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ライター ツボイ

2016.6.9

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行間に込めた想いとは?Ivy to Fraudulent Gameに迫る!

「解釈は自由でいい(福島)」

歌、言葉、思想を主体に、美しくもポップなメロディを融合させた独自の世界観で多くのファンを魅了するIvy to Fraudulent Game。彼らが初の全国流通となる1stミニアルバム『行間にて』をリリースした。その今作のこと、バンド結成のいきさつ、ライブまで、全楽曲の作詞作曲を担当している福島(Dr)と、歌詞のメッセージごとに表情を変えるボーカル寺口(Gt/Vo)に話を聞いた。

―4月20日(水)に1stミニアルバム『行間にて』をリリースしてから1ヶ月経ちましたが、周りを含め変化はありました?

寺口宣明(Gt/Vo): たくさんあります。全国デビューしたことで、このような取材をたくさんしていただけて、すごく幸せに思っています。

福島由也(Dr/Cho): 今まではライブ会場で自分たちが売っていたんですが、今作はCDショップで買えます。ツアーが始まる前からお客さんの反応があるのはすごくうれしいです。

―CDショップへ自分たちのCDが並んでいるのを見に行きました?

福島: 行きました!ヤバいよね。

寺口: 「ある!」みたいな(笑)。タワーレコード各店へあいさつ回りに行ったんですが、渋谷や新宿という日本の中心で展開されていたのを見て、シンプルにうれしかったです。

―感動する瞬間ですよね。それでは、まずバンドの結成からこれまでのいきさつを教えていただけますか?

福島: 僕が高一の時に、自分の音楽でバンドをやりたいと思って10バンドぐらいを掛け持ちしながらメンバーを探していたんですが、その時に友達をたくさん介してノブに出会いました。地元は同じ群馬でも、住んでる場所も離れてるし元々知り合いでも何でもなかったんですが、単純に歌声に惚れたので誘いました。

―それはライブハウスで歌っているのを聴いたんですか?

福島: 違います。そもそもノブはバンドをやっていなくて、僕がやっていたバンドのベースの同級生。彼に「いいボーカルいないかな?」って聞いたら、ノブを連れてきたんです。確かすぐスタジオに入ったんだよね?

寺口: そう。出会ってすぐに初めてスタジオに入って、何故かゆずの曲を弾き語りしました(笑)。それが良かったらしく…。

福島: いいセレクトだったね(笑)。

―その時に初めて寺口さんの歌声を聴いたんですね

福島: そうですね。それで「これだ!」って。

寺口: 飛び抜けて上手いわけじゃないと思うんですが、何かが良かったんでしょうね。

福島: 今考えるとそんなに上手くなかったかもしれませんが、あのときは衝撃でした。そして、その場で決めました(笑)。

寺口: 福島にとっては11バンド目かもしれないけど、このバンドが僕にとっては初めてのバンドなんです。

―その頃からIvy to Fraudulent Gameというバンド名だったんですか?

福島: バンド名はノブにあって2日ぐらいで決めました(笑)。

寺口: 全然どういう人間か分からない時に、このバンド名をもってきましたね(笑)。

福島: そうだね(笑)。バンド名の意味ですが、“Ivy”は「植物のツタ」で、ツタのように広範囲に自分たちの音楽を張り巡らしたい思いからで、“Fraudulent Game”は「いかさま試合」のような造語なんですが、いい意味で自分たちの音楽で裏切っていけたらいいなと。そんな願いを込めて付けました。

寺口: 長いので、“Ivy(アイビー)”と呼んでください。

―了解しました。お2人の音楽のルーツも教えてください

寺口: 僕は歌手ですね。玉置浩二さんや山下達郎さんです。実は、あまりバンドは通ってきてなくて。唯一好きなのがSyrup16gですね。バンドも聴いてはいましたけど、ルーツとなると歌い手さん。特に歌唱力のある人が好きです。

福島: 僕はシューゲイザーが好きで、My Bloody Valentineから始まって、その辺をあさりSigur Rósへ。それから宇多田ヒカルさんも好きですね。

寺口: 宇多田さんはいつから?

福島: 親がずっと好きで聴いていたからかな。『水泡』を出した時に、親から「宇多田ヒカルみたいだね」と言われたのもあって、アルバムを全部買って聴き直したらめちゃくちゃ良くてハマりました。

―Ivyの楽曲を聴くと、少なからずその影響は受けている気がします。そもそも福島さんが詞も曲も書いているんですよね。ドラムの人が書くのは珍しいなと思ったんですが、寺口さんは書かれないんですか?

