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ライター ツボイ

2019.3.7

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四星球 メジャー1stオリジナルフルアルバム『SWEAT 17 BLUES』インタビュー

「ライブの汗臭さや、最近僕たちがやっているストーリーのあるライブをパッケージできたと思います(北島)」

バンド結成17年、17作目となる今作『SWEAT 17 BLUES』は、全17トラックが収録された17づくしとなっており、誰もがあの頃を思い出せるような青春のあるあるが詰まった作品となっている。CDに収まる時間ギリギリまで収録されたその17トラックについて、四星球のメンバー全員にインタビュー!

―2月20日にリリースされた『SWEAT 17 BLUES』ですが、オリジナルフルアルバムはメジャーでは1枚目だったんですね。改めてどのような作品に仕上がったと思います?

北島康雄(シンガー): オリジナルフルアルバムと謳っているだけあって、コンセプトがしっかりしたオリジナル作品を作れた感じはあります。メジャー1stオリジナルフルアルバムという言葉だけ取るとメジャー感もしっかり出せたと思いますし、オリジナルでファーストという部分でも、ここから始まる感じはあると思います。四星球は今年で17年目、今作が17作目にあたり、17トラック収録という17づくしなんですが、今年36歳にしてはちゃんと17歳のことを書けたと思っています。

―ということは、今作は17歳がコンセプトなのでしょうか?

北島: 17歳ですが、青春の感じは結成当初から絶やさずやってきました。17年どんなことやってきたのかと振り返ったら、やっぱりライブで。ライブの汗臭さや、最近僕たちがやっているストーリーのあるライブをパッケージできたと思っています。

―ストーリーのあるライブとは例えばどのような事でしょうか?

北島: 前半で振っていたことを後半で回収する感じです。ここ何年かはコンセプトをちゃんと持ってライブをやってきたので、ライブ感のあるCDという物の新しい形を作れたかなと思います。

―17歳という青春を題材にした場合、恋愛や部活などのキラキラした感じの曲が多いと思います。でも、四星球はそうではなくて普通というか、あまりイケていない人を題材にしているのかなと

北島: そうですね。そっちの方が実際は共感しやすいと思いません?あと、30歳を越えてから17歳の時のキラキラした曲を書くのは難しいです(笑)。

一同: (笑)。

―(笑)。では、今作でキーとなった曲を教えていただけますか?

北島: 『モスキートーンブルース』が最初に出来たことによって、今回の若さみたいな方向性がちゃんと固まったと思います。この曲を1曲目にしたいなというのもありましたし、普通はアルバムを作っていく中でこの曲いいなが生まれるんですが、今回はそれが1曲目に出来たのが良かったと思います。

―まさやんさんはこの曲を聴いてどう感じました?

まさやん(Gt): 『モスキートーンブルース』はモスキート音をテーマにしていて、若さがテーマなんですけど、その時は17という単語もコンセプトもなかったので、そこが上手くはまって分かりやすかったんじゃないですかね。だから、コンセプトを決めた時に、この曲がキーになるだろうなというのはありました。

モリス(Dr): この曲から始まって、このコンセプトに沿って進行していくので、本当に分かりやすい曲になったと思います。

―そして次の曲『四星球聴いたら馬鹿になる』は振り切っていますね

北島: この曲は『お告げ〜さあ占ってしんぜよう〜』のカップリング曲です。作った時は、僕らのライブで馬鹿になってもらいたいなという気持ちがあったんですけど、ワンマンツアーなどを重ねていくに連れ、お客さんが頭いいことに気付いたんですよ。こういうバンドに引っ掛かること自体まず頭いいなと思って。そもそもアンテナを張っていないと引っ掛からないし、僕らのことを知っていても、これに価値があることに気付いてお金を払うことは結構頭が良くないと出来ないと思う。そういう人が実際に足を運んでくれて、馬鹿になってくれた瞬間がすごく気持ちいいんですよね。普段のことを全部忘れている感じが。最近ではライブアンセム的な感じになってきました。

―お客さんに対して頭がいいという言葉は初めて聞いたかもしれないです

北島: ライブで覚えとかなあかんことを提示するんですよ。例えば何曲目にこういうことが起こりますよとか。それをあの空間でちゃんと覚えてる。そういう意味で頭がいい。だから、そんなんを全部取っ払った状態にすごく気持ち良さを感じますね。

―なるほど。そして『ラジオネーム いつかのキミ』ですが、10曲目にはモリス教授バージョンが収録されています。これはセットで作られたんですか?

