1. HOME
  2. LIVE REPORT
  3. “あなた”の存在に気付いた4人の成長

LIVE REPORT ライブレポート

2016.8.20

“あなた”の存在に気付いた4人の成長

1st Mini Album SURVIVE release tour「SURVIVERs TOUR」FINAL 2016.7.23@APOLLO BASE

バンド自身の成長を誓い、その気迫でオーディエンスを魅了したツアー初日から約2ヶ月。EARNIE FROGsが大きく成長してAPOLLO BASEへと帰って来た。三木(Vo/Gt)も話していた通り、ツアーを回る中で“目の前のあなた”の存在の大きさを噛み締めたという彼ら。今まで以上に強固になったサウンドで魅せた、ツアーファイナルの模様をレポート。

1

O.A.を務めたのは、Airealtram。スモークが焚きこめる中、手拍子と共に姿を見せた今泉公伯(Vo/Gt)、福澤 亮(Gt)、サコ(Ba)、清水涼太(Dr)。3人体制のコーラスワークを駆使して、雄大なサウンドスケープを描き出す『となりあわせ』でLIVEはスタート。今泉が「Airealtramです!今日はよろしく!!」と笑顔で告げると、絶妙なハーモニーで次々とオーディエンスの耳を奪っていく。

2

追い立てるようなビートに、エネルギッシュな声が光る『御伽の勇者』を奏で、「EARNIE FROGs、おかえり!今日はアーニーにおかえりって伝えるためだけに来ました」と人懐っこい表情で話し出した福澤。独特のユーモアセンスでお菓子に例えて彼らへのリスペクトを表明し、会場の雰囲気を和らげる。緩やかな雰囲気を纏ったMCとは裏腹に、『アポロ』を浮遊感たっぷりに奏で、ラストの『まだまだ先へ』では、ころころと変わる楽しげなリズムに合わせてオーディエンスを飛び跳ねさせた彼ら。「大好きなEARNIE FROGsと一緒にステージに立てて本当に嬉しかったです。これからも僕らとアーニーをよろしくお願いします!」という言葉を残して、笑顔の絶えない彼らのステージは幕を下ろした。

3
4

続いて登場したのは、Swimy。幻想的な雰囲気の中、水紋が広がっていくようなSEから畳み掛けるようにグルーヴィーなサウンドを奏で出した4人。Takumi(Vo/Gt)、平成のまお(Vo/Ba)、みっけ(Vo/Dr)が織りなすハーモニーとタイキロイド(Gt/Cho)のコーラスによる、何層も積み重なって完成されるメロディーは、バンドの大きな武器だ。色々な音をブレンドして、数曲の内にしっかりとオーディエンスの感情を掌握した彼ら。『roop』では、気付けば自然とクラップが鳴り響き、オーディエンスのリズムとステージが一体となる瞬間もあった。「改めまして、Swimyです。EARNIE FROGs、呼んでくれてありがとうと、おかえりと。名古屋でツーマンが出来るなんて思ってなかったので、嬉しいです!」と口元を綻ばせたTakumi。「今日はしっかり楽しんで帰ろうと思います」と言葉を締め括ると、そこに存在していることを全力で叫ぶように『繋ぐ心』を披露した。

5

新旧織り交ぜたセットリストで色鮮やかにライブハウスの雰囲気を塗り替えていく彼ら。個々がプレイヤーとして深く潜って行くほど、音が強固なものになるのがバンドとしての熟度を表しているようで、『ナイトミュージック』の大地の果てから響き出すようなサウンドは、身震いするほどの迫力があった。小さく感謝を告げると、Takumiは「僕たちのことを知ってる人も、知らん人もいるやろうし…」と口を開く。自分たちは望まれて生まれたバンドではなく、好きに音を鳴らすことで生まれたバンドであるが故に、オーディエンスに歓迎される状況は、本来あり得ないものだと思っていたのだと彼は話す。「みんながいてくれて、横でメンバーを見たら凄い楽しそうにしてる。それがすっごい嬉しくて…」と話している内に感極まったのだろうか、思わず目元を抑える姿をオーディエンスは温かく見守っていた。“1人は嫌だ”という想いから生まれたというアルバムから演奏された『唯』で感じられた音の繊細さは、そこに高い純度の感情が宿っている証だろう。思わず胸を刺すほどの切実さに、フロアは息をするのも忘れたように聴き入っていた。

6

観客と戯れるお茶目な一面を見せ、アッパーな曲を連射するなど、「めっちゃ楽しいです!」と自らも思わず口にするほどの熱気を生み出したSwimy。「最後にもうひと騒ぎ出来ますか?」と問いかけると代表曲『あっちむいて』を奏で、フロア中を楽しげな雰囲気で包み込むと、エンディングにぴったりなナンバー『relAte』を投下。初めて観る人も一瞬で虜にしてしまうような鮮烈な印象を残して、彼らはステージを後にした。

7
8

トリを飾るのは、今回のLIVEで幾つもの熱演を重ねたツアーを終えるEARNIE FROGs。オーディエンスの胸の高鳴りをそのまま音にしたようなSEで飛び出してきた寺尾広大(Gt/Cho)に続いて、ステージへと上がった三木正明(Vo/Gt)、尾形悠妃(Vo/Ba)、磯貝祐香(Dr/Cho)の3人。三木が「お待たせしました。EARNIE FROGsです。どうぞよろしく!」と堂々と開幕を宣言し、『delusion』のスリリングな掛け合いをもって一瞬でフロアのボルテージは最高潮に。今まで以上に相手を活かしながら響き合う尾形と三木のコーラスにドラムとギターが煽情的に絡み出し、楽曲が持つ疾走感を引き立てていく。元々のポテンシャルの高さも群を抜いている彼らが、歯車を合わせる様にして楽器を奏でた時に生まれる言い様のない高揚感は、彼らのLIVEでしか味わえない特別なものだ。真っ直ぐにフロアを見つめる三木の表情にも自信が見られ、彼らがバンドとして大きく成長したことを初めから確信させられる。「新曲を持ってきました」と披露された『ディスコパニック』では、狂騒的に回転する光がダンサブルなリズムと相まってフロアを揺らし、バンドの“今”をオーディエンスに体感させていた。

