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ライター ツボイ

2018.7.3

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Wienners 10th Anniversary 4th Album『TEN』インタビュー

「曲を完成させに行ってやるぜ!という気持ちでライブに来てほしい(玉屋2060%)」

今年でバンド結成10周年を迎えたWiennersが、2015年の再始動後、初となるオリジナルアルバム『TEN』を6月13日にリリースした。玉屋2060%曰く「やりたいことがちゃんとやれたアルバム」という今作には、Wiennersらしい予測不能な展開の曲をはじめ様々な楽曲が詰まっている。そのアルバムに込めた思いから7月5日(木)から始まるツアーへの意気込みまで、バンドのほとんどの楽曲を手掛ける玉屋2060%(Vo/Gt)に話を訊いた。

―バンド結成10周年おめでとうございます!

玉屋2060%(Vo/Gt): ありがとうございます。でも、メンバーが変わったのもあって、あまり10周年という実感がないんですよ。気持ち的にはまだまだ若手です(笑)。

―6月13日にリリースされた10周年記念アルバム『TEN』は、メンバーが変わって初となるフルアルバムですしね(笑)。ちなみに、オリジナルアルバムは4年ぶりなんですよね

玉屋2060%: そうなんです。4年も空いちゃいました(笑)。ここまで時間が掛かっちゃったのは、僕がフルアルバムを出すのはすごくハードルが高いことだと思っているからです。ロックバンドやパンクバンドって、シングルではなくアルバムで聴いて自分は楽しんでいたので、絶対にいいアルバムにしなければいけないという気持ちが強すぎて、ずっとまだ作れないなと思っていたんです。でも、シングルとミニアルバムをそれぞれ1枚、再録のベスト盤を1枚出したことで、バンドの下地ができた感覚が自分の中に生まれたので出そうと。それだけ慎重だったので4年も空いてしまいました。

―なるほど。その4年間で曲もいっぱい作られました?

玉屋2060%: 取り憑かれたように曲を作っていたので、メンバーにも聴かせていない曲を含めたら7、8曲ぐらいボツ曲があります。最初はもうちょっとポップで歌モノ要素の強い感じのアルバムになりそうだったんですけど、メンバーと話をする中で自分たちが思うカッコいい曲、やりたい曲を作りたいなと。そもそもロックバンドってそういうものだし、そのためにバンドやっているはずなので、途中で曲を入れ替えました。あと、ライブに直結するアルバムを作りたいとも思っていたので、単純にWiennersがライブでどうありたいか、どのようなフロアを想像しているかも考えて、それに見合った曲を作っていきました。

―確かに『RISE A RIOT』などライブでモッシュが起こりそうな曲も多く収録されていますね

玉屋2060%: 今作は改めて1stアルバムの頃からずっと変わっていない芯の部分に的を絞りました。いわゆる原点回帰です。Wiennersって良くも悪くもいろんなことをやりたがりなので、振り幅が広いんですよ。だから、もうちょっと自分たちのやりたいことに絞ってやろうと。1stアルバムを出した2010年の頃は、今思うと全力でやってはいたけど、やりたいことを実現させる音楽の知識や技術が全くなかった。それから勉強を重ねたことで、当時はちゃんと作ったと思っていた曲が理論的に無茶苦茶だったみたいな(笑)。でも今だったら、当時作りたかった曲を音楽理論的にしっかり作れる。特に10曲目の『TRADITONAL』という曲は、1stアルバムでやりたかったことが今やっとできるようになった曲です。

―その『TRADITIONAL』はWiennersらしい展開のキャッチーで分かりやすい曲ですよね

玉屋2060%: この曲は情報量が多くて、バーっと転がるように進んでいく曲なんですけど、実は紐解いていくとシンプル。どうすれば最小限の音数で複雑に聴こえるかを考えながら作りました。行くところは行って抜くとこは抜くというパートの駆け引きや転換の仕方を覚えたので、1stアルバムの頃より無駄を削げるようになったなと。だから、より純度の高い曲になっていると思います。聴かせるポイントをはっきりしつつ、ちゃんとごちゃごちゃに聴こえる技術を落とし込めたと思います。

―なるほど。さらに今作には、アサミサエさん(Vo/Key/Cho)作詞作曲の曲も収録されていますよね

玉屋2060%: アサミサエにずっと曲を作ってきてよと言っていたら、今回作ってきてくれて。その曲『愛鳥賛歌』のデモを聴いた瞬間、これはアルバムの最後の曲だなと。本人は考えてくれたんだと思うけど、メロディはWiennersっぽさもありつつアサミサエっぽさもある。俺だったら絶対に書けないニュアンスがすごく面白いなと思ったんです。ちょうど、アルバムの最後に壮大でちゃんとロックしている曲を入れたいと考えていたので、もうこの曲しかない!となりました。

