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LIVE REPORT ライブレポート

2017.2.1

愛ある空間をお持ち帰り!

SpecialThanks presents “LIFE to go”
2016.12.16(金) @池下CLUB UPSET

SpecialThanksが初となる自主企画ツアー“LIFE to go”を東名阪で開催。当レポートでは、FOUR GET ME A NOTSを迎え、池下CLUB UPSETにて行われたツアー最終日の模様、そして“LIFE to go”に込められた思いを余すことなくお届けする。

期待に満ちた空間に突如割れるようなアンサンブルを轟かせオーディエンスの注目を一気に引きつけたのは、千葉の3ピースバンドFOUR GET ME A NOTS。『Sail』で幕が上がると、大きなハンドクラップが会場に降り注ぐ。石坪泰知(Vo/Ba)の「どんどん行くぞー!」の声を合図に『Universe』、『Beginning』を立て続けにドロップ!石坪、高橋智恵(Vo/Gt)が織り成す男女の絶妙な声の絡み合いに酔いしれると共に、曲が激しくなるにつれてオーディエンスのボルテージも上昇、フロアも熱気を帯びてゆく。

「せっかくだからみんなでパーティして帰ろうよ!」と高橋がオーディエンスに呼びかけると、『My guitar my songs』では、野太いOiコール、モッシュ、ダイブが度々起こり、フロアは荒ぶるパーティ会場と化していた。

SpecialThanksに送られた『Crescent moon』では、心臓を突くような力強いビートに高橋の温もりを放つ歌声が乗り、小さな体を大きく揺らしながら演奏する姿が非常に印象的だった。そんな仲の良いSpecialThanksとはずっと昔から一緒にやっていて、今ツーマンできることが嬉しいと話す高橋。

そして、今日がまた始まりの日になるようにと願いが込められた『Start all over』の演奏が始まると、高く上がった拳が無数に広がる。その光景を満足気に見渡す阿部貴之(Vo/Dr)から3人とオーディエンスでライブを作り上げているんだという気持ちが窺えた。

生きていく中で何かを始めると必ず壁が立ちはだかる。そんな壁も壊してしまうような演奏を魅せた『Pike your shield』では、唸るギターと波打つベース、繊細なメロディラインを打ち壊す大胆なドラミングが絡まりあう。3人の生み出す音色がひとつも欠けることなく合わさって初めて、壁が壊されてゆくのではないかと感じた。最後の『Heroine』で、この日同じステージで対バンができたことを感謝するような思いを歌に乗せ、大切な仲間へ繋いだ。

オーディエンスを焦らすかのようにゆっくりと幕が引かれるとHiromu(Ba/Cho)、Chikai(Gt/Cho)、yoshi(Dr/Cho)が手拍子をしながらステージ上に現れる。最後にMisaki(Vo/Gt)が姿を見せると『DOUNARUNO!?』でライブがスタート!曲中でMisakiが「歌うのは好きですか?」、「LIFE to go楽しみにしていましたか?」といくつかの質問を投げかけ、最後に「SpecialThanksが好きな人ー!?」と尋ねると、フロアが多くの手で埋め尽くされた。

『Never give up』では、駆け抜けるようなギターが曲の疾走感を加速させ、「みんな踊れますか?」の声と共にモッシュが起こる。続く『Love begets love』、『Look around you』と、Misakiが大好きな曲と話した2曲は、ステージの端まで行ったり、全身全霊の演奏は大切なオーディエンスに送られ、それを返すようにオーディエンスはハンドクラップを響かせたり、歌詞を口ずさむ。フロアに相思相愛の空間が生まれていた。

MCで、この日が金曜日だったことからHiromuが某携帯会社のキャンペーンの話をすると、次の曲を察したのか、嬉しそうに興奮を抑えられないといったざわめきが起こる。『Mr. Dount』のタイトルコールがされると、その一声を皮切りにサークルモッシュによってフロアにドーナツのような綺麗な円が描かれ、雄叫びにも聞こえる野太いコール&レスポンスに包まれる。

立て続けに『heavenly』、『YOU=MUSIC I LOVE』を投下すると、Misakiが頭を大きく振って長い髪を乱し、yoshiは立ち上がりながら演奏し、ステージの端まで行って演奏を魅せるhiromu、そして汗だくになりながら歌詞を口ずさむオーディエンスの声を一言も聞き逃さないよう耳に手を当て、うなずくChikaiの4人によって会場のボルテージは最高潮に達した。最後に「もっともっと楽しんでいってね」と、曲中に何度もありがとうと感謝を述べた『HELLO COLORFUL』で本編の幕が閉じた。

アンコールでは、今、レコーディングの真っ最中だと話し、そんな中できた新曲『snow town』を初披露。この時期にピッタリなウィンターソングは積る雪を溶かすような温かみのあるポップサウンドに加え、Misakiの歌声によってフロアはどこか幻想的な雰囲気に包まれた。続く『I don’t know』では静寂した空気を切るように再び激しい4つ打ちが響き渡り、オーディエンスは今ある力を全て出し切るかのように拳を高く真っ直ぐ突き上げ、飛び跳ねる。そして最後にギター、ベースを高らかに掲げ、悲鳴にも聴こえる四重奏を轟かすと、4人はゆっくりとステージを後にした。メンバーが去っても鳴り止まない拍手は、最後まで愛のある空間がここに存在していたことを証明していた。

MC中Misakiが“LIFE to go”とは、”人生をお持ち帰り”。つまり日常生活と共に音楽を楽しみたいという思いから、今日みたいな思い出も日常生活に持ち帰って、人生がより良くなればいいと笑顔で話していた。自分自身ライブはもちろんだが、ライブ後その日のライブを振り返る時間が好きだし、MC中の言葉をふと思い出してそれが生きる上での原動力となり糧となることも少なくはない。このようにこの日のライブに足を運んだ人も、はたまたこのライブレポートを読んでライブへ行った気分になった人も、日常生活でこの日を思い出し、何か前へ進むきっかけになればいいなと思う。

文/伊藤成美 写真/前田達也(tatsuyamaedaphoto.tumblr.com)

■セットリスト
―FOUR GET ME A NOTS
1.Sail
2.Universe
3.The first thing
4.Beginning
5.My guitar my songs
6.Music is my life
7.Like a stone
8.Crescent moon
9.Blame and braves
10.Start all over
11.Pike your shield
12.Heroine

―Special Thanks
1.DOUNARUNO!?
2.RUN AWAY
3.Never Give Up
4.Please Please
5.Love begets love
6.Look around you
7.Nothing
8.Fu-Fu
9.He looks tired these days
10.Stamping Girl
11.Mr.Donut
12.heavenly
13.YOU=MUSIC I LOVE
14.You Say Good Bye
15.HELLO COLORFUL
(encore)
16.SNOW TOWN
17.I Don’t Know

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