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ライター ワタナベ

2018.11.1

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ウソツキ 3rd Full Album 『Diamond』インタビュー

「単純に今やりたいことがラブソングを歌いたいということだったんだと思います(竹田)」

決して嘘はつかないバンド、ウソツキ。彼らが9月26日にリリースした3rdフルアルバム『Diamond』には、様々な恋愛模様を表現した曲が11曲収録されている。ラブソング揃いの今作を作った心境とこれからのウソツキについてメンバー全員に訊いた。

リリースしてから数日が経ちましたが、今作を聴いた皆さんからの反響をどのように感じていますか?

竹田昌和(Vo/Gt): すごく良いと思っています。今作で発表したMV『夏の亡霊』と『名もなき感情』もたくさん観て頂いていますし、良い手応えですね。

藤井浩太(Ba): 再生回数も良いし、コメントもいろいろと頂いていて嬉しい限りです。

―今作のタイトルを『Diamond』と名付けた理由はなんですか?

竹田: 11曲揃って、皆でタイトルを決めようとなった時に、狙っていないのにほぼ全曲ラブソングだと気づいたんです。ウソツキってバンドは昔から“現実よりもよっぽどリアルな嘘をつく”というテーマで活動しているのですが、このアルバムを聴きながらも、偽物で本物を超えたいと思ったのでやりたいことは結局一緒なのだなと。その意味を込めて、最初はマイナスな言葉のタイトルをつけて曲で勝負しようと思っていたんですが、バンド名がウソツキだからそれじゃダメだと思い、本物の意味のタイトルにしました。本物のタイトルをつけている偽物だけど、その偽物は本物よりも面白いんじゃないかということですね。そのテーマはジャケット写真でも表現しました。これはダイアモンドに見えるけれど、実はダイアモンドに擬態した昆虫。その指輪でプロポーズしている様子は、普通のプロポーズよりも面白いんじゃないかというイメージです。

―バンドのコンセプトの意味も含んだタイトルになっているんですね

竹田: そうですね。ウソツキというバンドで王道になりたいという僕らの野望みたいなものをアルバムに課しているので、その気持ちも込めました。

―そのアルバム自体にはどのような思いを込められたのですか?

竹田: アルバム単体に関してはどのようなことをしたいというより、ただ単純に自分が書きたいことを書いていった感じですね。

―アルバム全体を通して比較的完全ハッピーな曲があまりない印象だったのですが…

竹田: そう捉えましたか。全曲完全ハッピーと言うほどではないですが、僕自身はネガティブではなく、こういう形があってもいいというものを1つずつ書いたつもりです。『レトルトの彼』とか『知ってる』はネガティブ寄りですが、そういう形も悪いものではないかなと。響き方は人に寄るとは思うので、あの時辛かったという共感でも、あの時があって良かったよねという感じ方でもいいと思っています。

―確かに悲しいイメージではないですね。ちょっと歪みがある設定でもメロディがキャッチーなので気持ち的には暗くならないです

竹田: ラブソングをたくさん書いていますが、あの子が可愛い!まるで宇宙人みたいだ!世界がバラ色に見える!ばかりではないじゃないですか、恋って。でもそれ以外が楽しくないかと言ったらそういう訳でもなく、いらない部分ではない気がするんです。いろんな部分を曲で書いてはいるんですが、最近の僕のモードがこれらの楽曲のイメージだったのかもしれないです。

―1曲ずつテーマがだいぶ異なりますよね。最近の自分のモードとありましたが、曲のテーマを思いつくタイミングはどのような時ですか?

竹田: それぞれの曲ごとにありますね。例えば『夏の亡霊』だったら、TV番組『関ジャム』の作詞特集で、いしわたり淳治さんが三人称を曲にするのは難しいと言っていたのを観たことがきっかけですね。それならばやってやろうと、この曲には「僕」と「君」ともう一人「あの子」を使用しました。三人称の「あの子」への思いを歌うことで、二人称の「君」へ届けることがやりたくて挑戦しました。『偽善者』は、Aviciiさんが亡くなってしまわれたことが影響しています。彼はスターで、大勢から愛されていて、ライブも多くの人が観に来ているけれど、その中で自分がやりたいこととのギャップを感じていたそうなんです。そこから、スターは皆自分を偽善者かもしれないと悩むんじゃないかなと思って。僕はまだそこまでではないですが、お客さんが何万人になったときを想像してみたら、この人たちに僕はちゃんと思いを伝えられているのかなって不安に思うだろうなと。でもそれはそれでいいんじゃないかな、偽善者だとしても。

―日常の中の出来事がきっかけでテーマが広がって曲になっているんですね。今1曲目と2曲目に触れて頂いたので、続いて3曲目に進みたいと思います。『名もなき感情』は擬音語が入っていて、一度恋をしたことのある人には絶妙に分かる表現だとは思うのですが、もともとこういう言葉のイメージを持っていたんですか?

