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ライター ツボイ

2020.1.29

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RAMMELLS 2nd Mini Album『Beat generation』インタビュー

「ラブソングが最強だなと思っちゃったんです」

1月15日に2ndミニアルバム『Beat generation』をリリースしたRAMMELLS。ミュージシャンとして音楽にしっかり軸を置いて作られたという今作には、様々なタイプの曲が収録されており、彼らの“いま”を感じられる楽曲が詰まっている。そのミニアルバムに込められた想いとは。ボーカルの黒田秋子に話を訊いた。

―ミニアルバム『Beat generation』のリリースから一週間ほど経ちますが、反響はいかがですか?

黒田秋子(Vo): ツイッターやインスタに感想を書いてくれたり、友達から「聴いたよ」と連絡があったりしました。ちょっとずつみんなに届いてるのかなと思います。

―そういうのがあると実感しますよね。前回のアルバム『Mirrors』から1年経っていないスパンでのリリースになりますが、制作はどのように始まったんですか?

黒田: 『Mirrors』をリリースし、ツアー後も楽曲の制作は常にしていたのですが、年始にCDのリリースが決まり、それに向け曲をひたすら作っていきました。最初に7曲目の『rain』が出来て、それからどんどん作ってみようとなった感じです。

―『rain』が出来た時点で今作のテーマなどは決まっていました?

黒田: いつもテーマを決めずにアルバムを作っているんですけど、売れることも気にしながら作っていたところはありました。でも、今回はそれをいったん忘れて、最初に作ったインディーズ盤の頃のやりたいことを音楽に詰め込む感覚に戻ろうというのは決めました。

―いわゆる原点回帰だと思うのですが、どうしてそうしようとなったんですか?

黒田: 今まではコンセプトや大衆性も考えて作っていたんですけど、それを意識せずにミュージシャンとして曲が良くなるためのことをやろうとなって。「この曲にはこのテンポ感がちょうどいい」みたいな、音楽を軸に考えて作れたと思います。

―その作品のタイトルを『Beat generation』にされたのは?

黒田: 『Beat generation』は、ジャック・ケルアックの『オン・ザ・ロード』という本から持ってきた言葉で、“くたびれた世代”というネガティブな意味や、“飛躍する世代”というポジティブな意味があります。どっちの意味も含めてアルバムタイトルにしました。

―同タイトルの1曲目はどちらの意味で書かれたんですか?

黒田: 1曲目は“くたびれた世代”という意味の方です。最近のあおり運転やモラハラ、パワハラ、セクハラなどの事件を見て、「どうしてそんなことをしちゃうんだろう」とすごく考えちゃって。その人たちを肯定するわけではないですが、彼らはどうしてそこに行き着いちゃったのか、どういう社会でそうなったのかと考えていたら、そういう人たちにこそもっといい音楽を届けるべきなんじゃないかと。そこで、寄り添えるというか、変な気持ちにならないような曲を作れないかなと思って作りました。

―だから、「いったん落ち着こうよ」みたいな歌詞になっているんですね。個人的に<そうだ>から始まるのがすごく好きです。気付いた感じの空気感がいいなと

黒田: 「変えた方がいいんじゃない?」とも言われたんですけど、「私はこれがいい」と言って変えなかったところです。気に入っていただけて良かった(笑)。

―ここがいいという人は他にもいると思いますよ。次の『Overdrive』は、曲調はポップですけど言葉は強め。そのギャップがいいですね

黒田: ありがとうございます。歌詞は軽くキレていますよね(笑)。この曲はベースの村山がトラックとAメロ、Bメロだけ持ってきて、「サビメロと歌詞つけて」と言われて作りました。でも、レコーディング直前でAメロも私が変えちゃって。「言葉がはまらなかったから」とか言って(笑)。

―そうなんですね(笑)。その歌詞ですが、例えば<あと一回り足細けりゃええなぁ>といったリアルな言葉が入っています。これはもしかして…

黒田: 本当に言われた言葉です。ちょっと根に持っている(笑)。違和感というか変だなと思うことを言いやすい世の中にしたくて。そのためには、どんどん自分から言っていかなきゃなと思ったのでこういう曲も作ってみました。ちなみに、この曲はサブスクですごく聴かれているんですよ。何でだろう?みんなストレス溜まってるのかも(笑)。

