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    “みんなで”作った未来への懸け橋

LIVE REPORT ライブレポート

2017.5.16

クアイフ
“みんなで”作った未来への懸け橋

Qaijff Live Tour「next for the future」
2017.4.22(土) @名古屋CLUB QUATTRO

前回のツアー「for the future xx」で、EPICレコードからのメジャーデビューを発表したクアイフ。今回「next for the future」と題されたツアーは、全公演ソールドアウト。メジャーデビューを目前とした彼女たちを祝福すべく、最近知った人からずっと応援している人まで、大勢のファンが名古屋CLUB QUATTROにて行われるツアーファイナルに駆けつけていた。

開演時間を少し回った頃、駆け上がるような疾走感を伴うSEと同時に会場一体から沸きだす息ぴったりの手拍子は、オーディエンスの緊張感や高揚感を示しているようだった。三輪幸宏(Dr)、内田旭彦(Ba/Cho/Pro)、森彩乃(Vo/Pf)が順にステージに表れると、内に秘められていたそれらの感情を全て放つような大きな歓声が3人を包む。

森のアカペラで始まった『meaning of me』でオーディエンスとの距離をぐっと近づけたかと思えば、『hello world』の緩急あるメロディで森が拳を突き上げると、たちまち満員のフロアが拳で埋め尽くされる。これからを歌う『universe』では、内田がその場で飛び跳ねたり、森も不安を蹴飛ばす笑顔を見せたりと、会場の熱量を上げてゆく。

「ライブはみんなが楽しんでいなければ意味がないから、ここにいる人は全員クアイフの虜にする」と森が宣言。季節外れにはなってしまったが、今のクアイフを構成する上でなくてはならない大切な1曲『snow traveler』。すっと心に溶け込む切ないラブソングに、ピアノの音色が雪の降る儚さを演出。そしてドラムのビートが雪解けを告げると『ソングフォーミー』、『Re:Answer』へとなだれ込む。目の前のオーディエンスを勇気付け、 “みんなで”一緒に前へ進んでゆく楽曲だ。

不気味なイントロに加え、怪しさを増す照明が映えた『ピラミッドを崩せ』、ダイナミックなサビに向けてリズミカルに駆け上ってゆく『虹を探していた』とインディーズ時代初期からある楽曲も披露。「わかっているでしょ?名古屋!」と森が叫べば視界が開けるような透明感のある歌声で会場を1つの色に染め上げてゆく。

幸福感に満たされた空間にお馴染みのBGMが流れる。そう、DJ YU!YU!YUKIHIROの登場だ。登場と同時に起こった割れんばかりの拍手に若干たじろぐも、オーディエンスと対話しているような軽快なトークで笑いを誘い、最後はお決まりのコール&レスポンスで会場をさらに1つにする。

「今のはお遊びです!ここからが本番!!」と森が叫べば、あっという間の後半戦。未来は私達の手の中に。と、新曲を披露。ポップで弾けるような楽曲は、途中で挫けそうになりながらも辿り着いたメジャーシーンという舞台への3人の決意表明の歌に聴こえた。

変わっていく中でどうしても変われないこともある。音楽で変わりたいと思い作られた『変わって』。広いステージでたった1つ、森の頭上のスポットが彼女を優しく温かな光で包み込む。芯のぶれないしっかりと重みあるピアノの音色は、彼女の力強さや逞しさを表しているようだった。森と入れ替わるように三輪がステージに表れ、緩急をつけながらダイナミックなドラムプレイを見せつければ、最後は内田と森も加わった『MUSIC』へ。個々の技術を最大限にアピールした演奏でオーディエンスを魅了する。

「もっともっと1つになりませんか?声聞かせてくれますか?」と内田が煽ると、ラストスパートをかけるように『organism』、『Don't Stop The Music』で会場にさらなるグルーヴ感を生み出す。内田がマイクをフロアに向けると、自分の声を少しでもそのマイクに乗せようとオーディエンスも笑顔で最大のシンガロングを響かせた。

地元での大きな声援に自分達ができることは音楽で返すことだと話す森。そして、こうやって応援してくれる人の背中を押せるようにこれからも歌っていくと約束した。ストレートに歌われる歌詞がすっと心に入り込むバラード曲『good morning』。オーディエンスの背中を押すだけでなく、心の支えにもなってくれる大切な楽曲だろう。ステージがだんだんと明るくなってゆく様子は、闇を伴う真っ暗な夜から光満ちた朝へと誘ってくれるようだった。最後、ここに集まっている全員の未来がすばらしいものになるようにと願われた『Wonderful Life』を力いっぱい演奏し、晴れやかな笑顔で3人がステージから袖へと去っていく。すぐに沸き起こったアンコールに応え、愛すべき名古屋に向けてさらなる新曲を初披露。情景がはっきと浮かび上がる歌詞を1つ1つ大切に歌い上げてゆく。滴が零れるように奏でられるピアノのメロディラインはどこか寂しさを感じさせた。そして、『クロスハッチング』で互いが互いに最大限の愛を声やハンドクラップ、演奏でぶつけると大歓声で「next for the future」は幕を閉じた。

メジャーへ羽ばたいていくことでバンドとオーディエンスとの距離が離れてしまうかもと心配する声もあるだろう。しかし、3人が深々とお辞儀をしても鳴り止まない拍手。それに応えるように会場の端から端まで感謝を伝える3人と、笑顔で感謝を伝えるオーディエンスの姿を目の当たりにした今は、クアイフとクアイフィー(クアイフファンの呼称)なら、物理的な距離は離れてしまっても、心の距離はいつまでも近くのままだろう。
そんな愛しきクアイフィーの愛を乗せて、クアイフは未来へ向けて走り出す。

文/伊藤成美 写真/ヤオヤケシ

−ライブを終えて
過ぎてしまえば、一瞬。だから、何度も何度も繰り返すのです。最高の時間、最高の景色を有難う。みんなのおかげです。最上級にありきたりな言葉ですが、こらからも宜しく。
Vo.&Pf.森彩乃

もっと高く高く飛びたい。こんなに支えてくれる人がいるのだから、みんなにとって誇りと思えるようなバンドになりたい と思ったステージでした。これからもよろしく。
Ba.&Cho.&.Prog.内田旭彦

今回は音源のリリースがあったわけでも、重要なお知らせをするために場を設けたわけでもなかったので、至る面で過去最高に悩んだワンマンだったと思います。
だからこそ、当日を迎えるまでクアイフチーム全員で調整を重ねて作り上げた一日でした。
今回でチームの結束も、より強固なものになったと感じています。
これから更にたくさんの人を巻き込んで進んでいくので期待していてください。
Dr.三輪幸宏

■セットリスト
01.meaning of me
02.hello world
03.universe
04.snow traveler
05.ソングフォーミー
06.Re:Answer
07.ピラミッドを崩せ
08.虹を探していた
09.新曲
10.未完成ワールド
11.Clock hands
12.変わって
 <Drum solo>
13.MUSIC <Instrumental>
14.光を探しに
15.ニューワールド
16. organism
17.Don't Stop The Music
18.good morning
19.Wonderful Life
(encore)
20.新曲
21.クロスハッチング

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