竹田: 特に意識してそのような言葉を使ったわけではないですが、恋をした時の好きという感情は、心では分かっているけど頭では理解していないことが多いじゃないですか。そういうのを「好き」とか「愛」という言葉で表してみようと思っても、<宇宙が生まれて>や<バーンってなって>とかになってしまって、結局できなかったという曲です。でも結果的にその方がわかりやすくなったと思うので、自分的には満足しています。

―確かに言葉にし辛いことは単純な言葉の方が分かりやすいですね

竹田: そうですね。リード曲でもあるので、いろいろな人に聴いて楽しんでもらえるようにこのアルバムの中でも一番シンプルに作りました。

―そのシンプルな曲とは逆に制作過程で一番悩んだ曲をお聞きしてもいいですか?

竹田: 『夏の亡霊』は最初にデモテープを作った曲なのですが、この曲が一番このアルバムのサウンドを作っています。最初に作って4人で悩んでいる時、吉田くんがイントロのリフを弾いてくれて、そこからこの曲が出来たんです。そこから、この曲が他の11曲をウソツキがやりたい方向に持っていってくれたと感じています。そのギターのリフが出てくるまですごく悩んで一番苦労したけれど、この曲が一番重要だったと思いますね。

吉田健二(Gt): 確かに導いてくれた曲ではありますね。個人的にアレンジの面では一番カッコいい曲だと思っています。その当時あまりギターロックの曲を聴いていなくて、海外のEDMやポップスを聴いていたのですが、このリズムパターンが非常に流行っていたんですよ。それを電子音ではなく生のギターで出来たらなと思っていて、なんとなくそれをやってみたのがきっかけです。基本的に曲に出てくるフレーズはパッと浮かんできたものなんですがね。

―いつもアイデアが浮かんでくるんですか!

吉田: そうですね。何時間も考えて作るパターンもありますが、それは大体上手くいかなくて、その場で浮かんだものがいいことが多いです。普段聴いているものがそのまま出てきていると思っているので、それに影響されていると思いますね。自分が弾いたギターのアイデアに対してメンバーが合わせてくれて曲が出来上がります。

―まさに救世主ですね!

竹田: 本当にそうですね。皆もその時詰まっていたので。

吉田: メンバーは皆邦楽が好きなのですが、僕は同じくらい洋楽も聴いているのでベースもドラムもこの洋楽っぽいフレーズに合わせる発想があったのだと思います。そこから土台が出来てきたのかなと。

―この曲は他のポップな曲と少し変わっておしゃれな雰囲気を感じます。この曲をサブリード曲にしたのはキーとなった曲だからでしょうか?

竹田: それもありますし、単純に僕が好きだったのもあります。

藤井: あと、この曲に手応えがあったよね。『名もなき感情』が一番いいねという思いは皆もちろんあったけど、その時点で「いや、『夏の亡霊』でしょ」という全員の共通認識も同時にありました。

竹田: 『名もなき感情』はパッと聴いて分かりやすく、シンプルにまとまっていていい曲なんですが、『夏の亡霊』はどんどん噛み締めていけるいい曲だなと思っています。もちろんどの曲もいいところがあって好きですが、この曲に関してはそういうところが気に入っていますね。

―リード曲もサブリード曲も渾身作なんですね。どの曲にも良さがありますが、個人的には最後に収録されている『ラブソングは無力だ』が、ありのままの想いが入っていて、聴いていると楽しい気持ちになれるキャッチーな曲だと思いました。この曲をラブソング揃いの今作の最後に持ってきたのはどのような狙いからですか?

竹田: 最後に持ってくるために作ったわけではありませんが、ラブソングだらけのアルバムの中で最後に『ラブソングは無力だ』って終わるのも僕ららしいなと思ったんですよね。ウソツキっていう名前でやっているくらいなので、ライブでどれだけ良いことを言おうがいい演奏をしようが、最後に「ありがとうございましたウソツキでした!」と言って帰っていく感じで。あとは曲自体が明るいので、最後に盛り上がって終わるのに丁度いいと思いました。この曲に関して他の曲と唯一違う点は、すごく自分自身のエゴが入っている点ですね。果たしてこの曲を皆が聴いた時にちゃんと受け入れてくれるのかなと思っていたのですが、受け入れてもらっていたようでしたので安心しました。

―受け入れてもらえるかという不安があったのは具体的にどのような思いからですか?