寺口: 僕は書いたことないですね。

福島: 彼も曲は作れるんですよ。

寺口: 前回のツアーでは、アンコールの時に自分の曲をアコースティックで弾きましたけど…。それぐらいです。

―書かないのは福島さんの書く楽曲の良さからですか?

寺口: そうですね。純粋にリスナーとしてファンとして素晴らしいと思っています。僕は福島が持ってくる曲を最初に聴くわけなんですが、聴いて、それから自分がどう色付けするのかを考えています。

福島: だからノブは本当に歌手なんだよね。

寺口: 曲を作っていない分、どう演じるかを考えています。6曲あったら、それぞれで曲の世界観を表現する。その幅が、歌い手として一番重要視されると思っています。特に、声のイメージを作ることが多いですね。歌い回しを変えるのではなく、声色やアプローチの仕方が大事なのかなと思います。

―福島さんは曲を作るときに寺口さんの声をイメージします?

福島: 自由に作っています。ノブの声は単純に僕の好きな声なので、自分の好きなように作れば絶対にいいものになって返ってくると思っているので。だから、ノブの声に寄せるのではなく、自由に作って、自由に歌ってもらっている感じですね。

―歌詞は福島さんの身近で起きた出来事から生まれてるんですか?

福島: 歌詞は日常の中のことなので、普段から気にしているかもしれないです。でも、自分がどう思って書いたかより、聴く人が日常の中でその曲をどう感じるかにしたいと思っています。聴いた人の曲にしたいので、自由に解釈していいよと。それが僕らの芯の部分でもありますね。

寺口: 福島の日常で起こっている出来事の一行でも、僕の中ではあの時に起こった出来事に近いなと想像しているので、感じることは違うけど成り立ちますね。

福島: 聴く時期によっても感じ方が変わると思います。曲はその人とともに変化していっていいと思います。

―その中において、最後の曲『故郷』は雰囲気が違うかなと。お2人の地元の事だと思うんですが、思い入れもあるんじゃないですか?

福島: 確かに『故郷』はそうですね。特殊です。この曲が出来て2年も経っていないのに、既に自分たちの代表曲的になりつつありますね。

寺口: この曲を持って来た時はポジティブな時期じゃなかったので、最初は「今この曲を歌えるかな」から始まりました。「最初はこれでもいいよね?」という考え方で歌詞を捉えていたんですが、バンドの成長とともにいろいろな人へ広がっていったのを感じて、今は本当にこれで良かったんだと思いながら歌えています。

―『故郷』を作られたのは2年ほど前ということですが、他の収録曲は最近作られたんですか?

福島: 『故郷』と『she see sea』は自主盤で出しています。残りの4曲は今回の『行間にて』のために書き下ろしました。

―そのミニアルバム『行間にて』ですが、深読みしたくなるタイトルについて教えてください

福島: 「行間を読んでくれ」という意味ではなく、表情や態度など言葉ではないところで人は分かり合えると思っているので、それを1番大切にしたいとの思いを込めました。

―「行間」という言葉は、リード曲の『水泡』の歌詞にも出てきます。今作のコンセプトでもある言葉なのかなと思いました

福島: このアルバムのコンセプトというよりは、バンドのコンセプトですね。解釈は自由でいいと言いいましたが、解釈の余地のある隙間でもあると思うんです。これは、自分たちの軸の部分でもあります。

―『水泡』は、繊細なギターのフレーズや同期など楽曲作りにもこだわりを感じます

福島: この曲はめちゃくちゃ作り込みましたね。グリッチサウンドが入っていたりシンセを多用するなど、新しいサウンドアプローチにトライしているので、面白いんじゃないかと思います。

―チャレンジした曲なんですね。寺口さんはこの曲を聴いた時にどう思いました?

寺口: 初めて聴いた時から間違いなくリードになる曲だと思いました。デジタルな音なんですが、歌詞は人間らしいので、どうその人間らしさを表現するかを考えて歌っています。

―歌い出しは難しくなかったですか?

寺口: 難しかったです(笑)。

福島: いきなりサビだしね。

寺口: いっぱい練習したよね。福島の家族に心配されたんですよ。買い物へ行って帰ってきたら同じフレーズをまだ歌っていたので(笑)。1時間以上同じフレーズを歌ってるって(笑)。

福島: 何回も録り直したよね(笑)。

寺口: でも、絶対にいい曲を作りたいと思っていたので全然苦じゃなかったです。

―僕はその『水泡』が特に好きなのですが、寺口さんは今作でどの曲が好きですか?

