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ライター ツボイ

2019.1.17

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OKAMOTO'S 8th Album『BOY』インタビュー

「心のどこかでは一生BOYという感じです」

2019年デビュー10周年を迎えるOKAMOTO'Sが、その幕開けに相応しいニューアルバム『BOY』をリリースした。10代でデビューし、着々とキャリアを積んできた彼らだからこそ収録曲に綴られた言葉は説得力がある。そんなOKAMOTO'Sの思いが詰まった今作について、フロントマンであるオカモトショウに話を訊いた。

―1月9日にリリースされたアルバム『BOY』を聴かせていただきました。前作『NO MORE MUSIC』から雰囲気が変わって、よりロックな作品になりましたね

オカモトショウ(Vo): 最初は『NO MORE MUSIC 2』の様なイメージでいこうと思ってコウキ(Gt)も俺も曲を書いいたのですが、4人で話をしていくうちに「違うな」と感じて。今までは、俺とコウキでデモを書いては試し、また書く、ということを繰り返して、だいたい1枚のアルバムにつき70〜80曲ほど書いていました。今回は少しでも気になったり引きがあったりしたデモを、4人でどんどんアレンジして詰めていくスタイルで作ったらロックな感じになっていきました。『NO MORE MUSIC』は手応えもあったし好きだったので、そのままでも良かったのですが、その先へ行くためには新しいことをしなければ、という姿勢になったのだと思います。

―新しいことをしなければという考えになったのは、何かきっかけになる曲が出来たからでしょうか?

オカモトショウ: それが無かったので不安でしたし、ずっと手探りでした。でも、きっかけになる曲がある時は、メロが良かったり、みんなに気に入ってもらえているという確信的な部分があるので、ある意味予想がついている所にしか着地できないとも思うんです。でも今回は本当に暗闇の中だったので、メンバーでさえも予想できないところへ行けるかもしれないという期待もありましたし、化学反応が起こる瞬間をずっと探していたような気もします。

―そのアルバムのオープニングを飾る『Dreaming Man』は、旧き良きものを壊すぜみたいなパンクな曲です。その言葉が、レコ屋で古い曲を探すのが好きなショウさんから出たのはちょっと意外でした

オカモトショウ: 歌詞に関しては昔のものを否定している部分もあるので、覚悟がいりました。でも、そうするべきだと思ったんです。それによって今の人たちを肯定してあげたかったというか。俺らがいいと思っているものが世界で一番いいんだと信じるべきだし、それが分からないと言う人は一生分からないから、気にしなくていい。俺らはこれを好きでいようという歌です。同世代の人に読んでほしいですね。

―それを表現しているミュージックビデオも拝見しました。悪ノリ感もあって面白かったです

オカモトショウ: 実は今回、どの曲をリード曲にするかでものすごく迷いました。そこで、『90'S TOKYO BOYS』のMV監督でもある山田健人くんに「俺らでリード曲を決められないから、監督のイメージが一番湧く曲でMVを撮ってもらいたい」と3、4曲送って決めてもらったのがこの『Dreaming Man』。だから、彼のイメージありきでしたし、俺らの悪ノリにも乗っかってくれました。今、何が正解かどんどん分からない時代に突入していっていると思っていて、その中で自分に追いついたり追い抜かれたりするというミュージックビデオに仕上がっています。

―そういう意味が込められていたんですね。そして気になった曲が『ART(FCO2811)』。歌とリズムが独特ですね

オカモトショウ: ほぼ俺のデモ通りにみんなが作ってくれた楽曲です。コードもリフもビートも全部変わっていると思います。トラップが流行っているので、それを一切取り入れないのもナンセンスだけど、そのままやるのも違うなと思ったので、トラップのビートでトラップをやっている人には歌えない符割りで、日本語で何か表現できないかと思って挑戦してみました。ちなみに歌詞は全部実話です。