北島: 最初は『ラジオネーム いつかキミ』を4曲目に、そして最後の17トラック目にこれのラジオっぽく編集したものを入れようと思っていました。ラジオで電波が乱れて聞こえなあかんとこが聞こえなかったりする、みたいなものを入れたくて。でも、それを録る前に収録時間の74分を超えてしまうとなったので、じゃあモリス教授があったなと。モリス教授バージョンにすれば途中で終わってしまってもいいので、ちょうどいい尺になるようにお願いしました。

モリス: 僕は(北島)康雄の書いた本を読んでるだけです。でも、今回はちゃんと尺があって、今までのモリス教授にはそれに合わせて喋ることがなかったので、ちょっと緊張しました(笑)。

―こういうことができるのは四星球の強みですよね

北島: 逆に歌詞が尺に収まらなかったこともモリス教授で言ってもらっているので、いいバランスでできたかなと思います。

―次の曲『いい歌ができたんだ、この歌じゃないけれど』は、言ってることはよく分かりませんが、勢いはありますね

北島: この曲は『ラジオネーム いつかのキミ』の歌詞を書き上げた時に、まだ音もない状態やったんですが、これ絶対にいい歌になるやんと思ったんです。その流れで、これだけいい感じやからもう1曲作ったろうかなという気持ちになって。普通は1曲書き上げたらこの日は終わりなんですけど、まだいけるなとなってそれをそのまま歌にしたのがこれです。

―やっぱり勢いでできた曲ということですか?

北島: まさに勢いです。でもそういうことってやってなかったなとも思って。結構仕事になりつつあったものを、楽しんで1曲作れたなというのはありますね。

―U太さんはこの曲をどう思われました?

U太(Ba): 新しいアプローチをしているなと思います。基本的にはしょうもないんですけど、何かしょうもない前振りがあって裏側へ行けるというのがあって。歌詞もそうですけど、演奏の構成もホーン隊などが入って、歌じゃないところのストーリーの絵が浮かぶ。そういうのが大事だから、アルバムの中の1曲としては面白いんじゃないかと思います。

北島: 最後バンザイ三唱で終わってますからね(笑)。

―確かに(笑)。そして『コミックガール』では、これでもかと少女漫画あるあるを入れていますが、どこか世代を感じるんですよね

北島: 違うんですかね、やっぱり。

まさやん: 今さすがに食パンを加えたまま外へ出てぶつかる漫画はないですよね。

一同: (笑)。

―中身が入れ替わることもないと思います

北島: ないですか。逆に今のあるあるって何ですかね。

―今だとSNSが絡んでくるんじゃないかと思います。ちなみに、歌詞のネタはどこから得たのでしょうか?

北島: レンタル屋さんへ行って少女漫画を見漁りました。『天使なんかじゃない』とか。

―90年代の漫画じゃないですか!

一同: (笑)。

北島: でもストーリーも絵も見まくったんですよ。どういうのが見開きになっているかを注意しながら。

U太: 僕は世代として分かりますよ。子供の時に見ていたテレビのアニメの世界観やから。

北島: 確かにそうですね。今のあるあるを並べるとなったら、作れないかもしれない。ピンとこないから。

モリス: なんやろ?って思うだろうね(笑)。

北島: 頑張って<ゲッ!圏外じゃん>だから。圏外はギリ今っぽいかなと思ったのに(笑)。

一同: (笑)。

北島: まだ古かったんですね。

―古いです。サウンドもその時代感がありますよね

U太: 歌詞を見て思い浮かべてそれのBGMだと思って作っているので。アニメで走る音とかあるじゃないですか。その辺の音をどう出そうかを考えて作りました。

―細かいところまで再現していたんですね。そして『Teen』はちょっと前の曲ですが、ストレートさが今作にはまっているなと思いました

北島: 今回こういうアルバムを作るにあたって、僕ら再録が好きなので昔の曲で何かないかなと『Teen』をやりました。やってみたらいいですね。この勢いは、今では作りづらくなってきてるから。この時も短い曲を作ろうと狙って作ったと思うんですけど、今はもっと狙いにかかっているので、その裏が見えちゃうんですよ。この時はまだ裏が見えなくてストレートやなと。1分半なんですけど、やっていて楽しいですよね。

―再録曲はこの他にも収録されていますが、どうして再録が好きなんですか?

