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INTERVIEW 旬のアーティストインタビュー

2017.10.23

魔法少女になり隊の新たな可能性も示した1stフルアルバム

「初めて私たちに出会ってくれた人にも、魔法少女になり隊が伝わる名刺代わりの一枚にしたかった(火寺バジル)」

魔法少女になり隊が、遂に1stフルアルバム『魔法少女になり隊~まだ知らぬ勇者たちへ~』を9月27日にリリースした。ゲームの世界観にこだわった今作には、火寺バジル(Vo)がラップに挑戦したり、明治(Gt)が初めてボーカルを取るなど、魔法少女になり隊の可能性を感じられる一枚となった。その作品について、魔法少女になり隊の火寺バジル(Vo)とgari(Vj/Vo)2人に話を訊いた。
尚、火寺バジルは魔女の呪いによって喋ることができないため、筆談で答えてもらった。

取材・文 坪井

ーまずはアルバムリリースおめでとうございます!

gari(Vj/Vo):念願でした。

火寺バジル(Vo): ようやくです。

ーリリースから10日ほど経っていますが、周りからの反応はいかがですか?
※インタビューは10月6日(金)に行いました

バジル:今回のテーマは“一本のゲームを作る”だったんですが、買った人の中には「ゲームを買ってきた!」という人もいて(笑)。狙い通りです。

gari:ジャケットのパンチも残せたし、曲の反応もいいのでうれしいです。

ー確かに初回限定盤には、懐かしい開くタイプの説明書のようなものが入っていて、ゲーム感があります

gari:ちょっと初回盤には詰め込みすぎた感はあります(笑)。説明書のようなものは、当時のゲームを再現しようと思って入れました。

バジル:ゲームを忠実に。

ーアルバムそのものもゲームっぽくなっていて、SEがゲーム最初の選択画面みたいですね

gari:そうなんですよ。スタート音だけじゃなく最後にエンド音もあります。

ーそのSEから始まり、RPGゲームのようにいろいろなタイプの曲が入っているなと思いました。曲はテーマありきで作っていったんですか?

gari:『Call me From Hell』は昔のSE曲ですし、『first star』はめちゃくちゃ昔からある曲です。このために作ったのではなく、このゲーム(アルバム)を作るにあたり、こんな流れだったらいいよねと曲を差し込んでいった感じです。

バジル:曲を知ってくれている人にとって『first star』は待望の音源化です。

ー昔からあった曲と新しく作った曲をアルバムの流れに沿って選んでいった感じですか?

バジル:そうです。特に曲順にこだわりました。最初から最後まで聴いてほしいから、出会いがあって、途中にボスが現れ、ドラマチックな聴かせる曲や最後に締める曲もあります。パッケージもそうだけど、内容もゲームみたいにいろいろなドラマがあるようにしたくて。

gari:一枚を聴き終えた時、ひとつのゲームをやり終えた感を味わってほしかったので、曲順からSE的な音までちゃんとこだわって作りました。

ーその最初の曲が『完全無敵のぶっとバスターX』ですが、魔法少女になり隊らしい曲ですね

gari:今回はまだ知らぬ勇者たちへ向けて作ったアルバムでもあるので、最初に魔法少女になり隊らしさを伝えたかったんです。

ー曲はバジルさんのラップから始まります。正直「こう来たか!」って思いました

バジル:そうですよね(笑)。私がメインで作詞している曲は、いつも背中を押してあげる、応援する曲が多いんですが、今回はネガティブなことをどうしても入れたくて。それをポップに聴かせるにはどうすればいいんだろうと思った時に、ラップがいいじゃないかと思って挑戦しました。

ーラップに挑戦するにあたり、イメージされたアーティストさんはいたんですか?

gari:ウイ (・ビトン)さんがレコーディングのディレクションしてるんですけど、バジルさんがラップをしたことがないと聞いて、「エミネムっぽくやってみて」って言ったんですよ。でもバジルさんはエミネムも知らなくて。そこで、外国人でラップやっている人というエミネムの側だけ教えたんです。それでできたのが、このラップで(笑)。

バジル:自分の思い描くエミネムになりきってやったので、“バジネム”だねって言っていました。

gari:他にもいろいろ試したんだよね。

バジル:ORANGE RANGEさん風などいろいろやってみた結果…。

gari:エミネムを勝手に想像して歌ったのが一番ハマったという(笑)。

バジル:一番私らしいみたいな(笑)。

gari:正確にはエミネムから掛け離れているんですけど(笑)。

ー確かに(笑)。

バジル:今まで私たちの曲を聴いてくれてる人は、イントロでいつもの感じねと思うけど、いきなりのラップで裏切られると思います。そこでレベルアップした感じを出せたかなと。

ーさらなるレベルアップも楽しみにしています。そして次の曲『my!show!time!』は、魔法少女になり隊のテーマソングみたいな曲ですね

gari:完全に『my!show!time!』と書いて「ましょたい」って歌ってますからね(笑)。

バジル:最後に<みんなさあ行こうyour show time!>って書いているんですけど、「みんな最高優勝だ!」と聞こえるように作りました。隠れメッセージです。

gari:結構ライブを意識した曲なので、ガツガツライブでやっていく曲になっていくと思います。

ーライブで盛り上がる感あります。『KI-RA-RI』があり、そしてバジルさん作詞の『ハッピーエンドの魔法』は、すごく女の子っぽい内容だなと思いました

gari:曲のデモ段階から、アイドルポップ的な曲を目指していました。その話をしていたらバジルさんが詞を書きたいと。

バジル:自分の気持ちを書くのは照れくさいので、自分の好きなアイドルがもしこの曲を歌ってくれるならと想像しながら書きました。

ーどんなテーマで歌詞を書かれたんですか?

