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INTERVIEW 旬のアーティストインタビュー

2017.6.6

アルバム『すげーすげー』で提示した髭の新たなモード

「難しいことをあまり考えず、単純に出てきたのが『すげーすげー』という言葉だっただけですね(須藤)」

前作『ねむらない』から1年7ヶ月、5月24日にニューアルバム『すげーすげー』をリリースした髭。バンドサウンドへの回帰ともいえる今作には、ギターロックをはじめ、フォーク、サイケなど幅広い楽曲が収録されている。上質なメロディをバンドサウンドで鳴らした今作について、髭のフロントマン須藤寿に話を訊いた。

取材・文 坪井

—5月24日にリリースされたアルバム『すげーすげー』を聴いて、昔のユニコーンを思い出しました

須藤寿(Vo/Gt):ユニコーンは僕が1番初めに影響を受けたバンドなんで、その雰囲気があるかもしれないです。

—そうだったんですね。前作『ねむらない』から1年7ヶ月ぶりとなりますが、前作とは違い、バンドサウンドに原点回帰した作品になっているなと思いました。この間に心境の変化があったんですか?

須藤:前作の『ねむらない』は、髭の過去のディスコグラフィーの中でも異質なものだと思います。ドラマーが抜けて、ドラムのいない状態で制作したので、スタジオで行うというより、お互いのデスクトップ上で作り上げたものを投げ合って作った作品でした。今回は最初からサポートドラマーを入れて、久しぶりにちゃんとスタジオで作っていったので、いわゆるバンドサウンドに戻ったのかなと思いますね。

—今作はギターロックやフォーク、サイケなど幅広い楽曲が収録されていますが、作るにあたりコンセプトはありました?

須藤:今回は、自分が書いた原曲を作り込まずメンバーに見せて、みんなにアレンジしてもらいました。コンセプトとしては、ちゃんとしたスタジオ音源にしようというところですかね。

—メンバーの皆さんがアレンジされた中で、須藤さんの原曲から大幅に変わった曲はありました?

須藤:曲単体ではそこまでなかったですが、アルバムそのものが短くなっちゃいました(笑)。それは本当に思ってもなくて。短い曲を作ろうぜ!というコンセプトももちろんなく、思いのほか短くなっちゃった感じです(笑)。全く狙ってなかったんですけど、久しぶりにみんなでスタジオに入って作ったから、その勢いで走っちゃった部分もあるのかなと思います。

—短くしたのではなく、短くなっちゃったんですね

須藤:そうですね。4、5分くらいの曲は少ないです。でも、1曲1曲は短いですが、『スターマイン』など普通にタイム感ある曲もあります。前作は10曲で40分あったので、10曲で30分ない今作はかなり短いと思います。

—1曲1曲が短いだけでなく、それぞれの曲に特徴があるし、何よりバラエティに富んでいるので、あっという間に10曲が終わる印象です。飽きずにずっと聴いていられるんですよね。それは曲順も影響していると思うんです。例えば6曲目の『CLASH! LAOCHU!』からテンションの高い曲が数曲続くとか。曲順を決めるのには結構悩まれました?

須藤:収録曲10曲が意外とバラエティに富んじゃったので、曲の並びには時間がかかりました。例えば、『スターマイン』や『あうん』のようなメロディアスな曲を真ん中に集めると中盤でもたつくなと思ったので、昔のアナログのA面B面みたいな感じで、6曲目からB面の1曲目というイメージで並べました。だから、6曲目の『CLASH! LAOCHU!』から曲の雰囲気が変わっているんです。

—なるほど。その次の曲『ユーは13?14?』の歌詞はぶっ飛んでいますね。特に掛け合いになっているところは意味が分からないです

須藤:前半パート部分は自分が書いていて、後半のめちゃくちゃな歌詞の方は佐藤“コテイスイ”康一(Dr/Per)が書いています。最初、「全然俺の歌詞を見てないだろう!」って思いました(笑)。俺っぽく書いてくれたのかなとは思ったけど、意味が全然分からない(笑)。でも、彼が歌うところなので、多少テコ入れはしましたが「まぁ、いいんじゃないの?」って、最終的には任せました。できれば、もうちょっと俺の書いた詞の世界観に合わせてほしかったですけどね(笑)。

