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ライター ツボイ

2019.1.28

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NEIGHBORS COMPLAIN 2nd Album『BRIDGE』インタビュー

「後から、やっぱりこっちの方が良かったと思うことがないアルバムになりました(Oto)」

NEIGHBORS COMPLAIN待望の2ndアルバム『BRIDGE』が1月23日にリリースされた。アルバムにはメンバー全員の書き下ろし曲が収録されており、それぞれの顔が見える9曲となっている。細部にまでこだわったサウンドメイキングからタイトルや歌詞に込めた思いまで、Oto(Vo/Key)とKash(Ba/Cho)の2人に話を訊いた。

―1月23日リリースの2ndアルバム『BRIDGE』を聴かせていただきました。言葉もリズムとして存在しているように感じて心地良かったです。ちなみに、アルバムのリリースは約1年半ぶりなんですね

Oto(Vo/Key): 2017年7月に1stアルバム『NBCP』を出して、2018年3月に今回のアルバムのレコーディングを始めたのですが、その頃は西日本ツアー中で。ライブをしながら移動中の車内でパソコンを開いて曲を書き、リハーサルして、曲を完成させて、ライブの合間にレコーディングするということをしていたら、あっという間に1年半も経っていました。

―今作は9曲収録されていますが、曲はたくさん作られたのですか?

Oto: 2ヶ月に1回NEIGHBORDS COMPLAINの4人で、それぞれが持ってきた曲をみんなに聴かせる“曲出し会議”をしています。その今まで出してきた曲の中から、みんなで議論して決めたのがこの9曲です。

―収録曲はコンセプトを決めて選ばれたのでしょうか?

Kash(Ba/Cho): 今Otoが言ったように、みんなが持ち寄った曲の中から話し合って収録曲を決めていったのでコンセプトはなかったのですが、メンバー全員の思いはひとつに詰まっています。それぞれが書いてきた曲も入っているし、この1年半の間にいろいろなことがあったので、その思いをひとつにしたのがコンセプトになるのかなと思います。

Oto: 4人の個性が前に出て、1人1人が見えるような作品になればいいなとずっと思っていたので、メンバー全員の書き下ろし曲が入っています。また、前作は音を足していった盛り沢山な作品だったので、今回は引き算してそれぞれの顔が見えるような作品にしようという思いがありました。

Kash: レコーディング方法も変わりました。前作は、全員スタジオに入ってヨーイドンで録り仕上げていったので、勢いはあるけど細かいディティールはあえて細かく詰め切っていなくて。今回はそこを掘り下げて、レコーディングはドラムから録って、それに乗っかるベースをガッチリ噛み合わせてから、ギターなどを乗せていきました。グルーヴにこだわったレコーディングができたと思います。

―リード曲の『LST/D』もドラムから録られたのでしょうか?

Oto: そうですね。『LST/D』はパズルみたいな曲になっているので、ドラムのタイミングがちょっと遅れたり、逆にベースがちょっと走ったりするだけで曲の世界観が崩れちゃうんです。結構繊細な曲なので、1人ずつ正確に丁寧に録っていくレコーディングをしました。

―細部にまでこだわっているんですね。歌詞からは今を大切にしようという気持ちが伝わってきます。どのような思いを込めたのでしょうか?

Oto: 特に今は、進学や新社会人になる方にとって仲間や大切な人と離れ離れになっちゃう時期だと思います。それって、自分の経験から社会に出てからも繰り返すなと。だから、せめて一緒にいる時ぐらいは楽しみたいという思いを込めました。

―ダンスチューンですが、言葉が伝わってくる素敵な終わり方ですね

Oto: ありがとうございます。ダンスチューンでも踊るだけじゃなくて言葉も大切にしようと思い、Bセクションの部分を持ってきました。

―そして、次の曲『Aurora』もダンサブルな曲。ライブ映えしそうですね

Kash: 『Aurora』はギターのGottiが書いた曲で、既にライブで披露しています。ギターのカッティングに、ビートと歌のメロディがフロウしているタイム感をガチッと合わせないとできないグルーヴになっています。この曲には僕の好きなパートがあって、イントロの最後の一拍目だけ空いているので、ライブではその部分がお客さんの手拍子だけになるんですよ。その瞬間が演奏していてめっちゃ気持ち良くて。自分自身とサウンドの一体感が生まれる曲です。

―その部分をライブで体感してみたいです

Kash: 是非。あと、インターセクションにあるコーラスのパートは元々なかったんですけど、Gottiが「ちょっと一回やってみたいんだけど」と入れた音がめちゃめちゃグルーヴを生んで楽しめるセクションになりました。そこにも注目して聴いてほしいですね。歌詞はOtoも一緒に書いてたよね。

Oto: 最初Gottiに「何でタイトルは『Aurora』なの?」って聞いたら、Google Earthで旅行するのにハマっていたらしく、フィンランドへ行ってオーロラを見たいと思いタイトルに付けたと。最初は揺らめく光の感じを書いていただけだったので、「オーロラを男女の危ない関係性と掛けて、ゆらゆら揺れているような表現にしてはどうかな?」と提案しました。お互いちょっと意識し合っているけど、直接相手には好きとは言わずに仕草や態度で駆け引きするという大人な恋の世界観になっています。

―その雰囲気伝わります。次の曲『Escape』はこれまでとは印象がガラッと変わって、深夜の街でひとりぼっちという感じを受けました

Kash: アルバムの曲全部好きだけど、特にこの曲好きだな。この曲はどういう気持ちで書いたんですか?

