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INTERVIEW 旬のアーティストインタビュー

2016.7.8

uchuu,が『+1』で表現する11色のグルーヴ

「『Yellow』でアルバムが終わるのは、なるべくしてなった気がします(K)」

CG合成一切なしの3Dホログラムを使用したMVで話題を集めた、デジタルシングル3部作完結となる『SI(G)N SEKAI』の熱が冷めやらぬ6月22日、遂に初のフルアルバム『+1』をリリースしたuchuu,。思わず身体が縦横に揺れるダンスミュージック11曲が収録された今作について、全ての楽曲を手掛けるK(Vo/Gt/Prog)に話を聞いた。

取材・文 坪井

ーまずバンド名についてお聞きします。オフィシャルサイトには、「u = YOU = 君、chu = Onomatopoeic of Kiss = キス、u = YOU = 君」と書かれていましたが、造語ですよね?

K(Vo/Gt/Prog): そうですね。僕らはバンドなのでライブをすることが前提にあるのですが、「明日ウチュウ見に行くんだよね」「えっ!? 意味分からないし、何言ってるの?」という会話が日常にあると面白いし素敵だなと思って、“ウチュウ”という響きのバンド名にしました。それから、意味を持たせたいと思い表記を考えたんです。最後に付いている「,」は永久調和の一瞬という意味で、僕の好きな小説の一節にあるんですが、点を付けることで続くことを示しています。ピリオドだと終わり。付いていないと続くのか終わるのかが分からない。バンドが続くことを表現したいと思い、「,」を付けました。

ー「,」には重要な意味があったんですね

K: そうなんです。忘れられがちなんですが(笑)。

ー(笑)。uchuu,は、どのようにして結成されたんですか?

K: 元々全員違うバンドを組んでいて、ライブハウスで一緒にライブしていた仲間みたいな感じでした。メンバーそれぞれの加入時期は違いますが、「一緒にやろう」とどんどん増えていき、今の5人になりました。

ー当時から今のようなダンスミュージックをやられていたんですか?

K: もう少し分かりやすい四つ打ちのロックでしたね。ダンスミュージック自体は、世間が四つ打ちと言いだす前から僕は取り入れていたと思うので、四つ打ちへの理解はあると思っています。また、ダンスミュージックというカテゴリーの中に四つ打ちがあると思っているので、僕らがやっているのは四つ打ちよりダンスミュージックですね。

ーそのダンスミュージックが詰まった1stフルアルバム『+1』を、6月22日(水)にリリースされました。今作の構想はいつごろからありました?

K: 『+1』は人生で初めて作ったフルアルバムになるんですが、構想は特になかったですね。2015年4月に『HELLO,HELLO,HELLO』という3rdミニアルバムをリリースして、そのツアーを回っている最中に次はフルアルバムを作るんだろうなぁと、何となくメンバーみんなでそんな雰囲気になりました。

ーふわっとしていたんですね。『+1』というタイトルはいつ決まったんですか?

K: マスタリング当日の朝に決まりました。ずっとタイトルが出てこなかったので、このまま出てこなかったら『無題』というタイトルにしようかなとも思っていました。それでも『Yellow』は、今の5人になってからのスタンダードだと明確に言える曲なので、何となく『Yellow』というタイトルになるのかなとも思っていました。ずっとふわっとしていましたね(笑)。

ーそれからどういういきさつで『+1』になったんですか?

K: 本当に最後の最後の段階で、アーティストは誰かがいて初めて成立するものだと思ったんです。自分たちだけじゃなくて聴いてくれる人、関わってくれる人がいて初めてバンドができる。その人たちの人生が少しでも豊かになればいいなと思って、“聴いてくれる全ての人に”との思いで『+1』にしました。「uchuu,は“+1”があってuchuu,です」という意味ですね。

ー最後の最後で深い意味を持ったタイトルになったんですね。そして、楽曲は全てKさんが手掛けているんですよね。そもそも、どのようにして楽曲を作られてるんですか?

K: 基本的には、僕が全曲カンパケの状態まで作ります。そのままでも発表できるクオリティにはなっていますが、作った曲をメンバーに渡して、メンバーがそれぞれのパートを分解、再構築してから戻してもらっています。そのまま僕の作ったパートが採用されて戻ってくることもあれば、変わって戻ってくることもあります。譜面は一緒ですが、プレイする人は違うので、その人のグルーヴでその人の音になるから面白いなと思っています。

ー戻ってきたら印象が変わったなという曲はあります?

K: 『Yellow』が一番変わって戻ってきたと思います。

ーその『Yellow』ですが、1番最後に収録されています。決めていました?

K: 『Yellow』は、『HELLO,HELLO,HELLO』をリリースした後のツアーを終えるぐらいからずっと作り続けていた曲で、完成まで1年ぐらいかけました。それと並行しながら他の曲も作っていたので、収録されている11曲の中の1曲1曲はそれぞれ違う景色なんですが、全て『Yellow』に収束するのはある意味当然のことだと思っています。他の曲を作っている時も『Yellow』を作っていたので、最終的な落とし所として『Yellow』でアルバムが終わるのは、なるべくしてなった気がします。

ー『Yellow』はバンドにとって大事な曲なんですね。そして、今作は疾走感のある『TAKE ONE』から始まりますが、こちらも1曲目に決めていたんですか?

