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ライター ツボイ

2019.11.30

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カーリングシトーンズ Album『氷上のならず者』、寺岡呼人 New Album『NO GUARD』インタビュー

「僕は今を生きている感を感じるためにアルバムを作っています」

寺岡呼人のソロデビュー25周年を記念して結成された、寺岡呼人、奥田民生、斉藤和義、浜崎貴司、YO-KING、トータス松本の6人によるドリームバンド、カーリングシトーンズが、何と11月27日にアルバム『氷上のならず者』をリリース!さらに同日、寺岡呼人もニューアルバム『NO GUARD』をリリースするというニュースをキャッチ。そのリリース間近の11月25日、バンドのリーダーでもある寺岡呼人にインタビューを敢行!カーリングシトーンズ結成の経緯や曲作り、ツアーの話、そしてソロアルバムの収録曲までたっぷりお話を伺った。

―まずは、カーリングシトーンズというバンドがどのように始まったのか、からお伺いしてもいいでしょうか?

寺岡呼人: 僕がソロデビュー25年を迎えた去年の9月にZepp Tokyoを押さえられたので、LINEグループのメンバーだったバンドの6人に、ダメ元で出られるか聞いてみたんです。そうしたら、みんな「その日は空いてるよ」と。それで、メンバーのスケジュールを仮押さえして。その時に、LINEグループのメンバーでやれるチャンスはそう何回もないし、せっかくやるんだったらただ奥田民生、斉藤和義という名前が並ぶだけではなく、そのメンバーで架空のバンドを作ってライブする打ち出し方の方が面白いなと思って、まずバンド名を決めました。それから「バンドやるんだったら新曲も欲しいよね」という話になって、「一人1曲でもいいから曲を書こうよ」となり、結果的に全部で15曲できたんです。でもその時は、たぶんみんなバンドを組んだ意識はなかったと思います。それから一年経って、アルバムを作ってジャケ写を撮ったりMVを撮ったりする中で、「俺たちバンドだよね」という意識が出てきたのかなという気はしています。

―先にバンド名を決められたとのことですが、カーリングシトーンズというバンド名はみんなで話し合って決められたのでしょうか?

寺岡: 実はネーミング自体は名古屋で生まれたんです。バンド名を決めるリミットがそろそろだという時期に、やっぱりバンド名を決めるのは奥田民生しかいないと思ってスケジュールを調べたら、名古屋でライブをやっていると。そこで、名古屋へライブを観に行って、その打ち上げで「バンド名を決めたいんだけど」という話をしたら、その場で彼が「カーリングシトーンズはどう?」と。彼はダジャレの天才なんですが、俺たち6人が集まってバンドをするんだったらこういう感じかなと出てきた言葉だと思います。

―奥田民生さんが名付けたんですね。曲は皆さんそれぞれが作られたそうですが、どのように仕上げていかれたんでしょうか?

寺岡: とにかくライブに間に合わせたかったので、上がってきた曲全部採用みたいな(笑)。実際みんなが書いてきた曲は、各々が自分のライブではやらないような曲だったりするのかなと。でも、その気楽さやリラックス感が絶妙にアルバムに溶け込んでいて、カーリングシトーンズのカラーになっている気がします。

―その雰囲気分かります。レコーディングはみんなで集まってされたのでしょうか?

寺岡: 去年のライブ前に、とにかくデモテープを作らないと新曲たちが間に合わないと思ったので、僕のスタジオでデモテープを作ったんですけど、バラバラにやってきて録りました。今回のアルバムもその時のデモテープを聴いて「基本はあれでいいじゃん」みたいな感じになったので、残り3割の作業を今年に入ってみんなでやった感じです。

―なるほど。楽器は寺岡さんのスタジオでみなさんが各々演奏されたんですか?

