
ツボイ
2016.8.24
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雨のパレードが考える“ポップス”とは
「この曲で日本のシーンを更新していきたい(福永)」
バンドであり、バンドサウンドではない音作りを意識して作ったメジャーデビュー作『New generation』から約4ヶ月。そのサウンドをさらにアップデートさせたシングル『You』が完成した。今の雨のパレードが詰め込まれた今作について、メンバー全員に話を聞いた。
―まずは、雨のパレードはどのように結成されたんですか?
福永(Vo): 僕と山崎(Gt)と大澤(Dr)の3人は、元々鹿児島でバンドを組んでいました。僕は音楽をやると決めた時から東京へ行くと決めていたので、メンバーに声をかけて上京し、東京で紹介してもらったのが九州出身だった是永(Ba)だったんです。そして、雨のパレードになりました。
―その当時はみなさんどのような音楽を聴いていたんですか?
福永: John Legend(ジョン・レジェンド)やTower of Power(タワー・オブ・パワー)を聴いていました。他にも、John Butler Trio(ジョン・バトラー・トリオ)やRAUL MIDON(ラウル・ミドン)もすごく好きでしたね。
山崎(Gt): 僕は佐藤竹善さんのカバーアルバムを結構聴いていましたね。
是永(Ba): 僕は東京事変や椎名林檎さんをよく聴いていました。あと、Pat Metheny(パット・メセニー)が好きでしたね。
大澤(Dr): 私はJamiroquai(ジャミロクワイ)を1番聴いていたかな。
福永: そうそう。あの頃めっちゃ聴いてた。鹿児島にいた頃のバンドでは、Jamiroquaiを意識して楽曲を作っていたから。
―そうだったんですね。アルバム『New generation』がリリースされてから4ヶ月経ちますが、反響をどう受け止めています?
福永: 僕らなりに手応えはありました。メジャーのタイミングで僕たちは何を伝えたらいいんだろうと考えたんですが、自分たちの好きな音楽性で今後のシーンを引っ張っていきたい思いが強かったので、『新世代』と言うタイトルにしたんです。バンドであり、バンドサウンドではない音作りを意識して作ったので、今作もその流れはあると思います。
―その今作『You』は、どのタイミングで作り始めたんですか?
福永: 常に曲を作っているのでタイミングは意識していません。メジャー1stシングルのタイミングで、僕らはどのような曲を出せばいいんだろうという思いで詞を書きましたし、自分たちが今詰め込みたい音も全て詰め込みました。
―その思いが込められた『You』には間奏がないですよね
福永: そうですね。『You』は間奏が全くない曲です。僕らは間奏で魅せる曲が多かったので、あえて今回は抜いてみました。最近Jack Garratte(ジャック・ガラット)とか自分が好きなアーティストの曲を聴いたら、意外と間奏のない曲も普通にあるなと思ったので、そういう取り組みをしました。歌詞の量が増える分大変でしたが、サビも4回入れることができたので、よりリピート感は出せたと思います。
―サビの言葉がすごく印象に残ります。歌詞もストレートですね
福永: それはよく言われるんですが、今回からそのようにしたわけではないです。自然にそうなっていたというか、楽曲は結構攻めているので、もしかしたら歌詞を入口にしようと思ったのかもしれないです。
―攻めた楽曲について具体的にお聞きしてもいいですか?
福永: 僕の好きなエレクトロハウスやインディーR&Bの界隈で、スネアの音に指パッチンのスナップ音を使っていたから、今回サンプリングして使ってみたらすごくハマりました。アナログシンセもDAVE SMITH INSTRUMENTSのプロフェットを山崎が買ったので、そのピッチが揺れるような不安定な音も入れてみたいと思って挑戦してみたら上手く入れられました。また、Jack Garratteがベースの音色を攻めているのに歌モノとして成立している印象を受けたので、ベースの音色を6つ作るなど、みんなで攻めた楽曲が作れたと思っています。
―曲作りはメンバーみんなが意見を出しながら作られていくんですか?
