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ライター T-Friends

2018.3.16

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ビレッジマンズストア 1st single『TRAP』Release Tour

2018.2.16(金) @名古屋 BOTTOM LINE

愛する地元で愛する同世代と鳴らす一夜

1stシングルを携え、全国5都市で2マンツアーを開催したビレッジマンズストア。セミファイナルとなる名古屋公演の相手は、同じく名古屋を拠点に活動するcinema staff。2マンというとどうしても呼ばれた側が挑戦者というイメージを持ってしまう。しかし、いつも先頭にいて、尊敬もしている同世代に対し、水野ギイ(Vo)がマイクを通さず「cinema staff、ぶっ殺す!!」と愛のある、愛があるからこそ放たれた宣戦布告は挑戦者としての強い意志が感じられた。

まずステージに現れたのはcinema staff。『theme of us』、『great escape』と序盤から挨拶代りに彼らの代名詞とも言える楽曲を立て続けに披露し、ビレッジマンズストアを観に来たオーディエンスの心をグッと引きつける。

俺得、私得って思っていた人も多いと思うこの対バン。全力でぶつけると飯田瑞規(Vo/Gt)がオーディエンス、そして自身を焚き附けた後の『返して』では、より一層力強い演奏と歌声を聴くことができた。会場の熱気をじわりじわりと上昇させたところで披露された『君になりたい』。それまでの突っ走っていくような勢いや荒々しさはなく、1音1音丁寧に紡いでいった先に見えた静と動がノスタルジックな雰囲気を描き出した。
MCでは、久野洋平(Dr)が大学時代に所属していたバンドがビレッジマンズストアと仲が良かったことから、ファンの人も知らないような当時の水野の姿(本人曰く黒歴史)を暴くなど、昔からの仲の良さを感じさせる一幕も。

後半戦1曲目に選ばれたのは、1月に販売された配信シングル『HYPER CHANT』。地元岐阜県のサッカーチーム、FC岐阜のオフィシャルサポートソングにもなっている同曲。駆け抜けるようなドラムビートに、明るく希望に満ちた煌びやかなサウンドが降り注ぐ。歓声を彷彿とさせるオーディエンスのシンガロングも加わり、緑色のグラウンドを走る姿をオーディエンスの脳裏に映し出す。そして、飯田と辻友貴(Gt)の冒頭のギターフレーズが印象的な『エゴ』でもう1つ、2つ上の盛り上がりへと持って行く。

ポップな楽曲から複雑なフレーズを畳み掛ける攻撃的な楽曲まで変幻自在に曲を操る4人。「またどこかで会いましょう」と三島想平(Ba)が再会を約束し、すさまじい音圧をフロアに浴びせると『西南西の虹』へ。辻、三島が「もっといけるだろ?」と言わんばかりに感情を露にし、ステージから身を乗り出して、熱を帯びたフロアをさらに熱くさせる。最後は辻がフロアへとダイブし、大歓声に包まれる中、ビレッジマンズストアへと繋いだ。

■セットリスト
- cinema staff
01.drama
02.theme of us
03.great escape
04.希望の残骸
05.返して
06.熱源
07.君になりたい
08.HYPER CHANT
09.エゴ
10.pulse
11.西南西の虹

一糸乱れぬクラップの中、真っ赤なスーツに身を包んだ暴れ馬がステージ上に姿を見せる。「2018年2月16日、俺たちの街が最強になる時が来たぜボトムラインー!」と、水野の雄叫びを合図に『夢の中ではない』で幕が開ける。静寂に包まれていた会場はあっという間に5人の鳴らす爆音と、オーディエンスが轟かすコールによって暑苦しく、人間身溢れる泥臭いライブハウスへと変貌する。

「俺たちとお前で最高新記録を作ってやる」と宣言した通り、『WENDY』、『ビレッジマンズ』と彼らのライブに欠かせないキラーチューンを畳み掛ける。踊り暴れる4人に魅了され、縦横無尽に揺れ動くフロア。 “楽しい”がステージからフロアへと感染し、一緒にライブを作ってゆくといった一体感が生まれる。盛り上がりが最高潮に達した中でドロップされた最新ナンバー『トラップ』。起承転結がはっきりとしたストーリー展開のメロディに乗せ、水野が軽快なステップを刻む。ステージの至るところに水野の首にかけられた真白なファーの羽根が落ちているのを見れば盛り上がりは一目瞭然だ。

「名古屋めっちゃかっこよく変わったな。前向きに変わった」と大きなクラップが会場を包んだ『変身』。聴く者の体全体に働きかけるリアリティある生身の表現をしゃがんだり、背伸びをしたりして、直接語りかけるように歌いあげる。「まだまだ行けるよな?」の問いかけに対して答えを聴く間もなくなだれ込んだ『眠れぬ夜は自分のせい』では、メンバーがフロアへ近づくたびに、オーディエンスとの心の距離までもぐっと縮まっているような気がした。

アンコールでは『地獄のメロディ』が披露され、彼らがステージを後にすると再びアンコールを求める手拍子が会場を包み込む。疲れ知らずのファンの前に疲れ知らずの4人が再びステージに現れる。君を困らせることが嫌だから活動して、お前と遊ぶのに必死。この場所のためなら何だってする。とライブハウスという場所が互いにとって大切な居場所であることを証明し、だから心配しないで。と優しく語りかける様子は、不安や悩み、全てを包み込んでくれるような包容力があった。「遊ぼうぜー!!」とライブ1曲目かと錯覚するようなテンションで『帰れないふたり』、『PINK』を歌う。派手なパフォーマンスだからなんかではなく、ファンを想う等身大の気持ちによって見る者の心を動かしていく。

彼らはいい意味で真っ直ぐすぎる。回りくどいことなど一切しないで真っ直ぐに歌を音を言葉を届けてゆく。そんな素でぶつかって来てくれる彼らだからこそもっと観たい、もっとついて行きたいと思うのではないだろうか。「またここ、ライブハウスで俺たちを見に来いよ」と去り際に放たれた一言で、名古屋代表と言っても過言ではない両者が同じステージに立った夢のような1日が幕を閉じた。

文/伊藤成美 写真/前田達也(tatsuyamaedaphoto.tumblr.com)

■セットリスト
-ビレッジマンズストア
01.夢の中ではない
02.最後の住人
03.WENDY
04.ビレッジマンズ
05.スパナ
06.正しい夜明け
07.逃げてくあの娘にゃ聴こえない
08.トラップ
09.ロマンティックに火をつけて
10.変身
11.MIZU-BUKKAKE-LONE
12.眠れぬ夜は自分のせい
(encore)
13.地獄のメロディ
(w encore)
14.帰れないふたり
15.PINK

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