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ライター ツボイ

2016.8.8

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ラックライフの歌詞に迫る

「曲は手紙だと思っています(PON)」

リスナーに寄り添う歌詞で、ポジティブな歌を歌うラックライフ。彼らが5月のメジャーデビューシングル『名前を呼ぶよ』に続き、早くも2ndシングル『初めの一歩』をリリースした。今作はTVアニメ『チア男子!!』OP主題歌のために書き下ろした、疾走感溢れる応援ソングとなっている。バンド結成からずっと前向きな曲を作り続けられるのはなぜか?バンドの詞曲を手掛けるPONに話を聞いた。

―まずはバンド結成からこれまでのいきさつを教えてください

PON(Vo/Gt): 全員高校の同級生です。学校で人気者になりたい、モテたいという真っ直ぐな動機からバンドを始めました(笑)。初めはロードオブメジャーやハイスタなどのコピーをしていて、僕はギターボーカルではなく、ピンボーカルでした。半袖短パンで歌いながら走り回る役でしたね(笑)。

―今とは全く違いますね

PON: そうなんですよ。ふざけたバンド名でライブもふざけていたんですが、特にやめる理由もなく続けていたら、オリジナル曲を作りだして音楽が面白くなってきたんです。それから、メッセージを重視してちゃんと伝えるライブをしたいなと考えるようになって、バンド名を“ラックライフ”に改名しました。そして、憧れているバンドみたいになりたいと、シンプルに突き進んで今に至ります。

―バンド名“ラックライフ”にはどのような意味が込められているんですか?

PON: 「ラッキーな人生を送って行こうぜ!」ですかね(笑)。たくさん笑えるようなハッピーな人生を送ろうという意味が込められています。

―そして、今年の5月にシングル『名前を呼ぶよ』でメジャーデビューされました。3ヶ月経ちますが、何か変りました?

PON: それが何も変わらないんですよ(笑)。もちろんいい意味で。

―そうなんですね。7月27日リリースの2ndシングル『初めの一歩』も前作に引き続きタイアップ曲になります。曲はTVアニメ『チア男子!!』OP主題歌タイアップが決まってから作り始めたんですか?

PON: そうです。タイアップが決まって原作を読ませていただき、歌詞を書きました。『チア男子!!』は、チアリーディングの話なんですが、読んだらイメージを全部覆されました。チアって、女の子がポンポンを持ってミニスカートで「ヘイ!」のようなイメージがありますよね。『チア男子!!』はそれとは全く違って、スポ根の話だったんです。実際に早稲田大学にある男だけのチアのチームの話で、原作は小説ですが、めちゃめちゃスポーツの話なんですよ。僕もずっとバスケットボールをしてきたので、バスケを始めた頃のことを思い出しながら、誰かと何かを始めるエネルギーを曲に込めて作りました。

―サビがすごく前向きでいいですね

PON: 原作を読んで、自分と重なるところを探して書きました。だから、『スラムダンク』を読んで友達と「バスケって面白いよな」と遊びでバスケを始めた時のことや、高校に入って出席番号が僕と前後だったドラムのLOVE大石に「軽音部を見に行かへん?」と誘われた時の気持ちが入っています。僕が何かを始めた瞬間って、自分の力だけじゃなくて誰かがこのチャンスをくれたり、一緒にやろうと言ってくれたからなんです。一人では動けないタイプで、誰かが言ってくれるから僕も飛び込んで行けたということを詞にしています。

―その歌詞と疾走感のあるサウンドがハマっていますが、サウンド面も意識もされました?

PON: “行け、飛べ”という詞だから、勢いもないといかんと思って、歌詞と曲のフィット感は考えました。

―最後に畳みかけるように“行け、飛べ”という言葉があって「がんばろう!」という気持ちになりますね

PON: 僕らの曲は、どんな曲でも聴き終わった後に、ちょっと元気になるんです。後ろ向きで終わる曲は1曲もないんです。

―すごくポジティブなんですね

PON: 曲は何かに躓いた時や、何かが出来なかった時に生まれます。だから、ネガティブ発信のポジティブ思考なんですよ。最終的には前向きで(笑)。

―では、2曲目の『夜の海』はどんな時に出来たんですか?

PON: この曲は、なかなか眠れない夜に窓辺でタバコを吸っていた日に見た夢の話を書いています。夜の海をひたすら泳ぐという最悪な夢を見たんです。真っ暗な海を、ちょっとだけ見えている光の方へずっと泳ぎ続けるという夢。その時はしんどい夢やったなで終わったんですが、曲の原型を作っている時に、先にあったメロと夜の海というサビの最後のフレーズが自然と出てきたんです。その時に、夜の海って何やったっけ?と考えていたら、あの時の夢だ!とつながり、思い出しながら詞を書きました。

―ちなみに、夜の海をどれだけ泳ぎ続けていたんですか?

PON: それが、泳いでも泳いでも全然進まないんですよ(笑)。ずっと光は遠いまま目が覚めました。辿り着けなかったけど、諦めずに泳ぎ続けた俺ってちょっとカッコいいな、まだまだ出来るんじゃないかなと思ったんです。

―すごく前向きですね。そして3曲目『ソライロ』は、これまでの2曲とは違いちょっと切ない曲だなと思いました

PON: ラックライフは、地元の高校生や若いアーティストの出演が多い高槻RASPBERRYという小さなハコで育ちました。僕は弾き語りもしていたので、シンガーソングライター仲間もたくさんいたんですが、大人になるにつれてみんな音楽から離れて行くし、僕もバンドが忙しくて地元で弾き語りをする時間が取れず、仲間と会えていませんでした。でも、1年ほど前に、当時赤いキーボードで弾き語りをしていた女の子に6年ぶりぐらいに会ったんです。「久しぶり、最近何してるの?」って言ったら、「仕事してるよ。ラックライフがんばってるね」と言ってくれて、「ありがとう」ってその時は別れたんですが、その2ヶ月後ぐらいにたまたまその子と会って、「そういえば、昨日ずっと弾いていたキーボードを処分したんだ。でも、もし昨日PONくんにたまたま会ってたら、捨ててなかったかもしれないね。ハハハ」って冗談ぽく言われて、「さみしいな。また一緒に歌えたらいいね」と言って、その時はバイバイしたんです。でも、家に帰ってからもすごくモヤモヤして、キーボードを処分したのは僕のせいではないんですが、僕にやれることがあったんじゃないかと思ってしまって。そう考えていたら、いろいろな人のことを思い出したんです。

―どんなことを思い出したんですか?