―内容が生々しいからそんな気はしていましたが、タイトルにある“(FOC2811)”って何だろうと

オカモトショウ: そうですよね。FCOとはイタリアのローマにあるフィウミチーノ空港のことです。以前ローマを起点にヨーロッパ旅行した時、歌詞にあるようにストリートミュージシャンが道でギターを弾いていたんです。ギターケースに置いてあった紙に、「金をくれ。タイムマシーンを買って1950年代に帰るんだ」と書いてありました。<酷い雨が降り出して>からの歌詞は、バングラディシュへ行った時のことです。ものすごく雨が降っているのに、工事現場の人たちが歌ったり踊ったりしていて。そして、これを書いている途中で、アメリカに住むおばあちゃんが亡くなりました。亡くなる直前に仕事でアメリカへ行ったので十数年ぶりに会いに行ったら、俺が小さい頃に描いた絵が飾ってあったんです。アメリカにいるいとこの方が近い孫なので、俺のものは無くてもおかしくないのにずっと飾ってあったことがすごく意外で涙が出て。そのことから、俺が何で歌うのか、人が何で誰かにものを伝えたいと思うのかを歌おうと思って書きました。

―深いですね。そして次の『偶然』はイントロからコウキさんの曲だなと思いました。アルバムのいいアクセントになっていますね

オカモトショウ: コウキさんはオシャレロマンチストなんですよ。すごくいい曲で俺も好きな曲です。

―また『Animals』は不思議な曲ですが、どのように作られたのでしょうか?

オカモトショウ: コウキが作ったデモをレイジ(Dr)がぶっ壊してメロディなしで送ってきたので、それにメロディをつけてレイジに戻しました。コウキがつけたメロと俺がつけたメロを、レイジがいいとこ取りして組み合わせて完成した曲です。一人では発想できない新しいものが生み出されたカッコいい曲になったと思います。

―面白い作り方ですね。そしてコウキさんの曲『DOOR』と最終曲『Dancing Boy』は温かくて前向きです。最後の最後でようやくという感じですね

オカモトショウ: 実は最初から前向きにしようかすごく迷いました。最初の曲と最後の曲は逆でもいいのではないかと。でも、最初から温かい顔をするほどまだ大人じゃないかもね、俺たちはまだBOYだしと。最後の2曲はそういう意図で並べました。

―『Dancing Boy』はLOVE PSYCHEDELICOのNAOKIさんが参加されていますが、一緒にやっていかがでした?

オカモトショウ: 本当にNAOKIさんには感謝しかないです。俺が曲を書きましたが、NAOKIさんがOKAMOTO'Sのもう一人のメンバーだという熱量で関わってくれたことで、更にカッコ良くなりました。すごく大事な楽曲になっていくと思います。

―個人的に思ったことなのですが、イントロからAメロのあたりを聴いてJ-WALKを思い出しました

オカモトショウ: なるほど、初めて言われました (笑)。最初俺が思い描いたのはABBAの『Dancing Queen』で、書いてみたら何か違うけどいい曲だねと。そこで違う部分を押し広げてバンドでデモを精査していったら佐野元春さんの様になって。さらに、NAOKIさんと一緒にABBA×佐野元春さんをU2のイメージでやろうと。その結果が、最終的にJ-WALKに着地したのかもしれないですね(笑)。

―何かすみません(笑)。ちなみにManで始まりBOYで終わっているのは何か意味がありそうですね

オカモトショウ: 作った時は、これで俺らはMANになるんだ、BOYの時代も終わりだねというイメージでしたが、出来上がってみたら、俺らは一生BOYだなという思いがあって今はまだBOYを1曲目にできないなと。なので、MANからだんだんBOYになっていく順序にしました。心のどこかでは一生BOYであるというか。

―なるほど。そして、4月6日から10周年のツアーが始まります。どのようなツアーにしたいですか?

オカモトショウ: 色々な人にお祝いしてもらいに行くチャンスというとあざといですが、OKAMOTO'Sという名前は知ってるけど聴いていなかった。もしくは何年か前のアルバムだけ聴いたという人達を一挙に集めて、これだけ良くなったよときちんと伝えられるチャンスだと思っています。是非ライブに来てほしいです。

―日本全国を回って最後は6月27日(木)の武道館ですね。武道館は初ですか?