―そうかもしれないです(笑)。渋谷系っぽいサウンドも個人的にはツボです

黒田: 実はこの曲の仮タイトルは『渋谷』だったんですよ(笑)。

―そのままでしたね(笑)。そして次の『The sugar』はラブソングですよね

黒田: ラブソングです。今までRAMMELLSってあまりラブソングを作ってこなくて、どちらかというと『overdrive』のような曲を作ることが多かったんですけど、「世の中がもっとラブソングだらけになっちゃえばいいな」という理想が私にはあって。で、時代を作っているのは私たちだから、自分たちからそっちへ持っていかなきゃなと思って今回作ってみました。

―なるほど。ラブリーなサウンドも歌詞にマッチしていますが、どのようなイメージで作られたんですか?

黒田: デモの段階では、トラックもメロも歌詞も全部私が作っていて、その時もラブリーでテンポはもうちょっと速かったんですけど、それを村山がアレンジしてテンポを落として、甘ったるくなりました。

―最初はもうちょっとテンポが速かったんですね。歌詞に<脳うち抜かれてしまった>とありますが、心じゃなくて脳というところに支配を感じました

黒田: そうか、でもうち抜かれたんですよね。ちなみにこれは実体験です。実体験しか私歌詞にできないから(笑)。この曲を作っている時、2、3曲別の曲も作っていたんですけど、全部ラブリーになっちゃって、どうしようとなっている時期でした(笑)。だから<なにしてもlovely lovelyで 精一杯ってことよ>と。

―幸せな感じが伝わってきます。そして『千年後』。タイトル通り壮大な感じの曲ですね

黒田: これは村山が持ってきて、その時点で仮タイトルが『千年後』だったんですよ。特に詳しい情報はくれなかったんですけど、彼はアニメ好きなのでそういうことなんだろうなと思って、自分で『エヴァンゲリオン』などを調べて「シンジ君は何て言ってるんだろう」というのを見て作りました。

―その歌詞は“千年後”を想像しながら書かれたんですか?

黒田: そうです。この曲は“千年後の夢を見ている”という設定にして、千年後はどうなっているんだろうなと思いながら書きました。今までの歴史から、いろいろなことが一回現れて消えて、また現れるというのを繰り返すのかなという感じです。

―なるほど。また、この曲のギターリフがその雰囲気を醸し出していていいなと

黒田: 確かに。この曲はギターのフレーズも村山が全部作ってきて、みんながそれを忠実に再現した感じです。

―ギターリフといえば『think other』のイントロ。これありきで曲が作られたんじゃないかなというぐらいカッコいいです

黒田: 本当にそれありきで作りました。真田(Gt.)がこのリフを弾いて「それめっちゃカッコいいじゃん!」となって、どんどん作っていった曲です。リードにしたいぐらい気に入っています。

―カッコいい曲だと思います。そして最後の『rain』。この曲もラブソングですよね

黒田: ラブソングです。ラブを推していこうと思って。

―<見える 見えない>など肯定と否定を繰り返していますが、どのようなイメージで歌詞を書かれたんですか?

黒田: そこは男女のやり取りというか、こういうことを繰り返してるなと思ったんですよね。『rain』は6月の雨のラブソングなんですけど、雨の雰囲気をコード感やメロディで表現したいなと思って、情景や匂いなどを重視しました。だから、「こういうことを一番伝えたいんだ」をあまり考えず、感覚で作っています。

―<人生はラブストーリーであるといいな>で終わっています。今作はこれが言いたかったのかなと

黒田: その言葉が最初に出てきて、我ながらいい言葉だなと思って使いました。そして、その言葉でこのアルバムを締めくくれたのは、お気に入りポイントでもあります。

―黒田さんは今ラブソング推しなんですね

黒田: そうです。時代はラブソングですよ(笑)。ラブソングが最強だなと思っちゃったんです。できれば近い将来、ラブソングだけを集めたアルバムを作りたくて。実は録るスタジオも決めていて、伊豆スタジオというところで合宿しながらラブソングを集めたアルバムを作りたいなと思っています。

―具体的に決まっているんですね。でも、黒田さんは先ほど実体験しか歌詞にできないとおっしゃっていたので、たくさん恋愛しないといけないですね

黒田: あーそうだった(笑)。そうなりますよね。

―映画や本などにインスピレーションを受けて歌詞を書くことはないんですか?