9

寺尾が「ただいま!みんなと一緒に忘れられない夜を作ろうと思います」と話すと、『うそつき』、『意識の匣』など、懐かしいナンバーも織り交ぜて自身の内的世界へとオーディエンスを誘った彼ら。息苦しさすら覚えるほどの濃密な雰囲気を一瞬で晴らした『プラナリア』では、フロアのあちらこちらで夢中になって拳を突き上げるオーディエンスの姿も見られた。静かな熱狂の後に、静寂が訪れたライブハウス。じっとステージを見つめるオーディエンスに語りかける様に、三木が「ツアーを回って、色んなところで演奏をさせてもらって…知らない人ばっかりの所でも演奏してきました」と話し出す。自分たちの曲を知らない人が聴いてくれることで、始めて楽曲に命を貰えたような気がしたんだとゆっくり話し、「僕らの歌を存在させてくれたあなたがたの前で歌えることを、凄く嬉しく、誇りに思います」と言い切った三木。直後に演奏された『ヒア』では、《声が 聞きたい》というフレーズに導かれるように沢山の手が上がり、バンドとオーディエンスの関係を垣間見せるような、とても美しい光景が広がっていた。

10

特別な日だからこそ、特別なことをしたいと披露されたもう1つの新曲『リアリティ』、そして未来を明るく照らし出すような1曲『drifter』と、暗闇にとらわれていた時代とは少し違った、希望を感じさせる楽曲を演奏した彼ら。音を重ねる表情は一点の曇りもなく、とても晴れやかだ。「ラスト2曲なんですけど、まだまだ楽しんでいけますか!!」と三木が煽り、歓声で応えるオーディエンス。「よっしゃ!そんな感じでよろしくお願いします!」と叫ぶと、『MATSURI』、そして『Astroarts』と今の彼らを作り上げてきた楽曲群であっという間の熱演を締め括った。

11

先日のLIVEと同じく、アンコールでは『uncircle』を披露した彼ら。曲に込めた想いを話す口調は、以前よりも随分と明るくなった。円の外にいるような疎外感を感じていた彼らが、自分たちの音楽を奏でることで、愛情に満ちた新たな円を生み出していくという方法に行き着いたのは、偶然ではなく、必然だったのかもしれない。終演後、オーディエンスはとても良い表情をしていて、彼らの音楽がオーディエンスと繋がることで大きなプラスのエネルギーへと昇華されていることをまざまざと感じさせられる、素晴らしい一夜だったことを確信した。

文/渡辺 真綾 写真/ナツミ(http://natsumi-live.tumblr.com/)

■セットリスト
―Airealtram
1.となりあわせ
2.御伽の勇者
3.アポロ
4.まだまだ先へ

―Swimy
1.マスコットになりたくて
2.あなたのことを僕に少し教えてくれないか
3.roop
4.繋ぐ心
5.ロンリーランド
6.KillerKiller
7.ナイトミュージック
8.唯
9.恋愛ゲーム
10.毒と花
11.御一人様
12.あっちむいて
13.relAte

―EARNIE FROGs
1.delusion
2.イルミネーション
3.ディスコパニック
4.うそつき
5.意識の匣
6.プラナリア
7.ヒア
8.鯨
9.リアリティ
10.drifter
11.MATSURI
12.Astroarts
(encore)
13.uncircle

ライブを終えてメンバーからメッセージ
三木(Vo/Gt)
1日を通して最高のイベントでした。いつも僕らのライブに来てくれるお客さんが、SwimyやAirealtramのライブを観て盛り上がっていたのがとても嬉しかったです。
共演してくれた2バンドはもちろん、関わってくれた方々、来てくれた皆さんにも感謝です。ありがとうございました。

尾形(Vo/Ba)
開場から沢山の人が集まってくださって本当に感謝です。ありがとうございます。
O.A.を務めてくれたAirealtramから、ツーマンライブのお相手Swimy、我々のアクトが終わるまで会場一体となって1日を楽しんでくれている様子で、当然ですが私もとても楽しかったです。それから、この日に頂いた「おかえり」の言葉の温かさ、本当に嬉しく思いました。これからも我々の活動を是非見守っていてほしいです。よろしくお願いします。

寺尾(Gt/Cho)
ライブ楽しんでいただいた皆さんありがとうございます!
そして競演してくれたswimyとAirealtramにも感謝!
最高のテンション感で一緒に楽しめた素敵な夜でした。
また一緒に楽しいライブしましょう!

磯貝(Dr/Cho)
EARNIE FROGs×Swimyのツーマンライブにお越しいただき、ありがとうございました。「SURVIVE」をリリースして、こうしてたくさんの人が「おかえり」と言って集まってくれる温かいツアーファイナルを迎えることができて、本当に嬉しく思っています。
いつも応援してくれる方はもちろん、ツアーで出会ったたくさんの人たち、そしてSwimy、Airealtramのメンバーに感謝しております。
本当にありがとうございました。
これからのEARNIE FROGsもよろしくお願いします。

  •  
  •  

< LIVE 一覧へ戻る

他のライブレポを読む

LIVE REPORT

INTERVIEW

COLUMN

▲トップへ戻る