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ライター ワタナベ

2018.9.8

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ビレッジマンズストア 1st Full Album 『YOURS』インタビュー

「コンセプトみたいなものはないです、でも、アルバムタイトルの『YOURS』がコンセプトと言ったらそうなのかな(水野)」

地元名古屋のロックロールバンド、ビレッジマンズストア。昨年よりサポートギターを務めていた荒金祐太朗を今年6月に正式メンバーとして迎え、更に力強さが増した。そんな彼らが8月22日に初のフルアルバム『YOURS』をリリース。その作品について、水野ギイ(Vo)、岩原洋平(Gt)、荒金祐太朗(Gt)の3人に話を聞いた。

今作は『YOURS』というシンプルなタイトルとなっていますね。制作にあたって、どのようなコンセプトやテーマがありました?

水野ギイ(Vo): こういう物を作りましょうとか、コンセプトみたいなものはないですね。でも、アルバムタイトルの『YOURS』がコンセプトと言ったらそうなのかな。俺らみたいなライブバンドは観ている人たちがバンドの一部になっていて、その人らに向かってお前の曲だぜっていう意味を込めて『YOURS』にしたので。サウンド面でのテーマは具体的に決めず、ビレッジマンズストアを体現する音を作ろうという思いだけでした。そのために各々がしたいことを抑圧しないで制作しました。

岩原洋平(Gt): 聴かせたいのは「あなた」だけど、演奏しているのはメンバー全員一人ひとりの「自分」なんだという想いもあるので、「YOURS」でもあり、「MINE」でもあるのかなとも思います。

―10年以上のキャリアを持ちながら初のフルアルバムとなりますが、今作はどのように仕上がったと思いますか?

水野: 今までの作品は俺の抱えている感情を元に皆で曲にしていましたが、今作では一人ひとりの鳴らしたい音やこだわりに気づいたので、各々の希望を存分に鳴らしてもらいました。おかげで俺も自分の想いを素直に歌詞にすることができたので、ビレッジマンズストアとしての純度が高い、1stフルアルバムとして勢いのある作品になったと思います。

―制作している間に一人ひとりがこうしたいんだなっていうのが分かったんですね

水野: そうですね。今回メンバーのこうしたいということに対し「それはちょっと」と否定的なことを誰も言わなかったので、行け行けーとノリノリでで進めちゃいました(笑)。

荒金祐太朗(Gt): 普通は全員が各々のやりたいことを出し合ったら一つにまとまりづらいと思うんですけど、ビレッジ(マンズストア)は不思議と皆の意見を混ぜてもちゃんと形になるのでいいなって思いました。

岩原: 「こうしたい」って言ったら、「いいやん!じゃあ更にこうしたら?」っていうプラスのやり取りが多かったですね。

―今年6月に正式メンバーとして荒金さんが加入されましたが、この5人になって新しくなった部分は感じました?

水野: 大いに感じました。今回は初のフルアルバムなので、これが自分たちだという音楽をストレートにやりつつも、荒金祐太朗込みの音の作り方をしたんです。荒金祐太朗というギタリストのことは元々カッコいいと思っていたので、そのカッコいい彼が正式メンバーとして加入したことでビレッジの力が更に向上したと思います。

岩原: 祐太朗はサポートとして入ったスタジオ何回目かで俺らがびっくりするくらいにビレッジマンズストアの曲をアレンジしていたよね。でもそうやって自分で考えて、一緒に音を鳴らしながら会話をしてくれる人だから、変化球投げてくるのは嬉しかった。アルバムにも荒金祐太朗の個性は色濃く出たと思います。

―今作は、ライブで盛り上がる曲からエモーショナルな曲まで様々な雰囲気の曲が詰まった1枚になっていますが、皆さんそれぞれお気に入りの曲はありますか?

荒金: 僕は1曲目の『Don’t trust U20』ですね。この曲を作ろうとなった時に、祐太朗っぽいギターをギャンギャン弾いてよってメンバーから言われたんです。おかげで自分の色を出せて、結果的にビレッジのライブにこんな曲があったら良いんじゃないかって思う曲になったので、ちゃんと形にできて良かったと思います。

岩原: あの曲もこの曲もいいので、お気に入りは難しいな〜・・・。ギターを弾いていてめちゃくちゃ楽しい!っていうのは『風船女』ですかね。聴く人からするとギターうるせえってなるかもしれないですが(笑)。でもやっぱりどの曲も演奏が楽しいので、全部お気に入りです!

