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    ゆとりが放つ“可能性”という名の輝き

LIVE REPORT ライブレポート

2017.3.15

バンドハラスメント、The 3 minutes、Some old Riot
ゆとりが放つ“可能性”という名の輝き

バンドハラスメント、The 3 minutes、Some old Riot合同リリースツアーファイナル「ゆとり大作戦」
2017.2.2(木) @RAD HALL

バンドハラスメント、The 3 minutes、Some old Riotと若手3バンドが揃った「ゆとり大作戦」。そんな彼らを一度に見られる贅沢なイベントはもちろんソールドアウト。早い時間から会場の外にできた長蛇の列からも、この日の盛り上がりを早くも感じることができた。

3バンドを盛り上げるべくオープニングアクトを務めたのは、ピアノオーケストラロックバンド、アロネス。この日、1度諦めた夢を再び追いかけるべく、アロネスとして初めてステージに立つ5人にはいったいどんな景色が見えていたのだろうか。

大切な人がいなくなってしまうことを考えて作られた『フラジャイル』では途中、全ての電源が落ちてしまうアクシデントに見舞われながらも、動揺する様子を見せず、マイクを置いて懸命にアカペラで思いを届ける。そんな強い思いを感じとったオーディエンスは手拍子でリズムを取り、演奏を手助け。『Regrettable』では、1曲目には、数えるほどしか挙がっていなかった手のひらがフロア一面に広がっている光景を見て、この短い時間で見ている人の心を確かに動かしたことを証明していた。

メンバーがステージに姿をみせると大きな歓声が上がったのはバンドハラスメント。RAD HALLで初めてリリースライブを行い全く埋まらなかった1年前。ここを埋めたあかつきには、絶対に1曲目で披露しようとその時誓った楽曲『君と野獣』でライブがスタート。1年間の成長を見せつけるように、満員のフロアから割れんばかりのハンドクラップが沸き起る。

MCでは、初となる全国流通でのミニアルバムのリリースを発表し、さらなる盛り上がりを見せる。その中から早速リード曲、『脇役』を初披露!はちゃめちゃに盛り上がる!……はずがはっこー(Ba)のミスでまさかのやり直し…。再び4人がドラムの前で円になり、がむしゃらに演奏を始めると、その熱い姿に応えるように力強い拳が伸びる。

「自分の進んでいる道が正しいかわからないけど、正しいと思わせてくれるのは目の前に応援してくれる人がいるから。この状況が当たり前ではないし、当り前ではないからこそ、もっと先に進もうと思える」。と話すと、そんな応援してくれるオーディエンスのために歌われた『君がいて』では、一人一人の目を見て感謝を伝えるように歌ったと思えば、ずっと先を見据えているような力強い歌声を響かせた。最後に堂々たる姿で自身のバンド名を告げると、大きな拍手の中ステージを後にした。

The 3 minutesが大きく手を広げて手拍子を煽りながら1人ずつ登場。「ゆとり大作戦、かかってこい!」と新曲を交えながら、彼らの真骨頂でもあるシンセを巧みに使ったパフォーマンスを見せつける。サビでは全員がタオルを回し、除々に加速してゆくBPMが心地良い『グルグルクルージング』、<踊れ>の歌詞に合わせてメンバーと共にフロアを駆け回る『風林火山』で盛り上がりはピークに達す。

思いを込めて大切に歌われる姿が印象的だったのは、この日初披露された新曲『ハルノウタ』。悲しさをバネに成長してゆく過程が垣間見える歌詞が感傷的な気持ちにさせ、淡いピンク色の照明が早くも春めいた気分にさせる。「音楽でできることは限られているかもしれないけど、今日来ているあなたとだったら必ず何かできる。」と真剣な面持ちで語り始めたやまのうえのりょうくん(Vo)が音楽に対する熱い思いをぶつけてゆく。彼の言葉には5人の可能性が限りなく広がっているように感じた。

The 3 minutesの代表曲『ナントカセンセーション』で魅せた、今持っている力を全て出し切るような演奏は、更なる飛躍を約束しているように感じさせた。

最後に登場したのは、平均年齢18歳の若さ漲る4人組“サムライ”ことSome old Riot。思わず笑ってしまうようなSEでリラックスした雰囲気を作り上げると、ステージに現れた彼らは持ち前のチャラさでオーディエンスとの距離をぎゅっと縮める。

「暴れろ!暴れろー!」と煽った新曲『Yellow Face』では、フロアの華麗なツーステに大きくグーサイン。DAIYA-TAN(Vo)が力強く握った拳を真っ直ぐと前に突き出す様子をじっと見つめるオーディエンスの姿は、彼らの魅力に取りつかれているようだった。

「楽しいステージはゆとりとか、ゆとりじゃないとか関係なく、あなたとならば新しいシーンも作っていけると思います。」と、『New Era』へ。重々しいドラムサウンドと視界が広がっていくような煌びやかなギターの音色が、新たな時代を切り開いていく彼らと非常にリンクしていた。『One Shot Lighter』で「歌おうぜゆとり!」と叫べば、もうすぐ終わってしまうことを惜しむように全員でのシンガロングを見せつけた。

若手バンドなりに何かできないかと発信した当イベントは大成功で幕を閉じた。アロネスから渡されたバトンはバンドハラスメント、The 3 minutesからSome old Riotへ。そしてそのバトンはいつかの“ゆとり大作戦vol.2”へ繋がって行く。まだまだ可能性に満ち溢れている彼らが名古屋のバンドシーンを賑わす時代はもう、すぐそこまで来ているのかもしれない。

文/伊藤成美 写真/ナツミ(http://natsumi-live.tumblr.com/)

■セットリスト
―アロネス
1.Star Burst
2.満チ欠ける
3.フラジャイル
4.Regrettable

―バンドハラスメント
1.君と野獣
2.大人になるために
3.現実ハラスメント
4.アリバイパリナイ
5.BRING ME DOWN
6.サヨナラをした僕等は二度と逢えないから
7.脇役
8.君がいて

―The 3 minutes
1.BiTE the BULLET
2.(タイトル未定) <新曲>
3.グルグルクルージング
4.風林火山
5.6
6.ハルノウタ<新曲>
7.ナントカセンセーション
8.Make over the Heart

―Some old Riot
1.インスト <演出のみ>
2.ガールフレンド(元)
3.ぼくのなつやすみ
4.Men&Woman
5.恋愛サイコパス
6.Yellow Face
7.New Era
8.One Shot Lighter

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