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INTERVIEW 旬のアーティストインタビュー

2017.8.22

『NO MORE MUSIC』に込めたOKAMOTO’Sの音楽の真意とは?

「『NO MORE MUSIC』と言っているアルバムの最後に、音楽に癒されている男がいると思うとすごく前向き(オカモトショウ)」

OKAMOTO'Sが8月2日に7枚目となるアルバム『NO MORE MUSIC』をリリースした。今作は、adidas CAMPUSシリーズのキャンペーンソングとして起用された『90'S TOKYO BOYS』や、Netflixオリジナルドラマ『火花』の主題歌『BROTHER』などが収録されているが、何よりこれまでの彼らのイメージをいい意味で変えた1枚と言っていいだろう。なぜそう思わせたのか?オカモトショウ(Vo)へのインタビューからその答えが見えてきた。

取材・文 坪井

—前回のインタビュー(昨年の6月)の際、現在47都道府県ツアー中で解散しちゃうかもとおっしゃっていましたが、実際どんなツアーになりました?

オカモトショウ(Vo):5ヶ月で47都道府県を回ったので、そこそこタイトなツアーでした。前回の時もお話しましたが、先輩たちから「長いツアーは危機になるよ」と聞いていたので、ツアー中のMCでも「俺たち解散するかもよ」と言いながら回っていたのですが、より仲良くなってしまいました(笑)。ネタにならなくてすみません(笑)。

—いえいえ、逆に安心しました(笑)。そんな忙しい中、アルバムの曲を作っていたんですか?

ショウ:今回の『NO MORE MUSIC』の前にリリースした『BL-EP』の収録曲は、ほぼツアー中に作ったのですが、今作の楽曲に関してはツアーが終わった年明けぐらいから作り始めました。

—その今作『NO MORE MUSIC』ですが、タイトルを直訳すると“音楽はいらない”だと思います。どうして7枚目となるこのタイミングで、このようなタイトルの作品をリリースしようと思われたんですか?

ショウ:そもそも“NO MORE MUSIC”というテーマがあって曲を作っていたのではなく、ノーコンセプトで作っていったアルバムで。その中で書いていた1曲が『NO MORE MUSIC』というタイトルをつけたデモ曲で、アルバムに入るかどうか分からない時からそのタイトルでした。この曲ができた経緯は、これまでに6枚のフルアルバムを作ってきて、1枚に10曲入っているとしたら、もう60曲あるわけじゃないですか。そんな中、「新曲ができた」とメンバーにデモを送っても、当たり前の話ですが、最初の時のような反応をくれないわけですよ。それに、この曲はアルバムに入らないかもしれない、入ったとしても誰が聴くんだろうと思い始めたタイミングがありました。街行く人はみんなヘッドフォンをして音楽を聴いているけど、それはどんな音楽なんだろうなどと、いろいろ考えてまとまりきらない思いを歌詞にしていて。アルバムの曲が全部出来上がった後に、レイジ(Dr)が「2017年音楽と人との距離が近い時代にぴったりなキーワードなんじゃない?」と提案してくれて、『NO MORE MUSIC』をアルバムタイトルにしました。

—その今作の1曲目『90’S TOKYO BOYS』の歌詞は分かりやすいですよね。これは、当時のショウさんのことを書いているんですか?

ショウ:俺らは90年~91年に生まれて東京で育っているので、自分たちをラベリングするとしたら、このタイトルが一番分かりやすいと思いました。それに、今回は当たり前のことを歌詞に書こうというテーマが個人的にはあったので、誰かを駅へ迎えに行って、夜はクラブに繰り出してといった自分の日常を書きました。

—やっぱりそうでしたか。その情景とサウンドがマッチして空気感が伝わります。サウンドがマッチしていると言えば、『BL-EP』にも収録されていた『NEKO』は、今作の雰囲気にすごくマッチしていますよね