オカモトショウ: ワンマンでの武道館公演は初めてです。同級生でバンドを組んで文化祭に出ていた学生たちが武道館へ行くパターンですよ。

―夢がありますね

オカモトショウ: 夢しかないです。10年で武道館という重みはありますね。BAD HOPという川崎のヒップホップグループが、全国流通盤を出してすぐに武道館でワンマンライブしたのですが、アンコールの前に「何で最速で武道館にこれたか分かるか?俺たちの才能か?努力か?もちろんそれもあるけど、違うんだ。俺たちが世界のKAWASAKIに乗ってるからだよ!」と言って『Kawasaki Drift』という曲が始まって、ものすごく心を打たれました。俺とレイジは免許を持っていないので、世界のKAWASAKIに乗っていないから10年かかったのかなと(笑)。俺らは世田谷からテクテク10年歩いて武道館に辿り着きました(笑)。だから、俺らは俺らで自分らしくあることが大事だし、自分の足で立って歩いて武道館まで行ったという軌跡がしっかり見えるライブがしたいです。

―すごく楽しみです。では最後に作品を心待ちにしていたファンへ向けてメッセージをお願いします

オカモトショウ: 今の時代だからこそ友達が勧めてくれるものにすごく価値があるような気がします。YouTubeやiTunesの機能では予測できない曲をもたらしてくれるのは友達がきっかけになる部分が多いにあると思うんです。だから、『BOY』を聴いて気に入ったらぜひ友達にも勧めてあげてほしいです。

OKAMOTO'S『Dreaming Man』MUSIC VIDEO

■リリース情報

『BOY』
8th Album
2019.1.9 発売
初回生産限定盤(CD+DVD) 3,800円(+tax)
通常盤(CD) 3,300円(+tax)
完全生産限定盤(アナログ12インチ) 4,500円(+tax)

■LIVE情報
OKAMOTO'S 10th ANNIVERSARY LIVE TOUR 2019 “BOY”
4月06日(土) 神奈川 Yokohama Bay Hall
4月13日(土) 静岡 LiveHouse 浜松 窓枠
4月14日(日) 三重 M'AXA
4月20日(土) 長野 NAGANO CLUB JUNK BOX
4月21日(日) 石川 金沢EIGHT HALL
5月16日(木) 青森 青森Quarter
5月18日(土) 北海道 札幌PENNY LANE24
5月19日(日) 北海道 札幌PENNY LANE24
5月23日(木) 京都 磔磔
5月25日(土) 香川 高松MONSTER
5月26日(日) 滋賀 滋賀U★STONE
6月01日(土) 広島 広島CLUB QUATTRO
6月02日(日) 鳥取 米子 AZTiC laughs
6月08日(土) 群馬 高崎clubFLEEZ
6月09日(日) 宮城 Rensa
6月13日(木) 鹿児島 鹿児島CAPARVO HALL
6月15日(土) 福岡 DRUM LOGOS
6月16日(日) 熊本 熊本B.9 V1
6月22日(土) 愛知 DIAMOND HALL
6月23日(日) 大阪 なんばHatch

OKAMOTO'S 10th ANNIVERSARY LIVE TOUR 2019 “LAST BOY”
6月27日(木) 東京 日本武道館

■オフィシャルHP
http://www.okamotos.net

■プロフィール
オカモトショウ(Vo)、オカモトコウキ(Gt)、ハマ・オカモト(Ba)、オカモトレイジ(Dr)による、中学校からの同級生で結成された4人組ロックバンド。2010年、日本人男子としては最年少の若さでアメリカ・テキサス州で開催された音楽フェス「SxSW2010」に出演。同年5月26日にメジャー1stアルバム『10'S』を発表。その後、アメリカ7都市を廻るツアーや豪州ツアー、香港、台湾、ベトナムを廻ったアジアツアーなど、海外でのライブを積極的に行っている。2016年6月1日にシングル『BROTHER』をリリースし、3日(金)からキャリア初の47都道府県を回るツアー「OKAMOTO'S FORTY SEVEN LIVE TOUR 2016を敢行。ツアーファイナルは日比谷野外音楽堂にて開催された。2017年8月2日には約1年半ぶりとなるオリジナルフルアルバム「NO MORE MUSIC」をリリース。同年10月には、東京・中野サンプラザにてキャリア初のホールワンマンの開催がアナウンスされた。そして2019年1月9日に8枚目のオリジナルアルバム『BOY』をリリース。デビュー10周年を記念したツアーが4月6日から始まり、ファイナルの6月27日には自身初となる日本武道館でのワンマンライブを開催する。

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