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ライター ツボイ

2016.9.17

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ミソッカスが『深き森の迷路』で示した歌謡曲というロック

「手元に置いておきたい作品になったので、家に飾って愛でてほしい(デストロイはるきち)」

フルアルバム『追撃のフォークロア』のリリースが3月2日。それからわずか半年で、ミニアルバム『深き森の迷路』をリリースするミソッカス。ただ早いだけでない。しっかりと楽曲も進化しているのだ。その驚きのスピードで成長を続けるミソッカスのデストロイはるきち(Vo/Gt)と、ジャンボリー加藤(Dr)に今作について聞いた。

―前作のフルアルバム『追撃のフォークロア』が3月2日リリースで、それから約半年でミニアルバム『深き森の迷路』をリリース。ペースの早いね

デストロイはるきち(Vo/Gt): もっと早くしたくない?

ジャンボリー加藤(Dr): そうですね。この後にシングルをリリースしてもいいぐらい。たくさん曲ができていますから。

はるきち:「来月ミニアルバムを録りますよ」と言われても、頑張ったらできます(笑)。

―そんなに曲を作っているの?

ジャンボリー: 7、8曲ぐらいあります。

はるきち: たぶん今が1番聴いてもらえて、いろいろなところに発信もできる時期だと思うので、ここで作らなければ!というのもあります。僕らは曲が一番の武器だと思っているので、リリースさせてもらえるうちはどんどん出していきたいですね。

―たくさん曲を作った中から今作に入れる7曲を選んだと

はるきち: そうです。とは言え、10曲から7曲選んだぐらいです(笑)。今作は、全体的にロックな感じになったと思います。

―1曲目の『深き森のワルツ』からロックだよね

ジャンボリー: これは一番最初に出来た曲です。

はるきち: 前作は僕が喉をこわしていたのもあって、ノブリル(Gt/Cho)が頑張ってくれました。だから、ノブリルの持つポップさが前に出たアルバムになったんです。今回はもうちょっとロックに寄せたかったので、1曲目はレッチリやカサビアンのようなイメージになっています。レッチリの泥臭いリズムに、カサビアンのような東洋的なキーボードをのっけて、ちょっと洋楽チックになっています。そもそも、一番最初のインスピレーションはグランジだったんです。

―グランジっぽい感じの作品にしたかったの?

はるきち: 最初はそこでした。1stミニアルバムの『三次元からの離脱』はすごくいいアルバムだなと自分で思っていて、その時によく聴いていた音楽がグランジだったんです。その当時は、オーストラリアのザ・ヴァインズに、ニルヴァーナ、スマッシング・パンプキンズをよく聴いていました。その時に、どうしてサビになるとこんなにキャッチーじゃなくなるんだろうとよく思っていました。僕は完全に日本人なので、イントロやAメロ、Bメロの暗い感じから、サビでちょっと歌謡曲の感じになるのが理想のスタイルで、それを形にしたのが『三次元からの離脱』だったんです。その時のことを思い出して作ってみようと思い、今回のテーマをグランジにして取りかかったのが、『深き森のワルツ』と『盗賊と賞金稼ぎ』だったんです。だからイントロのギターリフやコード進行は、古き良きグランジの感じなんだけど、サビの進行だけは歌謡曲の進行になっています。

―そんなにグランジ感出てないような気が…

はるきち: 実は、作ってみると、グランジはコード進行だけじゃなく、声や歌詞、リズム全てから、野暮ったくて退廃的な感じが出ていることが分かったんです。コード進行だけではグランジにならなかったので、結局路線変更して、ちょっとロックなアルバムを作ろうぜ!という方向になりました。導入はグランジだったんですけどね…。

―なるほど。ロックだけどサビは歌謡曲だしね

はるきち: そうですね。結局歌謡曲にロックを混ぜただけになっちゃいました(笑)。でも、インスピレーションはグランジだったので、そこから深き森というワードが出てきて、ちょうどその頃いろいろ迷っていたので迷路にしようとなったんです。“グランジの森で迷っている”。からタイトルの『深き森の迷路』になりました。

―1曲目の制作がタイトルにつながっているんだね。そして、3曲目『夏のイリュージョン』になると雰囲気がガラっと変わる

はるきち: この曲は、某アイドルからオファーがあって、ノブリルと僕とマイケル(Key)でコンペした時に作った曲です。コンペはノブリルが通ったんですが、その時に作った『夏のイリュージョン』が僕の中ですごく良くて、自分で歌いたくなって入れました。

―スカの要素が入っていてポップで軽快だね

はるきち: そうですね。オケは突き抜けてポップにしようと思って作りました。歌詞が憂いのある感じで、社会に出て現実を知って、若い頃に見ていた夢を忘れている自分に気づく、オフィスのドアを開くたびにどんどん心が汚れていく…というような詞になっています。残業で夜遅くまで仕事して、ふと窓を開けたら地域の花火大会が開催さていてちょっとエモい気持ちになるという(笑)。

ジャンボリー: 歌詞で初めて「地域」という言葉を聞きました(笑)。最高に笑いましたね。

はるきち: 町じゃないんだよね。切なさを出したかったから、地域なんだよ(笑)。

ジャンボリー: 分かった(笑)。納得しているから(笑)。

―要するに、哀愁を表現したかったんだよね

はるきち: そうです。今回は言葉選びにかなりこだわりました。たくさん歌詞を書いたと思います。

ジャンボリー: レコーディング中もずっと部屋で歌詞を書いていたよね。

―歌詞は全体的に大変だった?