水野: 今回はやり残したことがないので、俺も全部お気に入りですが、選ぶとしたら3曲目『アディー・ハディー』かな。今までレコーディングのサウンド面でエゴを出したことがなかったのですが、この曲では初めて指揮をとらせてもらったんです。完成品を聴いた時、頭にあったものがそのまま出来たなと思ったので、CDという面ではこの曲が気に入っていますね。

―その『アディー・ハディー』のMVを観させて頂きました。すごく賑やかで楽しそうな雰囲気に仕上がっていましたね

岩原: 撮影にはいつもお世話になっている方々がエキストラとして出演してくれました。自分は皆でワイワイするタイプではないので、あんな風に集まって一つの目標に向かって皆で作り上げるのは楽しかったです。

水野: メロディは馬鹿っぽいですが、実は歌詞はとことん暗い曲なんです。暗いを暗いまま出しても誰も聴いてくれないと思って明るい曲にしてしまう俺の変な癖で、暗い気持ちをちびまる子ちゃんの山田くんのようにクレイジーなメロディに乗せて仕上げました(笑)。MVを制作することになった時には明るいメロディか暗い歌詞、どちらに寄せるべきか迷いましたが、結果的にサウンド面に寄せて良かったです。皆に「楽しい曲ですね」って言ってもらえると救いになります。

岩原: 最初歌詞がない状態であのメロディを聴いたとき、いつもの水野の癖でまた何か深いものが来るんだろうなと思ってはいましたが、すごくアッパーな曲だから大丈夫だなと思っていました。実際、歌詞が上がってきた時にああ良かったと思ったので、この曲こそ歌詞を聴いて欲しいですね。

―新しいMVとしては、荒金さんの正式加入とともに発表された『サーチライト』のMVもありますね

岩原: サーチライトは祐太朗が加入して初めて一緒に撮影したMVなんですが、彼が誰よりもこだわってくれたことが嬉しかったです。自分のここは映したいとか、ここはこう岩ちゃん(岩原)映してとか、全体を見て考えてくれました。

荒金: ビレッジの良さが表現できるものにしたいと思っていたので、思いついたことはどんどん言いました。まだ僕は入ったばかりだからこそ、メンバーのことを客観的に見れていると思うので、観ているお客さん側の意見としてこういう表情がかっこいいとかが分かるんです。だからこそアイデアがひらめきました。

―荒金さんがいたからこそ、ビレッジのカッコ良さが更に楽しめるMVになっているんですね。意識してもう一度観てみたいと思います。6曲目『UTAUTAU』ではビレッジのロックさはもちろん、歌詞やリズムも楽しめる曲になっていますね

水野: これは今までになく俺が主導権を握らなかった曲です。今までは俺が作る歌詞やメロディから曲を作っていたんですが、この曲は岩原がカラオケのような音源を作って持ってきて、それに歌を乗せて作りました。自分の発想になかった曲なので、今聴いても刺激的で、今までにない楽しさがあります。

―『UTAUTAU』は岩原さんがアイデアを出してきたんですよね?

岩原: そうですね。いつも曲を作るってなった時は皆に聞いたり相談したりしてから音を作るんですが、この曲に関しては自分で作ってから皆に相談をしました。考えていくうちに足したり引いたりして、「そうするとそうなるのか」という発見がたくさんありました。

水野: この曲の制作で面白かった点は、最初に持ってきてもらったものに対して常にプラスで返せたことですね。岩原とのやり取りでお互いが返す度により良い物を渡せたので、満足のいく曲に仕上がったと思います。

―今作にはライブの定番曲となっている『眠れぬ夜は自分のせい』が再録で入っています。2014年の2ndミニアルバム『刃の上を君と行く』に収録されていた曲ですが、このタイミングで再録することにしたのはなぜでしょうか?

水野: この曲はライブでアップデートされ続けていて、どんどんカッコ良くなっているんです。ライブでこの曲を演奏すると、気持ちいいくらい全員の音が一つの塊になって、その感じがすごく好きで音源で表現したいと思って今回録り直すことにしました。メンバー内での特別な話し合いはせずにレコーディングに臨みましたが、出来上がった音源を聴いて「やっぱり合うな」と。

―『眠れぬ夜は自分のせい』の演奏の際には皆が合うとのことですが、荒金さんが入ってからの曲の印象はいかがでしょうか?

水野: 祐太朗は皆のことをよく見てくれるので、俺がラフに弾いてもいいかなって思うところは思うようにアレンジしてくれたり、俺が大事に思っているところは不思議とそのまま残してくれたりと理解力がある人なんです。だからこそ『眠れぬ夜は自分のせい』の空気感もいち早く理解して、昔から大事にしているところとかも分かった上で演奏してくれます。この曲は祐太朗が入ってから、前と同じ安心感と新鮮さが共存した曲になりました。

―荒金さんにとってこの曲はどのように感じていますか?