寺岡: そうですね。ただ、基本的には僕のスタジオにあるドラムとベース、ギターをみんなが適当に選んで弾きました。錆びた弦もあればって感じで、割と適当に「じゃあここでギターソロ弾いて」とか、そんなふうにやっていましたね。

―レコーディングにもリラックス感ありますね。楽曲は皆さんの年齢らしいおじさんならではの曲が多いなと思ったのですが、テーマなどは決められていたのでしょうか?

寺岡: こういう曲を書こうという方針は決めてないんですけど、なぜかみんなこういう曲たちになってしまって(笑)。

―自然とそうなったんですね(笑)。その中で寺岡さんの曲『Oh! Shirry」はおじさんのエロ話的な曲。どのように生まれたんですか?

寺岡: LINEグループの中でなぜかお尻の話になったことがあって、みんなでその議論が白熱したんですよ。それを思い出して、50歳の大人たちがお尻の歌をただただ歌うのは面白いかなと思って作りました。

―確かに面白いです。そして最後の曲『涙はふかない』は、他の曲とはちょっと趣が違うなと思ったのですが

寺岡: 僕らは楽器を弾くし歌も歌いますけど、この曲はあえてクレジーキャッツやドリフみたいにカラオケで振り付けして歌う昭和感みたいなものを出せたら面白いんじゃないかと思って作りました。

―坂本九さんの『上をむいて歩こう』的な印象もあります

寺岡: あの時代は「涙がこぼれないように上を向いて歩こう」だったと思うんですけど、僕らの時代ってどうなんだろうと思った時に、僕らがお客さんに伝える言葉として、「涙をふかないであるいで帰ろうよ」と。そして明日も頑張ろうという曲にできないかなと思ったんです。

―アルバムの締めにぴったりの曲ですね

寺岡: この曲に関しては僕のこだわりでカラオケで全部作っていて、この曲だけは誰も演奏していないから趣が変わるんですけど、アルバムの締めとしてはいいのかなという気はしています。アルバムの締めはこの曲以外考えられないですね。

―間違いないです。今回さらに壮年マガジンという雑誌を発行されるとのことですが、企画の内容がすごい。どのような経緯で作ることになったのでしょうか?

寺岡: 講談社さんから「去年のライブの写真集を出しませんか?」というお話をいただいて、その打ち合わせをする中で「せっかく講談社さんとやるんだったら、僕らもレコード会社を超えたコラボをしているから、講談社さんとも何かコラボできないですか?」と提案したら、ちょうど少年マガジンが60周年だったので、「壮年マガジンというタイトルでコラボしましょう」ということになったんです。ボリュームもあって内容も面白いですよ。カーリング対決したり、佐山聡さんとの対談があったり、ルー大柴さんとの勉強会みたいなものがあったりと見どころがたくさんあります。

―すごく面白そうです。そしてツアーもやられますが、元々ライブをするためにバンドを組んだところから、まさかツアーまでやるとは考えていなかったですか?

寺岡: 考えていなかったですね。スケジュールがそもそも合わないだろうなど、いろんなことをみんな思っていたと思うんですけど、ツアーが出来るのはこの6人とは運や縁があるからだと思います。

―僕もそう思います。どんなツアーにしたいですか?

寺岡: 基本的には去年にやったライブやこのアルバム中心になるとは思いますが、5本あるので、おそらく毎回毎回みんなでその日の映像を見ながらあーだこーだとしゃべりながら毎回アップデイトしていくんじゃないかなという気はしています。だから最終日の1月28日(火)の名古屋では一番いいライブができると思います。

―楽しみにしています。さらに同日、寺岡さんのソロアルバム『NO GUARD』もリリースされます。今回はテーマなどを設けて作られたんですか?

寺岡: テーマは特にないですが、割と一筆書き的に1曲パッと自分の中で曲を作ったら、あとは筆の進むままというか、そこに現在進行形の自分がどれだけ出せるかはすごく意識して作りました。自分から溢れる出るものを全部基本的には音にするぞという感じですね。

―今回1年4ヶ月ぶりとなりますが、曲は溜めていました?