黒田: 星野道夫さんの『旅をする木』という本が好きで、それに勝手に主題歌みたいなものを付けたことはあります。でも、想像でゼロから作ることはないかな。

―そうなんですね。そのアルバムの完成を楽しみにしています。また、今回もジャケ写は意味深ですね

黒田: ジャケットは、私たちがどういう音楽をやっているか分からないようにしたいなというのがあって。今回は花です。同世代のつつみはなさんという方に書いてもらいました。その方と同調圧力を感じることが多いという話になって、その圧力に反発する意味を込めてひとつの花だけ赤くしました。

―なるほど。そして4月に東京と大阪でワンマンライブをされますが、どのようなライブにしたいですか?

黒田: 私、去年ギターを買ったんですよ。RAMMELLSではずっと鍵盤を弾きながら歌っていて、最近はボーカルのみのスタイルになっていたんですけど、ギターも弾こうかなと。真田の許可が得られればですが(笑)。

―そこは許可が必要なんですね

黒田: そうなんですよ。彼は厳しいので(笑)。練習して弾きたいなと思っています。あと、絵を書くのが好きなので、今回私が絵を書いてデザイナーさんとコラボしたグッズが出るかも。楽しみにしていてください。

―それは楽しみです。でも東京と大阪だけなんですよね

黒田: 東阪のワンマンライブ中に、名古屋へも伺います!名古屋は4月19日(日)にUPSETで行われるイベントに出演します。そこでギターを弾けるかな。分からないな(笑)。でも濃いライブにしたいです。あと、3月14日(土)に開催される『IMAIKE GO NOW 2020』への出演も決まっています。

―名古屋のお客さんの印象を伺ってもいいですか?

黒田: 名古屋は最初超怖かったんですよ。一発目の名古屋のライブが、対バンというのもあってか本当にアウェーでお客さんも棒立ちみたいな感じだったので。私たちもまだインディーズの頃だったから、その光景にすごくビビっちゃって一回名古屋へ行かない時期がありました(笑)。でも去年来てみたら結構いい反応をいただけたので、そこからは「定期的に来たいね」とみんなで言っています。是非、ライブに来てください!

RAMMELLS『Beat generation』MUSIC VIDEO

RAMMELLS『千年後』MUSIC VIDEO

■リリース情報

『Beat generation』
2nd Mini Album
2020.1.15 発売
1,818円(+tax)

■LIVE情報
RAMMELLS ワンマンライブ「The sugar」
4月17日(金) 大阪 OSAKA RUIDO
4月28日(火) 東京 渋谷WWW

3月14日(土) 愛知 今池のライブハウス
サーキットイベント『IMAIKE GO NOW 2020』に出演
4月19日(日) 愛知 CLUB UPSET
イベント『enchant map.』に出演

■オフィシャルHP
http://www.rammells.net

■プロフィール
ギターの真田徹が、自分の求める最高音楽を実現させるために大学時代の先輩である黒田秋子、村山努を誘い2015年8月に結成。2016年に彦坂玄をドラムに迎え、ライブ活動を本格的にスタート。
変幻自在のボーカルで表現される中毒性たっぷりのメロディーと個性溢れるリリックに、ロック、ファンク、ソウル、ジャズ、シューゲイザーなど様々な音楽性が絡み合った新世代オルタナティブサウンドを響かせる。
2017年12月にアルバム『Authentic』でメジャーデビュー。2018年7月にミニアルバム『take the sensor』を、翌2019年4月に2ndアルバム『Mirrors』をリリース。そして2020年1月15日に 2ndミニアルバム『Beat generation』をリリースした。

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