北島: 僕個人の話をすると、昔はめちゃくちゃ歌が下手だったので。今も上手いわけではないですが、もう一回やりたい気持ちは強いですね。昔の良さももちろんあると思うんですが、ラジオで流してもらう時に、今のものを聴いてほしい気持ちもあるじゃないですか。ただ、『Teen』に関しては今回のコンセプトにぴったり合ったからです。

―そのコンセプトに、『BOY蜜GIRL』と『Soup』もぴったり合っていると思います。ただ、この2曲は同じベクトルですが、他の曲とは方向性が違う曲。あえて並べたのでしょうか?

北島: そうです。並べないと散らかるし、並べることによってそこが際立つなと思って。1曲ずつにしちゃうと、他の青春感に飲まれちゃうかなと思って並べました。

―歌詞も何となくつながっている感がありますよね

北島: 『BOY蜜GIRL』は2009年にあって、その再録です。イメージとしては『BOY蜜GIRL』から『Soup』へ行くので、『BOY蜜GIRL』はお腹が空いている感じです。その後の『Soup』で、こってりしたスープが欲しいというイメージではあります。

―『Soup』は四星球にしてはちょっと歯切れの悪い歌詞だなと思ったのですが…

北島: 全部言ってしまわない感じですよね。僕らは歌詞が先なんですけど、『Soup』は曲からできたので、全部言ってしまわない感じはそこにあると思います。今までは好き勝手に歌詞を書いてから、メロディを乗せていってたんで言いたい放題やったんですけど、今回は先に曲がある中で言えることを言うみたいな。

―なるほど。そもそも作り方が違ったからなんですね。そして表題曲でもある『SWEAT 17 BLUES』は、『Teen』と同じくストレートでそれこそ青春パンクみたいな曲ですね

北島: 最後に出来上がった1分ちょっとの曲です。ジャケなどが全部出来上がった後にできました。ジャケが出来上がった時に、17歳の感じとかスウェット感がジャケに負けてる気がして。ジャケほど青春感出てないなと今ある16トラックを見て思ったので、追いつくために作りました。思春期や性的な要素もここに詰めたんですが、1分しかないのにちゃんと追いついてくれたので、最後の最後にいいものができたと思います。この後におじいちゃん的な要素がくる展望は元々あったので、17歳をテーマに作っておけばいいフリになってバランスも取れるなと。それに上手くハマりました。

―ストレートでいい曲だと思います。しかも、次の『SWEAT 71 BLUES』への振りとしてもしっかり機能しているという素晴らしさ。それにしても、71周年で90歳というのは壮大な世界観ですね

北島: そうですね。今17年目なので、あと50年ちょっとですね(笑)

まさやん: あと半世紀やらなあかんから(笑)。

―これは次の『フューちゃん』へのプロローグ的なものでもありますよね

北島: そうですね。14曲目と16曲目を繋ぐという感じです。

―その『フューちゃん』も再録ですよね

北島: そうですが、以前よりもテンポを落としています。次に続く『発明倶楽部』は「16トラックどうでしたか?」というイメージなんです。今回のアルバムの最後を飾るのは『フューちゃん』で、「これどうでしたか?」の『発明倶楽部』です。

―なるほど。アルバム自体は『フューちゃん』で終わるイメージなんですね。でも、『発明倶楽部』が最後っていいなと思いました。その先へ向いている感じがして。そして、3月8日(金)から今作のツアーも始まります。ライブのストーリーは今考え中ですか?

北島: 今日が27日(水)なので、あと10日後に始まるんですよね。でも、せっかくなので画期的なことをしたくて、今どうすれば面白いかをずっと考えています。
※インタビューは2/27に行いました。

―ダンボールのオファーは届きました?

まさやん: まだ全然です。

北島: 発注は9日後ぐらいになるかな。

まさやん: 前日やん(笑)。

―徹夜決定ですね(笑)。今回は対バンがいて、初日がG-FREAK FACTORYなんですね

北島: G-FREAK FACTORYは仕上がってから当たりたい相手ですからね(笑)。でも、一番初めにやらせてもらえるのは贅沢な話ですよ。

―ツアースケジュール見て思ったんですが、東海エリアは名古屋だけでなく岐阜にも来られるんですね

まさやん: 岐阜はめちゃくちゃ久しぶりなんですよ。

U太: たぶん今回で2回目だと思います。

北島: ドラムがモリス君になってからは、おそらく岐阜へは行っていないです。

モリス: 僕がスタッフで付いていた時なので、確か12年前だったかな。

U太: その時もCLUB ROOTSだったんですよ。

―そうだったんですね。名古屋はDIAMOND HALLで対バンはthe telephonesですが、一緒にやるイメージはなかったです

U太: 実は彼らと同じ歳なんですよ。the telephonesから、「来年から動こうと思ってるから一緒にやらない?」っていう話が来たので「やるわ」みたいな感じでしたね。