ショウ:この曲から、いま星野源さんを始め、様々なアーティストを手掛けられている渡辺省二郎さんというエンジニアさんとタッグを組みました。そこから音の質感や音色はだいぶ変わったと思うので、今回のアルバムに入っても違和感がないんだと思います。

—単純にBPMが遅くなっていますよね

ショウ:遅くなっています。それに関しては時代が変わったと思っていて、前からゆっくりした曲調は好きだったのですが、あまりやらないでほしいと言われていて。でも、今は何かの反動なのかクールでゆったりとした自然体な感じが求められている気がして。それが許されるのならやりたいということで作りました。

—次のレイジさんとの曲『Cold Summer』はこれまでにないアプローチで、OKAMOTO’Sのイメージにはない曲ですね

ショウ:今回は、俺とレイジ、ハマ(Ba)とコウキ(Gt)で意見がすっぱり別れることが何度かあって、お互いに綱を引っ張り合ってちょうど真ん中に落ちた地点が、このアルバムの質感なんです。俺とレイジは打ち込みバリバリで、「バンドサウンドとか今は誰も求めてないよ」ぐらいのテンションで改革をしなければいけないというモードがありつつ、でもOKAMOTO’Sはロックバンドなので、自分たちの手で演奏しないと、というギリギリの狭間で生まれた一番打ち込み寄りの楽曲が『Cold Summer』です。レイジがこういう曲を作ろうよと5、6曲リファレンスになるような曲を送って来たのを受けて、突然ロックになる感じや口笛のメロディは俺が作って、レイジが構成を決めました。歌詞は俺が書いています。

—その歌詞は、ショウさんがアメリカに住んでいた頃のことを書いています?

ショウ:5歳までアメリカに住んでいて、ニューヨークの幼稚園へ通っていました。そこにサイモンという体のデカい奴がいて、「お前半分日本人だろう」といったことを言われていて。それを書いています。これまで当たり前すぎて歌にしていなかったけど、最近は自分ことを書くのがすごく面白くなってきました。

—そして『WENDY』は山下達郎さんを思い出すような曲ですが、堂島孝平さんが参加されています。どうして堂島さんにお願いしたんですか?

ショウ:実は事務所が一緒で昔からお世話になっている先輩で。ずっと一緒にやりたいと思っていたものの、堂島さんを呼ぶなら一番いいタイミングでやりたいなと。『WENDY』ができた時、俺たちなりのポップスは作れるけど、理論をきちんと分かっている専門家にポップスの調合の仕方を教えてもらった方がいいという意見がまとまり、ようやくご一緒できました。

—そういった経緯があったんですね。コウキさんらしい楽曲に仕上がっていると思います。そして、僕の好きな『SAVE ME』ですが、今作の中では異質な感じの曲で、アメリカンでスタジアムロック感もあって素敵です

ショウ:何だかんだ言って、OKAMOTO’Sの世代はリンキンパーク、グッドシャーロット、SUM41、シンプルプランなどが洋楽の中心にいました。実は『SAVE ME』と『90’S TOKYO BOYS』は、アルバムの曲が全部出揃った後に作った曲です。自分たちの世代の音楽に近いですし、すごくテーマがシリアスじゃないですか。それもあって、自分たち的には“照れ”がありました。その照れ方も、すごく主観的な一人称視点の照れというか。そういう意味でも、自分たち的にはチャレンジングな部分の曲だと思って入れています。あとOKAMOTO’Sはすごく演奏好きで。楽器が好きだからこそ、『SAVE ME』の様なシンプルなベースラインや、ギターもサビでストロークが5個ぐらい重なっているだけというのは嫌がる傾向にあって。でも俺は、いわゆるロックの伴奏なので歌いやすいです(笑)。

—確かに(笑)。そして最後の曲『Star Light』がすごくいい曲なんですよね

ショウ:本当にすごくいい曲。この曲のアウトロがOKAMOTO’Sの中で一番カッコいいと思っています。あと、たぶん音楽のことを歌っているんです。音楽好きな人を感じる歌詞が随所にちりばめられていて、音楽への愛であり音楽に癒されている男の歌だなと。『NO MORE MUSIC』と言っているアルバムの最後に、音楽に癒されている男がいると思うとすごく前向きだなと思うし、OKAMOTO’Sがこれからも続いていく、存続可能な気がしてくる。そう思えるのでとても気に入っています。

