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ライター ツボイ

2019.9.2

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Suspended 4th 1st Mini Album『GIANTSTAMP』インタビュー

「音源を聴いただけでは分からない部分の答え合わせをしに来てほしい(Washiyama)」

ストリートライブに重きを置いて活動を続けるSuspended 4th。栄の路上ライブで培った聴く者の心を掴むパワーを1枚のCDにパッケージして、7月24日にリリースされた。彼ら魅力が存分に詰まっているその作品『GIANTSTAMP』は、間違いなく日本のロックシーンに一石を投じるだろう。今回Suspended 4thのメンバーにインタビューを敢行。バンド結成の経緯から路上でライブすることの意義、そして作品に込めた想いまで話を訊いた。

―まずはバンド結成の経緯からお願いします

Seiya Sawada(Gt): 2013年の10月ぐらいに、僕とギターボーカルの(Kazuki)Washiyamaが一宮のライブハウス『Style』で出会ったところから始まります。当時の彼は、バリバリのハードロックを披露していて、僕の周りにそんなギタリストはいなかったので面白いなと思って声を掛けました。それがバンド結成のきっかけです。

―メンバーはそれから変わらず?

Sawada: ベースとドラムが変わりました。今のベース(Hiromu Fukuda)は、Vineでものすごい高速スラップを披露している映像を見つけて声を掛けました。ドラムのDennis(Lwabu)は、たまたまYouTubeを見ていたら、Washiyamaが住んでいる隣町の市民が利用できる施設のスタジオでドラムを叩いている映像を見つけて、「近くじゃん!」となってオファーしたら「いいですよ」って。ほぼ二つ返事で入ってくれて今のメンバーになりました。それが2017年の2月です。

―二つ返事ということは、DennisさんはSuspended 4thのことを知っていたんですか?

Dennis Lwabu(Dr): 全く知らなかったです。

Kazuki Washiyama(Gt/Vo): そもそもいたシーンが違うからね。俺の周りにもDennisのことを知ってるヤツいなかったし。

Dennis: 当時の僕はブルースロックをやっていましたから。

Washiyama: 共通の知り合いがいなかったから、Facebookでつながってメールでオファーしたっていう。

―そういう感じだったんですね。どうしてDennisさんはバンド加入を決めたんですか?

Dennis: 路上ライブが面白そうだなと思ったので。

―なるほど。そもそも路上ライブをやろうと思ったきっかけって何だったんですか?

Washiyama: ライブハウスで解散していくバンドを見て、そうなりたくないなと思っていたけど、ずっとそこに出続けていたので、その道しかないのかなと思っていました。そんな時、ずっと栄の噴水前で路上ライブをしていたギターの師匠のバンドにいたギターが辞めたので、自分がサポートとして入り、一緒に路上ライブをやらせてもらえる機会があって。そこでは、もちろん自分たちを好きで見に来てくれる人もいるけど、圧倒的に知らない人の方が多い。その人たちが足を止めた時の感動すごくて。それがきっかけで、Suspended 4thでもやろうとなり、路上ライブをやり始めました。

―ストリートを始めた頃と今とではどれぐれらい景色が違います?

Washiyama: 始めた頃のSawada氏はくそビビってたよね(笑)。

一同: (笑)。

Sawada: 最初はめちゃくちゃ萎縮しました。でも、やらないともったいないことに気付かせてくれたのは路上ライブかもしれません。初路上の日、それなりにお客さんが集まったんですけど、使っていた発電機の調子が悪くてエレキ楽器の音が全部出ず、ドラムの音だけ鳴り響いていて。でも、お客さんは結構いる状況で。しかも当時の僕は「路上ライブなんて出来るんだろうか」という気持ちでやっていたので、「はあぁー」っと思っていました。それでも、めげずに2回目をやったら大成功したので、今も調子に乗ってやっています(笑)。

Washiyama: そういう意味では、初々しさがなくなりましたね。今では路上ライブをするのが当たり前になっているので。

―路上ならではの出来事ってありました?

Washiyama: よく分からない大人の人がたくさんいるんだなと。業界の人が声を掛けてくれるんですけど、何にもしてくれなくて。

Sawada: でも、中には僕らを見つけてくれた本物の人もいて。その人は目掛けてくれました。

Washiyama: 本物の人って事前に連絡くれるよね。

Sawada: そう!そこが違うね。

Dennis: これを読んだ本物じゃない人が事前に連絡してくるかも(笑)。

Washiyama: そうかー(笑)。

―(笑)。路上でやる上でのこだわりはありますか?

