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ライター フルタ

2017.12.22

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『life ep』で広がるiriの世界と新たな夢

「お互い刺激し合えて良い曲ができたなと思います(iri)」

スモーキーな歌声と、R&BやHIP HOP、ソウル、弾き語りの要素を含む独特なスタイルに注目を集めるシンガーソングライター、iri。11月にリリースした新作EP『life ep』では、自身も憧れるラッパー5lackを客演・プロデューサーに迎えたほか、アレンジャー陣にはケンモチヒデフミ(水曜日のカンパネラ)、mabanuaなど豪華トラックメーカーが参加している。iriの音楽のルーツと今作についてiriに話を訊いた。

―iriさんの曲を聴いて、ソウルフルな歌声やジャンルレスな音楽の感性に興味がわきました。まず、影響を受けてきたアーティストをお聞きしても良いですか。

iri:最初に影響を受けたのはAlicia Keysです。そのころは歌うことが好きでAlicia Keysなどの曲をカバーして歌っていましたね。そのあと七尾旅人さんの弾き語りに衝撃を受けました。ライブを観てから、弾き語りでオリジナル曲を演奏することにすごく憧れて、自分もギターを始めて曲も作るようになりました。

―歌声もスモーキーな雰囲気が魅力的です。

iri:もともと声が低くて、小さいころはコンプレックスだったんです。だけど、Alicia Keysのライブを観て「この人の声かっこいいな」と思って自分で歌ってみたときに、この声だから表現できる曲もあるなと感じて、それから自信を持って人前で歌うようになりました。

―弾き語りはどんなところに惹かれましたか?

iri:自分のテンポ感で表現できるところかな。人と一緒にやっていると、どうしても人に合わせることがあると思うんですけど、自分ひとりだと、いきなり止まったり、ギターもやさしく弾いたり強く弾いたり、そのときの感情でアレンジできるので、すごくオリジナリティがあると思います。七尾旅人さんもそうですが、世界観に引き込まれました。

―iriさんの曲はHIP HOPのような歌詞も特徴的です。HIP HOP的な要素はどこから影響を受けましたか。

iri:七尾旅人さんを聴くようになって、同時に邦楽のラップにもすごく惹かれました。七尾旅人さんから向井秀徳さんに興味を持って、さらに、やけのはらさんなどの邦楽ラッパーに惹かれた流れです。それから、言葉遊びをしているアーティストさんの曲を聞くことが多くなりましたね。だから、海外のHIP HOPに憧れていたとか、海外のラッパーをたくさん聴いていたというよりは、日本語の言葉遊びみたいなものにすごく惹かれていました。それで、自分でもスリーコードでループさせて、そこに言葉を乗せていったら自然とラップっぽくなっていったという感じですね。

―歌詞はいつもどのように作っていますか?

iri:メロディと歌詞は一緒に作ります。トラックに一度思いついた言葉を適当に乗せてみて、グルーヴ感を出していって、それに合う自分の感情とかワードで埋めていくという作り方をしています。

―どこで作るんですか?

iri:自分の部屋かファミレスです(笑)。いつも決めている場所があって、ファミレスの端っことかに一人で座って作っています。

―意外です。勝手なイメージですが、iriさんはどこかミステリアスなイメージがあります。

iri:普通ですよ。普通に街も歩いていますし(笑)。でも、結構ひとりで何かをすることが好きですね。ひとりで散歩したり、ぼーっとしていたりします。古本屋が地元にあって、そこで詩集を買って読んだりもしています。そこから気に入った言葉をピックアップしたりして。

―曲のテーマはどのタイミングで考えますか?

iri:今までの曲はあまりテーマを決めずに作ってきました。はじめにテーマを決めちゃうと、逆に作れなくなっちゃうというか。

―今回のEPに収録されている5曲もですか?

iri:そうですね。わりと衝動的に作った曲が多いですね。

―では、曲作りの中で「あ、今の良い!」みたいなビビッとくるポイントって何ですか?

iri:んー、iri語みたいなものかな。あんまりみんなが使わない「iriしか使わないよね」みたいなワードができたときは自分でも「わっ!」ってテンションが上がります(笑)。例えばアルバム『Groove it』だと、“半疑じゃない”っていう言葉とか。

―言葉遊びがハマった瞬間ですね!今回のEPですが、いつごろ作られた曲ですか?

iri:『会いたいわ』以外の4曲はEPを作ろうという話が出てから作った曲ですね。

―前作『Watashi』はNIKEWOMENのキャンペーンソングで、反響も大きかったと思います。今回の制作にその影響もありましたか?

iri:そうですね、あったと思います。そのキャンペーンが「わたしに驚け」というテーマで、『Watashi』は女性の力強さを表現したアクティブな曲でした。ライブにも女の子のファンが増えてきたなと感じています。今回も、1曲目の『For life』は『Watashi』と同じく水曜日のカンパネラのケンモチヒデフミさんと作った曲です。今回もすごくかっこ良い曲になったなと思います。

―『For life』はどんな想いが込められた曲ですか?

iri:これも最初はテーマを決めていなかったんですが、トラックにメロディと歌詞を乗せるのにすごく苦戦して、その時の感情を絞り出して作りました。サビの“二度と見ることのない夢を見たくて”とか“限りなく跡形もないこのfuture”とか、新しい夢や未来をどんどん見ていきたいという想いと、そのサビの後にある“alright , I’m just thinking all light”は、ただただ大丈夫だよとか、私はそう信じているというメッセージを込めています。