―アサミサエさんが自身が歌っているのもいいですよね。1曲目の『TEN』も壮大な曲だと思いました。こちらは疾走感があって始まりを予感させます

玉屋2060%: 冒険の始まりみたいなね(笑)。こういう感じの壮大さも音楽的にいろんな経験をしたからこそ表現できるようになりました。音楽的な話なんですけど、ド頭にオンコードでコードがちょっとずつ登っていくんです。そのコード感も知識が付いたからこそできた。音楽を勉強して思ったんですけど、知識は自分の表現を豊かにするなと。単純にアメリカ人と喋るときに英語の単語をいっぱい知っていた方がニュアンスが伝わるのと一緒で、音楽の知識は絶対に多く持っていた方が思いは細部まで伝わる。自分の思い描くイメージをちゃんと伝えるために勉強って必要だなと改めて感じた曲ですね。

―この10年間に勉強してきたことが詰まっているアルバムでもあるんですね

玉屋2060%: 本当に今回のアルバムは今やれることを全部やった感じですね。作っている時はとにかく一曲一曲を一生懸命に作っていただけだったんですけど、完成して振り返ったらちゃんと今やれることを全部やれたと思えるアルバムになった。いい作品ができたと思っているし、やりたかったことがちゃんとできたアルバムなので、新しく知った人はもちろん、しばらくWiennersを聴いていないという人にもぜひ聴いてほしいですね。

―そのWiennersの音楽を生で聴けるツアーが、7月5日(木)の名古屋のCLUB UPSETから始まります。どのようなライブにしたいですか?

玉屋2060%: Wiennersは、思いっきりメインストリームのような音楽ではないことは自分でも分かっていて、だからこそオーバーグラウンドに出て行って、ちょっとひと波立ててやろうという思いはあります。それは自分たちだけではできなくて、お客さんたちと一緒に動くことでひとつのムーブメントにしなければいけない。だから、Wiennersを好きだと言ってくれるお客さんもムーブメントの当事者であるという意識を持ってくれたらさらに嬉しいですね。俺の手が音楽シーンを変えるかもしれないってリスナーそれぞれが思ってくれたら、本当に何かが変わるんじゃないかと思います。

―CDで聴くのとライブで体感するのとでは全く違うと思いますし、直接バンドの熱量も感じられるので、やっぱりライブに来てほしいですよね

玉屋2060%: ライブでお客さんがグワッとなっている感じも想像しながら曲を作っているので、たぶんライブで初めて完成すると思うんですよ。だから、ぜひ曲を完成させに行ってやるぜ!という気持ちでライブに来てほしいですね。

―そんなWiennersのライブへ足を運ぼうと思っている人たちへ向けてメッセージをお願いします

玉屋2060%: ライブは非日常的な空間であってほしいと思っています。僕が初めてライブハウスへ行った時、ステージではマイクをスケボーにくくりつけてそれを持ちながら歌っているバンドがいたり、それを観て意味が分からないけど何かヤバいぞと。価値観がひっくり返されるような事件がそこで起こっていたんです。そういう日常に衝撃を与えたり、その衝撃でさらに日常が活性化されるようなことがツアーでは絶対に起こると思っているので、ぜひ新しい扉を開けに来てください。

Wienners 4th Album『TEN』ダイジェスト サンプラー

■リリース情報

『TEN』
10th Anniversary 4th Album
2018.6.13 発売
初回限定盤(CD+DVD) 3,000円(+tax)
通常盤(CD) 2,400円(+tax)

■LIVE情報
Wienners presents TEN TOUR 2018
7月05日(木) 愛知 CLUB UPSET
7月06日(金) 大阪 梅田Shangri-La
7月08日(日) 福岡 Queblick
7月13日(金) 宮城 仙台enn 2nd
7月15日(日) 北海道 札幌COLONY
7月26日(木) 東京 恵比寿LIQUIDROOM

■オフィシャルHP
https://www.wienners.net

■プロフィール
2009年初頭、玉屋2060%(Vo/Gt)を中心に吉祥寺弁天通りにて結成された、男女ツインボーカルのロックバンド。パンク畑出身の瞬発力と鋭さを持ちつつも、どこか優しくて懐かしい香りを放つ。2014年9月7日のライブを最後にメンバー2名が脱退。2015年6月、新メンバーとしてアサミサエ(Vo/Key/Sampler)、KOZO(Dr)を迎え、約9ヶ月ぶりに再始動を果たす。キャッチーなメロディと奇想天外なサウンドを武器に様々なシーン、世代、カルチャーを節操なく縦断し続ける。2015年11月に復活第1弾シングル『みずいろときいろ』をリリース。2016年10月5日にはミニアルバム『GOKOH』をリリースし、2017年8月に再録ベストアルバム『BEST NEW RETAKES』をリリースした。なお玉屋2060%は、でんぱ組.inc、ベイビーレイズJAPAN、ヒムコ組.comなどへの楽曲提供や、脳みそ夫のリミックスワークなど作曲、プロデューサーとしても人気を博している。今年2018年はバンド結成10周年を迎え、6月13日にアニバーサリー4thアルバム『TEN』をリリースした。

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