山崎: そうですね。
福永: 1人がこれだ!と言って終わることはあまりないと思います。少しでも違和感を感じたらちゃんと言うし、その違和感が何なのかも調べます。音使いやリズム、音色まで全部。よりいい作品を作るために、みんな突き詰めていますね。
―かなり時間を掛けて作られてそうですね
福永: それが、みんなバチッとくる音をすぐに出せたり、思い付くようになってきているので、『You』に関しては3日ぐらいで出来ました。
―そうなんですね。細かくこだわって音を作られていますが、リスナーはそこまで考えて聴く人は少ないわけで、ほとんどの人がこの曲いいなぐらいの感じ方だと思うんです
福永: 僕らが意識しているのはまさにそこです。攻めた音色なのに、ちゃんと歌モノとして成立しているのが僕らのポップス。これで日本のシーンを更新していきたいと思っています。
―自分たちのポップスで自分たちの音楽を示していきたいと。今作は『You』と2曲目『In your sense』、3曲目『morning』も含めてラブソングになっていると感じました
福永: そうですね。『You』は誰かの支えになれるような曲を書きたいと思ってできた曲。僕の中で音楽に助けられたことが結構あったので、僕の曲で誰かを助けられたらすごいことだなと思って、このテーマにメジャー1stシングルで取り組もうと思いました。2曲目と3曲目に関しては、キャンペーンやアニメのテーマソングとして作っています。だから、ラブソングをあまり意識して作ったわけではないです。結果的に、3曲のトータル感が出た感じですね。
―福永さんの歌詞には、ラブソングによくある「好き」や「愛している」という言葉が出てこないですね
福永: 僕自身があまりストレートに言えないのかもしれないですね。ストレートに言えたんだったら、それは正解なのかもしれないですが、それを自分が言って説得力があるのかと言われたら、僕はそうは思わない。
―また今作では英語も使ってないです
福永: 今回は全く使ってないですね。英語での表現力が自分にどれぐらいあるのか分からないですし、日本語の方が僕の中のボキャブラリーだと圧倒的に高いので、日本語を使うようにしています。サウンド的には世界を意識して置いて行かれないように、さらにもっと先に行けるようにと思いながら作っていますが、向けているのは日本なので、日本語が一番いいかなと僕は思っています。
―なるほど。歌詞はどのタイミングで書かれているんですか?
福永: 歌詞は録る直前だったりするんですよ。
大澤: 福永以外の私たちはオケを録った後の唄録りの時に初めて詞の入った曲を聴きます。みんなで「いいじゃん」って感想を言い合ったりしていますね。
―2曲目『In your sense』、3曲目『morning』はタイアップ曲ですが、テーマがあるので歌詞は難しくなかったですか?
福永:自由すぎると人間何をしていいのか分からなくなるという話を聞いたことがあって、この2曲を作ってみてそう思いました。テーマがあることで歌詞はすごく書きやすかったです。
―ということは、『You』の方が大変だったと
福永: すごく大変でした。ちゃんと自分の中で溜めてから出したいので、ギリギリになっちゃってますね。
―例えギリギリになったとしても、次にやりたいことはどんどん出てきます?
福永: 僕はすごく新譜をあさって聴いているんで、こういうアプローチをすれば良かったなと思い当たることが、後からいっぱい出てくる。シンセなど気になっている音もたくさんあります。挑戦してみたいことばかりですね。
―音作りへの探究心がすごいですね
福永: それがなくなった時が怖い(笑)。20代前半が一番新しいことをあさる時期だと思っているので、それがなくなったら終わりだなと思って、意識的に探すようにもしています。また、サザンオールスターズの桑田さんのように作り続けている人への憧れもあります。ずっと作っていないと、時代感がそこで終わってしまうと思うので、常にアンテナを張って新しい音を作り続けたいですね。
―何より作り続けるモチベーションを維持するのが大変だと思います
福永: そうなんですよ!本当にやってみたら分かります(笑)。最近ミュージシャンは大変だなと思っています。こんなことも毎日しているんだと(笑)。その中でずっと作り続けることはすごいなと思いますね。今の時点では、音楽でもういいやということはないです。意識的に無くしているのではなく全くないです。
―全く違うジャンルの音楽も聴くんですか?