K: この曲は、アルバムに入る予定ではなかったんです(笑)。当初はイントロしか出来ていなかったんですが、その部分がかっこいいから1曲目にいいんじゃないかとなり、そのまま作り続けた曲。『TAKE ONE』は1曲目にするために作った曲になりますね。僕はいっぱい曲を書くんですが、その中から、メンバーやマネージャーとディスカッションをしながら収録曲を決めていきました。だから、5年前に作った曲もあれば、『TAKE ONE』みたいにイントロしか出来ていなかった曲も入っています。

ーこの『TAKE ONE』もそうですが、英語詞の中に日本語を混ぜています。その意図は何でしょうか?

K: 基本的にダンスミュージックなので、本当は日本語を使うべきではないと思っています。歌詞に意味があると歌詞を聴こうとして踊れなくなる。ダンスミュージックの1番いいところは、言葉がなくても踊れる音楽というころ。英語の方が破裂音も多いし、リズムも出しやすい。言葉をリズムとして扱えるので、ダンスミュージックをベースにしている以上、英語詞に必然性があると思うんです。その中に日本語がぽんっと入ることで、そこが聴く人のフックになる。そこに引っ掛かってもらえたらなと思って、英語詞の中に日本語を入れています。具体的に表現したい時は全て日本語で歌詞を書いていますね。

ーだから序盤の『Fireworks-#000000- 』を思わず聴き入っちゃうんだと思います。そして、uchuu,と言えば、『SI(G)N SEKAI』に代表されるVJを使った見せる部分も魅力です

K:『SI(G)N SEKAI』のMVで映像を担当したVJ chaosgrooveは僕もすごいと思っています。普通のVJは素材があってその映像を流すか、スイッチングして出すと思うんですが、chaosgrooveのすごいところはリアルタイムに映像を生成しているところ。それをスイッチングしたりミックスしたりするので、デジタルなんですが、作業はアナログなんですよね。

ーリアルタイムなのに曲とのハマりがすごいですね

K: そうなんです。当日まで打ち合わせしないのに出来るのは、すごいことだと思います(笑)。

ーそして、Kさんは今作のジャケットのアートワークも手掛けているんですよね

K: 配信が増えているいま、僕らから直接手渡せる作品はCDだと思っています。僕自身もCDで育ちましたから。発売の前日にCD屋さんへ行って買い、電車に乗って帰る最中にたまらなくなって歌詞カードを読んでいました。僕は曲を聴く前に歌詞を読んでしまう人だったんですが、曲を聴くだけでは何を言っているのか分からない。だから、歌詞カードを見ながら曲を聴いていたんです。ここにスペースがあるんだなど、行間を読むことが好きでした。また、表現している人は絶対歌詞に伝えたいことがあるはずで、単純にそれを読んでほしいとの思いもあって、普通のブックレットにしなかったんです。変わっていることで手に取りたいと思ってほしいなと。

ーどこから見ていいのかも分からないです

K: 歌詞もバラバラに配置してあります。その面倒くさいと感じることよりもそれを楽しいと思ってもらいたいですね。音楽って、そうあるべきだと思うんですよ。衣食住というベースの上に余裕があって触れるものが音楽だと思うので、遊び心がもっと活発になればいいなとは思いますね。

ーそして、今作のツアー「uchuu,1st Original Album“+1”Release Tour 2016」も始まっています。どのようなツアーにしたいと思っています?

K: 『+1』がタイトル名だけあってuchuu,にとって“プラスワン”な人が一人でも増えるようなツアーにしたいと思っています。この作品で初めて僕らに出会った人もいれば、今までに出会ってくれた人ももちろんいる。たぶん両者ともuchuu,が好きだからライブに来てくれると思っています。ライブで、その好きを倍返ししたいですね。そのためにも、僕らが音楽を楽しむことは大前提。僕らが楽しんでいるところを見て、お客さんに楽しんでもらい、その楽しんでいる姿を僕らが見てまた楽しむ。お互い楽しみあって高め合うグルーヴが、ライブにはあると思います。とんでもなく楽しいライブにするので、ぜひ楽しみに来てほしいなと思います。素敵な笑顔を見てほしいですね。

uchuu,“SI(G)N SEKAI”(Official Music Video)

■リリース情報

『+1』
1st Full Album
2016.6.22発売
2300円(tax in)

■LIVE情報
uchuu,1st Original Album“+1”Release Tour 2016

7月21日(木) 福岡Queblick
7月22日(金) 広島セカンドクラッチ
8月02日(火) 仙台enn2nd

ファイナルシリーズ

8月31日(水) 名古屋HeartLand
9月02日(金) 東京TSUTAYA O-Crest
9月09日(金) 大阪阿倍野ROCKTOWN ※ワンマン

■オフィシャルHP
http://uchuu-sound.com/

■プロフィール
大阪を拠点に活動するK(Vo/Gt/Prog)、Nao(Key)、Hiroshi(Sequence,Per)、Airi(Dr)、sujin(Ba)の5人からなるバンド。ダイナミズム&エモーションを備えたロックミュージックをベースに、ダンスミュージックの本質を解き、身体揺さぶるグルーヴ感溢れるサウンドで注目を集める。これまでに3枚のミニアルバムをリリースし、2015年12月からはデジタルシングルも配信。その3部作完結となる『SI(G)N SEKAI』は、CG合成一切なしの3Dホログラムを使用したMVで話題に。そして、2016年6月22日に待望の1stフルアルバム『+1』をリリースした。

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