PON: その当時一緒に弾き語りをしていた仲間のことです。みんな今は結婚して家族がいたりで、みんな歌っていません。あの頃、毎日のようにアコギを持って集まって、朝まで歌っていたんですけど、本当にそれをしていたのかなと思ったんです。俺が憶えているのは、ずっと音楽のそばにいるからで、みんなは俺らのことを覚えているのかなと思って。月に1回、15人ぐらいのお客さんの前で自分の歌を歌う活動ペースだったけれど、それなりに自分たちの音楽って何だろうって、すごく考えながらみんな必死に歌っていたことを覚えているのかなと思ったんです。音楽を続けていってほしいわけではないけれど、ちゃんと覚えていてほしいなと。いつか、久しぶりにアコギを持って集まって歌えたら楽しいのになと、当時を思い出しながら作りました。

―歌詞からその思いがよく伝わります。PONさんは身近に起きたことや思ったことを、そのまま詞にしているんですね

PON: その通りです(笑)。この歌詞は誰に向けて書いたと言えちゃうぐらいです。君やあなたという言葉が出てきたら、それが誰かって言えますよ(笑)。

―それは歌詞を書き出した頃からですか?

PON: バンドを始めた頃は、スターになりたい、天才でいたいって思っていたけど、全然違って、俺は普通だなと(笑)。でも、普通だからこそみんなに響く歌があると思って、自分のことを素直に歌うようになりました。

―普通だからこそリスナーが自分に投影しやすいんだと思います

PON: これまで、曲を聴いてくれる名前も知らない人に向けて書いた曲もたくさんありますし、ライブハウスで出会った人に向けて書いた曲もあります。曲は手紙だと思ってるんです。手紙感覚で書くので、誰々宛でいいと思うんです。自然な言葉遣いで、普段しゃべっているような歌詞がいいなと思っています。

―そして、ラックライフにライブは欠かせません。今年の夏もいろいろなフェスやイベントに出演されます。名古屋でも、8月13日(土)のTREASURE05Xに出演されますが、名古屋のお客さんの印象はいかがですか?

PON: MCで毎回言っているんですが、ツアーを始めた頃は名古屋が本当に好きじゃなかったんです(笑)。全然僕らを受け入れてくれなかったので、飛び越えてずっと豊橋に通っていました(笑)。それでも、がんばって通い詰めるうちに受け止めてくれる人が増えてきて、今ではたくさんいるので、いつの間にか好きな土地になりました。最初来られなかった分を取り早く返したいですね(笑)。今となっては、東名阪の中で一番反応してくれるのは名古屋なんですよ。

―名古屋の人はシャイだと思ってください(笑)。そしてTREASURE05Xまであと1週間(8月4日インタビュー)ですが、どんなライブにしたいですか?

PON: メジャーデビューしてリリースもありましたし、イベントなので初めて出会う人もたくさんいると思います。ライブハウスで育ってきたバンドやぞという底力のあるライブをしたいですね。

―楽しみにしています。では最後にライブへ来てくれるファンへ向けてメッセージをお願いします

PON: 絶対に楽しませますのでライブに来て下さい。よろしくおねがいします!

ラックライフ / 初めの一歩 Music Video Full size

■リリース情報

『初めの一歩』
2nd Single
2016.7.27発売
1300円(+tax)

■LIVE情報
TREASURE05X
8月13日(土) 名古屋ELL/ell.FITSALL/ell.SIZE

■オフィシャルHP
http://luck-life.com/

■プロフィール
大阪・北摂出身の4ピースギターロックバンド。2005年、高校の同級生であったPON(Vo/Gt)、イコマ(Gt/Cho)、たく(Ba)、LOVE大石(Dr)で前身バンドを結成。2008年3月にバンド名を“ラックライフ”へ改名し、大阪・東京を中心に全国的な活動をスタート。以降、徹底的に現場主義を貫いたライブを軸に活動を行い、2010年に立ち上げた自主イベント「GOOD LUCK」が、2014年以降は毎年なんばHatchにて開催されるまで規模を拡大。2015年に入ってもその勢いは留まらず、2ndシングル『アイトユウ』、TVアニメ『純情ロマンチカ3』エンディング主題歌となった3rdシングル『変わらない空』を立て続けにリリースするなど話題を集め、各地のサーキットイベントでもハイボルテージなライブを展開。そして、2016年5月11日に、TVアニメ『文豪ストレイドッグス』エンディング主題歌となるシングル『名前を呼ぶよ』で、遂にメジャーデビューを果たす。若くして10年越えのキャリアと絆が培ったグルーヴ、言葉の1つ1つが伝わる力強いメッセージと歌声、ヒットポテンシャルを存分に備えたグッドメロディ… 全国津々浦々で熱い血の通ったポップミュージックをかき鳴らし、オーディエンスのみならず時にバンドマンをも魅了する、ザ・ライブバンド。

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