荒金: この曲はビレッジらしさが一番出ている曲だと思っています。普通に聴いたらグッドメロディの曲なんですけど、ライブはそれを台無しにするかのような勢いで演奏して、ただの「良い曲」を超えるんです。良い曲で終わらせないで、ライブで爆発させてやっと本当の曲にするのがビレッジ流だと思います。

岩原: ジャック(Ba)さんなんか、レコーディング中にライブしそうな勢いだったもんね(笑)。

―その他に『正しい夜明け』も再録での収録となっていますね

水野: この曲は2017年のワンマンで限定配布した楽曲だったので初めて聴く人が多いんです。大切な曲だからこそ前の音源の雰囲気をちゃんと残しつつ、祐太朗のエッセンスもちゃんと加えて完成させたいと思って再録しました。ギターソロはひたすらカッコ良くなっているので、是非そこに注目して頂きたいです。

―新曲、再録どちらも聴きどころ満載ですね。これから全国やワンマンも含めたリリースツアーが始まりますが、ライブに向けてどのような心境ですか?

水野: ビレッジは比較的原曲ブレイカーというか、雰囲気でアレンジすることが多いので、今作の曲もライブでどんどん変わって来ると思います。ライブを重ねるうちに別の要素が生まれて曲が進化したと感じるんですよ。ずっと何が起こるか予測できないライブをしたいと思うし、それをワンマンまで続けられたら他にないバンドになれるかなと。曲はもちろん大事にしつつ、驚きはいつまでも届けていきたいです。

荒金: 今までの僕の経験では、バンドはライブをするほど新鮮味がなくなったり、マンネリ化する傾向にあるイメージなのですが、ビレッジはライブをするほど研ぎ澄まされるんです。今回のツアーファイナル、ダイアモンドホール公演の時は絶対最高の状態になっていると思うので、それをすごく楽しみにしています。

岩原: 今までの自分は命削って音楽やるぜっていう想いが強かったのですが、なぜそんなことをするのか最近考えたら、結局音楽が好きだってことに気づいたんです。それから音楽をすることがすごく楽しくて、色々試したり、勉強したりしています。前回のダイアモンドホールでは、必死な気持ちが強くて緊張してしまったので、今回は自分も皆と楽しむことが目標です。

―ダイアモンドホールでのワンマンは2回目になりますよね。楽しみです

荒金: ダイアのワンマンって気持ちいい?(水野に向かって)

水野: 気持ちいい!“ダイアのワンマン”っていうのは、OA(オープニングアクト)として大きな会場で演奏できたとか、海外アーティストのOAをしたとかとは違うんだよ。同じ人数だとしても、“頂いた一日”じゃないっていう実感がちゃんと持てるから、その日が気持ちいいだけで終わらない。2回目の今回は一つひとつの動作や音、言葉を更に実感できると思うと楽しみですね。

―最後に本作を手にするファンの皆さんに一言お願いします

水野: 先に言ったように『YOURS』はメンバー全員がそれぞれやりたいことを詰め込んだ「これがビレッジマンズストアなんだ」っていうアルバムなんです。それだけで伝わるものや刺さるものがあると思うので、コンセプトやテーマを気にせず、とにかくまず曲を1分聴いてくれればと思います。初めて聴く人もずっと楽しみにしてくれていた人も何回聴いても新しい発見ができるので、是非たくさん楽しんでもらいたいです。

ビレッジマンズストア「アディー・ハディー」(Official Music Video)

■リリース情報


『YOURS』
1st Full Album
2018.8.22発売
2,130円(+tax)

■LIVE情報
ビレッジマンズストア 『YOURS』リリースツアー
09月09日(日) 北海道 SPIRITUAL LOUNGE
09月16日(日) 大阪 umeda TRAD
09月21日(金) 東京 SHIBUYA CLUB QUATTRO
09月24日(月) 静岡 Live House浜松窓枠
09月26日(水) 石川 vanvan V4
09月27日(木) 新潟 新潟REVERST
09月29日(土) 富山 富山ソウルパワー
10月01日(月) 兵庫 神戸太陽と虎
10月02日(火) 香川 DIME
10月04日(木) 広島 広島セカンドクラッチ
10月06日(土) 福岡 福岡Queblic
10月07日(日) 福岡 小倉FUSE
10月13日(土) 愛知 DIAMOND HALL

■オフィシャルHP
http://villagemansstore.com/

■プロフィール
迫力満点のライブパフォーマンスでフロアを沸かせる名古屋出身ロックバンド。COMING KOBEやFREEDOM NAGOYA、ムロフェス等の常連となり、名古屋のサーキットフェス「でらロック2018」では大トリを務めた。今年6月にサポートギターを担っていた荒金祐太朗が正式メンバーとして加入。2018年8月22日に新体制となって初のアルバム『YOURS』をリリースした。

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