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INTERVIEW 旬のアーティストインタビュー

2016.4.27

ミッソカスというバンドを紐解く

「今のミソッカスはバンドでやる意味がある(デストロイはるきち)」

3月2日(水)にリリースした1stフルアルバム『追撃のフォークロア』。その話を進めるうちに、いつの間にか制作の思い出話へ。思いがけず、知られざる制作秘話が満載のインタビューとなった。さらにそこから、楽曲への思いや楽曲作りに対する姿勢、考え方の話へと進み、最終的にはミッソカスというバンドのかたちにまで話は及んだ。ミソッカスがミソッカスらしく進化し続ける理由が、デストロイはるきち(Vo/Gt)、ノブリル(Gt)、ジャンボリー加藤(Dr)の3人の話から紐解かれる。

取材・文 坪井

ーいつの間にかメジャーデビューしていたイメージなんですが、デビューからどれぐらい経ちました?

デストロイはるきち(Vo/Gt) 昨年の9月にデビューしたので、まだ半年ぐらいですね。でも、感覚的には2年ぐらい経ってる感じがしない?

ジャンボリー加藤(Dr) そうだね。密度がすごかったからね。

ノブリル(Gt) この半年は、去年1年間よりもずっと濃かったですからね。

ー3月2日(水)に1stフルアルバム『追撃のフォークロア』をリリースしました。この作品でセルフリメイクをしていますが、改めて収録したのはなぜですか?

はるきち 僕らは、メジャーデビューしてからもライブでインディーズの頃の曲ばかり演奏していました。だから、僕らのことを新しく知ったリスナーたちがライブへ来ても、知らない曲ばかり演奏している状況になっていたんです。困ったなとは思っていたんですが、インディーズの頃の曲も好きだし、何よりライブで映えるんですよ。そこで、今回の作品にインディーズの頃の曲を収録することにしました。おかげで、今ではインディーズの頃の曲を演奏しても全く気になりません。

ノブリル ライブで演奏している曲が、いろいろなアルバムに散らばってるんですよ。散らばり過ぎてて、曲を拾いきれないと思うんです。

はるきち アルバムは5枚ぐらいあるんですが、それを全部買えと言わんばかりに、その中から1曲ずつライブで演奏するんです(笑)。買った人は楽しめるけど、全部買わない選択肢にもなっちゃうかなと。だからベスト盤みたいにして、これ1枚あったらインディーズの頃のアルバムを買わなくてもライブが楽しめるよということです。

ーミソッカスの入門編という意味もありますね。新曲はジャンルに雑食感がありますよね

ジャンボリー メンバーそれぞれで好きな音楽が全く違うんですよ。

はるきち 個々にやりたい曲があって、それを形にしたらこうなりました(笑)。かなり押しつけなんですが、リスナーには全部好きになってもらいたいですね(笑)。価値観の押しつけです(笑)。

ジャンボリー 本当に申し訳ないですが、お願いします!(笑)

ー押しつけますね~(笑)。いま振り返って、改めて好きな曲を教えて下さい

ジャンボリー 僕は『17の夜』と『バイトロワイヤル』が好きですね。ドラムがむっちゃカッコイイんですよ。

ノブリル 僕は『ヨーラレ』推しです。土臭いアコースティックな曲を、ずっとやりたかったんですよ。

はるきち 僕は聴いて気持ちいいのは『ヨーラレ』で、ライブで演奏して楽しいのは『世界征服』。あと、すごく俯瞰で見て楽曲の完成度がむっちゃ高いと思うのは『闇夜のキャラバン』ですね。

ジャンボリー 『闇夜のキャラバン』は、録りながらカッコイイ曲だなって思っていました。

はるきち でも、デモの段階では全然良くなかったよね。

ノブリル デモの第1盤は『246スタジオ』に籠りながら作ってたんですけど、深夜で1人だったからどんどん迷走していってたんです(笑)。

はるきち Aメロもサビのメロディも微妙だったよね。

ノブリル それでも、イントロのギターリフが最初からあったので、ずっとブレずに完成できたのかなと思います。

はるきち 骨組みはほぼ変わらずに何度も試行錯誤したよね。パート4ぐらいでやっと今のひな型ができて、デモなのに何か聴いちゃうよねとなった。いざ録ったらむっちゃカッコ良かったんだよね。この曲は、録るまでいいのか悪いのか分からなかった(笑)。