寺口: 『青二才』ですね。Aメロのメロディが歌謡曲っぽくてすごく好きです。それに、この曲は今までの僕たちと違う表現方法で、ある意味泥臭い。ズドーンって感じが新鮮だったというのもあって好みです。

―『青二才』から『水泡』への流れもきれいですよね

寺口: 曲は意外と両端なんですけどね。

福島: それをどう見せようかなと考えて、あのようなつながりになりました。そういった部分にもこだわったので、1枚を通して聴いてほしいですね。

―そして、今作のツアーも始まります。みなさんと言えばライブのイメージがあります

福島: そうなったね。

寺口: 実は、そんなにライブをガンガンやりたい4人ではないんです(笑)。でも、たくさんの人に見てほしい気持ちはあるので、増えていきますね。

―名古屋はAPOLLO BASEでのワンマンですね。名古屋のお客さんの印象はいかがですか?

寺口: 楽しんでいるのは分かるんですが、人見知りのお客さんもいるのかなと。でも、お客さんには自由に楽しんほしいのでそれでいいと思います。ライブは、俺たちの音楽と4人のパフォーマンスで、どれだけ強制せずに自由に楽しめるかを追求していきたいですね。

―ワンマンでみなさんを見られるのは楽しみです

寺口: ありがとうございます。僕もワンマンは好きです。30分で魅せるより、ワンマンでじっくり世界観を作り上げて魅せた方が絶対に楽しんでもらえると思うので、ワンマンでやりたいです。

福島: ワンマンはこだわれる1日でもあると思うので楽しみですね。

―最後にライブに来るファンへ向けてメッセージをお願いします

福島: ライブを重ねるたびにどんどん成長していくと思っています。その集大成がワンマンなので、その成長過程も含め見てほしい。全部来てほしいですね(笑)。

寺口: どのライブもルーティーンの中で慣れが出ないようにします。こなすのではなく、1本1本に自分たちの音楽を全力で置いていく。全部出し切って終わるライブは、体力的にも相当しんどいでしょうけど、そういうライブを1本1本やってきたいと思っています。どの会場に来ても素晴らしい空間をつくるので、いつでもどこでもお待ちしております。楽しみにしていて下さい。

■YouTube

Ivy to Fraudulent Game『水泡』(Official Music Video)

■リリース情報

『行間にて』
1st Mini Album
2016.4.20発売
1700円(tax in)

■LIVE情報
Ivy to Fraudulent Game【行間にて】release tour

6月10日(金) HEAVEN'S ROCK さいたま新都心 VJ-3
6月12日(日) 千葉LOOK
6月17日(金) 水戸LIGHT HOUSE
6月18日(土) 郡山♯9
6月19日(日) 盛岡 the five morioka
6月24日(金) 仙台 LIVE HOUSE enn 3rd
6月25日(土) HEAVEN'S ROCK 宇都宮 VJ-2
7月03日(日) 松本 Sound Hall a.C
7月09日(土) 金沢vanvanV4
7月10日(日) 新潟 CLUB RIVERST
7月13日(水) 福岡Queblick
7月15日(金) 高松DIME
7月17日(日) 広島CAVE-BE
7月18日(月祝) 岡山CRAZYMAMA2ndRoom
7月31日(日) 名古屋 APOLLO BASE(ワンマン)
8月06日(土) 阿倍野ロックタウン(ワンマン)
8月12日(金) 渋谷TSUTAYA O-WEST(ワンマン)

■オフィシャルHP
http://www.ivytofraudulentgame.com/

■プロフィール
2010年10月に群馬県にて結成。寺口宣明(Gt/Vo)、カワイ リョウタロウ(Ba/Cho)、大島知起(Gt)、福島由也(Dr)の4人からなる新世代ロックバンド。福島が全楽曲の作詞作曲を担当。楽曲の主体はあくまで歌、言葉、思想にありながら、ポストロック・オルタナ・シューゲイザー等の様々な要素を巧みに吸収したサウンドに、美しくもポップなメロディを融合させた独自な世界観を表現している。楽曲の世界観をリアルに表現する寺口の唄を軸としたライブパフォーマンスの圧倒的な求心力は多くのファンを魅了する。

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