寺岡: 僕はタイトルを先に決めたり歌詞を書いたりしてから曲を作るので、溜めるというより何となくメモする感じですね。こういった曲を書きたいということを自分の中にメモしていて、曲作りの時に一気にそれを形にする感じです。

―ということは、曲作りに掛ける時間は短いですか?

寺岡: そうですね。割と曲の方向性はバラバラに見えるんですけど、自分の中では一緒で。昔からやりたかった曲が今回やっとできたとか、こういう曲に挑戦してみようかなとか、自分の中では割と一貫していたので短い方だと思います。

―とはいえ、様々なタイプの曲が収録されています。曲はどのような時にメモされ、どう曲にしていくのでしょうか?

寺岡: 曲のタイプは色々あるんですけど、基本的には歌いたいことをイメージしてそこに今まで自分ではやっていないタイプのメロディでやってみようとか、やったことのないジャンルでやってみるというテーマがまずあって、そこから枝葉を考える作り方が多いです。

―『ウォッチメン』は今の世の中のことを書いていると思うのですが、どのようなテーマで書かれました?

寺岡: 会社でも学校でもそうなんですけど、普通に生活しているのにどこかみんながこういう感じになっているなと。便利になったようで、すごく不便になってるんじゃないかというのが何となくあって作りました。

―そういう曲もあればノスタルジックな『ばあばのおまじない』という曲もあります。ここに出てくる“僕”とは、寺岡さんご自身ですか?

寺岡: そうかもしれないですし、そうではないかもしれない。どこかファンタジーがあったり、リアルがあったりという曖昧なところで、聴く人がいろんな想像を掻き立ててもらえたらいいなと思って書きました。

―そういうことなんですね。次の曲『シンガーソングライター』は、その人たちを揶揄しているのかなと思ったのですが

寺岡: ミュージシャンじゃなくシンガーソングライターという言葉が先行して、それが一番偉いみたいな感じになっているのを、僕はそんなこともないんじゃないかなと思っていて。昔の歌謡曲のように作詞家先生がいて、作曲家先生がいてというような時代をある意味駆逐してシンガーソングライターはやってきたと思うんですけど、今はそれが大勢側になっている。僕はもう一回みんなで共同作業をしながら作っていくのも大事なんじゃないかなと思ったりしているんですよね。それを曲にしました。

―ある意味、今の時代に一石を投じるような曲ですね。後半に『炎』という曲がありますが、結構言葉が強めです。どのようなイメージから書かれたのでしょうか?

寺岡: この曲は最後の方にできたので、本当にパッと言葉が出てきた感じです。僕は10代の頃って、そこかしこに恋愛があるから誰でもラブソングを書けちゃうと思ってるんですけど、50代を超えたラブソングはどういうものなのかといつも模索しています。だから、こういう曲が書けたのは僕の中では嬉しかったというか、まだこういう感じのラブソングを書けるんだなと思いました。

―日本はこれから50代以上の人がどんどん増えていくので、普通に50代60代の恋愛が当たり前になるかもしれない。そう思うと、その世代に向けたラブソングが今後生まれるのは必然なんじゃないかとも思います

寺岡: そうかもしれないですね。50代60代が増えるからだけでなく、ロックってまだ創世記で、ロックを作った人たちが今も生きているぐらい浅い歴史じゃないですか。そういう意味では、ロックは最初ティーンエイジャーのものだったと思うんですけど、今やもしかしたらこれから人生の黄昏時を生きる人たちのための音楽になっていく可能性もあるのかもしれないですね。

―そう思うと、寺岡さんの世代の方たちがバンドをやっていることで勇気をもらえます

寺岡: カーリングシトーンズもそうなんですけど、僕らがわちゃわちゃやっている姿がみなさんに勇気や、まだまだやることあるかも、楽しいことって自分から見つけにいくものなんだと思ってもらえると嬉しいですね。

