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INTERVIEW 旬のアーティストインタビュー

2016.12.14

THE BAWDIESが『THE EDGE』で示した決意

「ロックンロールバンドとして、自分たちが先陣を切って伝えていかなければいけないことがまだたくさんある(ROY)」

7月にリリースしたgo!go!vanillasとのスプリットシングルを経て、約1年ぶりとなるオリジナル・シングル『THE EDGE』をリリースしたTHE BAWDIES。エッジの効いたロックンロールからは、彼らの新たな決意も感じられる。その今作について、ROY(Vo/Ba)に話を聞いた。

取材・文 坪井

ー約1年ぶりとなるシングル『THE EDGE』はエッジィなギターから始まる、今までのTHE BAWDIESのシングルの中でもかなりロックな作品になっていますね

ROY(Vo/Ba): 『THE EDGE』は、THE BAWDIESにとって一番カッコいいロックンロールを突き詰めた曲です。胸を張ってみなさんにお届けできる1曲が出来たと思います。

ー7月にリリースされたgo!go!vanillasとのスプリットシングル『Rockin' Zombies』に収録されている『45s』もロックな曲でした。この作品は今作に影響ありました?

ROY: 厳密に言うと、スプリットに収録した『45s』よりも『THE EDGE』の方が先に書きました。THE BAWDIESの一番カッコいいロックンロールを突き詰めたことで『THE EDGE』が完成し、その流れを汲んで作った曲が『45s』なんです。『THE EDGE』はロックンロールバンドとしての全てを集約している1曲で、『45s』はそれを削ぎ落してよりソリッドにした曲。制作後に、go!go!vanillasという若手バンドとスプリットシングルをリリースする事になり、若手バンドとやるならソリッドで削ぎ落した曲の方が刺激が強いんじゃないか、若者に対してこういう曲もあるんだよ、というのを見せる方が面白いんじゃないかと思って、後に書いた『45s』を選びました。そして今回、満を持して今のTHE BAWDIESの全て表現する『THE EDGE』をシングルとしてリリースしたんです。

ー『THE EDGE』は崖っぷちやギリギリという意味だと思いますが、タイトルは制作段階で付けられたんですか?

ROY: 実は今年の6月に、東京と大阪でやらせていただいた野音でのライブでこの楽曲を演奏していて、その時は『NEW WAR』というタイトルでした。“新たな戦い”という意味なんですが、音楽シーンにおいてなかなかロックンロールが根付いていかない残念な現状がある中、いま若手がすごく活躍しています。それに流されることなく、自分たちのスタイルを貫きながら、ロックンロールバンドとしてまた戦っていくという新たな決意表明として“NEW WAR”というタイトルにしていたんですが、音楽シーンの中においてロックンロールバンドは全世界問わず時代の流れで崖っぷちに立たされることが多々ある。そんな窮地に立たされても、自分のスタイルを曲げることなく、流されずに立ち向かっていく姿を見せたいという思いもあったので、“THE EDGE”という言葉と迷っていました。そして、どちらの言葉がしっくりくるかギリギリまで悩んだ結果、野音の時は『NEW WAR』として紹介したんですが、シングルでリリースすることになり急遽タイトルを『THE EDGE』に変えたんです。

ー前タイトルの“NEW WAR”という言葉は歌詞にも出てきます。そして、“age”という言葉は“EDGE”との韻も踏んでいますが、ROYさんの中で時代の流れにおけるロックンロールの立ち位置を意識している部分もあるのかなと思いました

ROY: ロックンロールは歴史の長い音楽なんですが、なかなか根付かないんです。そこは、僕らがやり続けなければいけないなと思っています。また、今年はBLUE ENCOUNTやTHE ORAL CIGARETTES、go!go!vanillas、GLIM SPANKY、Suchmosなどの若手と一緒にライブをやらせてもらうことが多く、いろいろな刺激をもらいました。その中で、自分たちがロックンロールバンドとしてまだまだ先陣を切って伝えていかなければいけないことがたくさんあるなと。若手頑張れではなく、自分たちがエッジの利いたロックンロールを鳴らして先陣を切っていくべきだなと改めて感じています。

ー『THE EDGE』にはそういった意味もあるんですね。この曲のミュージックビデオも見させていただきました。過去の自分と戦って勝利していく内容になっていますね

ROY: 常に更新できるバンドが最高にカッコいいバンドだと思っています。そして、自分たちはそれが出来ているんじゃないかと思っているので、それをミュージックビデオの中で表現しました。過去の自分たちと戦って勝っていった今現在の僕たちのさらに後ろから、10分後の自分たちが出てくる。おそらく自分たちがそいつらに塗り替えられるんじゃないかというストーリーになっています。