Oto: お前、誰やねん!

一同: (笑)。

Oto: NEIGHBORS COMPLAINはグルーヴや乗れるサウンドを重視しているのですが、この曲に関してはそうではなく、スペースを空けてリズムを一回全部無くしても乗れる曲にしたかったので、ドラムではなく言葉でリズムを出すことにこだわって作りました。

Kash: 特に引き算した曲だと思います。例えば、2番のソロセクション終わりのトークボックスには元々ベースが入っていたんですけど、全部なくしました。ベース音もめっちゃ短くしているけど、ちゃんとTakaのキックと合わせているし、それを補うシンセの低音とのバランス感がうまく表現できたかと。

Oto: 僕が20、21歳の頃に英語は全く喋れないけど、ニューヨークで成功してやるぞという思いがあって行った時のことを書いています。ニューヨークの街はすごく煌びやかで人もいっぱいいる。でも英語を喋れないので友達がいなくてすごく孤独で。その当時の自分に、「もっと自分から友達を作りにいこうよ」とこれまでの経験から手を差し伸べるというか、僕が別の世界へ連れて行って連れてってあげたい気持ちを書きました。

―サウンドと歌詞のハマりがいいですよね。そしてインスト曲『Between Real and Dream』はアルバムの真ん中に入っていますが、ここに入れたのは狙ってですか?

Oto: ここに入れると決めてたし、僕が一番やりたかった曲でもあります。元々僕はジャズピアニストになりたかったので、ピアノでずっと表現したくて。180度違うような自分の夢を描いてるけど、現実はそうもいかない。そういう感じをピアノで表現しました。

Kash: この曲はドラムのパターンが難しかったから、グルーヴ感を出すのが大変だったよね。でも、インストらしく流れていく感じにもちゃんとなっていて、いいよね。

Oto: だから、誰やねん!

一同: (笑)。

―曲に展開があるのでストーリー性も感じます

Oto: 後半になって夢に広がっていくじゃないですけど、そこは上手くカーブを描けたかなと思います。

―そして後半最初の曲『Weekend』。この曲は他とは趣が違って甘いですね

Kash: 僕が書いたんですけど、女の子のことが好き過ぎて大変という男の子を描いた曲で、メッセージが伝わるようにバンドにはスペースがあります。僕がOtoの歌で一番好きなところが、歌詞の最後の書いていない部分。「もう少しだけ優しく歌って」と言って歌ってもらったものがすごく優しいので、そこも聴いてほしいポイントです。

Oto: この曲は北海道の芸森スタジオという、札幌の郊外にあるすごく素敵なところでレコーディングしました。レコーディングってどうしても煮詰まるんですよ。でも、外に出るとすごくメロウで、リフレッシュした後スタジオに戻ってアイデアを出したのですが、最初はギターソロだけだったけど、せっかくKashが歌詞を書き下ろした曲なので、ベースを絡み合わせるアイデアを思いついて。結果、歌詞の2人の掛け合いともリンクしていい形になったと思います。

―スタジオの環境が生んだ曲でもありますね。そして、そこからの『SAYONARA愛しき人』。落差ありますよね

Kash: この間に何かあったのかなとね。

一同: (笑)。

―シティ感のある曲だなと思ったのですが…

Oto: この曲は、大尊敬する山下達郎さんの80年代後半の作品のイメージを2019年にタイムスリップさせたら、というイメージです。この曲は基本ハイハットを一切無くしてバスドラムとスネアだけでずっといくので、その部分だけを聴くとすごくゆったりした感じに聴こえると聴こえるかもしれませんが。ハイハットの代わりにギターのカッティングで16分音符を出して組み合わせることで、スピード感を出して、さらに歌詞の世界観も崩さないように気をつけました。すごくグルーヴに時間をかけました。

―ドラムが少ないとリズムが取りづらいですよね

Oto: ドラムが細かく刻んでくれていると、そこに乗っかりやすいんですけど、そうではない場合、各々が16分音符をしっかり感じていないと噛み合わないので、特にベースは難しかったんじゃないかなと。

Kash: 難しかったですね。ベースもスラップもしているので、その合間をキックのどのタイミングでハメていくか。今回のアルバムはスケジュールが立て込んでいるときに曲を作り始めたけど、1曲1曲に思い入れが詰まってるよね。メンバー間での意見のぶつかりもあったけど、最後は全員が納得できるものを提示できたと思います。

