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INTERVIEW 旬のアーティストインタビュー

2017.5.18

Nulbarichが『Who We Are』で示す“俺たちらしさ”

「“まぁダメな時はダメじゃん?”っていうのがこの曲で一番言いたいことかな(JQ)」

昨年10月の1stアルバム『Guess Who?』リリース以降、最注目アーティストとして各方面で旋風を巻き起こしているNulbarich。大型フェスやイベントへの出演が続々と決定する中、5月24日に初のEP『Who We Are』をリリース。フェスで聴きたくなるような軽妙なファンクポップ調の『It's Who We Are』をリード曲に全4曲が収録されている。突如シーンに登場した謎多きバンド「Nulbarich」と新作EPについて、リーダーのJQに話を訊いた。

取材・文 古田

—まずは「Nulbarich」というバンドについて聞きたいのですが、メンバーはJQさんが集められたそうですね

JQ(Vo):そうですね。それぞれ僕のミュージシャン友達で、10年くらいの付き合いがあるメンバーもいます。以前から「いずれバンドやるときは宜しくね」と声をかけていたメンバーです。今回バンドを組むことになって、かき集めました。

—それまでJQさんは1人で音楽活動をされていたそうですが、なぜバンドを組もうと思ったんですか?

JQ:音楽をやり始めた時はバンドを組んでいたんです。当時は自分の中で、バンドを組むのはちょっと早かったなと感じていました。自分自身のレベルアップやいろんな経験を経てから、もう一度ちゃんと組みたいなと思って。それで、1人での活動を経てこのNulbarichにたどり着きました。

—Nulbarichはメンバーを固定していないとか

JQ:固定はしてないんですけど、もうだいたい固定されてきています。今年2月の初ワンマンライブは6人で演りましたけど、他にも2人くらいレギュラーメンバーがいます。ドラム以外はセクションごとに2人ずつはいますね。メンバーは曲によって変わる場合もありますし、ライブ会場の広さによって変わることもあります。

—アー写やMVには通称「ナルバリ君」と呼ばれるマスコットが使われていますが、とても謎めいた雰囲気ですよね

JQ:なんでそんな名前になったんだろう(笑)。このキャラクターも、メンバーが決まっていなくてアー写が撮れないことがきっかけで生まれました。そうしたら、“謎のバンド現る”って注目してもらえて「ラッキー!使っていこう」って (笑)。

—ナルバリ君は一見顔が怖いんですけど、MVでの動きは意外とポップですよね

JQ:顔怖いですよね(笑)。マスコットキャラクターを作ろうって、デザイナーがイメージを挙げてくれたんですけど、僕をかたどったらしくて。すごく猫背じゃないですか?俺こんな?みたいな。だけど、フォルムが良かったので採用になりました。

—メンバーが固定になった場合には、顔を出していくこともありそうですか?

JQ:ライブでは普通に出しているので出すこともあるかもしれませんね。だけど、そもそも顔を出していないのは、先入観のない状態で音楽を聴いてもらいたいと思っているからです。パッと見えるものの中から余計な情報は削ぎ落としたいと思っているので、今後もアー写でバンドメンバーが出てくることはないんじゃないかな。

—なるほど。去年から今年にかけて注目度がグングン上がっていると思いますが、自身で感じる部分はありますか?

JQ:それこそ2月のワンマンライブで初めて反響を実感したかな。僕自身はSNSも特にはしていないので、反響をリアルタイムに感じることがなくて。親や知り合いが記事を見つけたりすると「頑張ってるね」って連絡が来るくらい。ワンマンの時に、あれだけたくさんの人がきてくれたのを肌で感じた時は、さすがにちゃんとしないとなって思いましたね(笑)。

—メディアなどに取り上げられる際に、和製Jamiroquaiや和製maroon 5と表現されることもありますね

JQ:誰が言い出したんですかね。もちろん大好きなアーティストですし、影響を受けている数あるアーティストの中のひとつではあるんですけど。もともと僕の好きな音楽ってHIP HOPなんです。そこから、サンプリングの元ネタのブラックミュージックを掘っていって、その派生で知っていったアーティストがJamiroquaiやmaroon 5ですね。だから、どちらかというと僕の音楽のルーツはHIP HOPなのかなと思います。

—そうだったんですね。そして、5月24日には新作EP『Who We Are』をリリースされます。どのような作品になっていますか?

JQ:前作『Guees Who?』もそうですが、僕たちはアルバム単位で考えずに、まず一曲一曲しっかりクオリティの高いものを、という思いで曲を作っています。今回のEP『Who We Are』も最初から並びを構想して作ってないので、4曲が取っ散らかっているって言う人もいるだろうし、まとまっているねって言ってくれる人もいると思います。だけど、現状のベスト4曲を詰めたミニアルバムに近い作品になっていると思います。

—タイトルの『Who We Are』(=これが僕たち)は、前作『Guess Who?』(=誰だと思う?)に対する意味合いがあるんですか?

JQ:さっきも別のインタビューで言われました(笑)。そこまで深く考えていなかったので「なるほど、そういうことか」と僕が思っちゃいました。

—いつ頃作られた曲なんですか?