北島: ここから密接にやっていけたらなと思います。

―では最後に、ツアーへ行こうと思っているファンへ向けてメッセージをお願いします

北島: 岐阜の話をさせてもらうと、10年越えて行っていない所ってないと思います。10年前に見てくれた方も、もうおらんと思う(笑)。その日そこで見てくださった人は。そう言う意味で、この日はめちゃくちゃ力が入ると思いますね。その日に今まで溜まっていたものを全部出さなあかん。相手は去年から仲良くさせてもらっているteto。彼らのライブを見たら僕らも感化されると思うので、まさに10年前に戻ってのライブができるかなと。10年前に戻りに行こうかなという気持ちですね、岐阜に関して言うと。

まさやん: 一応聞いてみたいよね。「10年前にここへ来た人?」って。

U太: ゼロだったらどうする?

北島: あると思うな。

―岐阜も楽しみにしていますが、ツアー全体を通してもお願いします

北島: やっぱりCDを聴いて来てほしいですね。「CDを聴かなくても大丈夫だよ」と、10何年言われてきたんですけど、いやCDを聴いてた方が絶対にいいから。ライブでは何を歌ってるのか分からんよっていうのが絶対にあるので、CDを聴き込んでライブへ来ていただけたらうれしいです。ライブを意識したCDなので、これが現実どうなっているのかを見に来てください。

四星球『モスキートーンブルース』Music Video(耳年齢診断つき)

■リリース情報

『SWEAT 17 BLUES』
Major 1st Original Full Album
2019.2.20 発売
完全限定生産盤(CD+DVD) 3,200円(+tax)
通常盤(CD) 2,500円(+tax)

■LIVE情報
SWEAT 17 BLUES 完成CELEBRATE? TOUR
3月08日(金) 徳島 club GRINDHOUSE w/G-FREAK FACTORY
3月09日(土) 和歌山 和歌山CLUB GATE w/G-FREAK FACTORY
3月10日(日) 広島 尾道BxB w/SHIMA
3月17日(日) 岐阜 CLUB ROOTS w/teto
3月21日(木祝) 鳥取 米子AZTiC laughs w/MOROHA
3月26日(火) 高知 X-pt. w/SHANK
3月29日(金) 神奈川 F.A.D YOKOHAMA w/夜の本気ダンス
4月11日(木) 東京 八王子Match Vox w/MUSHA×KUSHA
4月13日(土) 福島 Out Line w/teto
4月14日(日) 茨城 mito LIGHT HOUSE w/LEGO BIG MORL
4月21日(日) 静岡 Shizuoka UMBER w/Creepy Nuts
4月27日(土) 大阪 服部緑地野外音楽堂  w/後日発表
5月02日(木祝) 石川 金沢vanvanV4 w/Dizzy Sunfist
5月10日(金) 北海道 札幌BESSIE HALL w/オメでたい頭でなにより
5月17日(金) 東京 新木場STUDIO COAST w/バックドロップシンデレラ
5月25日(土) 愛知 DIAMOND HALL w/the telephones
6月05日(水) 熊本 Django w/SCOOBIE DO
6月07日(金) 鹿児島 SR HALL w/SCOOBIE DO
6月21日(金) 群馬 高崎clubFLEEZ w/ハルカミライ
6月22日(土) 岩手 Club Change WAVE w/SCOOBIE DO
6月23日(日) 秋田 Club SWINDLE w/後日発表

■オフィシャルHP
http://su-xing-cyu.com

■プロフィール
“日本一泣けるコミックバンド”。2002年に北島康雄(シンガー)とU太(Ba)を中心に鳴門教育大学のサークルで結成、2009年に現在のメンバーとなる。ブリーフに法被姿を正装とし、笑いや涙を誘うステージングが特徴。2008年以降、四国最大のロック・フェス「MONSTER baSH」では常連として存在感を発揮。結成15周年を迎えた2017年1月25日、アルバム『メジェーデビューというボケ』でメジャーデビュー。同年多くのフェスやイベントに出演、“笑い”という切り札で旋風を起こし、ロックシーンの猛者たちをも虜に。2018年1月31日に1st EP『鋼鉄の段ボーラーまさゆきe.p.』をリリース。そして、2019年2月20日にメジャー1stオリジナルアルバム『SWEAT 17 BLUES』をリリースした。

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