Dennis: 派手なアクションかな。

Washiyama: それは共通してあるかも。ドラムは手数やアクションで魅せられるし、Sawada氏はカッティングでガッツリストロークするし、(Hiromu)Fukudaくんはスラップで魅せられる。でも、俺にはあまりそういうのがなくて(笑)。

Dennis: そう?結構やってるよ。スライディングしてるし。

Sawada: 超飛ぶしね。

Dennis: 1番感動したのは、お客さんの目の前に行ってギターを弾いた帰りにギターのケーブルを持ってくるって回ったやつ。

Washiyama: 俺そういう細かい部分しかないんだよね。例えばケーブルがグチャグチャになっていたら、ファッと上げてストレートにしたりとか(笑)。あと、足元にあるエフェクターを触る時は絶対に左ひざを地面につける(笑)。普通にライブするだけじゃなくて、パフォーマンスも含めて路上ライブをしてる感じですね。演奏だけで歩いている人を止められたらすごいんですけど、それって難しいのでカッコ良く弾くことを意識しています。

―魅せるのも必要ですよね。昨年STREET MUSICIAN SUMMITを開催されましたが、どうしてやろうと思ったのですか?

Washiyama: 発起人は自分なんですけど、路上ライブが終わった後に急に思いついて、「フェスやらん?できるんじゃない?」って言って。で、誰も止めなかったので(笑)。

―気軽な感じで開催したんですね。やって得られたものもあったんじゃないですか?

Sawada: フェスを自分たちで作ったという思いがあったので、当日PIZZA OF DEATHのTシャツを着てライブしたら、その写真をPIZZA OF DEATHの担当の人が見つけてくれて。元々僕らに興味はあったらしく、その写真が後押しになったと言っていただいたので、ストサミがなかったらもPIZZA OF DEATHじゃないところからCDを出していたかもしれないです。

Washiyama: その写真がベストショットだったよね。

Dennis: Sawadaさんの背中越しにお客さんがいっぱいいて…。

Sawada: 僕が手を挙げてギターを掲げていて、僕のTシャツの背中にPIZZA OF DEATHのロゴが思いっきり入っているという。

―広告みたいな写真ですね

Washiyama: そんな感じです。その写真が決め手だったので(笑)。

―そして、7月24日に1stミニアルバム『GIANTSTAMP』をリリースされましたが、それから1ヶ月ほど経ちました。反響はいかがですか?

Washiyama: 親戚の態度が変わったス(笑)。

Sawada: ずっと会っていなかったおじさんのラーメン屋に行きました。実は、そのおじさんが俺にピザTをくれた人で、CDを持って挨拶にいきました。

Washiyama: 何それ!知らなかったんですけど。

Dennis: 僕はそんなハートウォーミングなことなくて。友達から「いいね、好きなことやれて」って。ちょっとカチンときて「何で好きなことやらないの?」って(笑)。

一同: (笑)。

Washiyama: ご飯食べに行った時、スペシャで自分の映像が流れたって言ってなかった?

Dennis: それはありました。たまたまお店のテレビに自分の映像が流れて戸惑いました。これ僕なんだけど…って(笑)。

Washiyama: 俺はコンビニに入ったら流れていて「えっ!」みたいな。これ俺が歌ってるんだよって、店員さんに顔でちょっとアピったりして(笑)。

―(笑)。でもこれからもそういうことは起きると思いますよ。今回リリースするにあたりテーマはありました?

Washiyama: 最初の『〒460-0008』にはテーマというか意味があります。僕らは栄の路上でやっているので、栄の郵便番号から始めたくて。演奏がどんどん大きくなっていく感じになっているんですけど、栄の11番出口から階段を上がって噴水前に出てくるところをイメージして作りました。サンプリングもリアルな栄の11番出口の音を使っています。で、7曲目の『kniht』はその逆再生みたいなトラックにして、栄で終わるイメージで作りました。PIZZA OF DEATHから出すCDの1曲目がこれって、エモーショナルじゃないですか。やっとシーンに踏み込むじゃないですけど、そういう意図でまとめた感じはあります。

―路上からスタートしていることが伝わります。今作の中で個人的に好きなのが『ストラトキャスター・シーサイド』の長いイントロ。カッコいいなと

Dennis: そのイントロは僕が作ったんですけど、ちょっとバカっぽい感じで(笑)。

Sawada: ちょっと間抜けな感じだよね。

Washiyama: あの時、Sawada氏が一番食いついたよね。

Sawada: そう。面白いなって。

Dennis: 久しぶりにテレビで『ピタゴラスイッチ』を見て、それからインスピレーション受けて出来たんですよ。

Sawada: 『ピタゴラスイッチ』なんだ。だんだん繋がっていく感じ?