竹田: 僕は恋愛に対してよく分かっていないことが多くて、ラブソング自体がっつり挑戦したのが『一生分のラブレター』で、その頃から変化して今に至っていますが、この曲はタブーな気がしたんですよね。ミュージシャンのエゴイズムを歌うってどうなんだろうって。大体の曲は聴いた人自身に置き換えて考えられると思うのですが、この曲に関しては明らかに僕が誰かに対して歌っているんです。そこは恥ずかしくて、勇気がいるなと思いました。でもここに書いてある感覚は自分の中にはあって。例えば5万人入る大きなステージでアーティストが「愛してる」と歌ったとしても、そこには伝えたい相手はいなくて、本当に伝えたい人は別にいるとか。誰か1人に届けたいだけなのに、それを届けるために5万人を利用している様子は、まさに<エアリプ飛ばされてるみたいな>っていう感じだなと。ラブソングはなんの意味があるんだと思いつつも、この思いを届けたいと歌っている、すごく自分のエゴイズムが詰まった曲になりました。こんな曲をお客さんが聴いた時に、どう聴くのか全く想像できませんでした。

―ずっと心にあった思いだからこそリアルな感情が感じられますね。恋愛について分かっていないことが多いとありましたが、今作がラブソングだらけになったというのは何か出来事があったからでしょうか?

竹田: ラブソングは自分にとってはコンプレックスで、「恋愛」の「れ」の字も知らない僕が歌っていいのかなって思っていたんですよ。それなのに今作こんなにラブソングを作るのは自分でもなぜなのか分からなかったのですが、『一生分のラブレター』という曲が皆に受け入れられたことが、僕の中の自信になったと思います。苦手なものこそ自分自身の中で一個ずつ紐解くことができると思ったので、挑戦していくべきなのかもしれないですね。ウソツキの最近の裏テーマで無理をしないっていうのがあって、いい言い方したら…素直に生きる?

林山拓斗(Dr): らしいことをしたいっていう感じかな。

竹田: そうだね。自分らしさってなんなんだろう、得意なことってなんだろうと思った時に、恐らく自分が一番苦手なラブソングを書くことなのかなって思ったんですよね。まあ分からないですけど。

―「無理をしない」「らしいことをしたい」というテーマもあるとのことでしたが、今作はラブソングの方向で進むことに関してはメンバーの皆さんはどう感じましたか?

林山: このアルバムを発売する前くらいに、自分たちは今後どんなバンドとしてどうなっていきたいかを話し合う機会がありました。その時にやっぱりラブソングを歌うバンドかもしれないという考えに行き着いたんです。ウソツキは良いラブソングをいっぱい歌っているバンドだと思われたいので、そのために今後どうするのかを話し合った結果、変な力を入れずにもっと自然体で音楽をやってみようとなりました。そこからは自分らしい感じで進んでいます。

―先ほどアルバムについて「ただ単純に自分が書きたいことを書いていった」とおっしゃっていた通り、自然体のままのアルバムなんですね

竹田: 人間皆自分が得意なことをやっている方が絶対に輝けるじゃないですか。それをちゃんと自分たちで見つめ直したということですね。そして何より単純に今やりたいことがラブソングを歌いたいということだったんだと思います。

―今後もそのウソツキらしい思いでライブをしていくと思いますが、この『Diamond』を持って行くツアーとしてはどのようなツアーにしていきたいですか?

竹田: 今までももちろんそうでしたが、今まで以上に皆さんをどっぷり曲に浸かせたいですね。だから単純に曲を聴いてもらいたいです。

林山: 今作は本当に凝ったライブ演出がいらない曲ばかりなんです。この曲たちは今までの作品の中で一番、音源にしたことでサウンドが進化したと思っています。この曲たちをライブでやると、かなりすごいことになるなと。そういう意味では、何回も音源で聴いてくれた人もライブで聴いたら一回で印象が変わるようなステージになるのかもしれないですね。今までのアルバムと比べても、今作はずば抜けてそういう力があると思っているので、ライブが楽しみです。

―ライブで聴いてもらうのも、演奏するのも楽しみなツアーなんですね。最後に今作を手にして下さるファンの皆さんにメッセージをお願い致します

竹田: はじめましてウソツキです。僕たちはこのアルバム『Diamond』は自信作かつ代表作だと思っています。『一生分のラブレター』だけを知っているという人もいるとは思いますが、ぜひこのアルバムの曲も聴いてほしいです。きっと1曲はラブソングの中で自分に響く曲があるかと思いますので、それが見つかったら僕に連絡をお願いします!(笑)

ウソツキ - 名もなき感情(MV)

ウソツキ - 夏の亡霊(MV)

■リリース情報

『Diamond』
3rd Full Album
2018.9.26発売
2,500円(+tax)

■LIVE情報
Diamond Tour
11月10日(土) 福岡 Queblick
11月11日(日) 大阪 Shangri-La
11月18日(日) 名古屋 CLUB UPSET
11月24日(土) 仙台 enn 2nd
12月13日(木) 東京 渋谷CLUB QUATTRO

■オフィシャルHP
http://usotsukida.com/

■プロフィール
東京を中心に活動している4ピースバンド、ウソツキ。2013年夏に現メンバーとなり、翌年6月にミニアルバム『金星人に恋をした』でデビューした。大型フェスやライブ、サーキットイベントに数多く出演し、精力的に活動している。2018年4月1日には2年連続でLIQUID ROOMにてワンマンライブを決行。9月には1年半ぶりとなる3rd フルアルバム『Diamond』をリリースした。

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