ー常に自分たちを更新していくのってなかなか出来ないことだと思います。最初にもお話しましたが、『THE EDGE』はエッジィなギターから始まるイントロが印象的です

ROY: ロックンロールの名曲と言われている曲は、全てイントロが印象に残ると思うんです。The KinksしかりThe Whoしかり、The Beatlesも。イントロでグッと引き込まれないと、ロックンロールの名曲として残っていかないと思うんですよね。『THE EDGE』のイントロもかなりこだわりました。TAXMANが弾いているんですが、「もっといける!」と何度も鞭を打って弾いていたら最高のフレーズが出てきて、「それだ!」となって今のイントロになったんです。

ーまた、2曲目『FEVER』、3曲目『LOSER』は、どちらもドラムから入りますが、これまでのTHE BAWDIESとは少し違ったテイストの曲になっているなと思いました

ROY: シングルのカップリングはアルバムとは違い、コンセプトがない場合が多いので、いろいろなチャレンジができます。僕らのルーツは50年代から70年代前半くらいのブラックミュージックやブリティッシュビート、アメリカのガレージロックが中心なんですが、そこにパンクが入ってくると少しルーツから外れるんですね。でも、もちろんパンクも魅力的なので、そのエッセンスを自分たちのルーツに重ね合わせたら、新しい楽曲が生まれるんじゃないかという実験をしました。2曲目の『FEVER』は、例えばLittle RichardにRAMONESのエッセンスを塗ってみたらどうなるかという実験から出来た曲。TAXMANが作った3曲目の『LOSER』は、作っていた時期にプリンスが亡くなってしまい、改めてプリンスを聴き直していた影響で、80'sの音の鳴りや響きをロックンロールに入れてみよういう実験をしています。実際に、ドラムはプリンスの音になるべく近づけた音になっています。僕らにとって、70's後半から80'sの音楽は触れてこなかったので新鮮なんです。それを取り入れることによって、新たな楽曲が生まれるという実験をカップリングではやりやすいので、残りの2曲はそういったチャレンジをしていますね。

ー実験によって新しい楽曲が生まれるのは楽しそうですね。そして、初回盤限定にはDVDが付きますが、メンバー全員がギリギリに挑戦されているんですよね

ROY: タイトルの意味が崖っぷちやギリギリというのもあって、メンバーそれぞれが自分の限界ギリギリにチャレンジする企画が収録されています。ギターのTAXMANはカレーが好きなので、ギネスに記録されている世界一辛いカレーを食べられるか。JIMはお化け屋敷に入ったことがないほどの恐がりなので、日本の中でも有数のお化け屋敷に入って無事ゴールできるか。そして僕は、あごが伸びていることにみんなが気付くかという挑戦をしています。今さらっと言いましたが、僕はあごが長い方ではないと思うんです。でも、ステージで歌うと骨格が変わるのか、あごが出るという特徴があって(笑)。そこで、ミーティング中に僕のあごが少しずつ伸びていることにみんながいつ気付くのかというギリギリに命がけでチャレンジしています(笑)。

ー(笑)。MARCYさんだけちょっとチャレンジの趣が違いますよね

ROY: DVDのメインはドラムのMARCYです。THE BAWDIESを愛している方は知っていると思いますが、彼はすごく口下手で自分を表に出すことが苦手なシャイボーイなんです。その彼が、人生で初めて歌を歌い、初めてシャウトする。僕が彼のために本気でオリジナルのロックンロールナンバーを書きあげて、それをレコーディングしていく風景が入っているんですが、ドキュメント映像のようになっています。シングル自体は3曲入りなんですが、初回限定盤を買っていただければ、DVDにMARCYの1曲が入っているので、4曲入りで楽しんでもらえると思いますね。

ー確かに。DVDも楽しみです。そして、みなさんに会えるのはライブです。来年2月から約半年間にわたるツアーが始まります。名古屋は2月26日(日)にダイアモンドホール、5月29日(月)には日本特殊陶業市民会館ビレッジホールでも行うんですね

ROY: そうなんです。ホールとライブハウスとでは楽しみ方も少し違うのかなと思います。じっくり音楽を聴く、楽しむ、観ることができるのがホールで、ライブハウスは、みんなでロックンロールの海に飛び込もうぜ!という感じかなと。また、ツアーって初っ端ならではの良さもありますし、曲ってどんどんかたちを変えていきます。2回目に来る時はツアーも大詰めを迎えているので、この頃には新しいロックンロールバンドのかたちが完成しつつあると思います。そういう意味でも5月は楽しめると思いますね。

ー名古屋のお客さんはどんな印象ですか?

