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INTERVIEW 旬のアーティストインタビュー

2017.3.16

湯木慧が作品で伝えたかったこととは

「遠くを目標にして動くより、明日のことを考えたい。」

YouTubeやツイキャスなどを通じて、嘘偽りのない歌詞と心地よいメロディーで着実にファンを増やし続けている湯木慧。作詞、作曲、DTMに加え、絵を描いたり、動画やグッズ制作など、多方面に渡り表現者としての才能を発揮する彼女が、1st ミニアルバム『決めるのは“今の僕”、生きるのは“明後日の僕ら”』を2月22日にリリースした。今作品で湯木慧が伝えたかったこととは?本人に話を訊いた。

取材・文 坪井

—まずは今作『決めるのは“今の僕”、生きるのは“明後日の僕ら”』のテーマからお聞きしてもいいですか?

湯木慧:私自身の実体験を元に感じた思いや、伝えたい“出会い、別れ、生、死、脈”という5つの言葉をキーワードにした5曲が入っています。生と死という命の輪廻に基づいて歌いながら、伝えたいことを伝える作品になっています。

—単純に10代でこういうことを考えるんだと思ったんですが、そもそも生や死、輪廻に興味はあったんですか?

湯木: 1曲目の『一期一会』は、私のおじいちゃんや友達が亡くなった時、部活の引退式があった時に生まれた曲です。だから、興味があるというよりは、それに感化されて作品を作りたいと思ったんです。

—感化されて曲を作るということですが、自分で曲を作り歌おうと思ったのはどうしてですか?

湯木:最初は誰かに伝えたいというより、自分のことを歌いたくて。夢を追いかけることや、親が離婚したという境遇をただ作品として残したかったんです。夢を追いかける段階や進路で悩む自分を作品にしていただけなんですが、それに共感して聴いてくれる人が段々増えていくにつれ、伝えようと思うようになり今作を作りました。

—湯木さんの曲は、先ほどおっしゃっていたおじいさんが亡くなるなど、どちらかと言えば悲しい出来事があって生まれるのかなと思ったんですが、いかがですか?

湯木:曲はうれしい時や楽しい時はあまり作りたいと思わなくて、悲しい時や思い詰めた時など頭が働く時に作りたくなります。深夜、考えすぎちゃって無駄に頭が働く時ってありますよね。そういう時に悩んだままで終わらず、悩みを作品に変えたいと思う方が多いので明るい曲がないんですよ(笑)。

—そういう気持ちの時って、すぐに言葉やメロディは思い浮かびます?

湯木:浮かびます。こういった曲が作りたいなと思ったらバンバン曲が出てきます。逆に作ろうとすると、行き詰まります。例えば、生と死に感化されてそのような曲を作りたいという着地点が決まると、その過程の言葉はすぐに出てきますね。

—頭で考えるよりも、思い浮かぶ感じですか?

湯木:そんな感じです。

—詞は思ったことをそのまま書いているところもあるなと思ったんですが、その理由が分かりました

湯木:韻を踏んだり、語呂を考えたりはしますけど、何を書きたいか頭の中に浮かぶとたくさん言葉が出てくるので、それを当てはめていくだけという感じはあります。

—そうやって生まれた曲が詰まった今作ですが、タイトル『決めるのは“今の僕”、生きるのは“明後日の僕ら”』にはどんな思いを込められたんですか?

湯木:答えは何個あってもいいと思うので、みなさんの引っ掛かる部分で考えてほしいなと思っています。ひとつの意見として、進路を考える時期は将来どうするかと遠くのことを考えることが多く、自分自身すごく生き急いでいるなと思ったんです。今を生きているのに、1時間後のこと、明日のこと、来週のこと、来年のことと遠くのことを考えていて。その部分を表現したかったので、明日ではなく、明後日。生き急いでいることを表したかったのがひとつです。

—なるほど。サウンドに関してお聞きします。弾き語りされている動画を拝見しましたが、どういった音楽に影響を受けました?

湯木:いろいろな人の音楽を聴くので、メロディラインはたくさん影響を受けていると思います。音楽を始めたきっかけはトランペットで、吹奏楽やジャズをやっていました。それからシYUIさんの曲に出会って、曲を作る、歌う、披露するというシンガーソングライターという存在を知り、大きく影響を受けました。あと、親がコブクロやカーペンターズが好きだったので、その曲もよく聴いていましたね。また、少し前からボーカロイドもよく聴いています。いろいろな音楽に影響を受けていると思いますが、根底にあるのはジャズや吹奏楽などの管楽器で、その音は大事にしているし好きです。

—そのこれまで聴いてきた音楽や今聴いている音楽を、曲作りにおいて取り入れています?