ジャンボリー ミッソカスあるあるだね(笑)。

はるきち 『最終列車は汽笛を鳴らす』もデモの段階ではすごく微妙だった。全然良くならなくて、ちょっと不安がある中で録ったよね。

ノブリル そうそう。この曲、構想はめっちゃ長いんですよ。弾き語りで浮かんでから何年も二転三転して、やっと本作に収録したんです。

ジャンボリー 僕が1番思い出に残っているのは『ゴーストシップラブストーリー』の録り直し。録って、もう一回全部崩して、もう一回イチから録り直してを何度もして…。

はるきち あの曲は難産だった。『バイトロワイヤル』も歌を2回録り直してる。1回オッケー出したんだけど、やっぱり納得いかないからと。歌詞も全部変わったよね。でも変えて良かったね(笑)。

ジャンボリー 良かった、良かった(笑)。

ー変わる前はどんな曲、歌詞だったんですか?

はるきち 嘘つきの唄でした。「タイヤータイヤー」っていうフレーズがあるんですけど、変わる前は「ライヤーライヤー」って言ってました(笑)。

ジャンボリー そうだった!思い出あるね~。『布団に捧ぐセレナーデ』もギリギリで大変だった。

はるきち この曲は最初、B'zの『ギリギリChop』みたいにしたいって言ってて…。

ノブリル これは3日しかかかってないから、すんなり言った方ですよ。

はるきち そう思うと『情熱のハッピーエンド』はヤバかった。全然うまくいかなくて、最初はこの曲、アルバムから外れる予定だったんですよ。今振り返るといっぱいあるね。

ジャンボリー そうですね。特に今回は歌をよく録り直してましたよね。

ーそれって何か理由があるんですか?

はるきち 僕は感情を出し過ぎるボーカルが好きじゃないんですが、そうなっていたから録り直したんです。もう一段階ボーカルとしてスキルが上がったら、感情を出した方がいいってなるのかもしれませんが、個人的には温度はあるけど無機質なボーカルに惹かれるんです。温度はあるけど、何を考えて歌ってるのか聴き手が想像できるような感じです。今回は、それが全部でできたと思っています。

ジャンボリー 前作に比べて楽器のスキルもみんな上がったと思います。楽器の鳴りを大切にしたミックスができました。しっかり弾けたし叩けたと思います。

はるきち ちょっとロックバンドっぽくなったよね。逆に、DISC2(セルフリメイク盤)はちょっと荒くしたんですよ。その感じがDISC1と対比になって、いいなと思いますね。

ノブリル 今作は、カッチリいくだけではダメだということを教えられた感じがします。

はるきち 個人的にはDISC2の感じが好きで、次のアルバムはこの感じでいきたいなと思っています。

ノブリル もう作り始めていますが、構想はそんな感じですね。

はるきち 歌はそこまで温度感はいらないと思いますが、オケの温度感は欲しいなと思っています。オケの温度感と対比するように、ボーカルの温度感が冷めている感じがいいなと。語りべ的な役割がしたいですね。次作はその感じに出来たらと思っています。

ーいま次の作品に向けて動き出してるんですね

はるきち そうですね。完全に動いてます。

ノブリル 『追撃のフォークロア』のレコーディングが終わってすぐに、次の曲を作り出しています。そもそも今作は、これまでのアルバムとは作り方がちょっと違っていました。ひとつのテーマの元に作ることが今作からできるようになったんです。それをいま推し進めてまして、いかにスマートにルールを外すかというところで作れているので楽しいですね。

はるきち 何とか西洋音楽からちょっと外れた感じにしたいなと思っています。

ノブリル ドレミファソラシドだけが音楽じゃないみたいな感じです。

はるきち ミソッカスは、ど真ん中じゃないものを面白おかしくやっている部分があったんですが、もう少しど真ん中じゃないところでカッコ良くやりたいんですよ。

ノブリル インテリになりすぎずに遊んで作りたいですよね。

はるきち ミソッカスってみんな曲をめっちゃ聴くし、分析するんですよね。分解してリズムはこうで、この音がどうとか分析するクセがあるから、頭デッカチになりがちなんです。でも、一回頭デッカチにならないと、本当の意味で遊べないと思います。

ノブリル 楽しく遊ぶにも、それ相応のルールとスキルが必要ですからね。

ジャンボリー カタイなー(笑)。

ー(笑)。みなさんオタク気質なんですね

はるきち そうなんです。自由にやりたいんですけど、そのためには音楽の全貌を知らないとできないじゃないですか。だから知ることから始めようと、アルバムをリリースしてからいろいろな音楽を聴いたり、お互いに情報交換をして今自分の器を広げています。

ーそんな中でのライブはいかがですか?