—だから面白い曲が出来上がったんですね。その流れで次の曲『DEVIL’S ODD EYE』になりますが、この曲だけ他とは明らかに違いますね

須藤:この曲は昨年にタワレコ限定シングルとしてリリースしたので、今回のアルバムに入れなくてもいいかなと思っていたんです。でも、いろいろな意見を聞いていくうちに入れてもいいかなと。その分、入れる場所に結構迷いましたね。おっしゃるように他の楽曲とはちょっと質が違うので。

—そして、『あうん』と『U4』で今作はエンディングを迎えます。この前3曲からガラッと変わり、最後は終わる雰囲気になっていますね

須藤:作品の流れを見たとき、めちゃくちゃで終わるよりも自分の中の良心みたいなものを最後にちらっとみせた方が、最初に戻りやすいかなとは思いました。少しアルバムが暴れすぎちゃってるから、自分のフォーキーなところをみせたかったのもありますね。

—歌って踊れて、じっくり聴き入ることもできる作品になってますよね。ちなみに、タイトルの『すげーすげー』は、どのようにして出てきたんですか?

須藤:インスピレーションです(笑)。難しいことをあまり考えず、単純に出てきたのが「すげーすげー」という言葉だっただけですね。

—なるほど。歌詞でもインスピレーションで出てきた言葉はあります?

須藤:歌詞に関しては、今の自分たちの本当のところが出ればいいなとは思いました。何にも考えていないのに、考えた風のことを言うのはやめようと。

—自分たちのありのままを出そうということですね。そのみなさんが生で見られるツアーが今始まっています。今作全て演奏しても30分ですが…

須藤:確かに(笑)。『すげーすげー』のツアーですから、今作をメインにやってるんですけど、それだけだとめちゃくちゃ短いので、10曲全てプレイしつつ、今作の曲作りが初期の頃に戻っているからか初期の曲が意外とマッチするので、当時の曲をセットリストにいっぱい入れています。みんなが聴きたい曲から、最近やっていなかった曲までやっているので、曲数は割と多いですね。

—新旧織り交ぜられたセットリストは、昔からのファンは特に嬉しいと思います。名古屋は7月2日(日)にCLUB QUATTROで行われますが、名古屋のお客さんの印象はいかがですか?

須藤:お客さんは最高です。ライブって久しぶりにその土地へ行くと身構えているなとか、自分たちももしかしたら緊張がのってるかもしれない。そういったお見合いみたいものがあるんですけど、1時間半から2時間一緒にいるので終わる頃には大花火が打ち上がっています。名古屋もいつもそうなるので、すごく名古屋のみんなはいいイメージがありますね。

—そのライブを楽しみにしています。では最後に、ライブへ来てくれるファンのみなさんへメッセージをお願いします

須藤:アルバム『すげーすげー』をみんなに聴いていただきたいのはもちろん、これをメインに大好きなCLUB QUATTROでみんなと盛り上がりたいと思っています。7月2日(日)までまだ1ヶ月あるので、『すげーすげー』を聴き込んでライブへ来てください!そして、みんなlで一緒に盛り上がりましょう!!

髭『もっとすげーすげー』Official MV

■リリース情報

『すげーすげー』
Album
2017.5.24 発売
2,700円(+tax)

■LIVE情報
すげーツアー
5月27日(土) 京都磔磔 ※終了
5月28日(日) 兵庫神戸VARIT ※終了
6月04日(日) 北海道札幌BESSIE HALL ※終了
6月18日(日) 宮城仙台HOOK
6月24日(土) 福岡福岡CB
7月01日(土) 大阪大阪 CLUB QUATTRO
7月02日(日) 愛知名古屋 CLUB QUATTRO
7月8日(土) 東京 LIQUIDROOM

■オフィシャルHP
http://www.higerock.com

■プロフィール
須藤寿(Vo/Gt)、斉藤祐樹(Gt)、宮川トモユキ(Ba)、佐藤“コテイスイ”康一(Dr/Per)の4人によるロックバンド。2003年ミニアルバム『LOVE LOVELOVE』でデビュー。2004年にFUJI ROCK FESTIVALに初出演を果たし、2005年『Thank you,Beatles!』でメジャーシーンに躍り出た。以来、サイケデリックかつロマンティックな髭ワールドで、シーンを魅了し続けている。

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