はるきち: 曲のキモは歌詞だと思うんです。メロディやアレンジはたくさん作れる自信があるんですけど、歌詞は書けないですね。四六時中バンドのことばかり考えていますし、自分の人生経験を思い出しても、少なすぎてミニアルバムの途中で終わっちゃうんですよね。ネタ切れです(笑)。自分の少ない人生の中では4、5曲になっちゃうので、残りの2曲はフィクションです。

―ちなみにどの曲がフィクション?

はるきち: 『盗賊と賞金稼ぎ』と『ブルーライトディスコ』ですね。

ジャンボリー: 『ブルーライトディスコ』は男と女の…フィクションですね(笑)。

はるきち: 昔の映画であるようなシチュエーションの画だけあって、その感じで男の人と女の人の心情の変化をラップで歌いました。そうだ!この曲でラップに挑戦したんですよ。

ジャンボリー: ラップに乗るリズムってファンキーでカッコいいんですよね。だから他のメンバーも喜んでいましたよ。特に『ブルーライトディスコ』のAメロは楽器がすごくカッコいいし、ループみたいになっているので、オケも楽しかったです。

はるきち: でもサビはいつも通り(笑)。他よりも歌謡曲の色が強いかも(笑)。

ジャンボリー:いや、かなり(笑)。

はるきち: これ以上歌謡曲になる?っていうぐらいになっています。

―確かに。しかも古臭い歌謡曲だよね

はるきち: 1980年代にリリースしてもヒットしていると思います(笑)。ちょっと、ヨコハマも意識していますから(笑)。今作の中で、明らかにこの曲だけ持っているオーラが違うので、新しい部分を見せられたなとは思いますね。

ジャンボリー: 録っているに時に、イントロからディレクターが爆笑していましたからね(笑)。

―爆笑する曲ってすごいね。そういう意味も含め、フルアルバムにはない楽しさのあるミニアルバムになっていると思う。特にどの曲に思い入れがある?

はるきち: 『ピエロ・ミゼラブル』のリズムが好きですね。ドラムがカッコいい。

ジャンボリー: この曲は一番時間をかけましたね。3日間ぐらい考え続けました。

はるきち: この曲を聴いてジャンボリーをもっと生かしたいと思った。次のアルバムでは、ジャンボリーがはっちゃけられるよう曲を作りたいな。そもそもミソッカスは、リズムのないメロディだったりするので、結局四つ打ちが合うんですよね。

ジャンボリー: 四つ打ちなんですが、パツパツさせるとディスコになるし、そうしなければロックになるんです。だから、やりようだなと思っています。最後の2曲は、ほとんど四つ打ちなんですが、ビート感は軽くなっていないんです。メンバーはコードも凝るので、そこの厚さは残したいなと思って、ブルマン(Ba/Cho)と試行錯誤しました。最終的にキレイな感じに持っていけたので、今回オケが成長できたと思います。

―その成長が見られるツアーが10月から始まるね

はるきち: 東名阪と仙台、福岡、広島だけはツーマンです。普段あまり一緒にやらない人たちとのツーマンです。

ジャンボリー: 何か緊張しますね。

はるきち: もしかしたら、このツーマンツアーで神経をすり減らして、最後になってしまうかもしれないと思ったので、ツアータイトルを「最後の聖戦」にしました(笑)。

ジャンボリー: このタイトル、気にする人がいそうだなと思っているんですよ。

―特にファンは気にするかもね。それを払拭すべく、ファンへメッセージを!

はるきち: 今回は視聴企画などいろいろなことをしているんですが、やっぱりフルで聴いてほしいので、CDを買ってください。手元に置いておきたい作品になったと思うので、芸術作品じゃないですが、家に飾ってめでてほしいです。

ジャンボリー: ジャケ写にも歌詞カードもCDも本当にこだわったので、家に飾ってほしいですね。1曲目の『深き森のワルツ』と最後の曲の『七色の迷路』から、『深き森の迷路』というタイトルにしているので、最初から最後まで聴いてほしいです。

はるきち: 『深き森のワルツ』で迷って、このアルバムの中に入り込んで、『七色の迷路』で出口が見えたかなで終わるんです。物語のある作品になっているし、曲順もすごく考えたので最初から最後まで通して聴いて下さい!

ミソッカス「ブルーライトディスコ」MV

■リリース情報

『深き森の迷路』
2016.9.21発売
2nd Mini Album
CD+DVD 2916円(tax in)
CD 1944円(tax in)

■LIVE情報
ミソッカス「深き森の迷路」リリースツアー(2 MAN LIVE TOUR)
<ミソパニッククーデター ~最後の聖戦~>

10月23日(日) 大阪 Music Club JANUS
10月28日(金) 宮城 enn 2nd
11月02日(水) 福岡 Queblick
11月03日(木・祝) 広島 HIROSHIMA 4.14
11月11日(金) 代官山 UNIT
11月25日(金) 名古屋 SPADE BOX

■オフィシャルHP
http://misokkasu.com/

■プロフィール
2008年7月より名古屋市内のライブハウスにて活動を開始。デストロイはるきち(Vo/Gt)の作るグッドメロディーと、邦洋新旧の音楽ジャンルを横断した多彩な楽曲展開を持ち味とするロックバンド。全国各地を股にかけた熱いライブパフォーマンスで、話題沸騰中! また、メジャーデビューの2015年には、TVアニメ『食戟のソーマ』OP曲や、TVドラマ『無痛-診える眼-』の挿入歌を手掛けた。2016年3月2日にメジャー1stフルアルバム『追撃のフォークロア』をリリース。「90'sの忘れ形見、スペース歌謡ロックバンド」ミソッカス!

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