福永: めっちゃ聴きますよ。ユーミンやハナレグミ、星野源さんとか…。気になる人がいたら、メンバーのグループLINEにアドレスを貼っています(笑)。
―みなさん仲がいいですね
福永: そうですね。付き合いはもう6年近くになりますし。
山崎: だからこそ、ずっと試行錯誤を続けられていると思うんです。僕らはサウンドもライブでのパフォーマンスも含め、どんどんアップデート出来ていると思います。これからもカッコ良くなっていくだろうし、今回のシングルも現段階でカッコいいものが出来たと自負しているので、これからにも期待してほしいですね。
―雨のパレードはアップデートのスピードが早い分、毎回想像を裏切ってくれそうです
福永: 早いと思います(笑)。テーマとして新しさや新鮮味は常に持っているので、いい意味で期待を裏切れたらなとは思っています。
―そんなみなさんの楽曲から、どんなライブをするのか興味が沸きます
福永: そんな時は『You』の初回限定盤にライブDVDが付いているので、こちらを観ていただければ必ずやライブハウスへ行きたいと思うはずです(笑)。
山崎: 今年の3月に列伝ツアーがあったんですが、それまでは自分たちはバンド感のあるライブをしていないと思っていました。でも、ツアーをしているうちに意外とライブバンドだなという印象に変わったんです。
―その今作のワンマンライブツアー「You&I」が、9月15日(木)の名古屋CLUB UPSETから始まります。タイトルの「You&I」は今作『You』から名付けています?
福永: 今回のシングルが、トータルであなたへ向けた曲になっているので、あなたと私が会える場所と言う意味のタイトルにしました。
―どんなライブにしたいですか?
福永: 最近は流れていくようなライブはしたくないと思っています。1曲が終わった、次の曲が始まったというような。1曲1曲にちゃんと熱量をもって、みんなに響くようなライブを心掛けています。
―ライブが楽しみです。では最後に、ファンへ向けてメッセージをお願いします
山崎: 僕たちの音源を聴いて、どんなライブなんだろうって興味を持ってくれる人もいると思います。ライブも音源も確実に日々進化しているので、ライブへ来たことのない人は特に足を運んでほしいです。
是永: とにかくライブを見てほしいです。
大澤: まずは、いつもありがとうございます。雨のパレードは、「冷たいイメージがする」「CDの音源をただ再現するだけじゃないの?」と最近知った人に言われることもあるので、ライブに来てアツい雨のパレードを知ってほしいです!
福永: 僕らは、僕らの音楽をポップスだと思っています。人それぞれ感じ方は違うと思いますが、メインストリームへ行けると思っているので、これで日本のシーンを更新していきたいですね。みなさん付いてきて下さい。
雨のパレード You
■リリース情報
『You』
2016.7.20発売
初回限定盤(CD+DVD) 1800円(+tax)
通常盤(CD) 1000円(+tax)
※掲載ジャケット写真は通常盤
■LIVE情報
雨のパレード ワンマンライブツアー『You&I』
9月15日(木) 名古屋 CLUB UPSET
9月17日(土) 渋谷 CLUB QUATTRO
9月22日(木・祝) 阿倍野 ROCKTOWN
■オフィシャルHP
http://amenoparade.com/
■プロフィール
2013年に結成。福永浩平(Vo)、山崎康介(Gt)、是永亮祐(Ba)、大澤 実音穂(Dr)の4人組。2016年1月にインディーズ最後のシングル『Tokyo』が、SSTVの「it」を始め、MTV「HOT SEAT」、各地のラジオでローテーションを獲得。「スペースシャワー列伝15周年記念公演 JAPAN TOUR 2016」にも抜擢され大きな話題に。3月2日に1stフルアルバム『New generation』でメジャーデビューし、ロングセールスを記録。2016年7月20日にはSSTV7月度「POWER PUSH!!」に選ばれた表題曲『You』、「Happy Rainy J-WAVE 2016 キャンペーンソング」の『In your sense』、NHKアニメ「ほのぼのログ」テーマ音楽『morning』の3曲を収録したメジャー1stシングル『You』をリリース。Vo.福永浩平の声と存在感、独創的な世界観は中毒性を持ち、アレンジやサウンドメイキングも含めまさに“五感で感じさせる”バンドとして注目されている。

