はるきち ライブは楽しくやれてます。曲作りは四苦八苦しましたけど、ライブはすごく楽しいね。

ノブリル そうですね。今作の曲はライブをしていてすごく楽しいです。

ジャンボリー ライブでもみんながお気に入りのプレイを詰め込んでくるしね。

はるきち できれば今作の曲を全部やりたいよね。僕らの曲は分数が3分ほどなので、ワンマンだったら20曲以上できるし。

ー本サイトでライブレポをした3月15日(火)開催の『AKAMISO CITY BOMB Vol.2』でのビレッジマンズストアとのツーマンも良かったです

はるきち ミソッカスは対バンに影響されやすいと思います。だからビレッジマンズストアとのライブでは、1番攻め攻めなミソッカスが見れるかな。いい化学反応が生まれていると思います。僕らのツアーでも神戸で一緒にライブしました。お客さんの感想を見ても、その日が1番攻めてたと言われます。

ー同世代で切磋琢磨して成長していくのはいいですよね。そういう仲間がいるのは大きいと思います

はるきち そうですね。でも今は1人で出来る範囲が増えてきていると思います。DTMを勉強すれば1人で曲も作れますから。

ノブリル 僕は1人でもできる力を持ってこそ、バンドに貢献できるのかなと思っています。自分自身のスキルが上がらないとバンドに貢献できないですから。

はるきち 今のミソッカスはバンドでやる意味がある。ノブリルが投げてきたオケに対して、僕の中でナシだと思ったら随時直してもらいます。そして僕も納得ができたらパイが広がる。それがバンドの強みだと思いますね。

ノブリル そうですね。5人のフィルターを通した方がいいものができると思います。

はるきち 5人のセンスを合わせてミソッカスです。僕が舵取りをしてるんですが、以前それをやめた時期あったんです。その時が一番瞑想しました。それから、僕みたいな舵が必要だと思うようになって、言いにくいことも言うようにしています。でも、それが重要だと思うんです。

ノブリル はるさんが言ってくれるようになってから、また楽しくなりました。バラバラな5人が集まってるので、音楽という共通のツールがないと話ができないですよね。

はるきち 以前はせっかく作ってくれた曲に対して、なかなか自分の意見を言えなかったんですけど、今はバシッと言えるようになりました。

ノブリル これがフィルターの正常な動作だと思います(笑)。

ー(笑)。言えるからこそ、いいものができると思います。今いいバランスなんですね

はるきち そうですね。パワーバランスが5人の中にあるんで、その中で僕が1番パワーを持てるように僕自身がスキルを上げないといけないなと思っています。

ノブリル それに対して僕も負けてられるかとなりますけど(笑)。その気持ちを持ってお互いに切磋琢磨できるのがバンドのいいところですよね。

ーそうだと思います。ちょっと長くなりましたので、そろそろ…最後に一言お願いします!

はるきち 今まで話したことが、どれほど採用されているかは分かりませんが、個人的に今バンドが少ないような気がしているので、みんなにバンドをやってほしいです!

ノブリル 要点をかいつまむと同じ話になるので、同じです(笑)。

ジャンボリー (笑)。バンドは楽しいですよ。

■リリース情報

『追撃のフォークロア』
1st Full Album
2016.03.02発売

■LIVE情報
1stフルアルバム「追撃のフォークロア」リリースツアー
“ミソパニッククーデター in 名古屋”
場所 名古屋APOLLO BASE
日時 5月29日(日) OPEN 17:30/START 18:00
出演 ミソッカス
問  APOLLO BASE(Tel.052-261-5308)

■オフィシャルHP
http://misokkasu.com/

■プロフィール
2008年7月より名古屋市内のライブハウスにて活動を開始。デストロイはるきち(Vo/Gt)の作るグッドメロディーと、邦洋新旧の音楽ジャンルを横断した多彩な楽曲展開を持ち味とするロックバンド。全国各地を股にかけた熱いライブパフォーマンスで、話題沸騰中! また、メジャーデビューの2015年には、TVアニメ『食載のソーマ』OP曲や、TVドラマ『無痛-診える眼』の挿入歌も手掛けた。「90'sの忘れ形見、スペース歌謡ロックバンド」ミソッカス!

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