バジル:ずっと書きたいと思っていた雨がテーマです。雨ってちょっと切ないですよね。それを天気がコロコロ変わるみたいに、気持ちがコロコロしちゃうことをうまく表現したいなと思って。でも、ガリさんはこの曲に対して…。

gari:僕は牛丼をテーマに女の子の気持ちを伝える歌詞を書いていたんですけど、結局不採用で。結局好きだと伝えるのがアイドルポップの歌詞だと思うので、そこを根底に置きつつ、あまり直接的にならない方がいいなと。そこで、その時にハマっていた私立恵比寿中学の『頑張ってる途中』という曲の<頑張ってる途中 頑張ってる途中 頑張ってるとチュウしたくなるよ>という歌詞のように、ちゃんと好きって言ってるんだけど、直接じゃなくてダジャレみたいにできたらめっちゃ素敵だなと思って。そういう感じを入れてと無茶振りしたら、<すき…焼き>という歌詞で。ここがおしゃれポイントです。

バジル:どうしようと思ったんですけど、こういうことってきっとあるだろうなと。好きと言おうと思って、その後ごまかしちゃうのが可愛いなと思って入れました。

ー少女漫画っぽいですね

バジル:可愛いらしいんですけど、私はアイドルじゃないからどっちかと言うとエモ押しでこの曲は書きました。エモいから好きと言ってくれる人も多いので、ちゃんと伝わってうれしいです。

ーそして『革命のマスク』に続いて、ファン待望の音源化『first star』です

gari:入れるタイミングを結構迷っていた曲で、今回入れられて良かったです。先ほども言いましたが、アルバムの流れの中でめっちゃ刺さるいい曲なんですよ。

バジル:ライブでしか歌っていなかったので、今回入ることで歌詞をじっくり見ながら聴けてよりグッときたという喜びの声も多かったです。

ーそういう反応が得られるのはうれしいですよね。そして、『ヒトリサクラジオ』は明治さんが歌っているんですよね

gari:元々曲作りも歌もやりたいという気持ちがある人だったので、いつかやれたらという話はしていました。今回のタイミングでやってみたらという話になって、曲を作ってきてもらったんです。

バジル:すごくいい曲ができたので、新しいスパイスが加わったのは魔法少女になり隊としても強いですよね。ウイさんが作る曲もありつつ、明治さんが作る曲もあって。ここまでスローテンポな曲は魔法少女になり隊にとっても初めてだから、アクセントになる曲ではあります。

ーバジルさんは明治さんの歌詞を読んでどう思いました?

バジル:あだるとゆうくんから見た、“明治さんはこういう歌を歌うのがいいんじゃないか”をベースに明治さんが歌詞を書いたんですけど、明治さんらしいなと思いました。

gari:この曲に関しては、今までにない要素を持ってきてくれたなと思っています。ウイさん一人の頭ではこういう方向の曲が生まれないだろうなという曲を、パンっと明治が作ってきてくれたので。ちなみに、この曲のお気に入りポイントは、<ヒトリ鉄格子ラジオ>という最後の歌詞です。“サク”って“鉄格子”のことだったの?という。

バジル:普通は桜だと思いますよね。

gari:遊び心というか、深いなと考えさせられていいと思います。

ーアルバムのちょうど真ん中あたりに入っているのもいいですね

gari:ここはゲームでいうグッとくるポイントですね。感動的な出会いや別れなどドラマチックな展開のあるイメージです。

ーなるほど。そこから激しい曲『Call me from Hell』になりますが、どのようなイメージですか?

gari:急に敵キャラが登場したなど、何かしらのアクシデントがあったイメージです。そして、戦闘シーンをイメージした次の曲『アルテ魔ダンテ』に続いていく流れです。

ー『アルテ魔ダンテ』って呪文みたいですね

バジル:呪文です。

gari:“アルテマ”というF.F.最強の呪文と、“マダンテ”というドラクエ最強の呪文を混ぜちゃいました。最強と最強なので最強な曲です(笑)。

ー間違いない(笑)。盛り上がってきて最後へ向かっている感じがありますね

バジル:次の『ヒメサマスピリッツ』も瞬発力とスピード感のある曲で、だんだんクライマックスに近づいていく感じになっています。

ーそして、最後の曲『願い星』。個人的にすごく好きです。特にイントロのギターがカッコいいですね

バジル:ウイさんのイチオシ曲です。

gari:すぐにギターソロがきますからね(笑)。この曲が生まれたのは、アルバムに入れる曲を見ていた時、メロコア要素とメタル要素がちょっと足りない話になったからです。それでウイさんが作ってきたこの曲が、めちゃくちゃエンディングにふさわしかったという。