―ぜひ今後も続けてほしいです!では最後に、お話を伺った2作品を楽しみにしている方々へ向けてメッセージをお願いします

寺岡: 大人たちのわちゃわちゃしてる遊びだなと思って入っていただいてもいいんですけど、この世界観を僕ら世代の人たちだけでなく若い人たちにも聴いてもらって、音楽ってこんなこともできるんだとか、バンドやってる人たちも「50代になったら俺たちもこういうグループを作ろうよ」となるきっかけになるようなアルバムだと思いますので、是非カーリングシトーンズをよろしくお願いします。そして寺岡呼人の方も、今回14枚目になるんですけど、こうやって職人のように一作一作いっぱい発見がありながら進むことによって、カーリングシトーンズもJUN SKY WALKER(S)もそうですし、テレビもそうなんですけど、いつも今を生きている感を感じるためにアルバムを作っているので、そんな僕の『NO GUARD』を聴いてライブにも来ていただきたいなと思います。ちなみに、名古屋は4月24日にell.SIZEでライブを行いますので、是非足を運んでいただけたらと思います。

カーリングシトーンズ『涙はふかない』 MV

カーリングシトーンズ『スベり知らずシラズ(リプライズ)』@2018.9.23 ZEPP TOKYO

寺岡呼人『飛行機雲』 MV

■リリース情報

『氷上のならず者』
Album
2019.11.27 発売
初回限定盤(CD+DVD) 4,500円(+tax)
通常盤(CD) 3,000円(+tax)


『NO GUARD』
Album
2019.11.27 発売
3,000円(+tax)

■LIVE情報
カーリングシトーンズ TOUR 2019-2020
「やったぁ!明日はシトーンズだ!」

2019年
12月23日(月) 東京 東京国際フォーラムホールA
2020年
01月11日(土) 熊本 熊本城ホール
01月13日(月祝) 大阪 オリックス劇場
01月14日(火) 広島 広島文化学園 HBGホール
01月28日(火) 愛知 名古屋国際会議場センチュリーホール

寺岡呼人ツアー2020 〜NO GUARD〜
04月11日(土) 長野 ネオンホール
04月12日(日) 石川 金沢もっきりや
04月18日(土) 岡山 倉敷REDBOX
04月19日(日) 福岡 rooms
04月21日(火) 高知 X-pt.
04月22日(水) 兵庫県 淡路島 マトヤ楽器 的矢ミュージックスタジオ
04月24日(金) 愛知 名古屋ell.SIZE
04月26日(日) 東京 Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE 
04月28日(火) 山形 FRANK LLOYD WRIGHT
04月29日(水祝) 宮城 SENDAI KOFFEE
05月02日(土) 大阪 心斎橋JANUS
05月16日(土) 北海道 札幌 円山夜想
05月23日(土) 神奈川 横浜Thumbs Up

■オフィシャルHP

カーリングシトーンズ
http://curlingsitones.com

寺岡呼人
http://yohito.com

■プロフィール
カーリングシトーンズ
寺岡呼人の25周年プレゼンツとして結成された、寺岡呼人、奥田民生、斉藤和義、浜崎貴司、YO-KING、トータス松本という全員50代のフロントマンによるスーパーバンド。2018年9月23日(日)にZepp Tokyoで奇跡のデビューライブを開催。チケットは瞬時に売り切れ、プレミアムチケットとなる。リーダーは寺岡呼人。メンバー名を○○シトーンと呼ぶ。

寺岡呼人
1968年2月7日生まれ。自身のアーティスト活動と並行してプロデュース活動を行い、ゆず、矢野まき、ミドリカワ書房、植村花菜『トイレの神様』、グッドモーニングアメリカ、八代亜紀など多彩に手掛ける。また、自身を中心とした3世代が集うライブイベント『ゴールデンサークル』を2001年に立ち上げ、松任谷由実、小田和正、仲井戸麗市、桜井和寿、奥田民生、斉藤和義、backnumberなど多くのアーティストが参加。現在、再結成を果たしたJUN SKY WALKER(S)のベーシストとしても活動。

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