―ケンモチヒデフミさんもそうですが、今回もアレンジャー陣が豪華ですね。『Telephone feat. 5lack』は5lackさんがプロデュース、客演されています。

iri:もともと個人的に大ファンでリスペクトしていた方なので、まさか一緒にできると思っていませんでした。オファーして音源を聴いていただいたら、ものすごく気に入っていただけて。5lackさんは女性とフィーチャリングすることが初めてだったそうで、お互い刺激し合えて良い曲ができたなと思います。今、わりとキー高めのBPMの早い曲が多いと思うんですけど、『Telephone feat. 5lack』はテンポがゆっくりで歌詞もしっかり入ってくるし、良い曲になったなと思っています。

―すれ違いながらも求め合う恋人同士の感情がリアルです。どのように制作されたんですか?

iri:はじめに5lackさんにトラックと土台となる歌詞を作っていただいて、曲に込めるメッセージ性も提案していただきました。そこにどう私がメロと歌詞を乗せていくか決めていったんですが、5lackさんのはじめのラップ部分に対して、サビでそれに答える感じで歌詞を書いていきました。

―以前からコラボしたい方として5lackさんの名前を挙げていましたよね。ほかにも今後一緒にやってみたい方はいますか?

iri:女性アーティストと一緒にやってみたいかもしれないです。女性もラッパーやDJ、トラックメーカーなどカッコいい方がたくさんいらっしゃいますので一緒にやってみたいです。この間ラジオで一緒だったLicaxxxさんとも一緒にやってみたいですね。

―勢いのある女性アーティストが多いのでとても面白そうです。3曲目の『fruits』はタイトル通り少し甘い曲ですね。

iri:これはラブソングですね。それこそ言葉遊びをすごく意識して作った曲なんです。ヴァースの部分がとくに、すごく独特なグルーヴだと思います。

―『Moonlight flit』は浮遊感のあるイントロや、とてもラップらしいリリックが特徴的です。

iri:そうですね、少しクロっぽいHIP HOPな感じに仕上がっているので、そのあたりも歌詞を見ながらチェックしていただけたらと思います。YOSAさんには以前、アルバム収録曲『半疑じゃない』もアレンジいただいたのですが、また今回もなかなかシブい一曲になったなと思います。

―デビュー以前から歌われている『会いたいわ』は弾き語りのギターの音を生かした曲ですね。

iri:これはデビュー前から弾き語りでずっと演っていた曲で、この曲のトラックは絶対にmabanuaさんに作ってもらいたかったんです。トラックを意識した今っぽい音というよりは、ギターの弾き語りの音を生かして作ってもらいたいなと思ってmabanuaさんにお願いしました。

―ジャケットはKYNEさんのイラストがおしゃれです。KYNEさんにイラストをお願いしたのはなぜですか?

iri:今回、5lackさんにオファーするときに、KYNEさんが5lackさんと繋がっていて、そこで紹介していただいたんです。5lackさんも以前CDのジャケをKYNEさんに描いてもらっていたことがあったので、じゃあ今回もKYNEさんにお願いしようかとなりました。

―2018年は1stツアーがありますね。

iri:まだワンマンが終わったばっかりで、日程以外何も決まってないんです。ワンマンではダンサーの女の子をふたり入れたんですけど、3月のツアーでもまた新しいパフォーマンスができたらいいなと思っています。何かやったことのないことをやりたいです。じっくり何にチャレンジできるか考えたいなと思います。

―ツアーは3月15日(木)名古屋APOLLO BASEから始まります。ファンの方へメッセージをお願いします。

iri:ツアーでは新曲もバンバンやって、カッコいいパフォーマンスをしたいなと思っていますので、ぜひお見逃しなく。楽しみにしていてください。

iri『Telephone feat. 5lack』Music Video

■リリース情報

EP『life ep』
2017.11.22発売
通常盤1500円(+tax)
初回生産分のみ、紙ジャケット仕様+CDジャケットオリジナルステッカー付属

■ライブ情報
「iri 1st Tour 2018」
3月15日(木) 名古屋 APOLLO BASE
3月16日(金) 大阪 Shangri-La
3月18日(日) 仙台 SHAFT
3月20日(火) 恵比寿 LIQUIDROOM
3月21日(水・祝) 福岡 DRUM Be-1

■オフィシャルHP
http://www.iriofficial.com/

■プロフィール
神奈川県逗子市在住の女性アーティスト。自宅にあった母のアコースティックギターを独学で学び、アルバイト先の老舗JAZZ BARで弾き語りのライブ活動を始め、2014年、雑誌「NYLON JAPAN」と「Sony Music」が開催したオーディション「JAM」でグランプリを獲得。HIP HOP的なリリックとソウルフルでリヴァービーな歌声で、ジャンルレスな音楽を展開。2016年10月にアルバム「Groove it」でデビューし、iTunes Storeにてトップ10入り、ヒップホップチャートでは1位を獲得。2017年3月22日には、Nike Women「わたしに驚け」キャンペーンソングとなったシングル「Watashi」をリリース。2017年11月17日渋谷WWWXにて行われたワンマンライブもSOLDOUTするなど注目の新進女性アーティストである。

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