バジル:私のこの曲のお気に入りのポイントは、最後のシャウトと歌の掛け合いになっているところです。gariさんのシャウトの英詞が実はめちゃくちゃいいこと言ってるんですよ。

gari:超恥ずかしいので、あえて訳は載せてないですが(笑)。

バジル:「下を見ていたら星は見つけられないよ」「信じる心があれば願いは叶う」という内容の歌詞を最後に畳み掛けるように(笑)。英詞だからよりグッとくるんですよね。日本語では直接的になるけど、英語ではだからちょっと遠回しになって、その感じがエモいんですよね。

gari:シャウトだからあまり聴こえないのも直接すぎなくていいと思います。

バジル:だから歌詞カードを見て、日本語プラス英語部分を訳すと、この曲で言いたいことが全て分かると思います。いつものシャウトはノリ重視ですから。

gari:しかも完全に後付けです(笑)。シャウトの歌詞は全部僕が書いているんですけど、例えば『完全無敵のぶっとバスターX』だと、<ダブルピースが粋なサイン>は完全におしゃれで作っています(笑)。

バジル:<馬鹿らしいがハッピーのライン>とか意味が分からないですよね。

gari:ノリ重視だから歌詞に意味を持たせてないんですよ。

バジル:『願い星』は、歌詞にエッセンスを加える役割をガリさんのシャウトがするという珍しいパターンなので、歌詞を訳しながら聴いてほしいですね。

ーじっくり聴きたいですね。初回盤はこの曲で終わりますが、通常盤には『冒険の書1 –album ver.-』が入っていて、最初の音で落とされます

gari:SEでゲームが終わったと思ったらすぐにセーブが消えるみたいな。

バジル:インディーの時からの大事な曲だし、今回 “まだ知らぬ勇者たちへ”ということで、初めて私たちに出会ってくれた人にも魔法少女になり隊が伝わる名刺代わりの一枚にしたくて、通常盤には大事な曲を入れました。

ー完成度が高い作品になりましたね

バジル:シリーズ化できたら面白いですよね。

gari:『魔法少女になり隊II〜生き恥を晒せ〜』みたいな(笑)。

バジル:何それ(笑)。『何とかのドラゴン』とか『天空の何とか』という感じでお話が進んだら面白いなと思います。

ー広がりがあっていいですね。そして、12月8日(金)の福岡からワンマンが始まりますが、まだ知らぬ勇者たちへ会いに行くんですよね

gari:そうです。まだ知らぬ勇者たちへ会いに行くツアーです。

バジル:こだわってアルバムを作ったから、ライブにもこだわりたいと思っています。

gari:今回は映像の演出がちゃんと見えること中心に会場を選んでいるので、演出として面白い映像を作っていきたいですね。まだ何もできていないですけど(笑)。12月には完成しているはずなので、楽しみにしていてほしいですね。

バジル:一緒に冒険してくれる人たちを増やすツアーにしていこうと思っているから、いろいろな人を巻き込んでより絆が深まるようなライブにしたいです。

魔法少女になり隊 『完全無敵のぶっとバスターX』 Music Video

■リリース情報

『魔法少女になり隊〜まだ知らぬ勇者たちへ〜』
1st Album
2017.9.27 発売
完全無敵の初回盤X(CD+DVD) 3,703円(+tax)
通常盤(CD) 2,685円(+tax)

■LIVE情報
魔法少女になり隊ワンマンツアー〜まだ知らぬ勇者たちへ〜
2017年
12月08日(金) 福岡 LIVE HOUSE CB
12月10日(日) 石川 金沢vanvan V4
12月15日(金) 北海道 札幌cube garden
12月17日(日) 宮城 仙台MACANA
2018年
01月20日(土) 大阪 梅田Shangri-La
01月21日(日) 愛知 名古屋Electric Lady Land
01月28日(日) 東京 渋谷TSUTAYA O-EAST

■オフィシャルWEB
http://mahousyoujoninaritai.com

■プロフィール
魔女にしゃべることができない呪いをかけられてしまった魔法少女見習いの火寺バジル(Vo)、妖精のgari(Vj/Vo)、スナイパーのウイ・ビトン(Gt)、女剣士の明治(Gt)の4人で“歌”という魔法を使いながら冒険をしているRPG系バンド。4人はバジルの呪いを解く鍵となる“ハピネス”を集めるため、ライブ活動や音源のリリースを行いながら冒険中。ラウドでポップでファンタジーな楽曲でロックファンを魅了する。インディーズ時代に、シングル『BA・BA・BA ばけ~しょん』とミニアルバム『冒険の書1』をリリース。2016年9月メジャーシングル『KI-RA-RI』リリース。2017年1月のTOURファイナルはチケットが即完。同年1月に2ndシングル『革命のマスク』を、5月に3rdシングル『ヒメサマスピリッツ』を発表し、9月27日に1stフルアルバム『魔法少女になり隊~まだ知らぬ勇者たちへ~』をリリースした。

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