JQ:今年の1月頃だったかな。それこそ、ワンマンのリハをやっている頃だったと思います。気持ち的に勢いがあったのかもしれないですね。「じゃあこれでいこうぜ」ってリード曲になったのが『It's Who We Are』だったので。多分、無意識に自分たちの心境が出たのかな。すごいですよね、自然にこうも繋がるのって。ちょっとハッとしちゃった(笑)。

—その『It's Who We Are』ですが、ギターが強調された疾走感のある曲調で、歌詞もとてもラフな気持ちで聴ける曲になっていますね

JQ:僕の曲って「こう思えたら楽なのに」という思いが曲になっていたりします。意外と自分自身に言っているような曲が多いのかな。『It's Who We Are』は、前作の『NEW ERA』とも似ていて“まぁ楽にいこうよ”っていうのがコンセプト。“うまくいかねーなって日は、ケータイの電源オフにして、全部遮断しちゃえばいいんじゃない?”っていう曲なんです。24時間経てば明日になっているから、今日は全部諦めちゃえって。前回の『NEW ERA』との心境の変化もあると思いますけど、“まぁダメな時はダメじゃん?”っていうのがこの曲で一番言いたいことかな。

—確かにNulbarichさんの曲を聴いているととてもリラックスできます。他の3曲はどのような構成になっていますか?

JQ:アッパーな曲もありますし、ミドルな曲、アーバンなシャレオツ系もあります。どれもリラックスして聴いてもらえると思います。

—楽しみです。Nulbarichといえば、日本語と英語の混ざった歌詞が特徴的ですよね。JQさんはどうのように作詞作曲しているんですか?

JQ:こういう曲を作ろうと決めてから作るタイプではなくて、メロも歌詞も日々思ったことを綴って結構溜めるんです。溜めたアイデアから、こういう曲がかけそうだなって組み合わせていきます。理想はもっと日本語を多くしたいと思っていますが、日本語って子音が少なくて、アクセントが生まれづらい言葉なので、自分がイメージしているメロディにハマりにくくて。でも、全英詞っていうのもどうかなと。

—最初に歌詞を考える時は日本語ですか?

JQ:ほとんど英語ですね。メモにある言葉を英語にして、それを口ずさんで曲にしていきます。メロをはめて、日本語でも英語でも言えるだろうっていうところが日本語になります。

—海外に住んでいた経験があるんですか?

JQ:いや、ないです。だけど、周りにインター生や帰国子女が多いです。僕の英語はブロークンなので、すごく書き直しますよ。この譜割りが良いと思って作ったのに、意味が合っていなくて書き直すことも多いです。

—それは意外です。今回のEPですが、初回限定盤には2月に行われたワンマンライブの模様が収録されています。見所を教えてください

JQ:音源では感じられない部分ですね。アレンジが全然違うので、現場ではこういう音で表現されているんだって一発で分かると思います。あと、なんのモザイクもなく、素顔が分かっちゃうところも(笑)。僕は映像に映りたくないので大反対だったんですけど、カッコいい映像に仕上がっているのでギリOKです(笑)。僕たちとしては、ライブ現場に来てもらいたいので、今回のDVDがそのきっかけになってくれたら嬉しいです。

—今年は多数のイベントやフェスへの出演が予定されていますよね

JQ:そうですね。今年はフェスが多いので、いろんな経験をしたいですね。11月からはワンマンツアーもあります。

—そのワンマンツアーですが名古屋公演がないんですよね?

JQ:そうなんですよね。真っ先に僕も突っ込みましたよ。どう飛び越えたらそうなったんだと。東海エリアだと、9月に「中津川 THE SOLAR BUDOKAN」に出演しますので是非。

—フェスで聴く『It's Who We Are』も絶対に心地良いですね。バンドの今後の展開や目標は?

JQ:バンドも楽曲もどんどん広げていきたいですね。今年のフェスも、知ってもらうことがまず大事かな。たくさんの人の前で演ることは誰にでもできることじゃないと思います。だけどそのあとの方が大事で、曲やライブの“説得力”が今年の課題だと思っています。

—ライブや今後の展開が楽しみです。では最後に、新作EP『Who We Are』を楽しみにしているファンへメッセージをお願いします

JQ:もちろん毎回渾身ですけど、今の僕らができること、思っていることの全てを詰め込んだEPです。好きなタイミングで好きなように聴いてくれればいいかなと思っています。あまり感情の強制はしたくないですけど、是非フェイバリットプレイリストに入れていただければなと思います。

Nulbarich『It's Who We Are』MV[Radio Edit]

■リリース情報

『Who We Are』
1st EP
2017.5.24発売
初回限定盤(CD+DVD)2,000円(+tax)


通常盤(CD) 1,200円(+tax)

■LIVE情報
Nulbarich 1st ONE MAN TOUR
11月02日(木) 仙台 MACANA
11月11日(土) 大阪 心斎橋JANUS
12月01日(金) 福岡 DRUM BE-1
12月13日(水) 東京 LIQUIDROOM

■オフィシャルHP
http://nulbarich.com/

■プロフィール
メンバーであるシンガーソングライターJQがプロデュースするバンド。親交の深い仲間と共に、スタイル・シチュエーションなどに応じたベストなサウンドを創り出す。
ファンク、アシッド・ジャズなどのブラックミュージックをベースにポップス、ロックなどにもインスパイアされたサウンドは、国内外のフィールドで唯一無二のグルーヴを奏でる。Nulbarichという名前には、形あるものが全てではなく、形の無いもの(SOUL、思いやりや優しさ含めた全ての愛、思想、行動、感情)で満たされているという意味が込められている。
新作EP『Who We Are』のリード曲『It's Who We Are』は“リアルな日常のジレンマから抜け出して、たまには好き勝手やって、一服しよう”という、そのサウンドにも通じるような肩肘張らないメッセージが込められた楽曲になっている。

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