ROY: 海外にも通用するようなすごい熱量を持ちながらも、気に入るまでは冷静に判断する土地なのかなと思います。ただ、いいなとなった時の爆発力はすごい。僕らもなかなか最初は伝わらなかった部分もありましたが、今となっては熱く迎えてくれるので、名古屋は絶対に外せないですね。

ーありがとうございます。ツアーを楽しみにしています。では最後に、THE BAWDIESのライブを楽しみにしているファンへ向けてメッセージをお願いします

ROY: 僕らはロックンロールを通してみんなに笑顔になってもらいたいし、みんなが前に進むためのきっかけを作りたいと本気で思っています。ロックンロールを通してみんなの太陽でありたいと思っていますので、前へ進むパワーが足りないなと思う時は、ぜひ僕らのロックンロールに触れてほしい。そして、生で見ていただければ、必ず僕らが笑顔にして返しますので、ぜひライブに遊びにきてほしいと思います。よろしくお願いします。

THE BAWDIES 「THE EDGE」 MV

■リリース情報

『THE EDGE』
Single
2016.11.30発売
初回限定盤(CD+DVD) 1800円(+tax)
通常盤(CD) 1200円(+tax)

『NEW』
6th Album
2017.2.8発売
初回限定盤(CD+DVD) 3400円(+tax)
通常盤(CD) 2800円(+tax)
【収録楽曲】1. THE EDGE 2. HELLO 3. 45s 4. DANCING SHOES ("NEW" Version) 5. RAINY DAY 6. SUNSHINE 7. POPULAR GIRL 8. MAKE IT SNOW ("NEW" Version) 9. MY EVERYTHING 10. SHAKE, SHOUT & SOUL 11. HOT NIGHT, MOON LIGHT 12. NEW LIGHTS

■LIVE情報
NEW BEAT TOUR 2017

2月19日(日) 東京 新木場STUDIO COAST
2月25日(土) 大阪 なんばHatch
2月26日(日) 愛知 DIAMOND HALL
3月02日(木) 高知 X-pt.
3月04日(土) 香川 高松MONSTER
3月05日(日) 愛媛 WstudioRED
3月09日(木) 静岡 浜松 窓枠
3月11日(土) 和歌山 SHELTER
3月12日(日) 京都 磔磔
3月17日(金) 岩手 Club Change WAVE
3月18日(土) 青森 青森Quarter
3月20日(月祝) 宮城 Rensa
3月25日(土) 栃木 HEAVEN'S ROCK Utsunomiya VJ-2
3月26日(日) 福島 郡山 HIP SHOT JAPAN
3月30日(木) 岡山 YEBISU YA PRO
4月01日(土) 広島 広島CLUB QUATTRO
4月02日(日) 山口 周南RISING HALL
4月15日(土) 滋賀 SHIGA U★STONE
4月16日(日) 兵庫 Chicken George
4月20日(木) 長野 Sound Hall a.C
4月22日(土) 新潟 新潟LOTS
4月23日(日) 富山 MAIRO
4月27日(木) 埼玉 HEAVEN'S ROCK Kumagaya VJ-1
4月28日(金) 群馬 高崎club FLEEZ
4月30日(日) 茨城 mito LIGHT HOUSE
5月13日(土) 北海道 Zepp Sapporo
5月21日(日) 東京 NHKホール
5月28日(日) 大阪 オリックス劇場
5月29日(月) 愛知 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
6月08日(木) 長崎 DRUM Be-7
6月10日(土) 大分 DRUM Be-0
6月11日(日) 福岡 福岡市民会館
6月16日(金) 沖縄 桜坂セントラル

■オフィシャルHP
http://thebawdies.com/

■プロフィール
ROY(Vo/Ba)、TAXMAN(Gt/Vo)、JIM(Gt/Cho)、MARCY(Dr/Cho)の4人によって2004年1月1日に結成。R&BやR&Rをルーツにした楽曲と熱いライブパフォーマンスが各地で噂を呼ぶ。2009年4月に発表したメジャー1stアルバム『THIS IS MY STORY』が「第2回CDショップ大賞」を受賞。2013年1月に4thアルバム『1-2-3』をリリースし、2月より横浜アリーナ、大阪城ホール公演を含む全都道府県ツアーを開催。2014年1月に結成10周年を迎え、3月にカバーアルバム『GOING BACK HOME』、12月に5thアルバム『Boys!』を発表し、2015年3月には2度目の日本武道館公演を成功に収めた。2016年7月にはgo!go!vanillasとのスプリットシングル『Rockin' Zombies』をリリースし、東京・代々木公園イベント広場野外ステージにてフリーライブを開催。そして、11月30日にシングル『THE EDGE』をリリースした。

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