Dennis: そうです。だんだん繋がっていく感じと、急に「アルゴリズム体操!」って始まるじゃないですか。あの唐突な感じと番組のシュールな感じを入れました。

Washiyama: 確かそのリフを持ってきて作っている時に、俺が「これEDMみたいじゃない?」って言ってEDM要素になったんじゃなかった?

Dennis: そうだっけ。

Washiyama: 「ドラムのフレーズが増えていき止まってリフが鳴るのって、めっちゃEDMっぽくない?」って。で、「Sawada氏のカッティングフレーズが来たら、絶対手を挙げるやん!」とみんなで爆笑しながら作ったと思うんだけど。だから俺ら的には面白ソングなんです。

Dennis: 完成してもカッコいいとは思ってなかった。

Washiyama: バージョンが4つぐらいあって、最初のバージョンが『Suspended 4th』というアルバムに入っているんですけど、それはマジでギャグなんですよ。MVを撮ることになったので変えたら、周りから「この曲カッコいい」と言われて。じゃあカッコ良く録るかと。

Dennis: 映像を撮っている時は、まだ本当かなみたいな感じだったよね。

Washiyama: そうそう(笑)。映像が出来てから録り直したんですけど、その時にこの曲って世間的にはカッコいい曲なんだと。

Sawada: 不本意ながらカッコ良く演奏した感じです。

一同: (笑)。

―タイトルの意味は良く分からないですがど、これも面白い感じで生まれたんですか?

Washiyama: 家のカーペットに“シーサイド”って書いてあって、そこに座ってストラトでデモを録っていたので、『ストラトキャスター・シーサイド』でいいかなと。ちょうどその頃、某バンドの『テレキャスター・ストライプ』という曲があったので、点を付けました。

―特に意味はないんですね。この曲も含め、収録曲の雰囲気はバラバラですが、あえていろんな側面を見せようと?

Washiyama: 曲の雰囲気は基本的にバラバラです。やりたいことが多いので。それこそ、5曲目の『Vanessa』は、実はジャズ好きがちょっと漏れちゃってるんですよ。こいつらロックバンドだけど実はジャズ好きなんだというのが。この曲は、リズムやビートはボサノヴァっぽいんですけど、暗黙の感じでロックにやっていたのにDennisがジャズっぽくしちゃって。

Dennis: ジャズっぽくなっちゃったんですよ。本当はLed Zeppelinに憧れていたので、そういうバンドをやりたいんですけど、ジャズを好きになっちゃったから。

―なるほど。そして東名阪のライブハウスでレコ発ツアーを行いますが、どのようなライブにしたいですか?

Washiyama: w.o.dとそこに鳴るとの対バンツアーみたいな感じなので、ワンマンだったら、お客さん対バンドになるかもしれないですけど、今回は向こうのお客さんをかっさらっていこうかなと思っています。

―楽しみにしています。では最後に、そのライブへ行く人たちに向けてメッセージをお願いします

Washiyama: たぶんアルバムを擦り切れるほど聴いてくれていると思うので、音源を聴いただけでは分からない部分の答え合わせをしに来てほしいです。あと、名古屋の人は路上ライブにも来て演奏を見てもらえたらうれしいです。

Suspended 4th『GIANTSTAMP』 OFFICIAL VIDEO

■リリース情報

『GIANTSTAMP』
1st Mini Album
2019.7.24 発売
1,800円(+tax)

■Live情報
Suspended 4th “GIANTSTAMP TOUR”
9月19日(木) 大阪 Pangea
9月20日(金) 愛知 名古屋CLUB ROCK'N'ROLL
9月27日(金) 東京 TSUTAYA O-CREST

■オフィシャルHP
https://suspended-4th.com

■プロフィール
名古屋栄で路上ライブを中心に活動中の4ピースロックバンド。路上ライブの常識を覆す圧倒的なライブパフォーマンスが話題を呼ぶ。オンボーカルの楽曲からインストゥルメンタルのセッションまで熟し、多才なプレイで観る者を魅了し続けている。路上ライブでフィールドレコーディングを敢行し、正真正銘一発録りのインストライブ音源『20190121』を発表する等、前代未聞の活動スタイルで「嘘偽りの無い音楽」を掲げて音楽業界に一石を投じる。そして、2019年7月24日に自身初となる全国流通版となる1stミニアルバム『GIANTSTAMP』を、PIZZA OF DEATH RECORDSからリリース。

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