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ライター T-Friends

2018.2.1

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the unknown forecast ワンマンLIVE

2017.12.28(木) @CLUB UPSET

最高の形で最高の音楽を届けるために選んだ選択

the unknown forecastのホームでもある池下CLUB UPSETでのワンマンライブが発表されたのは2017年11月11日。そのうれしい発表と同時刻、約8年間走り続けたthe unknown forecastとしての活動を、2017年12月28日のワンマンライブをもって休止することが発表された。それからあっという間に月日は過ぎ、2017年12月28日(木)午後7時、彼らの姿を観ようと全国各地から集まった大勢のファン、そして仲間に見守られながら、the unknown forecast現体制最後のライブが始まった。

ゆっくりと照明が落ち、青白い光によってステージに掲げられたバックドロップが浮かび上がる。幡野友暉(Vo/Gt)、岡村耕介(Gt)、細川雅弘(Ba)が所定に付き、幡野がゆっくり右手を挙げると拍手で沸いていた会場が一瞬にして静寂に包まれる。リフレインされるギターフレーズが耳に残る『はたち』で、さっそくthe unknown forecast特有の世界観へ誘う。そして、「名古屋のthe unknown forecastです」の一声を合図に、『fish story』へとなだれ込んだ。普段のリリースツアーのようなライブとは異なる状況だからか、浮き足立つオーディエンス。それとは対照的に、幡野の「いつも通りやります」という言葉通り岡村がステージから身を乗り出して叫び、ギターソロで魅せれば、安定した細川のプレイが曲全体をしっかりと支える。その姿は、いい意味で自然体ないつも通りのthe unknown forecastだった。

久しぶりに披露したという『オーバーワード』でオーディエンスの心躍らせ、跳ねるような音色に合わせて体も上へ下へと揺れ動く。そしてファンなら誰でも知っている『携帯電話』の不気味なギターイントロへ。“自分のことかも…”と動揺してしまう歌詞と、真っ赤に照らされたステージの上でニヤリと笑う幡野の姿にゾッとする。それほど誰にでも当てはまる等身大の言葉を、喜怒哀楽を表現して歌う幡野だからこそ感じられる、連れてゆくことのできる世界観だと思った。

「改めましてthe unknown forecastです。今日でthe unknown forecastは活動を休止します」と幡野が口を開くと、各々が率直な気持ちを述べてゆく。自分たちのやりたい音楽をやって、鳴らして、これだけ多くの人が来てくれるのは奇跡だと、今日足を運んでくれた人に感謝を告げる細川。いろいろな人の支えがあって8年突っ走ってきた。また応援してくれる人の目の前で弾けたらいいと、支えてくれた人に感謝する岡村。そして「戻ってくるか戻ってこないかはわからない」と活動休止後のthe unknown forecastの可能性について正直に述べる幡野。途中で言葉を詰まらせながら、自分は自分が好きなthe unknown forecastでいたかったからこそこの選択をしたということ。活動休止や解散は仲の良し悪しで起こってしまうこともあるが、the unknown forecastは仲良しでバンドをやっているのではなく、最高の音楽を作るためにバンドをやっているということ。今はこの3人で最高の音楽が作れないから活動休止という選択をしたということ。3人の音楽が好きという純粋な気持ちと、音楽というものに対する強い意志と思いに胸が熱くなった。

そして「今ものすごくこの歌が歌いたいです」と、出会いと別れを歌った『さなぎの唄』へ。次への成長を約束し、さなぎから蝶になって羽ばたいてゆくという過程の歌詞がステージに立っているthe unknown forecastと驚くほどリンクしている。<再会を迎えにどこまでも羽ばたけ>、<2度と会えないとしても羽ばたけ>。活動休止はただ歩みを止めるだけではない。さなぎのように表面上は動きがないとしても、羽ばたくために、再会を約束するために歩み続けるといった決意表明の歌のように聴こえた。

ライブはあっという間に終盤へ。「元気でな。名古屋のthe unknown forecastでした」とアコギを握ると、何の曲か察したフロアが賑やかになる。そう『命の屍』だ。フロアの端から端まで埋め尽くす拳に何度も叫び喚く幡野。岡村や細川も歌詞を口ずさみながら、フロアへと身を乗り出し、感情を露にサウンドを鳴らす。最後の1声、1音まで惜しみなくフロアへとぶつけた後、3人は深々と一礼し、細川が代表して「今の俺たちをみんなに観てもらえて幸せだった。ありがとう」との言葉を残しステージを後にした。すぐさまアンコールを求める拍手が会場を包み込んだが、数分後、アンコールがないことをアナウンスで伝えられる。するとその拍手はより一層大きくなり、誰もいないステージに長い間注がれていた。

活動初期から歌い続けた曲、ライブではすっかり定番になっている曲、久しぶりに披露する曲。7年前~現在までの軌跡をたどるようなセットリストに一喜一憂し、時には涙を流しながら熱い視線をステージへと注ぐ多くのオーディエンスの姿に今日という日の大きさを感じた。そして、聴く人も彼らと同じように最高の音楽を求め、ココに足を運んでいるのだと改めて実感した。そして、ライブの翌日、12月28日をもってベース細川雅弘が脱退したことが発表された。この3人で鳴らす音楽は2度と聴くことができないかもしれない。けれど必ず「名古屋代表the unknown forecastです」の一言と、彼らの求める最高の音楽が再びライブハウスに鳴り響く日が必ず来ると信じている。

文/伊藤成美 写真/ナツミ(http://natsumi-live.tumblr.com/)

■セットリスト
01.はたち
02.fish story
03.しらふのよいどれ
04.ひとのせいにする
05.doubter
06.オーバーワード
07.携帯電話
08.雑草
09.奴隷
10.雨
11.24分の1の行方
12.さなぎの唄
13.E
14.I am music
15.命の屍

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