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ライター ツボイ

2016.3.19

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鳴ル銅羅、初のFull Album『極彩色』リリースツアー ファイナル“閃鳴ワンマン”@名古屋CLUB QUATTRO

日本語独特の美しい響きにこだわった楽曲を艶やかな声で歌う、鳴ル銅羅。1月20日にリリースした初のフルアルバム『極彩色』のリリースツアーが、1月29日(金)に彼らの地元、岐阜の柳ヶ瀬antsから始まり全国を回ってきた。その集大成となるツアーファイナル“閃鳴ワンマン”が、3月12日(土)に名古屋CLUB QUATTROにて行われた。

バンド名の由来ともなっている園子温監督の映画『愛のむきだし』にでてくるセリフ「愛がなければわたしは鳴る銅羅…」との声の中、メンバーが順番にステージに姿を現す。最後、和傘をくるくる回しながら三輪和也(Vo/Gt)が登場。傘を持ったまま1曲目『御祭騒ぎ』が始まる。気持ちが高ぶってきた曲の中盤、素早くギターに持ち替え、「踊れ踊れ」とフロアをあおり出す。もちろん乗っかるフロア。あっという間にボルテージは上がり、『躾』『狂わせたいの!』で手拍子とともに踊る。

最初のMC、カンペを見ながら蒲 信介(Gt)が「イェイ、イェイ、イェイ」と話しはじめ、「17本目の最終日、ありがとうございます! キャリア2度目のワンマン…○△#%&□~」と後半は興奮のあまりカミカミ。ドッと沸くフロア。そして、高いテンションを保ったまま、インタビュー形式でメンバー全員を紹介。もちろんカンペを見ながら…。

鳴ル銅羅は、今回のワンマンのために特別セットを用意していた。『空蝉』をアコースティックギターでしっとり歌い上げると、チェリストのおにぎり君(と紹介されていた)が登場。グローバル徹(Ba)は、ベースからバイオリンに持ち替え、「ワンマンだからできる贅沢な時間」と三輪が語り、『酒涙雨』が静かに始まる。静寂に包まれるフロア。視線はステージに向けられ、美しいバラード『アステロイド』の演奏が始まると、ゆっくりと体を揺らしながら、みな特別な世界観に酔いしれていた。

岩田のドラムを合図に、ライブの定番曲『秋宵』が始まると、雰囲気は一転。フロアの熱気は急上昇。もちろんステージの4人も激しく動きながらフロアをあおる。矢継ぎ早に2曲投入した後、彼らのダークサイドを激しく攻撃的に打ち出した『悲愴』の始まりを告げるベースが鳴り響く。待ってましたとばかりに沸くフロア。曲の途中、三輪はギターを手放し、ステージの端から端までを歌いながら駆け踊る。それに呼応してもみくちゃになるフロアを見ながら、4人の演奏は最後まで激しく突き抜けた。

曲が終わり、スポットが蒲に当たる。「やっと僕の時間がきました~」と会場の熱で湿ったカンペを見ながら話していると、おもむろに始まるドラムソロ。盛り上がるフロア。そして、「アッ~アッ~アッ~」と三輪がコールが始まると、「アッ~アッ~アッ~」とのコール&レスポンスが会場に鳴り響く。声がどんどん大きくなり、緩急をつけた和メロを自在に操る4つ打ちダンスロック『阿』が始まる。鳴ル銅鑼のライブで必須のキラーチューンに、揺れるフロア。激しく体をのけぞりながら演奏する蒲&岩田。最後には全員で踊り大合唱。間髪入れずに、バンドの新境地を感じさせる『化学舞踊』をドロップ! 一気に興奮の渦へ。会場は熱気に包まれる。

「カンニングペーパーも3枚目になりました!」と話し始める蒲。それだけで沸き上がる笑い。それが治まるのを待ち、三輪が「僕はいま幸せです」と話し始める。「今日は1人1人に歌えていると思います。手を伸ばせば引っ張っていける音楽をやっていきます」と語りかけ、アカペラで『愛について』を歌い始める。最後はマイクが遠くてもしっかり聞こえる声に気持ちの強さを感じた。そしてラスト曲『四季彩』へ。フロア全員が手を挙げステージの4人に訴えかける。4人はそれを確認し、今まで以上に熱のこもった演奏で応える。終わりが近付くにつれてどんどん大きくなる手拍子。最後のフレーズに差し掛かった時には、会場は大きな手拍子の渦に包まれていた。そして4人はステージから消えていった。

しかし、拍手は鳴り止まない。それに応えて再び登場した4人。三輪がステージの中央に立ち「今日でちょうどバンドを始めて3年になります。みんなの心の中に僕は生き続けたい。その思いで書いた僕の好きな曲です」とのメッセージを添え、『叙情』を歌い上げる。そして、ジャズの要素を取り入れた『文句』では、「文句、ガンガンだ!」とフロアをあおり、メンバー全員が強く激しく演奏。まだこんな力が残っていたのかというスピード感でフロアも手拍子を繰り返す。それが最高潮に達した時、曲が終わりを迎えフラフラになりながら4人はステージを後にした。

それでも満足しないのか、フロアの手拍子は鳴り響いたまま。そして三度4人が登場。「これからも鳴ル銅羅をよろしくお願いします。このバンドで1番最初に作った歌を最後に歌います。絶望は希望みたいな顔をして日常にいる。希望をもって絶望の歌を歌います!」と三輪がゆっくり静かに語り、『待ち伏せ』をアカペラで歌いはじめる。静寂の中、三輪の声だけが会場に響く。繰り返される“夜を超えて朝になる”“今夜僕は旅に出る”のフレーズが心の奥までしっかり届く。気がつけば暗闇の中に浮かぶステージを見つめていた。今夜ここに集まった人たちは鳴ル銅羅の世界の中にいた。完成された美学とも言える彼らのライブにどっぷり浸かっていた。

文 坪井  撮影 中尾

■セットリスト
01.御祭騒ぎ
02.躾
03.狂わせたいの!
04.不埒な女
05.禁断の果実
06.金津園
07.空蝉
08.酒涙雨
09.アステロイド
10.秋宵
11.夢浮橋
12.我侭
13.悲愴
14.阿
15.化学舞踊
16.赤目四十八滝心中未遂
17.御局美人
18.愛について
19.四季彩
(encore)
20.叙情
21.文句
(encore2)
22.夜は待ち伏せ

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