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ライター T-Friends

2016.6.13

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ミソッカス 1st Full Album『追撃のフォークロア』Release Tour “ミソパニッククーデター in 名古屋”

2016/5/29(Sun)@名古屋APOLLO BASE

自然体の“いつものミソッカス”がそこには居た。

定刻通りに会場が暗転し、おなじみのSEをバックにひとりずつメンバーが入場。定位置につき確かめるように一音一音をずっしりと鳴らす5人のアンサンブルは、ショーのスタートにふさわしく壮大に響く。ミソッカスが3月にリリースしたフルアルバム『追撃のフォークロア』のリリースツアー“ミソパニッククーデター in 名古屋”ツアーファイナル・ワンマンは、新栄APOLLO BASEにて満員のオーディエンスに見守られながらスタートした。

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『パパパ』のイントロを背にはるきちがニヤリと微笑み、それを合図かのように会場全体に生気が宿る。マイケルも“待ちきれなかった”と言わんばかりの様子でひとりひとりの表情まで確かめるように会場中をくまなく見渡し、『B-B-B-Bourbon』でBPMと共に加速した勢いのまま、『憧れのギブソン』『世界征服』と、楽曲名に似つかわしくないガチなサウンドを聴かせていく。ネタ曲だと思ったら大間違い、“ふざけているようで大真面目”はミソッカスの常套手段だ。

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青と紫の照明の中ムードたっぷりに演奏された『マッドシュリンプス』では、ドラムのリズムに合わせてフロア中が一斉にジャンプ。『T.M.ハイテンション』でマイケルが“踊りたくなったら踊っていいんだぞー!”と叫ぶと、それに呼応したオーディエンスが一斉に踊り出す。その求心力は目を惹くルックスのせいだけでは決してないだろう。この場のリーダーシップをとっているのは間違いなく彼の存在だ。

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はるきちが“愛しさと、切なさと…”と呟きだした瞬間に飛び跳ね興奮をあらわにする観客。『愛しさと切なさと純情な感情』は、冒頭からフロア最後方の観客までまっすぐ手が上がり左右に揺れだす。こういう時の反応の鋭さはワンマンライブの醍醐味だし、演奏するほうもテンション上がるだろうな。それを証明するようなメンバーの生き生きとしたプレイが印象的な一幕だった。

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ツインペダルを駆使したドラムソロからの『闇夜のキャラバン』では、流麗なピアノソロに乗せたボーカルが、ステージ下手側から照らされる黄色いスポットを背に響きわたる。ミソッカス楽曲の歌謡曲的な要素は、彼の力強い歌だからこそ最大限に映えることを再認識させられる。MCで3月にリリースされたアルバム『追撃のフォークロア』のことが話題にのぼると、アルバム収録曲『ヨーラレ』『ゴーストシップラブストーリー』『バイトロワイヤル』を立て続けに披露。『沢蟹』では“行け、逆転人生はあなたの努力よ”という言葉がぽつりと呟くように歌われた。いつも飄々としているからこそ、ふとした瞬間の切実な言葉は心に訴えてくるものがある。

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後半戦では、1月に解散したメンバー5人のパートチェンジバンド“ボロッカス”が復活し『ジャパニーズサマーファッキン』の演奏シーンも。ベースがウッドベースに持ち替えての『布団に捧ぐセレナーデ』や、マイケルの叙情感たっぷりのピアノソロ、ノブリルのエモーショナルなギターリフが印象的な『ライジングレインボウ 』と楽器隊の持ち味も存分に発揮される。

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その後のMCでは、メジャーへとステップアップした立場ならではの心境が等身大の言葉で語られた。“今が俺らのキャリア至上最高な状態。目を離さないで欲しいです、今の俺たちを”という言葉には強い意志が宿り、あくまで冷静に語る口調の端々から迷いなく進む決意を感じる。それからはアップテンポ曲の連続投下。MC前より更に熱量が増したように感じる演奏は、決して気のせいではないだろう。本編ラストの『ワルイトモダチ』まで勢いは全く衰えず、止まない音は洪水のように容赦なくオーディエンスの耳に降り注いでいった。

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演奏が終わり暗転するや否や巻き起こった大きな拍手に呼ばれ、再入場したメンバーがアンコールに選んだのは『アメリカと中国と静岡』、そして『擦り切れた靴とロケット』。終わってしまうことを惜しむように、それでも最大限に“今”を楽しむ気持ちが一体となり、会場中にその想いが伝染していく。ワンマンだからと言って変に恰好つけることも気張ることもない、自然体の“いつものミソッカス”がそこには居た。彼ららしさを崩すことなく最後まで貫いた節目のワンマンは、これまで彼らを応援してきたファンにとって非常に頼もしく感じたことだろう。フロアから起こった最後の歓声は、それを証明するかのごとく純粋で迷いのないものだった。

文/八潮 凛 写真/前田達也(tatsuyamaedaphoto.tumblr.com)

■セットリスト
01.パパパ
02.B-B-B-Bourbon
03.憧れのギブソン
04.世界征服
05.マッドシュリンプス
06.T.M.ハイテンション
07.i wanna be a ハンサム
08.愛しさと切なさと純情な感情
09.闇夜のキャラバン
10.ヨーラレ
11.ゴーストシップラブストーリー
12.バイトロワイヤル
13.BTスナイパー
14.沢蟹
15.ジャパニーズサマーファッキン/ボロッカス
16.布団に捧ぐセレナーデ
17.最終列車は汽笛を鳴らす
18.ム○ンライト伝説
19.ライジングレインボウ
20.SEXY DYNAMITE
21.切り札はハートのエース
22.ホリデイ
23.ワルイトモダチ
(encore)
24.アメリカと中国と静岡
25.擦り切れた靴とロケット

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