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LIVE REPORT ライブレポート

2017.7.24

バンドハラスメント×QoN
若さあふれる灼熱の180分

エンドロールツアー
2017.5.27(土) 名古屋 栄R.A.D

5月3日に、初の全国流通盤となる1stミニアルバム『エンドロール』をリリースしたバンドハラスメント。今回は、そのアルバムを引き提げて回っている全国ツアーの折り返し地点となる名古屋公演の模様をレポート。QoNを呼んだツーマンライブは各90分というロングステージ。両者の強い思い、強い意志が色濃く反映されたステージを余すことなくお伝えする。

「俺たちの音楽を知っているとか知らないとかどうでもいい。楽しいことをやりましょう!」と『Prologue』で幕が上がる。犬童一憲(Vo)が手拍子、声を煽ってオーディエンスとの距離をぐっと近付ける。「横浜のQoNです」と改めて自己紹介をすると、満員のフロアに「やばいね」とにこやかな表情を見せる。「知らない人も友達になって帰りましょう。友達とは、同じことをすることだと思います。」と、犬童と一緒に両手を左右に動かしそのまま『Brand New Days』、『Lilac』へ。辰己優作(Ba)、渡邊洋平(Dr)のリズム隊がしっかりと曲の根本を支え、駆け抜けるような山口嵐(Gt)のギターサウンドが曲に華やかさを添える。

「ちょっと休憩しましょうか…」とステージ上に犬童と山口が残ると、アコースティックギターから『Message』のイントロが流れ出す。優しい歌声が感謝の言葉を丁寧に伝え、フロアを包み、温かく柔らかな空間が広がる。そして、この日の為に持ってきたという新曲を披露。90分という長い持ち時間だからこそできた特別な空間に終始手拍子をして、リラックスした様子で聴き入るオーディエンスの姿が印象的だった。

2人と入れ替わるように上林研太(Gt)、辰己、渡邊がステージに現れる。アコースティックで歌声を堪能したのならば、今度はサウンドを楽しむ番だろう。渡邊が鳴らすドラムを基盤にギター、ベースと音色が肉付けされ、徐々に音の厚みが増してゆく。そして音が破裂するかのようにサウンドが最大に達すると「後半戦始めます!よろしくー!」と高らかに犬童が宣言。

『キミノシアター』では、両手でしっかりとマイクを握りフロアにいるオーディエンス1人1人に目を向ける。歌う前に恋の歌と話していたが、一緒に歩いてゆこうとバンドとオーディエンスを結ぶ深い絆の歌のようにも聴こえた。この日2度目となる『Message』で沸いた手拍子は、この日初めて鳴らした手拍子よりも格段に大きくなっており、初めて彼らをみたオーディエンスが友達へとぐっと近付いたサインのようだった。

そして、「自分は夢や希望を、バンハラは愛や恋を歌っている。今日、夢や希望も愛や恋も知ったみなさんは明日から少しだけ強くなれると思いませんか?一緒に夢を見ましょう」と、『Precious』が各々の夢の懸け橋となるようにオーディエンスの胸に直接語りかける。ラララのシンガロングが会場全体に響き渡ると「仲良くなったね」と犬童がくしゃりと笑いバンドハラスメントへと繋いだ。

ワタさん(Gt)、斉本佳朗(Dr)、井深(Vo)、はっこー(Ba)の順にステージに4人が現れると、超満員のフロアに悲鳴が漏れる。「名古屋のみなさん手、挙げられますか?…名古屋のバンドハラスメント始めます」と井深が口を開けば、頭上で鳴るハンドクラップがフロアを埋め尽くし、徐々に視界が開けていくような透明感のあるサウンドを轟かせる。『BRiNG ME DOWN』、『現実ハラスメント』と序盤から手加減なしにアッパーな楽曲を立て続けに投下。メンバーの煽りに負けじとコール&レスポンス、クラップを繰り広げるオーディエンス。そんな熱と熱がぶつかり合う光景に井深がニヤリと微笑む。すでに汗だくのメンバーとオーディエンスを見て、「最高だね」と4人が口を揃える。しかし、まだ盛り上がれると確信した斉本が「90分あるからって体力温存してない?…コール&レスポンス考えてきましたー!」と、名古屋の人なら誰でも知っている某ラーメンのCM曲を引用し、笑い混じりのコール&レスポンスを実行。会場がリラックスしたムードになったのを確認し、「まだまだ俺らと踊り散らかしたいですよね?」と『GERA!GERA!』では、フロアにできた大きなサークルにはっこーも加わり会場の熱気はピークに達する。

