしています。これは渡井が曲を持ってきた段階で、4人以外の楽器の主張が強くて4人の楽器を少し抑えるという程だったので悩んだわけではありませんが、決断に勇気がいる曲でした。自分たちの楽器以外で表現するにはどんなバランスがいいんだろうって考えましたね。

―作曲した渡井さんは『アルストロメリア』はどのような考えで制作されたんですか?

渡井: 新しいサウンドにチャレンジしようと思って作った曲で、この曲で歌いたいこと、表現したいサウンド感は4人以外の音を取り入れた演奏がいいという自信がありました。そうは言ってもこれを持っていった時、メンバーに受け入れてもらえるか不安でしたね。最終的にメンバーもいいねって言ってくれたので、いい決断ができたと思います。

―今作は新しく挑戦した曲が多いんですね。渡井さん自身、毎回新しい挑戦をしたいというのはあります?

渡井: 次はこういう曲を書きたいと、構想を練る時に自然と新しい挑戦をしたいと思ってしまいますね。楽しみたい、感動したいという思いで曲を作ると、次の曲は『王様と兵士』みたいなマイナスな演奏をしてみたり、『アルストロメリア』みたいに別の音を加えてみたり。もちろんいざ作ってみると不安は生まれますが、その変化を楽しんでいる気持ちの方が強いです。

―今作のタイトルはどのように決めたんですか?

渡井: タイトルは全曲揃ってから僕が決めました。この『swanflight』は『swan』と『flight』に分解できるのですが、『swan』という言葉はジャケットの通り“白鳥”という意味と、それとは別に“詩人”という意味もあるんです。僕自身歌詞を書く自分は詩人だと思っていて、他のメンバーも音でこの世界を語っている詩人だと思うので、聴いた人にとっても何かを語るきっかけになってほしいなと考えています。例えば『悲しみもいつかは』を聴いたら、悲しみと対峙すると同時に自分の意思を持ってほしいとか。そんな思いを込めた“swan”に対して、”flight”はシンプルでぴったりですし、僕らもメジャーというフィールドに飛び立って行く作品なので“flight”にしました。あとはこの作品が届くべきところにちゃんと届いてほしいなという思いも込められています。

―本当に歌詞も考えもファンタジックなんですね

渡井: 中二病なんで(笑)。

白井: いい言い方をするとロマンチック(笑)

―(笑)。どの曲も渡井さんの思いが詰まっていて、リリースツアーも確実に楽しいものになると思います。今回のツアーはワンマンなので、自分たちだけで思う存分表現できると思いますが、どのようなステージにしたいですか?

白井: 今までは7曲のミニアルバムなど曲数が少なかったためセットリストも決めやすかったですが、今作は初のフルアルバムなので曲数も多く、またこれまでの僕らとは少し外れた曲を作ったので、セットリストの作り方を新しく考えなければならない不安はあります。しかしそれ以上に楽しみな気持ちもあります!自信を持って制作したアルバムなので、それに対するお客さんのいろいろな気持ちがワンマンライブで集まる様子を見るのが非常に楽しみです。

渡井: 僕らはライブハウスで育ってきたバンドなので、ライブハウスならではの熱量をずっと信じてやってきました。今回はそれに加えてワンマンライブでしか表現できない世界観やエンターテインメントの時間も同時に体験できる、Halo at四畳半しか表現しえない空間にしたいと思っています。だから曲を知らない状態でふらっと遊びに来てもらってもいいし、白井が言ったみたいにたくさん聴き込んでそれぞれの思いを持って来てくれるのも大歓迎です。

―ライブを楽しみにしています。では最後に、ファンのみなさんへメッセージをお願いします

渡井: 今作はこれまでのHalo at 四畳半、そしてこれからのHalo at 四畳半を詰め込んだ自信作となっているので、ずっと応援してくださっている方はもちろん、今作で出会ってくださる方もきっとこの世界観に深く触れていただけると思います。何かの思いのきっかけになれたらいいなと思っているので、CDもライブも楽しんでいただきたいです!

Halo at 四畳半 "悲しみもいつかは" (Official Music Video)

■リリース情報

『swanflight』
Major 1st Album
初回限定盤(CD +DVD) 3,500円(tax in)
通常盤(CD) 3,000円(tax in)

■LIVE情報
Halo at 四畳半ワンマンツアー2018-2019
“悲しみの朝の愛し方”
2018年
12月02日(日) 新潟 CLUB RIVERST
12月09日(日) 仙台 MACANA
12月15日(土) 札幌 BESSIE HALL
2019年
01月12日(土) 高松 DIME
01月19日(土) 広島 SECOND CRUTCH
01月20日(日) 福岡 Queblick
01月26日(土) 大阪 梅田CLUB QUATTRO
01月27日(日) 愛知 名古屋CLUB QUATTRO
02月09日(土) 東京 マイナビBLITZ赤坂

■オフィシャルHP
http://haloat4johan.com/

■プロフィール
渡井翔汰(Vo/Gt)と白井將人(Ba)が結成した前身バンドを経て、2012年に齋木孝平(Gt/Cho)と片山僚(Dr/Cho)が加入しHalo at 四畳半の活動を開始した。これまでに3枚のミニアルバムと1枚のシングルをリリース。ファンタジックな歌詞に現実的なメッセージを織り交ぜた楽曲で、全国ツアー、大型フェスで注目を集めてきた。2018年10月17日に日本コロムビア/TRIADよりファーストアルバム『swanflight』でデビューする。

関連キーワード

RANKING

RECOMMENDED

KEY WORD

WRITER


トップへ