湯木:取り入れています。例えば、ニコニコ動画でボーカロイドを聴き始めた時に、素人でも本格的な音を作って投稿できるネットの世界を知って、打ち込みを始めました。

—打ち込みは生の楽器音ではなく作られたものですが、吹奏楽が好きな湯木さんからすると違和感があったんじゃないですか?

湯木:吹奏楽の音は生音なので、音の切れ目などでちょっとなと思う部分はあります。でも、曲を打ち込みで完成させるというより、デモを作ってどういったものを表現したいのかというニュアンスを伝えるのが始めたきっかけなので、そんなに気にならないですね。

—そうなんですね。また湯木さんは絵も描かれているんですよね。絵はどんな時に描かれるんですか?

湯木:絵は小さい頃から描いていました。音楽活動を始めた時に、ライブハウスや路上で歌ったりネットも使っていたので、耳よりも入る情報量の多い目を活かしたいなと。そこで、絵を描いて発信すれば、音楽もやっていることがたくさんの人に届くんじゃないかと思って、絵をツイッターに投稿して本格的に始めました。

—いろいろな絵を描かれていますが、曲のイメージが浮かんでから絵を描かれているんですか?

湯木:曲を先に作り、その曲の裏にある情景や感情を表す絵を描いています。

—絵で使われる色は緑っぽい青が多いなと思ったんですが、色はイメージに対して付けているんですか?

湯木:確かに色は青が多いので、感情は全部青なのか!ってなるんですけど(笑)。最近変わってきました。青は好きだしキレイなので、その基盤は変わってないけど、赤を混ぜるなど最近はいろんな色を使っていろいろな表現をしています。

—そして、植物を描くことが多いですよね

湯木:森が好きなんです。自然や空気がキレイな場所が好きだし、生命のことを考えるのが好きで。森や山は大きくてすごく偉大だと思っていて、それに影響されて植物を描きたいと。植物は素直に話をしてくれるんです。

—曲も絵も根っこの部分には生命があるんですね

湯木:基盤はずれていないですね。生と死、出会いと別れはずっと歌っているので。その上で絵も描くし、植物が好きにつながって、脈や卵巣へとつながっていきました。

—今作のジャケットはその卵巣をイメージされているんですよね

湯木:そうです。脈や生命を表したくて、このジャケットにしました。

—湯木さんが今作で伝えたいことがこのジャケットで表現されているなと思いました。今後ライブも行うと思いますが、人前で歌うのは好きですか?

湯木:苦手です。ツイキャスは大丈夫なんですけど、ライブは目の前にお客さんいるので…。路上ライブは見たい人は見るし、見たくない人は見ない場なので自由気ままに歌えるんですけど、ライブはすごく緊張します。

—ちゃんと聴いてくれる人を目の前にすると緊張しますよね。ちなみに、ライブでやりたいことはあります?

湯木:ライブペインティングをやりたいです。MVではやったんですけど、絵が完成していく工程を見られるのが面白いと言ってくれるので、いつかパフォーマンスとして出来たらなと思っています。

—実現を楽しいにしています。最後に、これからの目標をお聞きしてもいいですか?

湯木:目標は死ぬことです。死ぬ時に満足だったと思えるように生きたいと思っています。遠い大きなことを考えるよりも、コツコツ積み重ねていく方が大切だと思っているので、近くの目標を常に持ち続けることが目標です。遠くを目標にして動くよりは、明日のことを考えたい。曲を作ろう、ツイキャスを定期的にやろうなど細かい近い目標を持ち続けることを目標にしたいと思っています。

1st mini album『決めるのは”今の僕”生きるのは”明後日の僕ら”』
アルバムトレーラー

■リリース情報

『決めるのは“今の僕”、生きるのは“明後日の僕ら”』
1st Mini Album
2017.2.22発売
1620円(tax in)

■LIVE情報
東名阪ワンマンツアー2017 「脈」〜繰り返す命の輪廻〜
3月21日(火) 大阪 cafe ROOM
3月22日(水) 名古屋鑪ら場
3月26日(日) 東京渋谷Star lounge

■オフィシャルHP
yukiakiraoffical.wixsite.com/

■プロフィール
1998年生まれの18歳。弾き語り、絵描き、DTM、動画、物作りなど、あらゆる制作・創作物に着手し、どのジャンルでもクリエイティブを発揮する「表現者」。日々LIVEを重ね、着実にファンを増やし、Twitterフォロワー数は12,000人を超える。YouTubeやツイキャスなどを積極的に利用し、嘘偽りのないストレートな歌詞と、心地よいメロディーが琴線に触れ、2015年6月14日に発売した1st自主制作盤『Prologue』は、わずか半年間の2015年末に1,000枚完売。今後の成長が楽しみなアーティスト/マルチクリエイター。

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