Oto: ぶつかり合った分、愛着じゃないですけど言って良かったなって思いますね。やっぱりこっちの方が良かったと思うことがない。きっちり突き詰めてやれたので、自信作になりました。

―それって理想だと思います。そして、8曲目『モノクロノユメ』はずっと鳴っているギターの音が印象に残ります

Oto: この曲はTakaが書いたんですが、最初は全く違う曲だったんですよ。AメロとBメロは昔に浸っているのに、サビではこれからも2人でいようとなってたので、「えっ!? どういうこと?」となって。Takaに「失恋の曲なの?2人でこれからもいたい曲なの?」と聞いたら、「どっちも」だと。タイトルの『モノクロノユメ』から、僕はモノクロ写真からあの頃こうだったというイメージを持ったので、「過去を振り返って、あの時こうやったなというイメージの曲にしない?」って。それから、ベランダで1人あの頃のことを思い出す世界観で作っていきました。

―ちなみに曲調も違っていたんですか?

Oto: 最初はもっとゆったりした曲だったんですけど、ナヨナヨさせたくなかったので尖らせようと。そこで、ギターのGottiに「ちょっとロックでお願いします」とお願いして弾いてもらったのが、歪んだ音で。尖った感じを表現できたと思います。

Kash: あとイントロのシンセの音ですね。「いろいろな音色で弾いてみてよ」とOtoに言って、その中に「それっ!」と全員が言った音があって。でも本人は「これ!?」って。

Oto: 3つ候補があったんですよ。僕の中の定番と第二候補、そして自分の中で100%ないという音色の3つだったんですけど、見事に3つ目でしたね(笑)。

―でも、結果いいものになったのだから分からないですよね(笑)。そして最後の曲『Precious Love』は、ピアノの音色が素敵です

Oto: この曲も北海道で録りました。スタジオにスタンウェイのピアノが置いてあったので、それを使って弾いたんですけど、素晴らしい音色で。最後のにデビュー前から僕らのことを応援してくださっている方や、ミュージシャンの友達、お世話になっている方たちにコーラスで入っていただいて。全部で25名ぐらいの方々に歌ってもらって完成したんですけど、「このアルバムを持って全国を回って頑張ります!」という思いが芽生えました。

Kash: それが架け橋になったらという思いもあって、タイトルを『BRIDGE』にしました。これからいろんな人と繋がっていくツアーもします。

―そのツアーは2月15日の大阪BIG CATからですよね

Oto: 大阪から始まります。まさにBRIDGEだなと思っています。地元の大阪から広がっていくという。

―どんなツアーにしたいですか?

Kash: レコーディングの時は演奏とコーラスが同時ではないのですが、当たり前ですがライブでは演奏しながらコーラスも同時なので、ハーモニーとグルーヴも合わせるのが難しくて。でもそれが楽しいので、どんなライブになるのか、これを読んでくださっている方も楽しみにしていただければと思います。

Oto: 僕は観て楽しめるライブにしたいなと思っています。

Kash:目の前にいる1人を打ち抜き切るようなツアーにしたいですね。ライブをパーソナルなものにしていただいて、帰ってほしい。

―楽しみにしています。最後に2019年はアルバムリリースから始まりましたが、今年はどんな年にしたいですか?

Oto: 書き初めにも書いたんですけど、“謙虚に、遠慮なく、弾ける”が今年のテーマです。今まではちゃんとしようという思いがあって、結構自分で自分の首を締めていました。今年はそうではなく、遠慮せず、さらに弾けるまでいきたいです。

Kash: 名古屋はもちろん、全国いろんな所へ行って僕らの音楽を届けたいです。世界に通用するバンドになりたいので、今年は弾けます。

Oto: それ、俺のやん!

一同: (笑)。

NEIGHBORS COMPLAIN『LST/D』 Official Music Video

■リリース情報

『BRIDGE』
2nd Album
2019.1.23 発売
2,400円(+tax)

■LIVE情報
TOUR 2019「BRIDGE」
2月15日(金) 大阪 BIG CAT
2月16日(土) 愛知 ell. FITS ALL
2月23日(土) 福岡 DRUM Be-1
2月28日(木) 東京 渋谷WWW
3月15日(金) 広島 SECOND CRUTCH
3月20日(水) 北海道 札幌KRAPS HALL

■オフィシャルHP
https://neighbors-complain.com

■プロフィール
2014年大阪にて結成。エモーショナル&SEXYなOtoのボーカル、New Classic Soul、Black Contemporary、NJS、Rare Groove(Philadelphia Soul、Sal Soul等)のバックボーン、そのボーカル&サウンドメイクは、ファレル・ウィリアムス、ブルーの・マーズ、メイヤー・ホーソーン、TUXEDOなどを彷彿とさせる新世代セルフ・コンテインド・バンド。2017年7月27日に1stアルバム『NBCP』、2018年7月4日にシングル『In Our Life Steps』をリリース。ジャカルタの世界的フェス「JAVA JAZZ FES. 2018」に日本人アーティスト代表として出演するなど、その活動を世界に広げている。

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