せっかく90分もあるので…と井深、ワタさんがゆっくりと椅子に腰を掛け、アコースティック仕様で『君がいて』を熱唱。温かみのあるスポットライトと甘い歌声が混ざり合い、煌びやかで幻想的な空間が浮かび上がる。アコースティックという贅沢な時間に更なる幸福感を与えたのはMr. Childrenの『シーソーゲーム』のカバー。1音1音丁寧に歌い上げる姿をじっと見つめ曲に酔いしれているオーディエンスの様子が幾度と窺えた。

再びバンドセットに戻ると、人それぞれ経験していることは異なるが、誰もが必ず別れに直面していると話され歌われた『サヨナラをした僕らは2度と逢えないから』では、ドラマチックに展開してゆくダイナミックな演奏に思わず息を飲む。ライブも終盤に差し掛かる中で演奏された『アリバイパリナイ』では、「ここをダンスフロアに変えてゆこう」と、フロアをダンスフロアへと変える。サビでのダンスはスピードアップもお手の物。オーディエンスと息ぴったりのダンスを見せつけた。

結成当初はお客さんの少ないライブの中で、どうしたらお客さんと遊べるかもがいていたという。しかし、みんなと出会い、満員のフロア見て、まだまだ先へとつき進んで行くことを大好きな地元のファンに向けて約束。最後、この会場をひとつにしたいと熱い眼差しで、『君と野獣』を披露。オーディエンスとバンドハラスメント1対1で拳を合わせるように歌われた楽曲は、CDで聴く音源の何十倍、何百倍もの力を含んでいた。「ここ名古屋であなた達と出会えて本当によかった!」と叫び、堂々たるアクトでステージを降りた。
鳴り止まない手拍子に応え急きょ行われたアンコールでは『君がいて』を披露。歌い出しを歌い忘れてしまうのもご愛嬌。「もう、大好きです」と素直な言葉が漏れるほどの盛り上がりを見せ、「どうかこれからも命尽きるまで一緒に歩いてください!」との一言に応えるように響く拍手は、4人がステージから姿が見えなくなるまで鳴り止むことはなかった。

この日のMCで7月15日(土)、四日市CLUB CHAOSでバンド史上初となるワンマンライブを行うことを発表したバンドハラスメント。ワンマンライブはバンドハラスメントとファンだけの空間だけに、最高な1日になることはまず間違いないだろう。“あなた”とワンマンライブを共に過ごしたいと話していた4人。初のワンマンライブではどんな熱い景色を見せてくれるのだろうか。その日が楽しみになるような一夜だった。

文/伊藤成美 写真/ナツミ(http://natsumi-live.tumblr.com/)

■セットリスト
―QoN
01.Prologue
02.グローリーデイズ
03.Brand New Days
04.Lilac
05.Crazy Venus
06.Timeless
07.Message(アコースティック)
08.新曲(アコースティック)
09.流星群
10.キミノシアター
11.名も無き戦争
12.Message
13.Precious

―バンドハラスメント
01.脇役
02.BRiNG ME DOWN
03.現実ハラスメント
04.GERA!!GERA!!
05.NEWYORK F.D.MILES
06.君がいて(アコースティック)
07.シーソーゲーム(アコースティックカバー)
08.サヨナラをした僕等は2度と逢えないから
09.大人になるために
10.9月4日
11.アリバイパリナイ
12.君と野獣
(encore)
13.君がいて

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