—その今作『NO MORE MUSIC』のツアーも始まります。今回は23ヶ所ですから前回の半分ですね

ショウ:前回に比べるとものすごく短く感じますが、普通に考えると長い。実はダイアモンドホールでのワンマンは初めてなんです。名古屋のお客さんはOKAMOTO’Sを持てはやしてくれるので、初ワンマンでいい景色が観られたらいいなと思っています。

—しかもセミファイナルなんですよね

ショウ:はい。今までセミファイナルは大阪が多かったのですが、名古屋がアツいということで、名古屋に決めました。なので、ぜひ遊びに来てください!

OKAMOTO'S 『90'S TOKYO BOYS』Music Video

■リリース情報

『NO MORE MUSIC』
7th Album
2017.8.2 発売
初回生産限定盤(CD+DVD) 3,780円(tax in)
通常盤(CD) 3,300円(tax in)

■LIVE情報
OKAMOTO'S TOUR 2017-2018 NO MORE MUSIC
2017年
10月30日(月) 東京 恵比寿LIQUIDROOM
11月04日(土) 宮城 darwin
11月05日(日) 新潟 GOLDEN PIGS RED STAGE
11月12日(日) 石川 Kanazawa AZ
11月17日(金) 静岡 LiveHouse 浜松 窓枠
11月18日(土) 京都 磔磔
11月19日(日) 和歌山 和歌山CLUB GATE
11月23日(木祝) 青森 青森Quarter
11月25日(土) 北海道 札幌PENNY LANE24
11月26日(日) 北海道 旭川CASINO DRIVE
12月02日(土) 山口 周南LIVE rise
12月03日(日) 熊本 熊本B.9 V2
12月05日(火) 鹿児島 SR HALL
12月07日(木) 兵庫 神戸VARIT.
12月09日(土) 愛媛 松山サロンキティ
12月10日(日) 香川 高松DIME
12月15日(金) 栃木宇都宮HEAVEN'S ROCK Utsunomiya VJ-2
12月16日(土) 長野 NAGANO CLUB JUNK BOX
2018年
1月13日(土) 岡山 CRAZYMAMA KINGDOM
1月14日(日) 福岡 DRUM LOGOS
1月20日(土) 大阪 なんばHatch
1月21日(日) 愛知 DIAMOND HALL
1月28日(日) 東京 Zepp Tokyo

■オフィシャルWEB
http://www.okamotos.net

■プロフィール
オカモトショウ(Vo)、オカモトコウキ(Gt)、ハマ・オカモト(Ba)、オカモトレイジ(Dr)による、中学校からの同級生で結成された4人組ロックバンド。2010年、日本人男子としては最年少の若さでアメリカ・テキサス州で開催された音楽フェス「SxSW2010」に出演。同年5月26日にメジャー1stアルバム『10'S』を発表。その後、アメリカ7都市を廻るツアーや豪州ツアー、香港、台湾、ベトナムを廻ったアジアツアーなど、海外でのライブを積極的に行っている。2015年9月に6枚目のフルアルバム『OPERA』をリリース。そして2016年6月1日にシングル『BROTHER』をリリースし、3日(金)からキャリア初の47都道府県を回るツアー「OKAMOTO'S FORTY SEVEN LIVE TOUR 2016を敢行。ツアーファイナルは日比谷野外音楽堂にて開催された。2017年8月2日には約1年半ぶりとなるオリジナルフルアルバム「NO MORE MUSIC」をリリース。また、2017年10月には、東京・中野サンプラザにてキャリア初のホールワンマンの開催がアナウンスされたが、瞬く間に即完し、10月30日より全国23か所を回るツアー「OKAMOTO’S TOUR 2017-2018 NO MORE MUSIC」の開催も決定している。

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